203-Dirty

 沖原椛(おきはら もみじ)は、その日も一人、放課後の図書室にある奥の個室を借りて勉強をしている振りをしていた。  でもやっていることは動画撮影で、スマートフォンを片手に首から下を映して、パンツも下着も脱ぎ去り、下半身を露出させてオナニーをして見せている。  音声はさすがに放課後の部活動の声が入ってしまうので録音していないが、短い動画を続けざまに取る。  ペニスを映して、乳首を弄り、乳首にはピアスまでしてある体の腰回りには昨日付けたばかりのタトゥーシールが張られている。  それは漫画で使われる淫紋と呼ばれるエロ仕様の道具で体が暖かくなるとちょっと光って見えるものだ。  最近流行っているけれど、これを使うと二週間くらいシールが取れなくて、なかなか大変だという話もあったがせっかく買ったので使って見たくて腹に貼ってみたのである。  そして動画を撮って見たくなって、いつも通りに図書室の個室を借りた。  ここは受験勉強を自宅でできない学生に学校が貸してくれる勉強スペースだけど学生は二人くらいしか入れなくて、畳三畳くらいの大きさの部屋で、机が作り置きされていて椅子はパイプ椅子しかない。  それでも使っている人はあまりいなくて、椛がよく使っているくらいだ。  椛も最初は勉強目的で借りていたし、実際、借りられる二時間のうち半分はちゃんと勉強をしていたけれど、ある日の出来事で変わってしまった。  あれは一年前のこと。  椛は家庭の事情で家では勉強ができなかった。  母親の南は自由恋愛の人で、家に男を連れ込んでは椛の学校からの帰宅時間にも連れ込んだ男と盛っていることがある。  そうセックスをしている場面に椛は何度も出くわせてしまったのだ。  それが嫌で学校で時間を潰すことが多く、図書室によく通っていた。  高校生になった時も真っ先に図書室を借りたのだが、そこに勉強部屋の個室があることを知り、借りていた。  ある日、図書委員に部屋が埋まっているので相部屋ならできると言われて、椛は三年生の先輩学生と一緒の部屋にされてしまった。 「よろしくね」  その先輩は日浦という女学生の中で人気のある格好いい先輩だった。  確かに日浦は椛の目から見ても格好良くて椛も少し舞い上がってしまった。 「よろしく、お願いします」  そうして始まったのは、日浦との同室での勉強だった。  でもそれは、ただの勉強ではなかった。 「ぁ、先輩……だめですっ」  勉強中に急に性欲の話になり、気付いたら椛は日浦に乳首を弄られながらペニスを扱かれることになっていた。 「あ……ああっ……」 「大丈夫だよ、椛……可愛いよ」  そう日浦に耳元で囁かれて、椛は腰砕けになるくらいにその声で感じた。  日浦の低い声がとても好きだっただけに、余計に体が逆らえなくなった。 「んぁあ……っ!!」 「椛……可愛いね、おちんぽ勃起して、感じてくれているんだね」 「あぁ……!んん……っ」  椛は腰砕けになってしまって、日浦の手管によって完全に逆らうことはできなくなった。  この姿で外へ逃げてもきっと誰も襲われただなんて信じてはくれないだろうし、日浦の信頼はそれこそ椛とは天と地ほど違っていた。  日浦はとても優秀な学生だったし、信頼も厚かった。  椛は進んで日浦に近付いていたから、周りだってこんなことになるとは微塵も疑っていない。 「あっ、あっ、あ……!」 「抵抗しても駄目。こんなこと誰にも知られたくないでしょ?」  椛は日浦に耳を舐められながらそう言われた。  確かにその通りで、椛はこの状況を信じて貰えるとも思わなかったし、こんなことをされていることも知られたくなかった。  あの母にこの子ありかと言われるのが何より怖かった。  だらしのない母親と全く同じではないかと言われることが本当に怖くて、そう思ったら身動きは取れなかった。  それを日浦はいいことに、大人しくなった椛の体中を触りまくり、制服をどんどん脱がせていった。 「んぁっ……、ああ……っふぁ……っ」  日浦に乳首を吸われ、ペニスを扱かれ、甘い声が口から漏れ始めた。  日浦は怖いことはしないと言う通り、椛の体に痛いことはしなかった。 「はあぁ……っ……、あぅ……!」  