168-悪霊
その前日。堀岡と松長は学生同士の飲み会に参加した。
散々飲んで騒いで、話をして笑って、そうして飲み足りないまま二次会を終わってしまい、終電がなくなったという理由で堀岡は松長の部屋に泊めて欲しいと頼んだ。
「タクシーも捕まらないしな」
本当は泊めてやる予定でもなかったのに、松長は快く堀岡を泊めてくれるという。
「いいか?」
「仕方ないよ」
そう松長が堀岡を泊めることを決めると他の友人も泊めて欲しいと言い出した。
しかしそれを松長が言う。
「悪い、そんなに何人も泊められるほど部屋が広くない。精々一人だけだ」
そう松長が言う。寝るとなるともう一人くらい泊まれるかもしれないが、松長が泊めてくれと言ってきた友人を泊めるのが嫌なのかもしれない。
「おーい、余ったヤツでスパに行こうぜ」
一人がそう言い出したら、その友人もすぐにそっちに鞍替えを始めた。
スーパー銭湯は二十四時間営業で、駅前にある。
そこで雑魚寝はできるし、荷物はちゃんと金庫的なところに預けるので酔って寝てても大丈夫だ。
「あ、俺、スパの方がいいや。じゃ!」
そう言って去っていく友人を見送って、堀岡は松長とその場に残った。
あっさりと去っていく友人たちを見送っていると、松長が言った。
「何なら、一緒にスパいってくれば?」
「え、俺、邪魔?」
スパに興味がない堀岡がそう返すと松長は首を横に振った。
「いや、こっちでいいなら別に」
「じゃ、行こう」
堀岡はニコリと笑って松長の腕を引いた。
歩いていくとコンビニを見つけた。
「どうせなら飲み直そう」
松長がそう言い、二人でコンビニに行き、酒やつまみを買い込んだ。タクシー代よりは安く済んだので飲み直しもありだった。
「あ、先月発売した新しいビールだ。これ暫く売り切れていたんだよな」
「マジか、買っていこう」
ビールを十本にツマミを幾つも買い、朝食用にパンやコーヒー、お腹が空いた時に食べる冷凍食品を買い込んでコンビニを出た。
外は真っ暗で街灯がないと心細い。裏道に入ると更に街灯は減っていく。
こんなところを一人で通るのは怖い。
「ここ、暗いなあ」
「怖いだろ? 俺もさすがにこの時間に一人で歩く気はないから、いつもは自転車なんだよ」
「ああ~分かる~、街灯なさ過ぎなのに、周りが工場だらけで怖いな」
「そうそう、だから今日は絶対、誰か連れて帰るつもりだったんだ」
「ああ~それで、俺を泊めてくれる気になったのか」
「けど、全員泊めたらさすがにうるさいからさ、一人で良かったんだ」
「ああ~、そうなんだろうなとは思ってさ。口だししなかった」
何となく察して黙っていたのは正解だったんだと堀岡はホッとした。
「助かったよ。あいつ一番うるさいんだ。飯も人の分食うし、払わないしで、俺はあいつを泊める気はなかったんだよね」
「そういうやつなんだ」
さっき泊めてくれと言っていた友人が、スパに付いていったのは奢って貰うためである。入場料はさすがに払ってくれないだろうが、中で食べる何かをどうにか奪うつもりなのだろう。
「今日も本当なら来ないはずだったのに、いつの間にかいるし、会計の時、さくっとトイレに逃げたんだぜ。幹事気付いてなかったから、あいつの分、取り損ねてる。後で払って貰うつもりなんだろうけど、そういうときには捕まらないから、多分踏み倒すよ」
「マジでそういうやつなんだ……俺、あんまりあいつのこと知らないからさ、今度から気をつけよう」
そう言いながら道を歩いて工場地を抜けた。
その先は川の近くでマンションがある。
