トルコ、イスタンブールから観光地であるブルーモスクやトプカプ宮殿、アヤソフィア大聖堂という一般的な観光地を回り、それからカッパドキアやトロイ遺跡も周り、アンタルヤに行った。
ビーチが綺麗な街で、透耶と鬼柳は昼は観光をして満喫をした。
ホテルはこじんまりした部屋でベッドと小さな机など、最低限のモノしかなかったけれど、それでも二人ならいつものことなので慣れていた。
「結局地中海に戻ってきたね」
透耶がそう言うと鬼柳も確かにそうだなと笑った。
「何だかんだで今回はこっちの方が落ち着いて観光できたしな」
「それは言える」
イギリスでは散々だったので、トルコ観光はとても気分転換になった。
それで二人は夜になると二人で抱き合った。
「はああっ……あっあっ、ん、はぁっ……」
「透耶……中が凄い蠢いている……」
「はぁっああ……」
鬼柳が透耶の中に挿入ってきて、奥までしっかりと押し込まれてしまうと透耶はそれに嬌声を上げた。
「ひああっ、もっ、そこだめぇっ……あっああっ……」
「ここが好きなくせに……」
ゴリッと前立腺を擦り上げられて、透耶はそれによって快楽を得ていく。
「あっあっあっあんっあんっ……やっあひっうっああーっ……」
「透耶……中堪らない……」
鬼柳はゆっくりと腰を振りながら透耶を追い上げていく。
その感触に透耶はゾクリと体が震えて、快楽が湧き上がってくる。
「あっああっ……恭、んっ、ふっ、あっ、んっんっ……はぁっ、んぅっ……」
「透耶可愛いよ……」
「ああっ……あっあっ……だめっ、無理っ、あっんんっ」
「大丈夫、もっといける」
「ひああぁっ! あんっ、やっ、あっぁあっあんっ」
「んっ……包み込んできて、凄い、透耶気持ちがいい」
「あぁんっ、俺も、気持ちいい……あっひあっあっらめっ……あうっんっふっ」
「そうだよな、二人で気持ち良くなっているんだもんな」
そう言って二人で追い上げて、透耶と鬼柳は絡み合った。
「あっあっ……んっはぁっ、だめ、んっ、あっあんっ……」
透耶は気持ち良くなり過ぎると怖くなるので止めて欲しいとは思うことがある。
でも鬼柳がそれで止まってくれたことはなくて、透耶は鬼柳の背に手を回してしっかりと掴まるしかない。
「あはぁ、あんっ……すごい、硬い……ああっ……」
「ああ、気持ちが良いからこうなってる……もっと透耶の奥に挿入りたい」
「ああぁっ! んっ、はっあっあっ、ああっだめっ……あっあぁんっ」
更に奥まで鬼柳が突き上げてきて、透耶はそれによって振り回されていく。
「あああぁ! あっあっあっあぁんっ」
透耶は鬼柳と抱き合う時は常に大きく揺すられて快楽を沢山味わうことになる。
鬼柳もそれは気持ちが良いのか、強く腰を振ってくるし、それによって透耶はもっと気持ち良くなってしまってどうにかなってしまいそうになる。
「あっああっ……らめっ、ああっあっあっあっああーっ」
「透耶感じて……」
奥まで突き挿入れられて透耶は感じて絶頂しそうになっていく。
「あああぁっ! らめっ、いくっいっちゃっ……あっああぁんっ」
「透耶……イッて……」
「ひあっ、あっあっいくっ、あっふあっあ゛あーっ……」
激しく体を震わせて透耶は絶頂をして、鬼柳を締め付けると鬼柳は奥で透耶の中に精液を吐き出した。
「ああ、引き摺られた……でももっとだ透耶」
鬼柳はそう言うと絶頂してぐったりしている透耶を抱き起こして騎乗位にすると、下から透耶を突き上げた。
「ああっ……うあ、はあっはぁ、んっ……あっ、ああああっ……!」
「透耶、自分で腰を振れないよな、だから突き上げてやるよ」
「あ゛ああっ……あっあ゛っあああっやらっだめっああっん」
下から鬼柳に突き上げられて、透耶は鬼柳の上で淫らに乱れた。
それを見て鬼柳はまたペニスを勃起させて透耶を攻め上げてくる。
「ああっだめっ、動いたらっ……あ゛っあ゛っあああーっ!」
「動かないと楽しくないし、透耶も気持ち良くなれないよ」
鬼柳はそう言ってまた透耶を下から突き上げてきて、透耶は体を反らしてそれを受け入れた。
