202-lifelong
上原六花(りっか)には二卵性の双子の兄がいる。
六花は大学生になったばかりで、誕生日にはもちろん一緒に祝われる。
兄の名は雪月(ゆづき)といい、二人は雪の降る日に生まれた。
両親はとても忙しい仕事人間で、六花も雪月も家政婦によって育てられた。
小さい時はとても可愛く、家政婦の言うことを聞いていたと思う。
しかし、小学五年生から塾に通い出して、一気にその差が開いた。
六花は人に馴染めず、一人で読書をしている方が好きで、人と競争をすることが苦手だった。
その代わり、兄の雪月はとても優秀で、運動も勉強も得意だった。
「雪月くん格好いいよね」
そう女生徒たちに言われるようになってから、クラスでは雪月の人気は高かった。
「でも六花くんは……暗いよね。双子なのに顔も似てないし。何かオタクだよね」
六花はそう言われてクラスの人とは距離があった。
教師もまた同じで六花と雪月を比べた。
「たくっ、雪月はちゃんとできるのに、六花は駄目だね」
それが段々と差が開いていくに連れて大きな差が生まれ始めて、次第にできる兄とできない弟に変わっていった。
雪月は母親に似て、美しい顔立ちをしていたので歩いているだけでも声を掛けられた。
一方、六花は眼鏡を早くからかけていて、目も悪かったので、視線がキツイだの顔は父親に似たので普通の顔になっていた。
またその二人が双子であることから余計に似ていないことで揶揄われていって、六花は段々と卑屈に育っていった。
「あのさー、これ雪月くんに渡しておいてよ」
そう言ってクラスの美人で可愛いという女性生徒に雪月へのラブレターを渡されて、それを届けるためだけに六花は利用されてきた。
「たく、双子のくせに何でこっちは気持ち悪いんだよ」
普段は可愛く喋っている女生徒も辛辣になるくらいには六花は暗い子だった。
そのせいで周りとは距離もできていた。
その距離はやがて、六花と雪月の間にも距離ができるくらいには影響があった。
そしてそのまま離れていくのかと思っていた。
実際、実力差が出た中学では雪月は私立の優秀な子が通う学校を受験し、六花は地元の公立校へと進んだ。
それにより、接点はない時間が増えて、家でも六花は雪月とは会話すらしない時間が増えた。
このまま接点もなく、兄弟仲も悪いわけでもないけれど、良くもないまま続くと思われた。
それが変わったのは、ある事件だった。
その日、大学に合格し、何とか普通に大学生になれると思った日。
合格発表から戻ってきた六花は、家政婦代わりに通ってきていた男性に押し倒された。
「へへ、今日で終わりだから、最後に摘まませてくれよ」
そう言った家政婦は、高校生の時から通ってくれていた家政婦の息子で、家事が得意で六花は懐いていた。
両親が優秀な雪月に構うようになった一方、放っておかれることが増えた六花が家政婦の年もそこまで離れていない人に懐くのは自然の流れだった。
でもまさかその人が襲ってくるとは思いもしなかったことだった。
「や、やめて、瀧本さんっ!!」
そう言っても服を脱がされて、半分も裸にされて、体中を撫で回され、舌で舐められた。
「ああ、いやだっ」
そう言っても止めてくれる気配もなかったし、今日は両親も戻ってこない。
兄の雪月の合格発表に行っているのだ。
雪月は少し遠くなる大学を受けているので、合格発表を見に行くのにも少し手間が掛かっていた。
だから家には助けてくれる人はいなかった。
リビングで押し倒されて、暗くなっていく部屋で六花は瀧本に寄って体を開かれていき、手を縛られて、アナルまで弄られた。
「うううっ……いや……やめて……」
必死になっても力の差で押さえ付けられて腕は後ろ手に縛られて抜け出せないまま、あとは挿入される瞬間だった。
その頃にはもう抵抗する気力も奪われ、一時間も掛けてアナルを弄られまくったあとだったので、六花は泣き疲れていた。
もう駄目かと思った瞬間、玄関ドアが開いた音がした。
今日は誰もまだ帰ってこない時間に、誰かが帰ってきたのだ。
ガタガタと音がし始めたら、瀧本もさすがに悠長に六花を襲っている場合ではなかったのか、慌ててリビングからダイニングに逃げていった。
そしてリビングに入ってくるドアが開くと同時に瀧本はキッチンから廊下へと出て行った。
部屋は真っ暗だったので電気が付けられたら、六花の目に入ってきたのは雪月の驚いた顔だった。
「……六花っ!!」
