148-合カギ
1
末岡は恋人と一緒に過ごしてから自宅に帰ると、部屋の鍵がバッグになかった。
確かにキーは鞄に入れた。朝に鍵を掛けたのであるはずである。
「おかしいな……」
とにかく簡単に見つからずに結局その場でバッグをひっくり返して中を探したのだが、鍵は何処にもなかった。
「落とした」
そうとしか考えられないのだが、問題は落とした場所を特定できないことだ。
「うっそだろ……何処で落とした……?」
一生懸命考えても思い出せず、結局大家に泣きついた。
しかし大家が旅行中でいなくて、不動産会社も営業が終わっており、なんとか連絡が取れた不動産会社の社員には。
『鍵開けの業者呼んでみますね、料金は五千円くらいになりますけど、とりあえずは家に入れるかと。部屋にスペアキー持ってますよね?』
「あーはい、スペアは部屋にあります」
『それでね、鍵を開けて貰っても鍵を落としたでしょ? そのままじゃ何処の誰がそれを使ってくるか分からないから、明日鍵付け替えをしてください』
そう言われてしまった。
確かに不注意で落としたのは末岡であり、そのままでも構わないなら鍵を変えなくてもいいけれど、何かあっても不動産会社の責任でもないのでと突っぱねられた。
鍵自体を変えてもいいと許可は貰ったので、仕方なく末岡は鍵業者を呼んだ。
鍵自体を開けて貰うのに、五千円だけれど、鍵自体を付け替えるのに一時間かかるが、二万三千円ですと言われてしまったので、付け替えられるなら付け替えの方でお願いをした。
業者はすぐにやってきて、末岡の鍵を開けてくれ、まず中に入れてくれた。
それからすぐに鍵の付け替えをしてくれた。
それは手際が良く、あっという間に新しい鍵に変わった。
「前にもここのを変えたことがあるので、簡単にできました。二万三千円でお願いします」
業者はそう言って新しい鍵二つの代金も含めた金額を言ってきたので、末岡はすぐに払った。
「次はなくさないように気をつけて下さいね」
「はい……肝に銘じます」
とりあえず鍵の付け替えは終わり、やっと末岡は落ち着いた。
「痛いな……二万、自業自得とはいえ」
貯金に回せそうだった緊急資金が一気に消えてしまい、末岡は落ち込んだ。
それでもなくなった物はどうにもならないので、末岡はこれを戒めにしてこれからは家の鍵はしっかりと持って、なくさないようにしようと思った。
しかしそれから末岡の運は尽きたように事態は一変する。
まず会社の仕事で失敗をしてしまい、エリートコースから外れてしまった。
大きなミスで損害も出した。なんとかリカバリーをしてくれた社員のお陰で、末岡のクビは飛ばなかったけれど、末岡は左遷され、窓際族に追いやられた。
「……まあ、あんまり頑張らなくて良いよ、頑張ってまたミスしたらクビだからね」
窓際族の仕事は他の仕事から回ってくる資料をコンピューターに入力することのみ。決定権もないし、ミスはしようもない。ただ黙々と文字を打ち込むだけである。
そんな仕事を頑張っても当然出世はしない。せいぜいこの部署の部長くらいだろう。それも定年していく人から順番に回ってくるから、そこに上がれるのは五十を過ぎてからになる。
残り会社人生二十五年以上をこんな窓際で過ごすのが末岡の会社人としての人生であった。
末岡は落ち込み、それでも給料は下がりはしなかったので会社には通った。けれど他の部署の人に会うと、ボソボソと数億の損害を出した人だと噂されて辛かった。
