208-敗因は好奇心
阿部俊典はその日、友人に借りたタブレットで動画を見ていた。
学校で使うタブレットであるが、阿部のタブレットは現在故障していて、学校に提出して修理を依頼したばかりで、その変わりのタブレットが新しいタブレットだったので友人の角谷匡が面白がって持っていってしまったのだ。
「設定は俺がやっておいてやるから、これちょっと貸して。明日学校には持っていくから、代わりに俺のタブレット貸してやるよ。どうせ動画ばっか見てんだろ?」
と言われてしまい、阿部に選択権は何故かなかった。
初期設定も確かに面倒であるし、阿部としてはそれを角谷がやってくれて、更には動画も見られるようにタブレットを貸してくれるならもうどうでもよかった。
そのタブレットは少し古い型で前に阿部が使っていたタブレットと同じだったので、使い方は理解できた。
そして動画を見ていたが、風呂に入るために一旦それを置いて部屋を出た。
それから三十分ほどで戻ってきたら、タブレットの通知が光っていた。
「なんだ? 通知って」
そう思ってタブレットを見ると、その通知にはメッセージが入っている。
一枚写真が追加されましたと出た後、三回くらい同じメッセージが入っている。
「なんだよこれ、聞いてないぞ」
そう思いながらもその通知に触ってしまい、画面がPhotoアプリに繋がってしまった。
「あ……やっちまった……って」
他人の写真を見るのは絶対にいけないことなのに、その写真が収納された場所は普通の写真が入っているアプリではなかった。
アプリは聞いたことがないPhotoアプリで、そこに入っていた写真は肌色の多いものばかりだった。
「なんだこれ……AVとかか?」
そう思ってしまったが阿部も男である。興味が少し湧いてしまい、その写真を開いて見てしまった。
「これ、全部、男の子だよな……うわ……すげえ、セックスしてる」
そうこれは他人のセックスをしている写真だった。
それも男の子が男に犯されている写真で、角度からしても隠し撮りであろう。
そんな写真が何枚も追加されていて、中には動画さえ入っている。
「あいつ……なにしてんだか……」
こういうのが趣味であっても、学校に持っていくタブレットにこんなものにアクセスできるようにしていると、見つかった時が地獄であろう。
そう思っていても興味が湧くので阿部はその写真を一枚一枚見てしまった。
一つ見たのだから後はもう見た見ないの話だけなので、黙っていれば分からないと思ったのである。
その中の写真は、とにかく淫らだった。
後ろから犯されたり、足を片方大きく上げて、片足で立っている後ろから突き上げられたり、中には騎乗位で気持ち良さそうにしている青年もいる。
見ているとふと気付いてしまった。
「あれこの制服、うちの学校のじゃないか?」
最初に制服姿で立っていて、ペニスを弄られている子の制服は正に自分と同じ学校の制服だった。
この辺りの学校の制服はブレザーで、ネクタイがチェック柄なのは阿部が通っている学校だけである。
もちろんそれは全国に幾数もある学校でも採用されているだろうが、それでも阿部は写真の背景にも気付いた。
「あれ……この背景……、あの公園だよな……ちょっと夜は危ないから近付くなって言われてて……」
そう思い出す。
住宅街から少し離れた貯水池の横にある公園で、昼間は子供が沢山いるし、老人も多い。しかし夜になると一変してしまい、浮浪者がいたり、中には卑猥なことをするために人が入っていたりする。
なので強姦事件も起きていて、夜は近付くなと言われている場所なのだ。
そこでこんな卑猥なモノが撮られているとは驚いてしまった。
「……こんなこと、本当にあったのか」
その淫らな姿の青年や少年を見ていると、ズクリと阿部のアナルが疼いた。
阿部はオナニーをする時にアナルを弄る癖があった。
それはネットで得た知識で、ペニスを扱くだけのオナニーだけでは飽き足らず、乳首を弄ったり、さらにはアナルまで一人で弄っていないとなかなか射精ができない体になってしまっていた。