オナニーをこれまでしたことは数回程度だった椛は、母親のようになりたくなくて我慢してきたけれど、オナニーの気持ちよさは知っていただけに、その行為を恐ろしいとは思いながらも気持ちよさには叶わなかった。 「ああぁ……っ」 「椛、ずっと可愛いと思っていたんだよね……」 「ああ……っあ……あぁ……」 「椛……全部美味しいよ」 「は、先輩ぁ……っ、はぅ……」  椅子から部屋の床に押し倒されて、日浦に制服を剥ぎ取られた。  ワイシャツだけにされて、足を大きく開かれて、聳り立っているペニスに日浦の口が近寄る。  そして日浦は椛のペニスを口で咥えて扱き始めた。 「ひうぅっ……あ!あんっ……ああ……!」  その人の口の中という感覚に、椛は腰が浮くほどに気持ちよさを感じてしまい、日浦にいいように翻弄された。 「あんあんっ、あん……っあぁああ!」  ジュルジュルと音を立ててペニスを吸われる椛は腰を浮かせてしまうけれど、それを押さえつけて日浦は激しく椛のペニスを吸い上げ舐めてきた。 「あぁあっ……あは……あぅ……っひあ……ああぁ……」 「椛……美味しいよ……椛のここも美味しいだろうな」  そう言うと日浦は椛のアナルにも舌を這わせてきたアナルを抉じ開けるようにして舌を突っ込んできた。 「あん、あふ……っ」  嫌だと思うのに、椛はその日浦の舌に翻弄されて何も抵抗はできていなかった。  これが強姦という行為であることくらい分かっているけれど、抵抗を仕切れない自分もまたその行為に賛同をしていると思わされてしまう。 「あぁんっあ、あっあああ!!」  どんどん気持ち良くなってきてしまい、椛は絶頂をさせられてしまった。  出てしまった精液は日浦が手で受け止めると、アナルの中に指で塗り込んでいった。 「あん……っく、ふあ……」  指でアナルの中を抉られていき、気付いたら椛は日浦のペニスをアナルで受け止めてしまっていた。 「っぐ……!う、う……」  さすがに圧迫感があったけれど、アナルも舐められて時間をかけて広げられていたため、大きな日浦のペニスもやっと受け入れられた。 「先輩っああっ!」  日浦のペニスは大きくてさらに長かったため、全部は入りきらなかったけれど、日浦はそれでも満足しているようだった。 「ああ……椛の中に俺のペニスが挿入って、おお、気持ちが良い……」 「んああぁっ、やっ、だめ……ああっ……!」  さすがにこの行為までされるとは思わなかった椛であるが、日浦は最初からその気だったのか、まったく躊躇はしていなかった。  挿入ってしまえば腰を振り始めてしまい、椛の意志など日浦には届かなかった。 「ひ……っ、くふ……うっ、あ、あうぅ……はあっ、ああ……っ、……っ」  微かな痛みは広げられていく奥の痛みであり、切れているわけでもない。  ただ普通はそこから入ってくるものなどないので、圧迫感と違和感は十分にあった。 「んふうっ……うううう……っ」 「椛……気持ちが良いよ……」 「あう……っく、ふ……んん」  奥を抉られるようにして何度も穿たれている内に、椛は奥で何かを感じるようになった。 「はっ……っ、ああぅ……んっ……っ、う……っく、あ……っ」 「椛そのまま感じて……もっと感じて」 「ああ……は、あぁ……っんっ、んっ、は……ああ」  どんどん奥を擦られ続けていると椛は快楽を得るようになった。  男がアナルで感じることがあるのは知っていたし、それができることは分かっていた。  でも自分がそれをすることはなく、あり得ないと思っていたのに、今先輩に襲われて感じている状態は、まさに母親がセックスに狂っている時と同じだった。 「あ……っ、はぁっ、んん……っ、あ」  ああ、自分もやはりあの母にしてこの子ありなのだ。  何故だか椛はそれで納得ができてしまい、腑に落ちてしまった。  所詮、あの淫らな母親から生まれた子供である。母親に似るなんて当たり前で同じような性格や性質を持つのは普通である。  ただああなりたくはなかっただけで、素質だけはあったのだと思うと、椛は悩んでいたこの数年が吹っ切れてしまったのである。 「あぁっ……あっ、あっ、先輩っあ……あっ、あー……っ」 「椛出すよって、椛……っ」 「あああ……っ、もうイク……っあふぅ……っ!」  