たまたま機密情報に接触していたから、クビにはならなかっただけで、飼い殺しする気の会社は今の良い給料据え置きにして末岡を転職させなかった。
「視線痛いけど、給料がこれ以上いいところなんてないし、噂が回ってるだろうから同じ業界じゃやっていけないし……」
それが現実だった。
そんな末岡の恋人は最初こそ慰めてはくれたけれど、次第に疎遠になっていった。
どうやらエリートだった末岡に惚れていただけで、窓際族になった底辺の末岡には興味がなかったらしい。
会う回数も減り、そして連絡も途絶え自然消滅をした。
順風満帆だった人生に陰りが見え始めて、末岡は何もかも自宅の鍵を落した後から転落していることに気付いた。
「あれでケチがついたみたいだ……くそっ」
たった数万で変えられる鍵のせいで、ツキまで落してしまったようだった。
そしてエリートだった時とは違い、九時五時で仕事が終わってしまう生活に慣れてくると、これでもいいかと思い始めた。
恋人がいなくなったけれど、よくよく考えたらセックスするために会っていたようなものだったなと気付く。週末に会って食事してセックスして帰るだけ。それだけだったなと気付いたのだ。
「……なんか、順風満帆だと思ってたけど……そうでもなかったのかな」
そんな呟きが家で一人酒盛りをしながらテレビを見ていると思えてきた。
たった二ヶ月でそこまでの変化をしてしまった末岡であったが、一人寂しい身体を持て余すようになった。
飲みや泊まりに使っていたお金が余った分、アダルトグッズを買い、それで一人オナニーで身体を開発するのに填まった。
さすがに恋人と別れてしまってから新たに誰かとセックスをする気にはならなかったから、それで満足しようとしたのだが、それでも熱は持て余していた。
それから一ヶ月ほど経ち、完全に負け組人生に慣れてしまった末岡は、この生活を満期ついしていた。親はエリートコースから外れて窓際族になった末岡に一切の興味を失い、もう連絡すらしてこない。
いい人貰って結婚しろと散々言っていたくせに、ぱったりと音沙汰はなくなった。
兄弟からは、お前がエリートじゃなくなったせいで、俺が親から言われるようになったと嫌みを送ってこられるようになったので、スマホを番号ごと変えてしまった。
これでエリートの末岡を知っている人とは誰とも連絡は取れなくなった。
「こういう人生もありか」
煩わしいものから一切合切距離を置いたとたん、エリートとして頑張ってきた自分よりも楽に生きられていると気付いて、末岡はこのままでいいやと思うようになった。
しかし、落した運はそれだけではなかった。
2
五時の会社を出て六時には近所のスーパーで夕飯を買う。
酒やつまみも買って、精算してスーパーを出る。
会社からは、エリート時代の給料を貰い、ボーナスは三分の二くらいになったけれど、会社は末岡を転職させたくはないのか、それなりに支払ってくれるようだった。
買い物をして家に帰り、酒盛りをして週末を楽しむ。
テレビには飽きてもネットで配信されている映画を楽しんだりした。
ベッドで寝転がって連続ドラマを一気見しながら寝るのが最近のルーティンだった。
その日も同じことをしていた。
寝入ってしまってから、ガツンという音に気付いて末岡は目を覚ました。
目を開けると真っ暗でなにも見えなかった。
いつの間にかタブレットがスクリーンセーバーになっていたから、手で触れてやると灯りが灯る。
するとギーンと玄関のドアが開くような音が聞こえた。
「……?」
それで一気に目が覚めた。
まさか誰かが入ってきた?