かなり大きなマンションで堀岡は見上げた。
「家、狭いって言ってなかった?」
「言ったよ。前の家はな」
「え、何それ」
オートロックを抜けて中に入ると、エレベーターにすぐ乗り込んだ。
「元々は狭いアパートに住んでたんだけどさ、大家が火事出して、アパートが半焼して、俺の部屋は無事だったけど、住むとこなくなったわけ。アパートは取り壊し決まったらしくてさ。それで、親がアパートは危ないって言い出して、ここに……」
「気前がいいな~」
「というか、大家から謝罪で残りの二年間の家賃分を出してくれたのもある。それに先払いしていた家賃も返して貰ったらしくて、それを上乗せしたらここが借りられたってわけ」
どうやら先払いの家賃と謝罪で緊急時の保険が下りたようで、それによってマンションが借りられるくらいの収入があったらしい。
「ああ~そういう事情か~。でもこれ黙っていた方が良いね。友達のたまり場にされるよたぶん」
大きなマンションであったら、あの飲み会の仲間は家主無視で突撃して住み着くレベルで入り浸るに決まっている。狭いアパートでも近いというだけで住み着こうとする輩ばかりだからだ。
それにはさすがに松長も嫌だったらしくて苦笑する。
「そう思って余計に堀岡以外呼びたくなかったんだ」
そういう松長に堀岡は笑う。
「俺はいいんだ?」
「だって、お前絶対こういうこと喋らないじゃん」
「言うなって言われたら言わないよ」
松長にどういう信用をされているのか分からないが、堀岡はそういうことを口にしない人間であることは認められているらしい。
そのままマンションに上がり込み、広い部屋を見回しながら堀岡は窓の外を見た。
「ああ、景色もいいじゃん。すげー」
「ラッキーだろ」
「うん」
十畳ほどのリビングにはソファやテーブルもあるが、ラグに座り込んで二人は買い込んできたお酒で三次会を開始した。
飲みながら大学のことを話したりしていたが、段々と酔ってくると色んな話をしたと思う。
というのも、松長がこれは秘密だけれどと言い出して、このマンションのこの部屋を安く借りられている理由を話し始めたのだ。
「実はさ、この部屋、出るんだって」
「出るって、何が?」
「……幽霊」
そう松長が言うので堀岡は一瞬で酒が冷めた気がした。
「おい、そういう冗談は……」
「いや、マジらしい。俺は幸い何も感じないんだけどさ、住む人全員が幽霊が出るからって言って出て行くらしい」
「……え、マジで?」
「うん、大家もそれでもいいなら貸してもいいけれどって言って、俺は霊を見たりしないし、そもそももっと胡散臭いアパートに住んでいたから、人の方が怖いんだけどな」
松長がそう言った時だった。
『にゃーにゃー』
急に猫の声がした。
「……え? え?」
急に堀岡の耳に猫の声が聞こえたとたんだった。
松長の意識がすっとなくなった。
パタリと眠ったかのようにラグに倒れた。
「え、松長? 何、冗談は……」
わざと松長が堀岡を怖がらせようとしていると思ったのだが、その次の瞬間、松長は四つん這いになって堀岡に襲いかかってきた。
「うわああっ!」
堀岡は逃げることもできずに、襲いかかってきた松長に押し倒された。
「ま、松長、冗談は……」
そう言って松長を見ると、松長は明らかにおかしな目をしていた。
青い目をしていて、明らかに普通の目ではない。
そうさっき聞こえた猫の目だった。
縦長の瞳で、それが堀岡を真剣に睨んでいる。
「うそ……本当に……やだ……松長……っ!」