「あっあっあんっ……やっあっはぁあっ」
「ああ、いい、透耶いい……堪らないな透耶がいやらしい」
「ああっあっ……あ゛っあ゛っらめっらめっあっあんっ」
感じすぎておかしくなりそうで透耶が頭を振っていると、鬼柳が更に腰を強く突き上げてくる。
「あんっあっい゛いっ、よすぎてっだめになっちゃうっ……あっひっあっああっ」
「駄目になって良いよ、透耶」
鬼柳が優しく言ってきて、透耶はまた絶頂を迎えてしまう。
「はぁっ……はぁっ……あはんっ」
さすがに飛ばしすぎたので透耶が鬼柳の上に倒れてきたけれど、鬼柳はそんな透耶を抱き締めて、ベッドに寝かせた。
「ちょっと水飲むか?」
そう鬼柳が言うと透耶は顔を上げて頷いた。
それでやっと鬼柳が一回止まってくれて、二人はペットボトルの水をごくごくと飲んだ。
「はあ、美味しい」
透耶は水を飲んでホッと息を吐いている。
「乾燥しているからな、水分はしっかりと取らないと」
鬼柳はそう言って常にペットボトルの水を常備していて、絶対に定期的に透耶に水を飲むように言う。
鬼柳の体験談から日本ほど湿気もない、乾燥が激しい国では水分補給は重大なものである。だから忘れそうになって死にかけるなんてあるらしい。
いつでもどこでも日本みたいに水は手に入らないので、常に気を付けて買い込まないといけないし、ペットボトルでも危険がないか確認をしないといけない。
そんな時は鬼柳の知識が役に立つので、透耶はそこから学びながらも一人だったら水が飲めないだけ大変な目に遭ってそうだなと思っている。
そういう意味で透耶は鬼柳の言うことは絶対聞くことにしているし、鬼柳はそう頼られていることを分かっているので透耶の水分管理まで徹底して行ってくる。
ベッドサイドの明かりを付けて、二人は汗を拭った。
でもまだ物足りないから服は着ない。
それがまた愛し合う合図でもある。
「恭、あっあっあっあんっふっ……あっあああっ」
「透耶、可愛い……もっと気持ち良くなって」
鬼柳はそう言って透耶の体中を触る。
それによって透耶は気持ち良くて、嬌声を上げる。
「あああっ……いいっあうっ、んっやあっあんっあ゛ああっ……!」
奥まで鬼柳が入り込んできて透耶をしっかりと抱き締めてくる。
「あっあんっあ゛あっああぁっああんああっ!」
「もっと透耶を感じたい……」
「あ゛ああっ……あひっ、いっあっあんっぁうっ、あっあっああっ」
鬼柳は透耶をベッドに押しつけて、しっかりと上から突き降ろすように腰を振って透耶を翻弄してくる。
「あああ~っ……んっいいっはぁっ……あっあんっいっあうっ」
前立腺をしっかりと擦りつけてきて透耶はそれだけで絶頂まで導かれていく。
「ひっあっああぁんっいくっいっちゃうっ!」
「イッていいよ、沢山イッて」
「ああっいっああっだめっ……あんっんんっ……」
信じられないくらいに感じて透耶は絶頂をした。
「らめっあああっ! あ゛っあ゛っうっひぃっあっあんっあああっ……!」
「俺も出るっ!! ふ……っ!!」
鬼柳が体を震わせて、透耶の中で射精をした。
「ああああ~っ……あひっ、いっ……あっ、んっ……中ででてるっはぁっはぁっ……」
その温かさを感じて透耶は気持ち良くまら絶頂ができた。
それによって透耶は、鬼柳をしっかりと抱き締めて、鬼柳にキスをした。
その後は、二人でシャワーを浴び直して、綺麗にした後、ベッドで抱き合って眠った。
アンタルヤは欧州では人気の観光地らしいのだが、日本ではそこまでがっつりとした観光地としては紹介されてなかったみたいで、二人は特に日本人を見なかった。
だからトルコにいるのに欧州の人が多くて、ちょっと不思議な空間であった。
「街は中東みたいな感じだよね。でもピザにパスタとか食事は美味しいよね」
透耶は街を探索したいと言って、三日以上かけてそこを歩いた。
旅を始めてから透耶はよく歩くようになった。
日本では外へ出ることが色々問題になっていた時期もあって、苦手意識があったけれど、透耶を誰も知らない場所に来たら、もう歩くのは止まらない。
