勝訴ストリップ-虚言病
01
「明日、結婚するの」
あたしがそう話すと、皆もう知っていたみたいだった。
嬉しそうな笑顔を浮かべて。
「おめでとう」
と言ってくれる。
誰もが祝福をしてくれる。
あたしは幸せになるの。
そう、あの人は幸せにしてくれるの。
でも、この話しは秘密だった。
だって、結婚するっていっても、籍を入れるだけの結婚なんだもの。
あたしは本当はウェディングドレスが着たかったの。
でもそれは話し合いで決めたのだから、もういいの。
「明日、結婚するの」
あたしがそう言うと、白い服を着た女性が少し困った顔をして言ったの。
「新藤さん、さあ部屋へ戻りましょう」
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