もちろん阿部本人はそれは人には相談できないものだったけど、それでも抜くために使っていたのは女性が裸になっている媒体ばかりだった。
しかしここにきて、青年が犯されているのを見ていると、阿部はもしかしてと気付いてしまった。
自分は犯される側ではないかということである。
そして幾つかあった動画まで再生をしてしまった。
「あひ……ひ、あああっだめっんっあ……ぁ……ん……っ」
青年が甘い声を上げて、男にアナルをペニスで突き上げられている。
「んぁ……っ、ぁん、やら、ぁ……っ、やめ、やめて、ああぁ、ひぁん、あぁ、ああぁ、……っ、んあ、やぁ……っ」
「随分気持ちが良さそうだな……ほら種をくらいな!」
「ひ……ぃ、ん……っあ、ぁぅ……ひぃ熱、ぃい……っ」
アナルで精液を中出しされて、青年はそれに気持ち良さそうに絶頂をしている。
「あぁん、……っぁん、やぁ……っ、やめて……やめて……っ、あゃ、あ、ぁ、あっ」
やめてと言う割には逃げられそうでも逃げてないし、無理強いというのには少し違った感じである。
恐らくセックスには同意しているけれど、格好が恥ずかしいとかそういうことなのだろう。
「んひゃ、ひあぁあ……っぁふっ、ゃ、ぁ……っあ、あぁ」
後ろから突き上げられるのを上から撮った動画では、見事にアナルにペニスが挿入って出てと挿入を繰り返している。
「あぁ……っ、ぃ、いやあっ……はぁっ……もぉ、やめて下さい……あぁ、はあぁっ……こ、こんな……っ、だめっん……」
大きなペニスが入るのを見ていると、阿部も気分が上がってきて、側にあったアナル専用のスティックを取り出してアナルに挿れて同じようなタイミングでアナルを突いてみた。
「あぅあ、あぁ、んあ……っ、ん、はぁ……ああっ」
阿部が甘い声を上げているのか、青年の甘い声なのか分からないくらいに声が混ざってしまい、阿部はそれで気持ち良くなれた。
「あっ! ぁひっ、ひんっ! ゃ、やぁっ、っあっ、あっ、い、ゃ……っ、やめ……ああんっああっ」
青年が一際大きな声を上げていて、気持ち良さそうな反面、阿部は物足りなさを感じてしまった。
あの大きなペニスがあれば、あれだけ気持ち良くなれるのか?
阿部はそう思って乳首を弄りながら、とにかくスティックを動かした。
「あはぁ……っ、あぅ、んあ……ふああん……はぁっ……はぁ、あん……あぁ、やぁ……っ、あぁんっ……」
「気持ち良さそうだなあ……いいな」
阿部が思わずそう言ってしまうくらいに青年は気持ちよさで蕩けた表情を浮かべている。
「あぁはんっ! あっ……あゃん……っあっ……! ぁ、……らめ、あんっああん……っ」
大きなペニスはそれこそ、阿部も見たことはないくらいに凶悪でそれが阿部も欲しくなってしまった。
「あんっああ……っぁ、ひぁ、はぁ……あぁん……ああん……んっ……」
動画は青年がまた絶頂をしてアナルで精液を出されるまで続いていたが、これだけで終わるわけもなく、写真では裸に剥かれてしまって、数人の男性にも犯されているものがあった。
阿部は動画が終わってしまって、やっとドライで絶頂ができたが、その中途半端な性欲は止めることはできなかった。
「あの公園に行ったら、こうして貰える……?」
これがどういう経緯で撮られた写真なのか分からないけれど、気になってしまった阿部は親に気付かれないように裏口から家を飛び出して、自転車で公園に向かった。
道中誰にも会わないまま公園に到着して、公園の駐輪所に自転車を止めて阿部は公園内に入った。
もちろん人は見当たらず、何か怪しいこともない。
ただ暗い場所が多いなという印象だったが奥へと進んでいくと、明かりがあまりないところになってしまった。
懐中電灯を持ってはいなかったのでスマホで明かりを付けた時、目の前に人が立っていたのに気付いた。
「あ……」
「おっと……ここまで入ってきたってことは、その気はあるってことか?」