しかし鬼柳の側を離れることはなくて、危ない場所では鬼柳が察知してくれて肩をしっかりと抱いてくれる。
だから危ないことはなかったし、透耶はトルコの旅を楽しめた。
街中はトラムも走っていて交通は言語が分かれば簡単に乗り降りできる。
やはり中東に近いからか、カーペットなんかも売っていて、柄がよさそうなものもあったけれど、さすがに買って帰るのは大変なのでハンカチなどにした。
レストランではラム肉を焼いたものを食べた。
食事も美味しくて、透耶は満足していた。
違う世界の建物や街並みはとても楽しくて、透耶も鬼柳も写真を撮りまくった。
鬼柳の写真は更に一年後くらいの写真集でも作ればその時に使われるだろうし、透耶の写真は透耶の面白エッセイにも使ったりする。
エッセイは三冊目を頼まれていて、意外な人気で定期的に売れているようだった。
単行本の大きめのものだったのが、文庫サイズになって再版されたのを機にまた売れているらしくて、三冊目を望む声も増えたのだ。
だから透耶は色んなことを日記に書いたし、個人的な日記にも沢山写真を載せた。
そうしてできたものを鬼柳が読むのを楽しみにしている。
「恭の写真集、もう発売したんだっけ?」
透耶がそう聞くと鬼柳は言った。
「ああ、もう出てると思うぞ。イギリスでは最終調整だけだったし、本は家に届けてくれるようにしてあるから、帰ってみるか?」
鬼柳がそう透耶に言うと、透耶はちょっと考えてからフッと息を吐いて言った。
「うん、帰ろうか。逃避してても問題は先送りにはならないしね」
透耶がそう言うのは、最近透耶の原作の映画が大ヒットしていて、映画の延長が決まったのである。
それに伴い、インタビューをお願いされているのである。
いつものインタビュアーが是非と言ってくれるけれど、海外にいるからと断っている状態。
でも人気であるのはいいことなので、そろそろ覚悟を決めようと透耶は思っている。
そんな透耶の逃避に鬼柳はいくらでも付き合ってくれるし、帰れとは言わない。
透耶がどんな辛い思いをして日本で暮らしていたのか鬼柳はよく知っている。
そして世界的に人気になっていく透耶の作品は透耶を世界でまで追い回してくるものになり始めている。
それでも透耶は作品を作ることは辞められないし、結局書いてしまうのである。
だから、生み出した責任は取らないといけないし、それについてのインタビューも答えないといけないわけだ。そういう責任があると透耶は思ったのである。
「じゃあ、帰るか」
「うん……トルコ、楽しかったね」
「ああ、ここは日本贔屓もあるし、観光の国にはなってるし、居心地もいいからな」
「また来ようね」
そう透耶が言うと、鬼柳はそれににっこりと笑って言った。
「もちろん」
その優しい笑顔は透耶の萎れていた心を更に強くしてくれる笑顔だった。
それから一週間で二人は日本に戻った。
正月明けから旅に出て実に三ヶ月に及ぶ逃避に近い旅であったが、透耶にとっては逃げられない世界もあるということを知った旅である。
「中東系も楽しいけど、異空間だと思えるところは何処も楽しいね」
透耶が鬼柳がそういうところにも惹かれて旅を続けていることも知っている。
「もっとあちこち行こうか。旅できる所は回って置いた方がいい。最近は世界情勢もアレだから、行ける内に行った方がいいと思う」
鬼柳がそう言うのでまた二人は日本での仕事や用事を片付けたら、沢山の世界の見たこともない場所に出かけていくことになる。
それは二人の歩みが止まらないということ。
もし二人がいなくなっても、あの二人はきっと世界を旅しているんだと思えるくらいに世界中を旅してくるつもりだ。
「じゃあオーロラも見に行こうね」
「それじゃあ、次はスウェーデン辺りか」
「あ、いいね、時期が違ったら自然も綺麗でしょ?」
「ああ」
「楽しみ~」
日本に帰る時にそんな話もしたので、次はきっと北欧に行くのだろう。
そうして新たな旅を続けて、沢山の景色を見てくる。
それが二人の見たかった世界だからだ。
感想
選択式
メッセージは文字まで、同一IPアドレスからの送信は一日回まで