必死に松長を呼んでみるも、松長の目は取り憑かれたであろう猫の目をしたままだ。
更に松長は堀岡を押さえつけた後は、堀岡の服を強い力で引き裂いてきた。
「……うわっ……うそ、なにそれ」
どうやったのか分からないくらいに服だけが切り裂かれてしまった。
「ふーふー……にゃあ~」
「松長……本当に呪われたの……うそでしょ」
「ふーふー、しゃーっ」
松長は明らかにさっきまでのさわやかな青年ではなく、猫のようになり日本語が通じない人と話しているかのように、意味すら通じているのか不明だった。
その松長から逃れようとするけれど、見えない力で押さえつけられてしまい、堀岡はまるで金縛りにでも遭っているかのように自分から逃げる行動を取れなかった。
すると松長は舌を出した。
その舌は明らかに人の長さではない舌の長さで、それが堀岡の顔を舐めてくる。
ザラリとした感触は人の舌と変わらないけれど、長さが三十センチはあったと思う。それが顔を舐めてから顎を舐め、首筋を舐めて、切り裂かれた服からはみ出ている胸に触れた。
「……ひっ……」
ジュルジュルと涎を垂れ流した松長は堀岡の乳首を舐めてくる。
「ふぁっ……ああぁああっ!!」
ゾクリとする感覚が堀岡を襲い、乳首が勃起していくのが分かる。
鳥肌が立っているのに、それは不快の鳥肌ではなかった。
「ぁあ……っ! なに、これ……あぁ、ああ、ぁ……っ」
勃起した乳首を上手く転がしてくる舌と、松長の指が堀岡の乳首を摘まんでこね回してくるのだ。
「いぁっぁあ……っ、ちくびっあひ、うんぅ……っ、ああっゃ、だ……ぁ、っふ、ぅ、く……っゃだぁあ……っ」
辞めて欲しいと頼んでも、松長が普通の状態ではないのは、舌の異様な長さと時折見える松長の後ろにいる異様な気配で分かる。
これはきっと松長がさっき言っていた幽霊なのだろう。
それがどうして猫なのかは、松長が話す前に乗っ取られてしまったので理由は分からないけれど、松長はもしかしたらずっとこの幽霊に呪われていたのかもしれない。
いつも通りで幽霊なんて信じないとはいえ、本人も気付かないうちに呪われ、そしてそれに感化されていた可能性もある。
「ひっ!? ぃや……っいやぁあ!」
必死で抵抗をしようとしても体は金縛りにあっているように動かない。けれど明らかに快楽の感触だけは脳天まで響いてきて、堀岡の抵抗を奪っていく。
「んんん……っ! んん……っはっ、はっ……も、も、ゃ……っあぁ……っああ……っゃ、や……っ、──っ!」
とんでもなく乳首が感じてきてしまい、堀岡はひたすら喘ぐことになった。
「あっふ……ぇ……、はっ……は……っ、も、む、む……っぁっあっ……」
松長に取り憑いている霊は猫らしいけれど、その霊だけではない。猫が人を襲うとしてもわざわざ乳首を舐めたりはしないだろう。
恐らく他にも霊がいて、それが堀岡を犯そうとしているのは分かる。
「ああぅあっ……あっあっ、や、やぁ……っや、あああ……っ!」
乳首だけを散々舐められ捏ねられて、堀岡のペニスまでも勃起をしてしまっていた。熱い物がペニスに集中しているのが分かり、それは自分が乳首を舐められたりして感じているのだということが分かった。
「ひっぁ、あっ、ぁっ、ぁっ……あ、んっ、んっ、んぅ……っ」
とんでもなく乳首で感じて、自ら胸を差し出すほどに気持ちが良かった。
口では嫌だと言うけれど、体は正直でビクビクと震える体は快楽に喜んでいる。
「ああ……はっ、ぁっ、ぇ、あっぁ、や、……っやっ……だ……っ!」