そう気付いて末岡は玄関へ続くドアの方を見る。そのドアがゆっくりと開いて真っ黒な塊がそこに立っている。
「くそ、泥棒か!」
そう叫んで末岡がタブレットの画面を向けて、その灯りで入ってきた人を照らした。
「……いいいっ?」
そこに立っていたのは、人だ。
まあ泥棒ならば人だろうし、玄関から入ってきたなら人だ。
だから、そうした装いをした誰かだと思っていたのだけれど、それは予想を裏切っていた。
立っていた侵入者は全裸だった。
「……な、なんでぇ!」
灯りに照らされた人はちゃんと泥棒がよく被るとされるレスラーマスクのようなものを被っているのに、身体は全裸。さらにはペニスを勃起させている変態だ。
「なしなしなしっ! くんなっ変態!」
そう大声で叫んで末岡はタブレットを持ったまま逃げようとするも、全裸の変質者は荒い息をしながら末岡を追ってくる。
「怖いから! めちゃくちゃ怖いからっくんなっ!」
末岡がそう言い、叫んで逃げても息の荒い変態は末岡を追ってくる。
なんとか大騒動をして誰かに気付いて貰うために暴れるも、末岡はすぐに思い出す。
マンションは最近隣が引っ越した。下の階の人は今週末は家族旅行だと言っていた。さらにここは一番端の部屋でそれ以外は上の部屋のみだ。
末岡は知らなかったが、その住人は現在実家に帰省をしていて留守だった。
マンションは独身用のマンションなので、他の住人も週末を楽しむために出かけてしまっていたのが、末岡が落した運の一つだった。
どれだけ叫んでも誰もやってこなかったし、部屋の中を走り回り、テーブルを挟んで鬼ごっこになってしまった。
変態は興奮したように荒い息をしながら追いかけてくるし、末岡は必死に逃げるけれど息が上がってきてしまった。
なんとか玄関から出ればいい、そう末岡は判断して玄関に逃げた。
幸いだったのは、玄関のチェーンが掛かっておらず、さらには鍵がかかっていなかったことだろう。
ドアは簡単に開いて末岡は廊下に出られた。
しかし外は急激に雷がなり雨が土砂降りを始める。
とにかく末岡は逃げようとしたのだが、足を何かに取られて廊下に転んでしまった。
「……っ!」
足には誰かの服が絡まっている。
起きなければと末岡が絡まった服を取っていると、変態が飛びかかるように末岡にのし掛かった。
「ぐはっ……くそっざけんなっ!」
抵抗して暴れようとしても俯せにされ、腰に変態が乗った。
息が詰まってしまい、驚いている間に変態は末岡のパンツを脱がせた。
プルンと尻が露わになって、変態はすぐに液体を付けた指を末岡のアナルに突き挿入れた。
「うわああああっなにしてっんだよっ!」
そう叫んでいるのに雨がその騒音を打ち消していく。
轟音と共に雷がなり、ドロドロと轟いて、雨が土砂降りになりバケツをひっくり返したように降り始める。
変態はそのまま末岡のアナルに指を突っ込んで出し入れを続け、滑った感覚にどんどん指が増えている。
「も、やめっくそっ……あああっ!」
良いところを擦り上げられて末岡は恐怖がなかったせいで、思わず嬌声を上げてしまった。
暇で持て余した性欲をアナルオナニーで費やしたせいで、アナルは簡単に柔らかく開いてしまい、変態の指さえ易々と受け入れてしまった。
「あっ……くっ!? ひゃっ、あぁんあっひぁっ、らめっ……あっやぁっあぁんっ」
グシャグシャとアナルを掻き回されて、身動きができないまま末岡は変態の指によって犯される。
しかしそもそもこの変態はどうやって鍵を入手したのだろうか?