明らかにおかしい六花の姿と縛られている様子から雪月は六花に近付いてきて、六花の体を起こした。
「六花、何が……」
そう言われて六花はホッと息を吐いていた。
これで瀧本の目的は防がれたわけだ。
「た、瀧本さんが……急に……」
六花がそう言うと、ガタンと玄関の音が鳴った。
「まだいたのか!!」
そう言って雪月が後を追おうとしたのだが、六花がそれを止めた。
「追わなくていい……俺は誰にも知られたくない……」
そう六花が言うと、雪月は走って追おうとしていたが、その場で持っていた鞄を投げ捨てていた。
「雪月……、腕の拘束を解いてくれないか……」
六花は雪月の怒りに少しホッとしてそう言うと、雪月は六花に近付いてきた。
けれど、雪月は六花の拘束を解いてはくれなかった。
「ちょっと待ってて、玄関の鍵を閉めてくる」
そう雪月は言うと玄関に戻っていって、鍵を掛けてロックまでかけた。
そして部屋に一旦戻ったのか、それからリビングにやってきた。
「……雪月……お願いこれ、解いて……」
そう六花が言うのだけど、雪月は怖いくらいに真剣な顔をしたとたん、六花を押し倒した。
「……いたっ、雪月……何して……」
そう六花が言ったけれど、見上げた雪月は興奮した様子で言った。
「ここまで我慢をしたのに……、これでやっと六花から離れられると思ったのに……なんで……なんで……他のやつに襲われてんだよっ!!」
雪月はそう言う。
「……雪月……何を言って……?」
理解ができなかった六花であるが、その立っていた雪月の股間が膨らんでいるのに気付いた。
まさかという気持ちが生まれた。
さっきまで襲われていた六花にとっては、またかという状況になった。
「六花……」
「雪月……駄目だっ……それは駄目だっ!!」
そう六花が叫んだけれど、雪月は勃起したペニスを取り出し、それを扱いている。
「六花……なんて……そそる格好なんだ……」
雪月もきっとおかしくなっているのだろうが、受験から解放された精神では止めることはできなかった。
「六花、好きだよ。大好きだよ……ずっとずっと大好きなんだ……」
そう雪月が言い出して、雪月のペニスから白い液体が六花の体に吹き掛けられた。
雪月は射精をしたのである。
「……ひっ」
六花は助かったと思ったのに、瀧本から雪月に変わっただけで、状況は打破できていなかったことを知る。寧ろ、雪月との方が精神的にも辛い状況になりそうだった。
「雪月駄目だっ」
「六花、好きだよ。ずっとこうしたかった……ずっとずっと夢にまで見た……」
そう雪月は言い出して、またペニスを勃起させている。
その勃起はさっきよりもずっと大きくなっていて、ガチガチに立ち上がっている。
雪月はそんな状態にした後、六花の体に触れた。
「ああ……雪月……駄目っ」
さっき雪月は振りかけた精液を六花の腹に撫で付けてきて、六花はそれで体を震わせた。
その触り方はとても興奮した男の手で、もう何年も真面に見合ってこなかった兄の男としての姿が目に入った。
二卵性の双子だから、育った環境でそれぞれに違う形になってしまっている。
赤の他人が見たら双子だとは分からないくらいに体つきも違った。
運動もしない、食事も小食な六花は細い少年の体のままで、雪月は運動もよくして、筋肉もよくついた大きな体をしていた。
身長にして十センチも違ってしまっているほどだ。
だから力で六花が雪月に敵うことはない。
「あぁあ……っいや、それはいや……っ」
「六花……受け止めて」
雪月は止まるも気もなく、六花の足を大きく開くと、それまで瀧本に散々嬲られたアナルにペニスを押し当てていた。
「や……っ、ああっ……!あぁっ、だ、だめぇ……っ」
何とか逃げようとした六花であるが、うつ伏せにされてしまったら、起き上がることができずにそのまま雪月を迎え入れることになってしまった。
「ひいいいぃ……っ」
プツリとアナルにペニスが押し挿入ってきて。六花は息が止まりそうだった。
「あ……あっ、い……った……あぁっ、いっやっ……っ」
「ああ、六花……中、気持ちが良い……」
「ひぃやだ、ぁああ……!あっ、あっ……」
グイグイと奥に入ってくるペニスが辛くて悲鳴が上がるけれど、それでも雪月が止めてくれることはなかった。
そもそも六花にとって雪月の気持ちが理解できなかった。
雪月は六花を好きだと言った。
ずっと好きだったと言われて、六花はずっと雪月には避けられていたから嫌われているものだと思っていた。