服も全部が引き裂かれてしまい、綺麗に?ぎ取られて幽霊の乗っ取られた松長は器用に手を動かし、?ぎ取った服の破片を投げ捨てている。
空気は完全に霊に乗っ取られているのか、テレビも付けっぱなしだったのにそこには松長の顔が浮かんでいる。
『堀岡! 大丈夫か堀岡!』
テレビの中から松長の声が聞こえる。
2
「はぁ、ああ、んっまつなが……あっ、んんんうぅっ……!」
顔だけはテレビの方を見られたけれど、松長もまたテレビから出られないようだった。
画面を叩き、出ようとしているようだったが、それもできそうにもなかった。
「あぁっ、やぁ、あ……っ!んんっ……んう――……っ」
『くそ、俺、霊に乗っ取られたのか! 堀岡……くそ堀岡に触れるな!』
「あぁ、もうっ、ああ……っ」
松長が必死に叫んでいるけれど、それで止まる霊ではないようだ。
ニヤリと霊に乗っ取られた方の松長が笑い、堀岡の股を大きく開いて、勃起しているペニスを長い舌で舐めてくる。
「ああっ! あっ、あっ……く、ふう、ううぅん……っ」
男ならペニスを舐められ扱かれれば、誰でもその快楽に翻弄される。
「それ……っ、だめ、それ……っあっ……だめ……あぁ、あんっ……っ」
『……堀岡……』
「も、いくっああぁ……っ、んあっ、はぁ、はぁうっ……」
激しく舌を堀岡のペニスに巻き付けて扱いてきて、それによって堀岡は幽霊にイカされた。
「は……っ、はふぅ……っ、う……」
精液を吹き出して絶頂をすると、その精液を松長の体を乗っ取っている霊が舐め取っていく。
「んんうぅう……っ、はぁ……あっ、あぁん……っ」
堀岡は射精をさせられたのにまたペニスを強引に扱かれて勃起させられる。
「う、あっ……あ、い……っ、ああっ!」
『堀岡……すまない……すまない……』
どうみても松長が襲っているとしか思えない状況と、霊の話をしたせいで霊を刺激したのかもしれなかった。しかし謝ってももうどうしようもなかった。
「やっ! あっ、ああんっな、はあんっは……っ、はぁ……っ、あん、ああぁ、んあぁ」
堀岡のアナルの中に舌が挿入り込み、中をこじ開けながら内壁を舐めてくる。
「あ! ああん、……あっ、あぁん……っああっ! あふ、ぅ……っ」
あり得ない感触に悲鳴のような喘ぎ声が上がるけれど、逃げることができないからひたすらアナルを広げながら舐められ続けることになった。
「んあぅ……! んああんっああっ……んぁ、ぁふっ……ん、やらっ……! ぁ、や、やめ、あんっ!」
堀岡はアナルの中を舐められて、とんでもなく感じた。
あり得ないことなのに、アナルの中を舐められると気持ちが良いのだ。
喘ぎ声は止まることなく続き、堀岡は霊に乗っ取られた松長に犯され続ける。
「あぁあうっ……っあー! あっあひぃっひっあっあっ……あ――っ!!」
とうとうアナルを舐められるだけで絶頂をし、ペニスから精液を吐き出した。
更にもう一回、アナルを大きく広げながら中を舐められてまたイカされた。
「はぁん……ん、ん……んはぁ……っ、あぁんっ」
もう体中を松長に憑いた霊によって舐められたり、触られたりして、とてつもなく感じてしまい、堀岡は抵抗する気持ちがほとんどなくなっていた。
松長には悪いが、気持ちがいいのだ。
これをどうしても否定ができなかった。
そして松長に憑いた霊は、松長のペニスを勃起させている。
あれをきっとアナルに突き挿れるのだと分かってしまい、堀岡は最後の抵抗だけを口でした。
「らめっそれは……らめっらめっあああんっ!! あっ、ひぁっ、んぁっはぁんっ!!」
本当はもう挿れて欲しかった。