落した鍵は鍵自体を変えたので使えないはずだ。それなのに管理会社以外に渡していない鍵を他の人が持っているとは思えない。
誰かにコピーされたか、それとも同じ鍵を持っている誰かがいて、その鍵に合う部屋を探し当てて入ってきたかくらいだ。
「ひゃっあぁんっ! あひっあっあんっやめっあぁっもっやめっ」
末岡のアナルは完全に開いてしまい、そこに変態が勃起させたペニスを素早く身体を滑り込ませて挿入してきた。
「あああああっうそっなにいれてっあっあんっ、んっやっ、やらっあんっ……あああああっ……ひっあぁんっ! やっあぁっ」
ぬるりと大きなモノが入り込み、末岡は慣れた圧迫感にそれがペニスであることに気付いた。
「うそっはいってっあぁああんっ……やらぁっ、あっぁんっ、あんっ」
変態は末岡のアナルをペニスで犯してきて、激しく腰を振る。
「おおっおおっおっおおおっ」
変態はそう声を漏らしながら呻いている。
「あん……、やめっはぁっ、ぁ、も、やぁっぁっん……! あんっ、やっ、ぁあっやっぁんっ……やめっ、んんっ……あぁんっ! やっあっあんっやめっ……ひぁっんんっ……!」
変態の腰つきは異常な腰つきだった。
変態のペニスは反り上がっていて大きく、いいところを擦り上げるように抉ってくるから、末岡はゾクリとする快楽に襲われる。
「あっひぁんっ……そこは、や……ぁっあっ……やだっ……ぁあっ、はぁっ、やっ……」
良いところばかりを擦り上げられ、末岡は逃げることすらできずに喘いだ。
「ひっあっあんっ、いくっ……はぁっ、いっちゃうっ……、いっちゃう……ぁんっあんっああぁっらめぇっ、ぁんっ、いっちゃうっ、やっあっあひっ、あっぁんっあんっあああんっ!」
たった数十回、ペニスで内壁を擦り上げられただけで、末岡は射精をして絶頂をしてしまう。
マンションの廊下で、変態に襲われて絶頂をした。
それだけでも末岡にはショックであり、あり得ない出来事に頭が回らない。
さらにはその変態にアナルで射精をされた。
「はぁ、はぁっ……やだっ、それ、なんで……や、ぁん……あはんっ……やっ、あっひっあぁあああんっ!」
ショックのままでまた変態が腰を振り始めた。
変態のペニスは勃起状態を保ったままであり、まだ末岡の中でしっかりと奥を抉ってくる。
「はぁっあっ……あひっん、ん、んぅっ……あーっあっあんっ……! あひっんっやっあんっあんっああぁーっあぁんっんっ、やっ……あんっあんっあんっんっいって……あっあぁんっあっ、あひっあんっあんあんあぁんっんっあぁーっ! あーっ……あっあぁっ……んっやぁっあぁんっ……」
一度絶頂をしてしまったら、その後は快楽が止まらない。
押し寄せてくる快楽が脳天を突き抜けてくるほどに襲ってきて、末岡の逃げる力を奪ってくる。
アナルの中は完全に蕩けていて、内壁は変態のペニスをしっかりと銜え込んでいる。
「あぁん……! やっ、あっあっ、んんっ、やだぁっ……やああぁっ、おま○こっあっあんっあんっ……やめっ、やっあっあっひあぁっ」
「ふううふううっ」
変態は興奮し、末岡を四つん這いにしたままで後ろから突き上げ続ける。
「やっやらぁっ……あっあんっあんあんっあっあんっ……あーっ……やっ、いっちゃうっ……ひっあぁっいっちゃう、もっやぁああんっ!」
何度も何度も乱暴に奥を突き上げられて末岡は嬌声を上げて快楽に堕とされ掛ける。
「あああっやっ、あっあんっあんっあんっあひっあっあんっ、んっふああっいいっ、あぁんっんっあっあっあっあんっあっいっちゃうっ、あんっあひっあ゛っいっああっっあっやっ、やめっぁっはぁっ、ひああっ! んっあっはぁっあぁっ、んっ、あ゛ひっあひっあんっあんっあんっふ、ぅ……ん、ん、んっんっ」
「おっおっおおっおおっ」
変態はそんなうめき声を上げなら、より一層腰を振り、末岡を犯してくる。
最初からそういうつもりで末岡の部屋に侵入し、見つかっても構わないとばかりに、マンションの廊下で平然と人を犯すような人間だ。