でもそれは違っていた。
雪月はこうなることを恐れて六花と距離を取っていたのである。
それに気付いて六花は絶望をした。
もう元に戻ることも、兄弟でいることもきっとできない。
それくらいの過ちを犯しているのだと六花は思った。
「やだ、なんで……っ、こんな……ああ、あー……っ」
「六花……もう我慢は止める」
そう言うと雪月はペニスを収めてから腰を振り始めたのである。
「ああっ! あっ、や、ゃぁ……っ」
圧迫感だけが襲ってきて、六花は雪月に突き上げられるたびに息が漏れてしまった。
それが甘い声になってしまったのは、六花も理解していなかった。
「ああ、あ、だ、だめっんああ……っあ、あ、あ……っ」
「六花……ああ、気持ちが良い……こんなに気持ちが良いんだ」
「んぁ、ぁふっ、は、はぁっ、はぁんっ」
リズム良く打ち付けられながら、六花は抵抗することを諦めた。
もうここまでやってしまったら、どうにもならなかったし、早く終わってくれた方が雪月も我に返ってくれるかもしれないとそこに期待をした。
でも口からは段々と嬌声が漏れ始めた。
「あぁっ! ぁひっ、ひぃん……っ! らめっああんっ!」
「六花、声が可愛い……変声期がきたのに、声が高いままであんまり変わらなかったんだな」
「いやっ、いやっ、あ、ゃあ、あっあっ――!」
「六花……色っぽいとは思ってたけど、凄い、色気がダダ漏れ過ぎる」
「ぅあぁ、あぁっ! あぁんっ! や、だぁあ……っ!」
叫んでもきっとやめてくれないし、止めてくれる人なんて両親しかいない。
その両親はこの家にはもう帰ってきていなくて、二人は会社近くのホテルに泊まっているから、何か荷物を取りに来る以外で家に来ることはない。
この状況を止めてくれる人は存在しないと言えた。
一軒家の家なので下の階もいないし、近所に声が届くほどの大声を出しても届きはしないくらいに防音されているため、六花は逃げることすら敵わなかった。
「やぁあ……っ、ぁ、ひ、ひぃ、ん……っ、いや……っぁ、ぁぅ、らめっ……っ」
パンパンと肌がぶつかる音が部屋中に響いて、段々とアナルも滑りが良くなってきていた。
それは雪月が持って来ていたローションのせいだとは六花は最後まで気がつかなかった。
「ひぁあ! ひぁっ! ぁっぁっ、だ、めぇえっ!」
痛みは感じなかった。
瀧本が散々解したせいで、雪月を受け入れるには十分に緩められていたし、ローションを使っていたので滑りも良かった。
その上で六花は快楽を感じるようになってきて、気持ち良くなっている自分に気付いてしまった。
「ひぅ……っう、ぁ、あ、あぁっ、ひ、ぃんっ……やっ……だめっ……!」
必死に抵抗を試みたけれど、案の定あっさりと押さえ込まれて、より激しく突き上げられてしまった。
「あっ、ぁん……!ああっ……ああ……もう……っ、んん」
「六花、顔を見せて……ああ、可愛い顔してる。蕩けてきた? 気持ちが良いか?」
「んあぁ……! んぁあっ……ふぁ、あぁ……っ!」
とんでもなく気持ち良くなってしまい、六花は嬌声をあげて雪月のペニスを締め上げている。
それに雪月は気持ちよさそうに少し呻いて、さらに激しく腰を振ってくる。
「あひぁああっ、ああぅ!!」
「雪月……気持ちがいい……こんなに気持ちが良いならもっと早くやっていれば良かった」
いきなり雪月が物騒なことを口にしていて、六花はそんな雪月を見ると、雪月はニコリと微笑んでいた。
誰が見てもいい男である兄が、貧素な弟に興奮している姿が目に入って、六花は目を見開いた。
ああ、これはもしかしなくても感情のボタンを掛け違ったのかもしれないと思う瞬間だった。
「六花……出すよ、六花も孕めばいいのにっ!」
「いやだ、やめて、せいえき出さないでっ……いやあっ出さないでぇえ……!」
「う……っ、くうっ……」
叫んでもあっという間にアナルの奥で雪月が射精をした。
「ああっ、やだ、や、あ、あ、いく、いくっ、いっちゃ……あぁっ、やだあああぁぁ――……っ」
その衝撃を受けて六花もまた絶頂をさせられてしまった。
体を痙攣させていると、雪月が満足そうに息を吐いた後に言った。
「六花、もっとしよう」
ニコリと笑った雪月はもう歯止めも利かないくらいに興奮していた。
「あー……っ、あは……あっ……あっ……あう……」
