157-これはもう好き


 雨が降っている。
 バス停でバスを待っている間に雨が降り始めた。
 けれどバスに乗ってしまえば後は電車での移動で、駅からバスに乗ってしまえば近場で後は濡れてもいいと田室は思っていた。
 しかし、バスは運休を中止した。
 土砂降りは車を動かせないほどに道路が冠水し、警報が出ていた。
 なんとか歩いて帰宅するべく頑張ったが、人気のないバス停に辿り着いたら、さらに雨が土砂降りを始め、そこから動けなくなった。
「なんてこった……これ、道が川だし、家まで歩ける自信もないし」
 とりあえず遠くにある住宅地前の道路にあったバス停のバスが来る予定が書いているものを探したが、そのバス停にはなかった。
「あ……こっちのバス停、もう使われてないのか……」
 どうやら住宅街沿いにバス停が移動したらしく、こちらの列車線路側にあるのは跡地だった。
「あっちに移動しなきゃ……だけど、遠回りだな」
 このまま先に進んだ方がもう一つ先のバス停に近いくらいの距離だった。
 しかし雨は土砂降りを続け、道が川になっている。
 そうしていると一人の男がその中をやってきた。
 同じように道を間違った人だったのだろうが、その人物がバス停を見つけてやってくる。
 その人物がずぶ濡れのままやってきて同じバス停の中に収まった。
 すると雨がさらに強く降り始め、バス停から動けなくなった。
 田室がちらりとやってきた人を見ると、それは知り合いの千家だった。
 千家は百八十センチの身長と、ラグビーをやっていたという身体の大きさと、そしてさわやかな笑顔で女性社員には人気だ。体育会系だから上下関係は完璧で、本人もイケメンと言われている。
 一方、田室は百六十ちょっとの身長で、顔は女のように整いすぎているせいで、可愛がって貰ったけれど、恋人にはごめんだと女性には言われるくらいに、女性側の人間として扱われていた。
「千家……っなんで」
 驚いて田室がそう千家を呼ぶと、千家も驚いて田室を見る。
「……なんだ、田室か……くそ、とことん付いてない」
 千家も田室に気付いて舌打ちをする。
 田室と千家は同じ会社に勤めている。
 同じ営業で競っている間柄で、仲がとことん悪かった。
 というのも、何故か田室が千家に嫌われているのだ。
 入社して同じ営業になった時から、田室は千家に舌打ちをされることが増えて、とうとう二人で言い合いになったのだけれど、千家は田室を嫌っている理由を特に言うわけでもなかった。
 ただ気に入らないと言うだけであり、田室が千家に何かした訳でもないという。
「……なんか、お前さ、なんでそこまで俺のこと嫌いなわけ?」
 椅子に座って濡れた靴から水を出し、靴下を絞っている千家に、田室はそう聞き返していた。
 嫌われるにしても理由があるはずだ。
 ただ気に入らないでは、そもそも理由になっていない。
 もし何か不快なことをしていたとして、それに謝罪も訂正も言い訳もさせてくれないのは、さすがに酷いことだ。
 田室の問いに千家は相変わらず舌打ちをして、それからそれに気付いてまた舌打ちをした。
 どうやら千家は聞かれたくない答えに舌打ちをしてしまう性格らしいと田室が気付いたのは、このときが初めてだった。
「その理由を言ってくれないと、俺は直しようもないし、納得もできない。お前だけ理由を知っていて俺を嫌っている。俺はそんなお前を訳も解らず嫌いだって言ってるだけだ……だからさ」
 田室がそう続ける。
 雨の音が凄いが、それでもコンクリートで作られたバス停は、その雨には耐えてくれるくらいにしっかりとした建物だ。
 幸いトイレだけは備え付けされており、水洗も通っていて紙もあった。
 住民が散歩中に使ったりするのだろうが、バス停は綺麗に掃除もされていた。
 しばらくはここから動けないけれど、雨が一段落するまではどうしても千家と同じ空間にいなければならない。だからこそ日頃聞けないことは聞いて解消をしたい。
 そういうつもりの田室に千家も気付いたのだろう。舌打ちはしたけれど、なんという言葉で返せば分かってくれるのか考えているようだった。