そんな人間に犯されても、末岡は快感を得られるような人間だった。
「ん゛っんんっ……んっふ、んっんっんん……ふぁっ、はあっ、あっはぁっんあっあぁんっあひっあっらめ、んっああっやっあっあっああっあひっあひっやっああぁっもっらめっ……ああっあああんっ! あ゛あ゛ああっ! い゛っ……あっ、ああっやっあ゛っああっ! あ゛あっあんっやっいくっいくっ……! あっあっひあああっ」
「おううおううっおうっ……」
末岡はまた変態に絶頂をさせられると、盛大に精液をペニスから吐き出した。
気持ちがいいという感情が頭を支配してきて、犯されているのにどうしようもなくアナルが疼き、奥がもっとペニスが欲しいと蠢いている。
すると変態は末岡を仰向けにすると、シャツを捲り上げてすでに勃起している末岡の乳首を弄り始めた。
「あん……も、やぁ……っふ、ぁんやっ、あっ、あぁんっ……はぁんっ……ん、ふぁあ……乳首、弄ってっ……吸うなっ……」
吸うなと言えば吸い付き、弄るなと言えば弄りまくり、変態はねっとりとした舌でしっかりと末岡の乳首を弄ってくる。
「はぁっ、もっいいからっ、強く吸うなっ、舌でペロペロ舐めるなっ……あっあぁああんっ! あ゛ああっあんっやっいくっ乳首でいくっからっやめっやめろっ……あっあひっあぁあっ!」
乳首を弄りまくられている間も、変態のペニスはしっかりと末岡の中に入り込んでいて、だんだんと萎えているペニスが勃起し始めている。
「はぁんっやぁっもっちくびやらっやめっ……あぁっあっんっひああぁっいい……っあっあっいい、ちくびっきもちいっ……! あぁんっあっあっあんっあんっああーっ!あぁっやっはぁっはぁらめっちくびっあぁああんっ! ひあっらめっあっあんっああんっ!」
執拗に乳首を弄りまくり、変態の舌はまるで蛇のようにチロチロと動いて末岡の乳首を嬲ってくる。
「あひっらめっちくびっあ゛っらめっあんっあんっあんっあっひっあああんっあ゛っひっらめぇっ……あっあんあんあん……おま○こっなかっあんあんっあんっあんっあんっ! あ゛ひっんっあぁああーっ」
外の雨は土砂降りが長く続き、さすがに夜中の十二時を回った時間であるから、誰も外には出ようとはしない。出る必要もない夜に、マンションの廊下で人が犯されているなんて誰が想像できようか。
「ああぁっ……ちくびっんあっ、んっあっあっ、ああ゛ひっあひっんっあっあんっんっやぁっんっちくびっ舐めるなっあ゛はっうあっん、もっ突くな……ああああんっ」
乳首を吸いながら変態は腰を動かし始め、突き上げながら乳首を舐められて末岡はその気持ちよさに嬌声を上げた。
「あ゛っあんっきもちい、あんっ舐めながらおちんぽでゴリゴリ気持ちいいっあっひあぁんっあっいいっ……きもちっいいのっひっあっあっあ゛ああああひっい゛いっあっあっあっあんっ!」
「うううっううっうううううっっ!!」
「あっすきっいっあんっあっ、すき、い゛っあああっあっんっんんっ種付けっ中出しっああんあぁああ、おま○こされて、精液中出しでイカされるっ……あ゛ああんっ! いくっいくっあひっあっあああっいくっ……! はぁっ、あん、あっあっ、精液中出しっきたっ、あぁん……」
「ううううっ……!!!!!」
乳首に吸いついたままで変態が絶頂をして末岡の中で射精をした。
「いくっいっちゃっうっあぁっひっああっあぁあっいくっなんかきちゃうっ……あっああああぁんっ! んっ――!?」
末岡はその中出しを感じながら絶頂をした。
「ひあぁっおしっこ出てるっあっあああ……出てる……っあっあひっああん……っ」
精液が出てしまうと、そのまま末岡は尿を漏らした。
そうして放尿している間、変態がその末岡のペニスを扱き上げてくる。
「ん、んん……んっ、やめ、あぁっあっあぁっん……やっ……! ひっあっあぁんっあぁっ……ん、はぁっ、あっああぁんっひあぁっいっあっんっ……いいっ……ああぁーっ! あぁんっあひっ……あっやっああっあぁっやっ……あぁんあぁっひっあっもっやぁっ……」