もっと硬い物で奥を擦られて、気持ちよくなりたいと思ってしまっていた。
けれど、テレビから松長が見ている。
だから嫌がっている振りをするしかなかった。
「ああああーっ! やらぁっ、らめっ、はっふぅっ……あっ、ああぁっ」
それでも霊は分かっているのか、強引に堀岡の中に松長のペニスを突き挿入れてきた。
「ひぃっああああぁー! やっあぁっ、あんっ、ふぁっ、ん……はあんっ!」
ゾクリとする感覚と共に、圧迫感が襲ってくるが、痛みは一切なかった。
散々広げられていたからか、堀岡は松長のペニスをしっかりとアナルで受け入れられた。
「あああっ、やらぁっ、ああっ、あっ、ひぁんっ」
奥の奥までゆるりと突き挿入れた瞬間だった。
「ひああああっ!? あぁっ、あんっ、ひぃあっ! あっ、ああああーっ!」
いきなり奥の奥で射精をされ、中で精液を吐き出されたのだ。
中出しだけで奥で感じた堀岡も絶頂をさせられた、
「あぁっ……そ、そんな、あんっあっ、あっ、はぁんっ……ひゃっ、あぁっああっ……あひぃっ! あっあんっ……ぁんっ、はぁっ……ああんっ」
勢いよく吐き出した精液はラグを塗らす。
「はぁっ……、あっ……あぁん……、やらぁ……は、ぁ……ああんぁ……あぁっあぁっ、やぁああんっ!」
吐き出した精液を滑りにしてそのままペニスを引き出したかと思ったらまた奥まで突き挿れて、挿入を開始された。
「あっ、やらぁっ……んっ、あっふぅっやっ……、そこは、やらぁ、んっ、はぁっ……」
浅いところを高速でペニスを挿れられ、奥へ奥へと挿入り込んで広げてくる腰使いに、堀岡は翻弄された。
「あぁんっ! あっ……はぁっ、はぁっ……あぁぅっ! やっ、あんっあんっあぁんっ」
気持ちがいいと素直に認めるわけにはいかないけれど、気持ちがいいから嬌声しか口からでない。
それでも否定の言葉を口にしてみるのは、見ている松長がいるからだ。
「やぁあっ、あっふぅっ、あっあっ……ああーっ! やっらぁっ! あっはぁっ……んぁっ……はぁっはぁっ……あっぁあっ、んっひゃぁっ……」
『ああ、……ああっ堀岡、俺、気持ちがいい……繋がってるのか、これは繋がっているのか……俺の体で感じるから、俺が感じているのか……!』
どうやら体を乗っ取られたけれど、気持ちがいいと感じられる感触や触れているであろう感覚はそのまま松長に伝わっているらしい。
つまり結局霊に体を操られてはいるけれど、全ての感覚はそのまま松長の物として残るのだろう。
「ああああぁーっ! あっ、あっ、あんっ、あんっぁあんっ!! ひゃああっ! あぁっ、あっあっ……はぁんっ、ぁあんっ」
パンパンと肌と肌がぶつかる音が響き、さらには体が熱くなる。
四つん這いにされて後ろから霊に取り憑かれた松長に突き上げられ、その衝撃で蠢く体は自由だったけれど、もう堀岡は逃げようとは思わなかった。
言い訳は色々あった。
霊に取り憑かれたままの松長を置いて逃げられないこともそうであるが、霊が目的を達成すれば解放されるかもしれない。。
こうしてセックスが終われば、松長も自由になれるかもしれない。
そう思うのだけれど、堀岡はだんだんとそれもどうでもよくなっていった。
どうしようもなく松長のペニスが抉ってくる奥が熱く気持ちがいいのだ。
「ああぁっんっはぁっ……あっあんっあんっひあぁっあんっはげしっ……あっああっあっあんっあんっあひっあっやっああっ」
上半身が支えられなくなってラグに体が倒れたけれど、腰だけは霊に取り憑かれた松長が掴んでいるので腰だけ持ち上げた状態で激しく突き上げられている。