「……お前……覚えてなかっただろっ!」
 そう千家が言った。
「覚えてって……? 何を?」
 さっぱり分からない理由でそう言われて攻められても、田室には分からなかった。
「ほら、さっぱり忘れてやがるっ、だから腹が立つっ!」
 そう千家に言われてしまい、田室は眉をハの字にして悩み、それから言った。
「あの、すまない。ヒントをくれないか。何処かで会ったことあったのか、俺たち?」
 そう田室が言うので千家はさらに舌打ちをしてから言う。
「……三年前の、クリスマスイブ」
 そう言う千家の言葉に田室は思い出す。
 三年前のクリスマス。それは田室が就職が決まり、やっと大学の卒業が決まったころだ。就活だけが上手くいかず、単位を取って論文を出してと全てが順調だったのに、なかなか決まらなかった。
 なので、あちこち独自の知り合いを使って、やっと潜り込めたのが今の会社だ。
 ただそのきっかけは、一つの出来事である。
 クリスマスイブのことだ。
 クリスマス会をした友人たちと飲みに出て、そしてお開きになったのが午後十一時。そしてそのまま田室はバーに出かけて、一人の男性を引っかけた。
 確か同じ年だったと思うが、親切に会社の面接がある会社を教えてくれ、一緒に頑張ろうと言ってくれた。
 が、問題はこのときの記憶が酔っていて覚えていないという点だ。
 親切なその人は面接のことを書いた紙を入れてくれていて、面接はクリスマスだったけれど受けられた。
 ちょうど内定をしていたはずの人の辞退があり、候補をもう少し欲しかった会社が再募集をかけている時だったのだ。それをドンピシャで申し込んだお陰で一番に面接を受けられて、しかも全部の就活を失敗していることで辞退はしないことが分かった会社からすぐに内定を貰った。
 どうやらそれまで保留にしていた誰よりも田室の方が面接の印象が良かったのだという。その日のうちに内定を貰って、田室はあのメモを書いてくれた人に本当に感謝してお礼がしたいほどだった。
 だが、酔っていて顔も覚えていなかったし、何よりバーで本名を聞くなど無粋なことをしていなかったので、何処の誰か分からないという有様だった。
「ま、まさか、お前があの面接の再募集を教えてくれた人だったのか?」
 そう田室が言うと千家は頷く。
「も~~~~~~~~そういことなら、最初に言ってくれればよかったのに……っ」
 田室は唸りながら座り込み、さらには悔しそうに声を出した。
 それには千家も驚いてしまうほどであるが、さらに田室を続ける。
「おれ、酒に酔っていて……その記憶がないんだ……誰かと飲んでいた記憶はあるのに、誰だったのか覚えてなくて……あれ、お前だったのか」
 そう田室がそう言うものだから千家はまた舌打ちをした。
「……くそっやっぱり覚えてなかったんじゃないかっ」
「だから、ちゃんと言ってくれれば、それでよかったんだよっ!」
「なんだよ、覚えてないくせに偉そうに! その後のことも覚えてないくせに!」
 そう千家が言うので、田室はキョトンとする。
「酔った以外に何があるのか? 俺、本当に覚えてないんだけど。何かあったなら言ってくれ!」
 まだ含みがある千家の言葉に一生懸命思い出そうとするも、酔って起きたら自宅にいた記憶しかない。本当に飛んでいて、どういうことか分からないが、千家の言葉にはまだ続きがあるような言い方である。
 そう田室が千家に言うと、千家は真っ赤な顔をしてから顔を覆った。
「くそくそっくそがっ……覚えてないとか、マジ最悪」
 千家の様子から田室はだんだんと嫌な予感がしてきた。
 これはもしかしなくても、酔っ払ってやらかしたということなのだろう。
「……あの、ごめん、なんか……その、もしかしなくてもさ……俺、お前とセックスした?」
 そう田室が言うと、千家は真っ赤な顔をして頷いている。
 それを見た瞬間、田室も顔を真っ赤にしてしまった。