椛は先輩の精液をアナルの奥で受け止めながら始めて他人の手によって絶頂を迎えたのだった。  それは椛にとって未来を変える出来事であり、決定的なことだった。  それから図書室の個室を先輩と共有した時は椛は淫らにセックスに溺れていった。  けれどそれにも終わりが来てしまった。  先輩が大学受験を終えてしまった後は、図書室に現れることもなくなり、共有する時間は途絶えてしまった。  そして先輩は一時期の熱に侵されていただけで、椛とは今後付き合うとか、そういうことは一切なかった。  だから行為も全てが終わってしまった今、椛の中に残されたのは止まらない性欲だけだった。  椛も先輩を好きだったわけでもなく、ただ都合が良かったから付き合っていたにすぎないことに気付いたのである。  愛なんて要らなかったし、先輩がこれ以上構ってきて面倒ごとになるのも避けたかったので椛も先輩をおいかけることはしなかった。  そうして自然と先輩とは別れてしまい、学年が一つ上がってしまった時、椛は親から珍しくスマートフォンを買って貰った。 「皆持っているんでしょ。持っていないと周りから色々言われるのよ」  所謂世間体というやつだ。  あそこの息子さんはスマートフォンも持たせて貰えていないと誰かに言われたのを母親は聞いて、さすがに年相応の子供にしていないと批判されている気になったのだろう。  色狂いの母である南はそういうところは気にする性格で、妙に張り合ったことをしたがるのだ。  椛としては南が機嫌が良いときによいモノを買って貰えるのだから、大人しくそれに従った。  けれど、そんな世間体を気にする南でも高校二年生になった椛を置いて家から消えてしまったのである。 「珍しく旅行かと思ってたけど、荷物もないや……」  最初の一週間くらいは気にもしなかった椛であるが、さすがに貰っていたお金が尽きたので家捜しをした結果、通帳を残して南は消えていた。 「何処に行ったんだろう……」  それは気にしたけど、通帳が残っているならと椛はその通帳に入っているお金で生活をすることになった。  色狂いの母親である南は意外に堅実的に貯金をしており、通帳は三つもあった。  そのどれにも一千万くらいのお金が入っていて、恐らく売春をして稼いだ金と、ホステスをしていた時のお金を上手く貯めたものと、客から貢いで貰ったモノを入れたであろう通帳の三つが綺麗に残っていた。  椛はそれを見て、南は男と消えたのではなく、もしかしなくても消されたのかもしれないと思った。 「かといってどうしたらいいのか分からないや」  このまま椛が何かするとして、警察に母親の行方を捜して貰うために訪れても、きっと警察は男と逃げたのだろうと思って大して調べてはくれないだろう。  年間何万人と行方不明者が出ているうちの数千人の失踪者捜査なんてそもそもあまりしないものだ。  しかも母南の失踪は男と逃げた可能性が高い以上、優先はされない。  それが分かったので、椛は届け出ることもやめた。  まずは自分がこのアパートから追い出されてしまうといけないので、母親はまだここに住んでいるままにしておかないといけない。  椛は薄情にも母を愛してもいなかったので利用することを選んだ。  当面は通帳のお金で何とかなるとしても、大学に行って生活をしてとなると、それはそれで考えないといけなかった。  そこで椛が始めたのはSNSを使った裏垢と呼ばれるものだった。  写真や動画を掲載することで、お金が手に入る仕組みを利用することだった。  最初はドキマギした椛であるが、オナニー動画を始めて流してからは、意外に簡単にその線を越えた。  顔を映さなければ、意外にバレないもので、動画はあっという間に五十万再生され、催促されるがままに動画を撮っては流しているうちに、気付けばその一月に振り込まれたお金は百万円を軽く超えていたのである。  椛はそれによってお金を得ることで生活を安定させようとして学校内で淫らな動画を撮るようになったのである。 「今日も見てよ……俺の淫らなところを」  目覚めてしまった性欲は元に戻ることを知らない。  