男がそう言ってきて阿部は少し混乱した。
「そ、その気って……」
そう男に問いただしたら男がニンマリと笑っていて、阿部の尻を鷲掴みにしてきたのである。
「この尻に、このペニスを突き挿れるってことだよ?」
そう言われて見ると男は下半身が丸出しで勃起したペニスが阿部の股の間に填まっている。
それが股の間を撫でてきて、それに阿部は甘い声を上げていた。
「ああ……っ」
「おっと、その気はありそうだな……顔が期待に満ちている」
男にそう言われると阿部は男にキスをされた。ディープキスであるが初めてのキスで、それだけで息ができなかったけれど、それでもとても気持ちがいいキスだった。
「はあんっ」
「準備はよさそうだな」
男はそう言うと横に阿部を連れて入っていった。
そこは少し大きな空間があって、植木の内側の木々をわざと切って作ったちょっとしたテントみたいな空間で、周りには小さな道具がある。
あれが撮影するための機器で、暗視で取れるカメラらしいのは分かった。
あの写真や動画を撮っていたのはこの男だったのだ。
そう気付いたが、阿部はすぐに半裸に剥かれていく。
「ははあ、お前、オナニーで我慢できなくなって犯されにきたな?」
そう言われてアナルに直ぐさま指を突き挿れられて、阿部は甘い声を上げていた。
「やっ! あっ、ああんっな、はあんっは……っ、はぁ……っ、あん、ああぁ、んあぁ」
否定はできなかったので、何も言わないでいると男は同意と認識してさっさと阿部のアナルを指で広げてきた。
「あ! ああん、……あっ、あぁん……っああっ! あふ、ぅ……っ」
男の指使いはとても淫らで、自分でスティックを使ってオナニーをしている時よりずっと良いところを攻め上げられて、阿部はただ甘い嬌声を上げ続けていた。
「んあぅ……! んああんっああっ……んぁ、ぁふっ……ん、やらっ……! ぁ、や、やめ、あんっ!」
「いやじゃねえだろ、このま○こ、すっかり準備万端じゃねえかよっ」
「ひゃ、あぅん……っ! あぁ゛あぁあっ!!」
指が引き抜かれてしまうと、男の勃起した凶悪なペニスが阿部の中に一気に挿入ってきた。
「あっ……ああああああぁ、や、やら……はあっ、ああんっ……あ、ゃん、やぁ……っ! ぁん、ぁ、ん、あぅ……っ」
「はーい、処女貫通な……記念が取れて良かったなあ」
男にそう言われてしまい、これも写真や動画になってしまうのだと気付いて少し阿部は慌ててしまった。
「あぁっ、ああ、ひぁ、ひぃっ……! あぁ、あんっあんっ! ああっ! あっ、や、ゃぁ……っ」
「この状態で逃げられるかよっほら、嫌がって見せろよ、おま○こにされて犯されるのを皆に見せてみろよ!」
「ああ、あ、だ、だめっんああ……っあ、あ、あ……っんぁ、ぁふっ、は、はぁっ、はぁんっ」
この動画や写真の向こうには男の視聴者がいる。
それは写真を配っていることから、アプリで共有されているのだろう。
そしてそれは阿部の友人である角谷にも共有されることになる。
「あぁっ! ぁひっ、ひぃん……っ! らめっああんっ! いやっ、いやっ、あ、ゃあ、あっあっ――!」
抵抗らしい抵抗もできず、思った以上の圧迫感に身動きが取れない阿部を男は遠慮なく突き上げてきた。
一応、アナルを自分で広げていたのもあって、凶悪な男のペニスを突き挿れられても、傷はつかなかった。それにそれがあり得ないところを抉じ開けていてもそれを阿部は気持ちが良いと感じた。
「あぁ、あぁっ! あぁんっ! や、だぁあ……っ! ん……は、んんぅ……っ」
「気持ちいいのか、腰振っているぞ?」
「やぁあっ、あぁっ、あぁん……っんはっ、あぁっ、あああっ! やぁ、らめぇ……っおま○こ、やぁあっ! あつ……っぅあ、あ……っやぁあっ! あ、あっ――!!」
「お前、飲み込みが早いな……いいぞ、何回でも犯してやるから、何度でも来いよ」
男は淫らな阿部が気に入ったのか、遠慮なく犯して更にはまたここに来るように言った。