「らめっ松長のおちんちん、きもちいいっああんっああ……あっあひっい゛っあっあんっ!」
とうとう堀岡はそう言って認めた。
霊によって操られているけれど、それでもこの勃起したペニスは松長の物のままで、大きさも勃起した時の硬さも長さも全部は堀岡にとって気持ちが良い物だった。
「らめっやらっ……あっあんあんああっああんっひっああっいっちゃうっ……あぁっいいっひっああんっ!」
そのまま突き上げられるだけで堀岡は絶頂をしたけれど、ドライオーガズムで達したのか、全身が痙攣するようにビクビクと震えた。
「あっああぁあっあひっあんっああーっやっあっやめっ……あっあぅん……あぁっ……やめってっ、んっ……ふぁっ」
絶頂をしているのに更に絶頂をさせられるように突き上げられ、二度連続で堀岡は絶頂をした。
「はぁっもっやらぁ……ぁあ、んっ、やっ……、あぁんっあっああぁんっ! んっ、んぁっあぁっ」
体を震わせながらもまだ最初に射精をしてから全く衰えていない絶倫のままの松長のペニスは更に奥で射精をしてきた。
「らめっせいえきっ……あっあぁああっあ゛ひっ、いっあっあんっらめっ、あっあんっあんっ」
奥で吐き出され、精液が溢れるくらいに逆流してアナルから吹き出している。それでも中からペニスを抜くことはなく、更に勃起をして中を抉ってくるのだ。
「ひああぁっい゛ぃっあっそこっだめっ……あっあうっひああっあ゛ひっあっらめっああああんっ」
奥まで突き上げて、そこをペニスで叩きながら強く強引に引き抜き突き挿れてくる。その腰使いは乱暴であるが、堀岡はその腰使いにすっかり翻弄された。
「あああっひあっらめっ……あっああぁっああんっ! あひっあんっあっあっあっあんっ」
口からはもう嬌声しか漏れず、嫌がる素振りも一切ない。
ただ気持ちがいいと喘ぎ、そして求めるほどだった。
「ああんっいいっ、きもちいっ、いいっ……あっい゛っあひぃっあああぁーっ……! あひっ、あ゛っひああっ……あっあんっあんっ」
堀岡自らも腰を振り、堪らないと喘ぐ口から涎を垂らしながら頭を振った。
「ひあっあっあんっあんっらめっ……あっあっああっあひっらめっ、中、気持ちいいっあっあっあんっ」
『堀岡……俺も気持ちがいい……ああ、中がすごいうねって……』
「ああぁんっ、やだぁっひぃんっやだぁっあんっ、ああぁあんっ」
まるで霊と松長は繋がっているかのように連動して腰を強く振り始める。
「あっああっやあぁっ……あ゛っああっ……あ゛ひっああっ、やっらめっ、あんっ」
これ以上勃起しようもないはずなのに、バキバキに勃起したペニスはもう一段階上の大きさに膨らんできた。
「あ゛ああっ……ひっ、あ゛っ、らめっ……あ゛っうぁあっ、ちんぽっおおきすぎっ…あっああっ……ふあんっああっ!」
中を広げられ、更に気持ちよさが増した堀岡は、その気持ちよさに嬌声を上げた。
「ああっあんっあんっあぁあっやっ、あああぁーっ、やぁっ、ひっ、ふぁっ、あんっあんっ、ぁんっ! やぁんっ、いぃっはぁっ、あっふぅっあんっ、んーっ」
奥でまた射精をされ、それでも萎えないまま奥を抉られ続け、堀岡はそれによって得られる快楽をもう隠そうとはしなかった。
「ああぁ……ひ、はぁ、あっ、ああんっ! あぁっ、もう、むりっ……あんっ、なんで、またちんぽ大きくなってるの、あ、あぁっ……もっちんぽいいから……あぁんっあっあっ……や、らめぇっ……おしり壊れるっはぁんっ」