そして嫌だと、こんなのはあり得ないと思っている六花も絶頂をさせられたことで呆然としている間に何度も雪月によって犯され続けたのだった。
あれから六花と雪月は大学にも合格して、それぞれの暮らしが始まるはずだった。
しかしあんなことがあって平然と一緒に暮らしてはいけないと六花は思っていた。
だが雪月はあれから壊れてしまったかのように六花に関わるようになった。
もう高校生活は受験の後で、大学の準備と車の免許などで皆高校には通っていない。
中には合格が決まったのでと大学近くに部屋を借りたりと忙しい生活を送っている同級生も多かった。
もちろん雪月もその一人になるはずだった。
東京の大学を受験した雪月だったが、いつの間にか今の家から新幹線で大学に通うことになったのだという。
「新幹線を使えば、変な生活費とか湧かなくて逆に安いくらいだ」
と親を説得したのだ。
新幹線で三十分弱しか掛からない都市部に住んでいるからか、両親は少しでも安くなるならと雪月の意向に従った。
優秀な雪月がそういうならそれでいいのだろうという考えがあったようだった。
でもそれは違った。
雪月はあれから六花に対して異常なほどに構うようになり、六花が逃げようとすると一日中拘束してでも無理矢理抱いてくるのだ。
「あああ……っああ……やだ、やだっ……いきたくない……っ」
六花がそう言っても雪月はやめてはくれなかった。
「六花、段々淫らになってきたね……こうやって突き上げているだけで腰振っちゃって」
そう言われる通り、あの日から一日も休むことなく雪月に犯され続けている六花は、どれだけ抵抗しても逃げ切れなかった。
親にももちろん相談しようとしたのだけど、雪月の言うことを真に受ける親に先手を打たれていて、六花の言い分は最初から聞いてはくれなかった。
「駄目よ六花。迷惑を掛けないで。雪月がせっかく残ってくれるというのに、貴方は仕方ない子ね」
そう言われてしまい、ここで雪月に犯されていると言っても信じて貰えないだろうという状況に持っていかれる。
六花も両親に雪月に犯されているとはっきりとは言えず、言い淀んでしまったせいで結果的に雪月と喧嘩をして六花が拗ねているだけだと思われてしまった。
はっきりと犯されていると言ったら話は早そうだが、それでもきっと信じては貰えないどころか、両親から完全に見放される可能性が高い。
そう思ったら強く言えず、そしてこれまでに六花よりも雪月を優先してきた両親が六花の言い分を信じてくれるはずもないという絶望感が勝ってしまって、六花は何も言えなかった。
それをいいことに雪月は六花には味方になる人間は誰もいないのだと思い知らせてきて、六花が誰にもこんなことが行われているとは言えないことも理解させて、六花を抱き潰してくるのだ。
「もうやだ、いくの、いやだ……っ、いや……いきたくない、っ、いかせないでぇ……!」
「イッて、六花」
耳元で囁かれてしまって、それで六花は絶頂をした。
「ああっくっはあん……あんっ」
射精をしてさらには潮まで吹いて絶頂ができるまで、二週間も犯され続けたらできてしまうようになった。
「あああ……っく、ああああ……」
「六花……絞り取ってくるな……ああ、気持ちが良い……」
「も、だめ……いっちゃう……っまた、いっちゃ……ああはあぁっ」
精液を中で受け止めながら六花は二度目の絶頂をした。
ビクビクと震える体をしっかりと雪月が押さえ込んでいる。
もう抵抗しても何をしても雪月は六花を犯すことは止まらず、箍の外れてしまった雪月は六花を犯して楽しんでいる。
「六花、まだ二回目だ、もっとできるだろう?」
そう言われて雪月のペニスがアナルの奥でまた硬くなっていくのを感じた。
「いやだ……っああっ、ああああ……」
ゴリッと奥を抉る様に腰を振られて、アナルからさっき雪月が吐き出した精液が掻き出されてくる。
「ああっあ……あ……あぁ……ああぁ……」
ジュボジュボと恥ずかしい水音が部屋中に響いて、六花は常にリビングで裸にされた。
いつでも雪月が発情できるように。そして六花が外に逃げないように渡されるのは毛布一枚。部屋にはエアコンがあるので風邪を引くことはないけれど、それでも三月の少し過ぎの寒い時にそれで外に出て誰かに助けを求める勇気は六花にはなかった。
「ああっひあぁ……っ、ああ……ひぃっ」
そんな状態な上に、寝ている間は六花の部屋にはドアに鍵が掛けられていたし、玄関にはいつの間にかスマートフォンでしか施錠を解除できない鍵がついていて、中からすらスマホがないと開けられないようにされていた。