そうして椛は世界に自分の痴態を晒して、それで生きていくしかなかった。  沖原椛(もみじ)は高校二年生になった。  あの日から変わった椛の生活は、順調に進んでいた。  母親の南は相変わらず帰ってこなかったし、通帳類のお金も減りはしなかった。  椛はネットに自分の痴態を上げることで月に必要なお金を簡単に稼いでいた。  音無しの動画をアダルトサイトに上げていくと、その視聴者が動画を再生してくれるだけでもお金になったけれど、さらにはお賽銭と言い、お金をコメントで貢いでくれるので月に多くて百万円は稼げていた。  それで家賃や食費、生活に必要な代金は払えたし、問題なく暮らせていたからか、大家は南を見なくなっても出て行けとは言わなかった。  それまで迷惑で五月蠅かった南が静かになって苦情がなくなったことで出て行けとは言えなくなったみたいなのだ。  さらには椛が一人暮らしであるのは分かっていたが、追い出すとしても施設や警察沙汰になるのを避けたかったのか、知らない振りを続けてくれている。  というのも大家の息子である、道井航生という会社員の男が椛の面倒を見てくれていたのもあった。  道井は南に惚れていた男で、南がいなくなった時は毎日のように椛のところにやってきては心配をしてくれていた。  それでも椛は道井にははっきりと言っていた。 「多分、男と出て行ったのだと思う」  そういうと道井は悲しい顔をしていたけれど、その関係はやがて椛のSNSのアカウントが道井にバレるというヘマから変わっていった。  ある日、道井が部屋にやってきた時、椛にスマホを見せてきいてきたのである 「これ、椛くんだよね? だってここに、内股の付け根にホクロがある」  そう言われて椛は何でそれを知っているのかと驚くのだけど、道井はそんな椛を連れて駅前のラブホテルに連れ込んだ。 「な、なんで……」  椛は道井が自分に興味を持つとは思っていなかったのもあって、道井がこんな行動に出るとは思わなかったのである。  驚きながらも道井が何を求めているのかは椛にも分かった。  だって部屋に入ってから道井の股間が完全に勃起していて反り上がっているのが服の上からもはっきりと分かったからだ。 「ずっと……南さんを好きだと思ってたのに……。全然似てないのに、椛くんのこんなの見付けたら、君を犯したくて堪らなくなったんだよ」  そう道井は言うとスエットのパンツを一気に下ろして大きく勃起をしたペニスを見せつけてきた。  それは先輩のペニスとは違った、大きくさらに長い歪な形のペニスだった。  所々に瘤があり、とても醜いペニス。でもそれがきっと引っ掛かれば気持ちがよくなれるペニスであることは椛も知っていた。 「あ、そんな……」  凶悪なペニスを間近で見たのは初めてで、椛は一瞬だけ怖かった。  先輩との行為は嫌だったら大声を出せば誰かが助けてくれる環境だった。  でもラブホテルはそういうことをする環境であり、防音が効いていて、大きな声を出しても助けて貰えるわけでもない。  これを受け入れたら、戻れる世界はない。  道井は並ならぬ執着で椛を抱くだろう。  そしてその後もきっとしつこく椛を誘ってくるはずだ。  でも椛としてはただ抱かれるよりは、道井とは対等な関係にいなければならないと思った。 「あの……お願いです。俺、行くところがないんです。だから、あの部屋から追い出さないでください……」  そう椛が言うと、道井はそれにしっかりとした答えを用意していた。 「もちろん、椛くんを追い出したりはしないよ。母さんにも話を通しておいたから、前みたいに五月蠅いとか騒ぐとかそういうのがなければ庇ってあげられるよ」  道井はそう言うと椛の腕を掴んでベッドに押し倒していた。 「君を逃すわけないだろう?」  道井は爛々とした目をして椛を見ていた。  その目は執着のある目で、椛の体を舐めるように見て、服に手を掛けた。  それに椛は抵抗はしなかった。  だって、道井がこの条件を呑んでくれるなら、椛としては生活拠点を失わずに大学まで出られるかもしれないのだ。 「そ、れから、動画は、収入になっているから、辞めないよ……」  そう椛が言うと、それに道井は言った。 