 確かにそれは言えないし、人前で気に入らない理由として言うべきことでもない。さらに田室は覚えていないのだから、千家がセックスをしたと言っても信じない可能性だってあったわけだ。
 千家が田室を嫌いな理由が明確になると、さすがの田室も千家の態度は仕方ないと思った。
「……ごめん、やらかしてた……」
 田室が恥ずかしくて顔を同じように伏せていると、千家が言う。
「……俺は……ずっと覚えてた。お前とのセックス。お前、すごく良かったから……また逢えて嬉しかったけれど……覚えてないって分かってそれで苛立った」
 千家がそう言うので田室は覆った手のひらから顔を上げた。
 千家は田室をしっかりと見ている。
「お前を見る度に、それを思い出して、俺のペニスが勃起しようとする……お前の中にまたぶち込みたくて、仕方なくなるんだ……」
 千家はそう言いながら、濡れたスラックスの中から勃起したペニスを出してくる。



 それを見た田室はパッと顔を赤らめているが、しっかりと千家のペニスを眺めている。
 黒々とした使い込んだペニス。それは一度自分の中に入っていたというのだから、田室はドキドキとした。
「ああ、素敵……」
 思わずそう呟くと、千家は顔を赤らめた。
 田室はそれに気付くことなく、千家に近づいて跪いた。
「あ、すごい、反ってる……立派だし、美味しそう」
 そう田室は言うと、そのペニスに手を添えて扱き始める。
「んんっ……ふぅっ、んっ、んっ、んぅ……」
田室の手によって扱き上げられる千家のペニスは、先走りを垂れ流しながらまだまだガチガチに硬くなっていく。
 それを田室はしばらく扱いていたけれど、そのまま口を開いてペニスを銜え込んだ。
「……おっ、田室っ」
「んんっ、ふっぅ、ん、んふっ、んん、ん、ん……」
 田室はフェラチオを始め、舌を絡めてしっかりと千家のペニスを扱いた。
「んんーっ……ん、ぅんっんっんっ」
「おお、田室……いいっ」
 千家は少し腰を振ってきているが、まだ主導権は田室にある。
 舌を使って先走りを舐めてそれを飲み込んでいく。
「んふぅっ、んっ、ふ、んぅ、ん、ん」
 するとそれに我慢ができなくなったのか、千家が手で田室の頭を掴んで腰を振り始める。
「ん゛んっ……、ふぅっ、ん゛むっ、ん~~~っ……、、」
「悪い田室……っ 喉の奥までしっかりと犯してやるから」
 千家はそう言ってイラマチオをし始めた。
 田室は千家のペニスが喉の奥まで入り込んできて苦しかったけれど、喉の奥までしっかりと届く大きなペニスをむしろ離したくなくて、しっかりと咥えた。
「んっんっん゛むっ……、ん゛っ、んっ、んんぅっ……、んっ、んっ、」
「ああっ……田室、出るっ飲んでくれ……っ」
 千家は二十回ほど腰を振っただけで、田室の喉奧にペニスを突き挿入てから、そこで射精をした。
「ん゛んっ……、ふぅっ……ん゛っん゛んっ……ふぅっ、ん゛むっ、ん~~~っ……」
精液が喉奧に直接入り込んできて、田室はそれをしっかりと受け止めて飲み込む。
「……ああぁっんっはぁっ……美味しい……っ」
 田室はしっかりと千家の精液を飲み込んで、さらにはペニスをまた舐めて綺麗にしてから、勃起させている。
「……田室……お前が欲しい……」
 とうとう我慢の限界になった千家は、そう言い出した。
 もちろん、それはセックスをすることを意味していて、田室はちょっと困った。
 ここで青姦をするのは他に人が来たときに困りそうだと思ったのだが、もうすでに人としてどうなんだということはやってしまっている。
今更な気がして田室はその場でスラックスを脱いで下着も脱いだ。
 上着も全部脱ぎ始めると、千家も同じように服を脱ぎだした。
 濡れてしまっている服だから、今更だと思ったけれど、さすがに汚すのは後で困りそうなので脱いだ方がいい。
 雨はさらに激しくなり、人がやってくるような空模様ではなくなった。
 暗くなり、自動でバス停に電気が入って、明るくなった。
 雨の音がさらに激しくなり、声すら消し去ってしまえるくらいに降り出した。
田室はアナルを持っていたローションで濡らした。