もちろんその管理は雪月のスマホなので、常に雪月が管理しているから、もし鍵が開いたとしても雪月には知られてしまうのである。
そうして風呂やトイレまで常に雪月に見張られて、六花は雪月から逃げることはできなかった。
「あは……っああはぁ……ああはああぁ……」
アナルの奥を突き上げながら、雪月は六花を深く抱く。
その腰使いは段々と激しくなっていく一方で、毎日何かしらの知識を雪月が得ているのか、六花の常識や知識以上の性欲で六花を攻め立ててくる。
「ああはぁ……はああぁ、あ……あああ……、あああ……ああ……」
乳首を噛まれて引っ張られて、捏ねくり回されて六花はとてつもない快楽の波に飲まれる。
「六花……中に出すよ」
「いやだ、やめて、せいえき出さないでっ……いやあっ、せいえき出さないでぇえ……!」
「もう二回も出してるんだから、今更でしょ、妊娠もしないし……してもいいんだけどな。ああ、六花孕んでくれないかな……そうしたら責任取ってずっと可愛がってあげるのに……」
「あああ……っ、くっああああ……」
「六花のことだから、そんな犯されてできた子でも可愛がって育てちゃうんだろうね……なら、人質にして六花のこともっとこうやって抱けるのにね」
狂ったことを雪月は言い始めて、六花はその雪月の歪んだ思考が理解できなかった。
それでも覚えさせられた快楽は六花の心を性欲へと導いて、真面な思考を奪っていくのだ。
「ああっ、やだ、や、あ、あ、いく、いくっ、いっちゃ……あぁっ」
三度目の絶頂をしてしまい、また潮を吹いて絶頂をしたけれど、それでも雪月は止まってくれない。
「ひ、っあ、ああっ……やだ、もうむり、おま○こ壊れる……あああ……っ」
ゴリゴリと奥を抉られて、六花は悶える。
こんなことはいけないのにと思いながらも、気持ち良くなっている自分の体の矛盾に気付いて六花は混乱を更に強くしていく。
「ああああっ、あぁっ……!」
「何度イッてもいいよ……、もっと六花が好きなように動いて」
「やあっ! あああ、もうだめ、だめぇえ……ああぁ……っ」
そうは口で言っても、腰は自分で動かして雪月を求めている。
そんな大きな矛盾に六花は雪月に壊されていく。
「ああ……ああっや……ああ……っ」
「六花、愛しているよ」
そう雪月は何度も六花に愛を囁いてくる。
それが本気なのはさすがに六花も分かっている。
面白半分でこんなことはできるわけもなく、雪月は本気でそう思っているからこそ六花を縛ってくるのだ。
それが特大の愛情であることは六花にも分かってしまい、強く拒否はできなかった。
「あああ……っ……はあっ」
愛情は何よりも六花が求めてきたモノ。
それを与えてくれる両親は雪月に全てを注ぎ、六花には与えてくれなかった。
でも雪月はそれを六花に与えてくれるもっとも親しいものだった。
「ああああぁ、あっ、あああ……!」
この手を離したらきっともう誰にも愛されないのだと六花にも分かっていることであった。
この愛情を手放すことは今の六花にはできず、六花は雪月の言うがままに操られている。
「もうだめ、いって……ああああ……っ」
「六花……イッて」
強く突き上げられて六花は絶頂をした。
強い快楽が脳天を突き抜けると、気持ちよさで一瞬意識が飛ぶ。
「あああああ―――……っ!」
甘い声を上げて六花の力が抜けてしまうと、雪月はニコリと微笑んだ。
「六花、もう手放さないよ……もっと愛してあげる。六花が欲しいだけ愛をあげるよ」
そう雪月は言う。
きっと雪月は知っているのだ。
六花が何よりも欲しい物は愛情であること。
自分を見てくれる人が欲しいこと。
ただそれだけであることをよく知っているのだ。
だから六花は雪月の手を離せない。
この愛情を、執着を失うことが何よりも怖かったからだ。
「雪月……離さないで」
六花が気を失う前に雪月にそう呟く。
雪月はそんな六花に優しく言うのだ。
「もちろんだよ。六花。いい子だね」
そう雪月が言うのを聞きながら、六花は安堵して意識を失うのだった。
こんな深い愛情をくれるのは六花にとって雪月だけである。
六花はそれが分かっているから、雪月との関係を断ち切ることはできなかったのだった。
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