アナルから精液が溢れて出てくるほど強く掻き回され、お尻の周りは泡になった精液が付着している。それでも松長のペニスは何度も精液を吐き出してきて、それを掻き出すようにペニスで掻き出すから、堀岡の内股には松長の精液が垂れていた。
「あぁあっ……はぁっはぁっ……らめっ……あっぁんっあっあぁっ……んんっ、らめぇっあっあんっあぁああーっ……! あひっ……あ゛っあぁあっ……はぁっいいぁっ……ああっ……」
堀岡は仰向けにされると、霊に取り憑かれた松長に押さえつけられて、乳首を舌で舐め取られながら挿入をされ続けた。
「あ゛ああぁんっ! あぁっ、あっあんっあんっちくびっいいっいいっ! はぁっあんっあぁああんっ……あ゛あああぁっあひっあひぃっ! あっあんっあんっあぁあんっ!!」
強烈な快楽がアナルからだけでなく、乳首からも快楽が押し寄せてくるから、その衝撃に体が跳ねるのだが、それを松長に押さえ付けられて身動きできないままにされると、とてつもない快楽が倍増するかのように感じた。
「あ゛っあ゛っうあっあ゛ーっちくびっだめっ、ちんぽっいいっあ゛っんっひああっあ゛あぁっ……んっあっい゛っ……あっうぁっあんっあんっあんっあんっ」
抵抗できないように腕を掴まれて、押さえつけられ、絶対に逃げられないようにされて足も開かされて、見えない何かに押さえつけられているように足さえも閉じられなかった。
「あああっ……あ゛っあっんあっあっあんっあぁあんっあ゛あああっ……あひっあ゛っあああっあんあんあんあんあんっあ゛ーっ……あっんっあっあひっあんっあんっあぁんっ」
テレビの中の松長は、霊に乗っ取られた松長に犯されている堀岡を見て狂ったように口から涎を垂らしている。
『堀岡……淫らで、綺麗だ……ああ、堀岡……』
どうやら寝取られている形になるけれど、それでも自分の体で堀岡を犯せているからか、その状態を楽しんでいるようだった。
そしてその状態を楽しんでいるのは、松長だけではない。
堀岡もその状況を受け入れていた。
「ひあっ……、あ゛っん゛っあっちんぽらめぇっ……あ゛っあんっあぁんっん゛あっあっ、あんっあんっ、あんっ……ちんぽっ、すごいっ……あ゛っ、んあああああっ!!」
突き上げられるままに感じて、何度も堀岡は絶頂をして、それでも霊に乗っ取られた松長は精液を吐き続けている。
「あぁあんっ……らめぇっちんぽっ気持ちよすぎてっ、馬鹿になっちゃう……ひあっ、あ゛っ、あっ、あぁんっああんっきもちぃ、はぁっんんっひゃっあんっ強いっ……らめっ、あっ、あっ、あんっ」
追い上げられ、何時間も絶頂し続けた。
「あぁっくるっ、あああっぁあっ、ぁんっいっちゃうっ……ぁっんっやぁあっ、いい……あっ、奥するの、きもちいい、んっ、はぁ、ぁっいくいくっ!!」
そして日が昇る明るさの中で堀岡は絶頂し、気絶をした。
次に目を覚ました時は、まだ明るい光の中だった。
体が痛かったけれど、時計が目に入って午後一時であることを知る。
体中に付いていた精液が固まっていたけれど、それを?がしながらラグから起き上がった。
周りを見ると松長はいない。
どこにいるのか探してみたが、見つからなかった。
「……どうしよう……」
松長が何処に行ったのか。さらには霊は出て行ったのか。
分からないままであったが、堀岡は体を洗うために風呂を借りた。
洗面所にはタオルもあったのでそれを使って体中を綺麗にして、服も借りたいけれどと思いながら松長の部屋を漁った。
悪いがこのまま裸なのも落ち着かないから、着られそうな服を着たけれど、そこで玄関が開いて松長が帰ってきたようだった。
「あ、松長!」