「何なら生で挿入しているところを撮る? みんな君のアナルにペニスが刺さっているところを見たくて堪らないってコメントばかりだったよね?」  道井はそう言いながら椛のスマホを取り上げた。 「しっかり生ハメしてるところを撮ってあげるよ」  そう道井に言われたので椛は道井を受け入れることになった。 「んふぅ……っあぁあ、あぁん……っ」  道井は椛の上に覆い被さって、椛の体を隅々まで舐めて犯した。 「あぁっ……ああ、いい……っ」  道井の舌は、とても嫌らしく動いて椛の体を舐め尽くす。 「ああ、椛くん、美味しいよっ……」  感極まった道井は椛のペニスを扱きながらアナルに舌を突き挿れてきた。 「あは……っぁ、ぁあう……っ! あ、ああ……っふ、っぁん!」  執拗に舐めるのは道井の癖なのか、先輩よりもずっとしつこく前戯に時間を使ってきた。  もちろん、道井も椛が初めてではないことは知っていたようだったし、ああいう動画を撮るような子であることも理解した上で淫らな椛が犯したかったようだった。 「あーっあ、ひっひぁ! あ、あ、……ぅぁ……あー……!」  ジュルジュルと音が部屋中に響いて、椛の嬌声も大きくなっていく。 「ひあぁっ……あ、あっ……あああぁ……!」  アナルに舌を入れられるのは初めてではないが、アナルを執拗に舐めるような行為を受けるのは初めてで、椛はその感触に堪らなく感じた。 「ああぁっあぅっ、あひ、ひぃ……っああっ……!」  椛は道井の舌に翻弄されて、快楽にもっと深いモノがあると知った。  身を委ねることで得られる快楽は、二度目であるが、それを知ることこそ、椛の世界は広がっていく。 「あーっぁっあ、はぁ……っん、ぁん!」  きっと大人達は駄目だと言うけれど、椛はこの行為がとても好きだった。  行為が好きなのであって、している相手が好きということではないけれど、それでも椛がずっと得られなかった温かみをここで得られている気がしたのである。 「ひ、ひぃっ……あーぁんっあぅうう! あっあっあっ! ひぁっ……あーっあーっ!」  道井にアナルを舐められて椛は絶頂をしていた。 「ん、ん……っは、んん……っ」 「いいね、椛くん。淫らで南さんと同じくらい淫乱で……それでいて美しい」  道井はそういうものを見るのが好きらしい。  普段は市役所に勤めるようなお堅い仕事をしているからか、真面目過ぎた上の性欲を持て余しているようであった。  それをぶつけるような相手はそれまで適当に拾った女だったらしいが、椛の体に夢中になった。  変態チックであらゆるところを舌で舐めるという行為に椛がしっかりと付き合ったからか、道井はとても満足そうだった。  そしてはち切れんばかりに膨らんだペニスを散々解した椛のアナルに突き挿入れ始めた。 「んっ、っ……あ……あっあぁっ……」  明らかに先輩のペニスとは違った大きさの瘤のあるペニスが挿入ってくるとその圧迫感に椛は堪らずに嬌声を上げた。 「あぁっ、あっ……あー……っあひっ、あっ、あっ……あぁっ……」  ミシミシと奥を広げて挿入ってくるのを感じて、椛は体がさらに快楽に堕ちていくのを感じた。 「あっあっ、ああ……あぁ……あっん……あふ、あうんっ……んっ、あ……は……っ」 「いいよ……椛くん……アナルの中トロトロしてる……ああ、包み込んできて堪らない」 「ああっ……! はああ、んっ、んんっ、あーーあっ、あっ、あぁっ」 「椛くん、淫乱の才能があるよ……ずっと見ていたけど……君の方がずっと綺麗だ」  そう道井が言った。  それで椛は分かってしまった。  道井はずっと椛の家の中を盗撮していたのである。  そうでなければ椛の内股の付け根にあるホクロの位置なんて誰にも分かるはずはない。  ずっと誰かに見られている気がすると南が前に言っていたことがあるのだが、それは道井のことだったのかもしれない。  何処にカメラがあるかは分からないけれど、恐らく建物そのものにカメラが仕掛けられていて、住んでいる人には分からないことなのだろう。 「ああ……っ、……あっ……ぁ……んっ……ふ、う……っ」 「ああ、しっかりと俺のペニスを飲み込んで……とても優秀で淫乱なま○こだな!」  