「ひぁあ……っあっ、あっ……あぁっ! ふぁ……ぁ、ん……んぅうう!」
阿部は男に何度も突き上げられて、あらゆる角度から犯され、中出しも何回もされて、ボロボロになりながらも精液を浴び続けた。
「あぁあ! ああああぁひ……っ、ひぃい……っ、あっ、やっ、ああ……っ! ああああっ、あぅっ!」
幸いなのは男一人に犯されるだけだったので、阿部もまた一人で盛り上がってしまい、男のペニスを受け入れ続けた。
「んは……っはぁ、はぁ、も、ぅあっ、も、ムリ……っ! ひぁああああっ!!」
大きな快楽で絶頂をして、阿部が地面に倒れ込んだら、男が笑って言った。
「お前、素質あるよ。こっち側の人間だよ。淫らに堕ちてこいよ」
男にそう言われて、阿部は確かにそうだなと思った。
だってやっと終わったのに阿部は次にここにくる算段を頭の中で考えていたからだった。
それから、次の日には角谷にタブレットを返して、何事もないように平然としていた阿部であるが、それから一週間後に、角谷が尋ねてきた。
「な、なあ、阿部……お前さ、あの公園にさ……」
そう角谷が言ってきたのである。
それでも阿部はキョトンとして、答えたのである。
「何の話? それよりさ。今日の宿題終わらせた? 俺、休み時間にやっちまったぞ?」
そう言って話をはぐらかせると角谷はそれ以上聞き出すこともできずに、宿題の話に乗ったのだった。
あれから写真や動画は男の顔や阿部の顔の一部にモザイクが入った状態で配信されている。
共有された写真はとても人気で、動画もそれまでのモノよりもずっと見て貰えている。
だから、阿部は止まれなかった。
またあの公園に通い、男にいいように犯されるのが週一回の楽しみになってしまったのである。
「あっあっあっあっ……! んひゃぁぅ……っ!」
「お前の動画めちゃくちゃ人気なんだよな。やっぱり現役高校生ってのが良かったみたいでな」
男がそういいながらも写真も動画も今日も撮られている。
それが分かっているからこそ、阿部はその向こうにいる視聴者を誘惑するように淫らに乱れてみせる。
「やっ! あぁっ! な、やぁ……っ、止まらな……っ! あっ、あぁあっ! あっ、あぁっ、ゃ、やだぁあ……っ! あっあっ、ダメ、ダメ、そ、そこだめ……っやめ、あぁっ!」
「ここが気持ちがいいのは知っているよ、ここを突かれるとお前は本当に淫乱のスイッチが入ってしまうんだよな」
そう言われていいところばかりを突き上げられて、阿部はそれで絶頂をした。
「ああ……っ、らめっ…ああっ! んっ……あ、ああ……っああ……!」
淫らなスイッチが入ってしまうと、阿部はどんなことも受け入れた。
男達数人にマワされるのにも慣れてきたばかりで、今やペニスのことしか考えられないくらいに阿部は性欲に振り回されて完全に男達に堕ちていた。
「ああっ、あっ、あっんああ!あっ……ああーあああ……っ、あああっ!だめ、だめ……!」
「二輪刺しもいけるし、すっかり駄目ま○こになっちゃったな?」
「あぁ……っ! ああっ!あ!ぁあ―――ああ……っ、ああぁ……っあ……っ、んんっ」
男達のペニスを二本もアナルで受け止められるまで二ヶ月でできるようになって、阿部はそれすら見事に受け入れることができるようになった。
もっと淫らになりたいと思うほどに行為に溺れて、阿部は満足していた。
「んぁああっ! イクイク! ぁんっあんんーっ! あん! はぁああん……っ」
絶頂して何も考えられなく時間が長ければ、それだけ今の阿部の心を満たしてくれる。
その時間は阿部が大学を卒業するまで週一回繰り返されることになった。
そしてその後は、普通に就職はしたけれど、夜の週一回はまた違った場所で違ったシチュエーションで阿部は男達の道具としてセックスを武器に生きていくことになったのだった。
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