 普段から小瓶の入れ物にローションを入れて持ち歩いているのは、もしものためであるが、まさか青姦をするために使うことになろうとは思いもしなかった田室だ。
それをアナルに縫って、自らアナルを広げていると、それを千家の手が手伝い始める。
「ひあぁっあんっ指っ……あっああっあっあんっあんっあひっあっやっああっ」
 中を指で抉られるようにしてローションを塗りまくり、そしてとうとうペニスを挿入し始めた。
「ああっああっんっああっ…あっあっあんっ!」
ゆっくりと押し開いてくるペニスに田室はこのペニスを知っていると思った。
 記憶になかったのに身体がそれを覚えている。ということは相当しつこく覚えさせられるほどセックスをしているはずだ。
「あっあんあんああっ……なんか、これ覚えてる……ああっ」
「覚えていてくれてありがたいが……田室、変わらず中が凄いな……たまんねぇわ」
 そう言うと千家は腰を振り始めた。
「ああんっあぁっいいあっああぁあっあひっあんっああーっ」
覚えているペニスの大きさと、振動に田室の記憶がだんだんと甦ってくる。
「ああっあっあっ……あっあぅん……あぁっ……ああんっ」
記憶の中の千家は少し若い。
 幼さが少しだけ残っている顔が可愛かったなと思い出した。
「はぁ……ぁあ、んっ、あっ……、あぁんっあっああぁんっ! んっ、んぁっあぁっおちんぽっいいっ……あっあぁああっあ゛ひっ、いっあっあんっ、あっあんっあんっ」
そうだこれだと、この力強さと貪欲さだった。
 千家のセックスはとにかくねちっこかったけれど、それが田室にはよかった。
 今もまた千家のセックスはねっとりとした感じがして、田室はゾクゾクとしてきた。
「ひああぁっい゛ぃっあっそこっだめっ……あっあうっひああっあ゛ひっあっらめっああああんっ」
気持ちが良いセックスをするのが好きだ。
 相手は誰でも言い訳ではないけれど、セックスをしたいときに選んだ相手が最悪の時がある。けれど、千家は大当たりである。
 それを忘れていたなど、もったいないことをしたと田室は思う。
「あああっひあっいいっ……あっああぁっああんっ! あひっあんっあっあっあっあんっああんっいいっ、きもちいっ、いいっ……あっい゛っあひぃっあああぁーっ……! あひっ、あ゛っひああっ……あっあんっあんっ」
「田室……良すぎる……お前、本当に良すぎる……なんだよこの中、トロトロしてて……くそったまんねえよっ」
「ひあっあっあんっいいっ千家、いいよっあんっらめっ……あっあっああっあひっあっあっあんっ」
田室は甘えた声を出して千家を誘い、腰を振ってどんどん千家を煽った。
「ああぁんっあんっ、ああぁあんっあっああっやあぁっ……あ゛っああっ……あ゛ひっああっ、きもちいいっあんっ」
千家は田室に煽られて激しく田室を犯してくる。その力強さと、ねちっこさで追い上げる。
「あ゛ああっ……ひっ、あ゛っ、らめっ……あ゛っうぁあっ、おちんぽっおおきすぎっ…あっああっ……ふあんっああっ!」
「田室……ああっお前、本当にすごいっエロいんだよっずっとこうやってやりたくて、なのにお前は覚えてなくて悔しかった……」
「ああっあんっごめんっ……いいっあんっあぁあっあああぁーっ、やぁっ、ひっ、ふぁっ、あんっあんっ、ぁんっ! いぃっはぁっ、あっふぅっあんっ、んーっ」
「今できているから、もういいけど……お前、俺と付き合おう……」
「はっえっあぁ……ひ、はぁ、あっ、ああんっ! あぁっ、いま、告白とかっああんっ……あんっあぁんっあっあっおま○こ壊れるっはぁんっ」
まさかセックスをしている最中に告白をされるとは田室も思わず、動揺してしまうのだが、そこを千家が奧を突き上げてきて田室の嬌声が上がる。
「あぁあっ……はぁっはぁっつきあうっからっ……もっとっ……あっぁんっあっあぁっ……んんっ、きもちいいっあっあんっひあぁああーっ……! あひっ……あ゛っあぁあっああっ……」
「言質を取ったわけじゃないからなっ俺はずっとお前に惚れてたんだからなっ」
 そう言いながら千家は田室を突き上げて、とうとう田室を絶頂させる。