すぐに玄関に飛び出ると、松長が驚いた顔をしている。
「なんだ、堀岡起きたのか。朝飯買ってきたぞ。冷蔵庫を見たけど、なーんも入ってないし、弁当があった方がいいよな」
松長は何事もなかったかのように平然としていて、すぐにリビングに入り弁当をキッチンの対面式のテーブルに置いた。
「どうぞ、腹減ってるよな?」
にこりとそう言われたけれど、堀岡はすぐに言い返した。
「お前、誰?」
堀岡にはこの松長は松長ではないと気付いてしまった。
昨日、コンビニで二人は今日食べる朝食になるものを買い込んでいたのだ。それを松長が知らないはずはないのだ。一緒に買ったのだから。
「お前、松長じゃないよな?」
その堀岡の言葉に松長は驚いた様子もなく応えた。
「俺が松長だけど? なあ、俺がそうだよな?」
そう松長が言い、誰かに問いかけるように言うと、急に消えていたはずのテレビが付いた。
そこには昨日見たままの松長が映っていた。
「……松長!」
『そうだよ、松長だ、俺もそいつも俺だよ、俺、気付いたんだ。俺、お前が犯されるのを見るのが気分良かったんだ。でもお前を俺以外が犯すなんて、それは駄目だ。だから、ずっと願っていた。俺がお前を犯しながら、俺に寝取られるのを見るのが一番いいってことを……』
「な、何言って……あっ!」
テレビの中の松長はニヤリと笑い、それと同時に隣に立っていた松長がキッチンのテーブルに堀岡を押し倒した。
「やだ、松長! 目を覚ませ! 取り憑かれたままじゃ駄目だ!」
そう堀岡が言うけれど、松長はその話を一切聞いていなかった。
「無駄だよ、あいつ意外に話が分かるやつでな。俺がお前を犯しているのを見せれば、この身体はくれてやるって言うんだ……面白いやつだよな」
松長を乗っ取った霊は、ニヤリと笑い、昨日と同じように堀岡がさっき着たばかりの服を念力で引き裂いて、足を開いてくる。
「うそだ、いやだああああ!」
口は自由だったのに、体は動かず、また昨日の悪夢が始まった。
「あんっあんっきもちぃ、い゛ぃっ……ひあっよすぎてっあっあっんああああああんっ」
ペニスを奥まで突き入れられ、精液を一回出されてしまえば、もう堀岡には抵抗する気持ちは湧かなかった。
気持ちよくされるとどうしても体がそれ以上の抵抗を許さず、快楽を得るようになってしまう。
そうなってしまうのは、堀岡も霊によって呪われているからだろう。
霊が求めるがまま応じてしまい、気付いたら一週間も平然とセックスに興じていた。
そのうち心は壊れ、霊によって操られた堀岡はテレビの中の松長も受け入れるようになっていった。
「あ゛あああっあ゛っあっあんっ、おちんぽハメられて犯されるの気持ちよすぎっ……あ゛っんあああっん゛っあ゛っあんあんあんあんあんっ」
テレビの中の松長が望むように霊に乗っ取られた松長に犯され続ける。
それが堀岡の楽しみとなり、堀岡は狂っていった。
「ん゛ああっあっあっあひっあぇっああああっ……やっ、あっ、もっとゆっくりっ、ん゛あああっひあぁんっはげしすぎ、イくの、またっきちゃう、止まんないやついっちゃうっ、あ゛っん゛っあああっ」
呪われた部屋から二人は抜け出せず、誰にも気付かれずに二人はその家に住み続けた。
ただ貸した大家だけは、二人が呪われていることに気付いているけれど、我関せずで家賃も取らずに知らない振りをし続けたのだった。
触らぬ神にたたりなしである。
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