そう道井は言うと一番奥のあり得ないところまでペニスを突き挿れてきたのである。 「あっ、ぁん……!ああっ……ああ……あああんん」 「おお……堪らない……椛くんっ」 「んあぁ……! んぁあっ……ふぁ、あぁ……っ!」  道井は呻きながら激しく腰を振り始めた。 「あひぁああっ、ああぅ!!」  その強さによって椛は体を揺すられて、激しく揺さぶられながら奥を突き上げられた。 「あぁっ、ぁ、ぁ、あっ――!!」  信じられないような場所を道井のペニスが突き上げながら、さらには瘤がいいように引っ掛かってアナルを広げてくる。  良いところを擦りながら奥を抉じ開けてくるから、椛はそれによって快楽を得ていく。 「あんっ……ああ、あぁっ……はぁっ、だめぇ……っ!」 「椛くん!! おお、おお、トロトロした中が締め付けてきて、心地良いよ」 「んんっ……はぁっ、あっあぁっんっあ、やっ、ん……ひあっ、ぁあっ」  どうしようもなく穿たれることが気持ち良くて、椛は悶えながら嬌声を上げた。 「はぁっ、ん、んっ、ぁん……んっ、ああん、はぁ、ぁっはぁっ、ぁんっ、あっ、ん……」  止まることがない道井の腰使いは激しくなる一方で、椛はそれに翻弄される。  先輩と違った貪欲な性欲を持つ道井は椛を求めて中に精液を吐き出してきた。 「ああ、出るっ……!!」 「ぁっ……んひぃっふ、ぁんっ」  アナルの奥で精液を吐き出されて、椛はそれで終わると思ったけれど、それでは道井は終わらなかった。 「もっと、もっとだ椛くん」 「ぅあ、ぁっ、ちょっ、ま、ぁ……っ、あ、やぁ……っ」  射精をして萎えたはずの道井のペニスがまた復活して硬くなり、椛の奥をまた抉るように穿ってくる。 「ふぁ、あぁ、ゃあ、ああ……あぁっ、やめ、んんっ……ああっ」 「もっとだよ椛くん……ああ、やっと繋がれたんだから、これからもずっと大事に抱いてあげるよ」 「あぁあ、ぁ、あ……っあぅく、く、ぅ……っ、う、うぅ……っ」  アナルの更に奥にある結腸までペニスを突き挿れてきた道井はそこで射精をしてきた。 「っぁっ、ぁん……んっ!? ふっ、んぅっ……!」  信じられないところで精液を出されてしまった椛であるが、それがとても気持ち良くて絶頂をしていた。 「ふぁっ……んっ、ん……はぁっ……ぁやっ……ぁっ、ふっ……、んっ、んっ」 「ああ、椛くん、俺の精液で感じてくれているんだね!!」  道井の精液を受けて絶頂した椛に感極まったみたいに喜んでいる道井は、さらに結腸の中に亀頭を突っ込んで何度も突き上げてくる。 「んひゃ、ひあぁあ……っぁふっ、ゃ、ぁ……っあ、あぁ」  挿入ってはいけないところまで犯されて、椛は初めての快楽を得てしまう。 「あぁ……っ、ぃ、いやあっ……はぁっ……もぉ、やめて下さい……あぁ、はあぁっ……こ、こんな……っ、だめっん……」  こんなのは望んでいなかったと椛は言っても道井は聞いてくれるわけもなかった。 「何度でも中で出してあげるよ、孕んでもいいんだよ、ずっと飼ってあげるよ」  道井はそう言い、何度も椛を突き上げては中で精液を吐き出してくる。  その性欲の強さは尋常ではなく、何時間も椛は道井に犯され続けた。 「あぅあ、あぁ、んあ、や、やめ……っ、ん、はぁ……ああっ」  その日はラブホテルで何時間も犯されて、気付いたら朝方になっていた。  でも次の日も道井は椛の部屋にやってきて椛を部屋で犯した。 「あっ! ぁひっ、ひんっ! ゃ、やぁっ、っあっ、あっ、い、ゃ……っ、やめ……ああんっああっ」  玄関を入るなり、その場でパンツを脱がされて玄関ドアに手を突いて後ろから突き上げられた。 「あはぁ……っ、あぅ、んあ……ふああん……はぁっ……はぁ、あん……あぁ、やぁ……っ、あぁんっ……」  大きな嬌声が出てしまうのは前日に散々快楽を覚えさせられてしまったからで、道井の行為を体が覚えていたからだ。 「あぁはんっ! あっ……あゃん……っ」 「椛くん、足上げて、ほら」  そう言われて片足を高く上げて、片足で立った状態で後ろから犯される。 「あんっああ……っぁ、ひぁ、はぁ……あぁん……ああん……んっ……」 「椛くん、いいぞ、いいぞ」  そうして射精をしてくると、今度は向かい合って抱き合い、椛は道井に体を持ち上げられて玄関ドアを背中にして浮いた状態で下から突き上げられ、自分の重さで道井のペニスがアナルに深く突き刺さってくる。 