「あ゛ああぁんっ! あぁっ、あっあんっあんっいいっいいっ! はぁっあんっあぁああんっん――いくっ! あ゛あああぁっあひっあひぃっ! あっあんっあんっあぁあんっ!!」
 田室が絶頂をすると、千家は少しだけ止まって息を整えて言う。
「お前が好きだ……俺はずっと」
「はぁああ……うん、分かったよ……思い出したから……ぁんっあぁっ……」
 あの夜を思い出したら、千家の怒りも分かる。
 なんであの時だけ記憶がなかったのか、本当に三年がもったいなかったけれど、その分千家を夢中にさせ続けられていたことは、田室はよかったと思った。
 嫌なところを沢山見せて置いてからの、惚れているは本当に効果がある。
 田室はそれまでの千家への嫌な思いが一気に消え去って行った。
「じゃ、本気でやるなっ」
「えっ……あああぁんっ! あっあんっはぁあっふぁああっ……らめっあーっ……あふっあっんんっ……うそっあぁんっあああっやっ、あっあんっあんっあんっ」
千家の宣言通り、千家のねっちこさはここからが本番だ。
 何度射精をしても何度も勃起して、記憶が飛ぶほどされたのを田室は思い出す。
 記憶をなくしたのは、あまりにしつこいセックスで気持ちよくてのことだったのだ。
「あひっあっあんっ、んっふああっいいっ、あぁんっんっあっあっあっあんっあっいっいいっあんっあひっあ゛っいっああっあっらめっああっぁっはぁっ、あぁ……」
「田室っいいぞ……ああっ」
「ひああっ! んっあっはぁっあぁっ、んっ、あ゛ひっあひっあんっあんっあんっあっあぁんっあひっあっらめ、んっああっ」
千家のペニスで奧を抉られ続ける田室は、あまりの気持ちよさに嬌声を上げて喘いだ。
 その声は雨がかき消してしまい、青姦だというのに誰にも気付かれない。
「やっあっあっああっあひっあひっあっああぁっもっらめっ……ああっあああんっ! あ゛あ゛ああっ! い゛っ……あっ、ああっあ゛っあんっきもちい、あんっおちんぽでゴリゴリ気持ちいいっあっひあぁんっ」
完全に暗くなってしまったけれど、雨は止まず、いつまでも外に出られないことを良いことに、二人はセックスに興じて一晩を明かすことになった。
「あっいいっ……きもちっいいのっひっあっあっあ゛あああっあひっい゛いっあっあっあっあんっぁああっあーっ……あふっあっんんっ……はぁんっ!」
「ああ、いいっ田室っ本当にいいっ」
「あああっせんけっきもちがいいっああっ、あっあんっあんっあんっあひっあっあんっ、んっふああっいいっ、あぁんっんっあっあっあっあんっあっいっちゃうっ、あんっあひっあ゛っいっああっあっあっぁっはぁっ、あぁ……」
「朝までやろうな……それくらいしてくれてもいいよな。忘れていたんだし……」
「ひああっ! んっあっはぁっあぁっ、んっ、あ゛ひっあひっあんっあんっあんっあっ、あっはぁっんあっあぁんっあひっあっあっあっああっあひっあひっやっああぁっもっらめっ……ああっあああんっ! あ゛あ゛ああっ! い゛っあ゛っあんっきもちい、おちんぽでゴリゴリ気持ちいいっあっひあぁんっ」
「ああ、田室っでるっ中で出すぞっ」
 そう言うと千家は田室を追い上げてきて、そして二人は一緒に絶頂をして達した。
「あっいいっ……きもちっいいのっひっあっあっあ゛あああっあひっい゛いっあっあっあっあんっ! いくっいくっあああんっ」
「んっあ……っ」
 二人はそれだけでは終わらなかった。
 そのまま明け方まで盛り上がり、するだけしまくった後、雨で身体を洗い、寒さに震えながら、やっと雨が収まったのを見てタクシーを呼んだ。
 幸い川は氾濫せずにすみ、タクシーもきた。
濡れているけれど、タクシーの運転手には二人があそこで夜を明かしたことに同情をされた。
けれど二人はすっきりとした顔で田室の家に行き、そのまま服を乾かしている間に眠り、起きたらまたどちらからともなく盛り始めて抱き合った。
 それはもう仲が悪い二人ではなく、恋人同士の時間であった。

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