「あっ……! ぁ、……らめ、あんっああんっぁっあぅ、はぁんっ! ん、んぁ……っあ、お、おかひ、なるぅ……あぁっ、あ、ぁ、ぃ、いい、からぁ……っ、あぁ゛あぁあっ!」  信じられないくらいの気持ちよさで、まさに淫らに乱れる姿は母の南と変わらない姿になっていた。 「ああぁあ……っ! ゃ、やめ、だ、ぁ、あぁっ、ああぁっ! や、やらぁ……っ! らめぇえ……!」 「ははは、やっはり親子だな……快楽に弱くてこうやって淫乱になれるのはっ」 「ああ……っ、あっ、あっ、ひぅっ! あ……っ! い、や……っいやぁ……っ!」  そう言われるのは嫌だったけれど、それを否定しきれない。  だって椛はこのセックスでさえも気持ちがいいと感じているのである。 「あぁっあっあっやっ、やぁ……っ、ぁん、ぁ、ふぅ……っん……っ、はふ……っは、ぁあん……っ」  とうとう絶頂をさせられた時、椛は射精をするだけではなく、潮を吹いた。  ビシャビシャと透明な液体が吹き上げて漏れていくのにも道井は構わず、椛を突き上げ続けている。 「あぁ、あぁ、あぁ、あんっ! あっ、あぁあぁっあっあっあっ、やっ、おちんぽ……っ、やめてぇ……っ!」 「椛くん、おおおおおお!!」 「あっ! あぁん……っ! っあ、あぁああっ! あああっあぁああっ! あっあ、はふっ……ん、はぁあんん! んあ……っ、ああ……っら、めぇ……っ!」  椛がやめてと言っても止まることのない道井は椛をいいように犯してきた。 「ああっ、や……っ、も……あっ、あっんああ!あっ……ああー……っやあ……っ、あああっ!だめ、だめ……!」  止まることなく犯されて、また椛は絶頂をして潮を吹いた。  その日から椛は道井が仕事から戻ってくると毎日のように道井に犯されていた。  道井の母親もそれは知っていたのに、道井がいいように言いくるめ、さらには近所の家を改装して防音の家をリフォームした後そこに椛を住まわせたのである。  それによって椛は道井に囲われることになってしまった。  道井は毎日のようにその家にやってきては椛を好きなように犯した。 「あぁ……っ! ああっ!あ!ぁあ―――ああ……っ、ああぁ……っあ……っ、んんっ」  椛はその状況になってもそこから逃げることはなかった。  寧ろ衣食住を道井に面倒を見て貰えていたし、道井は動画撮影には協力的で、顔を出さないままだったので、動画収入も椛は得られた。  そのお金は使うことなく貯まるようになっていって、椛はここは道井を利用することにした。  どうせ若いから道井も椛に構っているだけなので、何か変化があれば終わる関係である。  決して椛は道井に好意は持ってなかったし、道井もそれ以上の関係を求めてもいなかった。  だから体だけで今だけ繋がっている関係であるのは椛にも分かった。 「んぁああっ! ああ! ぁんっあんんーっ! あん! いくっはぁああん、いくううっ……ああああっ!!」  椛は道井の性欲に振り回されることなく、次第にそれに慣れていった。  それから椛は大学卒業まで道井に囲われた。  解放されたのは就職が決まった後で、家も出ることになった。  その時は道井が保証人になってくれて、道井が持っている物件に引っ越すことができたが、それから道井とは会うことはなかった。  椛も道井も結局、性欲が落ち着くまではお互いを利用していただけだったが、やっと気持ちも落ち着いたので離れることができた。  そして椛は一人で生きていくことになったが、三十代に入る前には新しい恋人を見付けて、道井の保証人すら必要ではない未来に歩いていくことになった。  それでも椛は淫らな動画の投稿は続けていて、恋人との行為も投稿していた。  その恋人とは生涯を共にするような関係になったところで、やっと椛の心も落ち着いたのか、動画投稿をすることも段々と減り、やがてそんなことをしている余裕もない生活になっていったのだった。

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