放尿をして解放された状態でさらにペニスを扱かれて快楽を与えられる末岡は、その気持ちよさに腰を突き上げて悶えた。
高く上がった腰のせいで、末岡は海老反りになって扱かれながら尿を出し切り、そのままペニスへの刺激で射精をするまで扱かれ続けた。
「やっやめっ……あぁっひっああぁっ! やっあっあ゛ぁんっあひっあぁっやっ……あっやっあんっあぁっんっ、変っ……あぁっあたま、おかしくなるっあっああっ」
また快楽が襲ってきてしまい、末岡はみっともなく涎を口から垂らしながら、変態の手によってまた絶頂をさせられることになった。
「あぁっんっはあっあんあぁっ……あぁっあっあんっいくっまたいっちゃうっ……ひあやっ……はぁっ、やめ……やっ……あっあ゛ああぁあひっあ゛っ……ああっんっひあっ……ああっあっあんっあんっやぁっ……あ゛っあんっあぅっあっひっああんっあぁんっらめっ……あっあひっあんあんっいく――――――っ!」
派手に全身で感じて絶頂をして、末岡は射精をした。
その精液は一メートルくらい離れた場所まで飛び、何度も擦られて三度ほど飛び散っていく。
そして身体が弛緩したところ、さっきまで変態が末岡の中に出した精液が末岡のアナルから溢れてゴボリと垂れ出てきた。
廊下に倒れた末岡がゼエゼエと肩で息をしていると、変態はそんな末岡を担ぎ上げて末岡の部屋に入っていく。
廊下には無残なレイプの後、精液が蒔き散らかされているが、それを雨が吹き込んできて洗い流している。
これで痕跡は今降っている雨が全部洗い流し、犯行現場は分からなくなった。
3
変態は部屋に入ると、今度は部屋のチェーンや鍵を閉め忘れなかった。
外に脱いでいた服も部屋の中に持ち込んだ。
玄関先のマットレスには疲れた末岡が倒れているけれど、そんな末岡のアナルからは変態が出した精液がまだ溢れている。
「あ、あ、やだ……もっやだ、たすけて……」
末岡にはまだ正気が残っていた。
部屋に上げられてしまい、これでもう誰も助けてはくれないと思った。
廊下であれだけ散々叫んでいたのに、誰も助けてはくれなかった。だから部屋で騒いでもきっと誰も気付かないし、助けにはもっと来ない。
部屋は暗いままで、タブレットの灯りすら消えている。
時計も見られないから、何時なのかも分からない。
何もかも豪雨が全てを消し去ってしまう。
もう完全に末岡は運がなかった。
末岡は部屋の奥に這って逃げるしかなかったので、匍匐前進で歩き始めるも、四つん這いで歩き出したら変態に腰を捕まれた。
「も、やらやらやらっもっやめっんはああ――――――!」
何をされるのか分かっているからやめてほしかったけれど、変態はそれを辞めようとはしない。
「らめっやらっ……あっあんあんああっああんっひっああっいっ……あぁっいいっひっああんっ!あっああぁあっあひっあんっああーっ」
完全に勃起し、復活した変態のペニスがガチガチに硬くなった状態で末岡のアナルに挿入り込んできた。すぐさま変態は腰を振り始め、末岡はまた快楽が襲ってきて嬌声を上げる羽目になった。
「あひっああっいいっ、あぁんっきもちいっ、あっあんっあんっひああっあぁっあんあんあんはあんっ!」
「おおおううっおおうっ」
変態が呻きながら腰を振り、ペニスで奥まで抉り上げてから末岡を犯す。
「ああぁっんっはぁっ……あっあんっあんっひあぁっあんっはげしっ……あっああっあっあんっあんっあひっあっやっああっらめっおま○こはやめっ……あっあひっい゛っあっあんっ!」
圧倒的な力と性欲で支配され、末岡はその前にひれ伏すしかなかった。
「やっあっやめっ……あっあぅん……あぁっ……やめってっはぁっもっやらぁ……ぁあ、んっ、やっ……、あぁんっあっああぁんっ! んっ、んぁっあぁっやっあんっあんっやらっあんっらめっなのっんああっあっああっやあぁっ……あ゛っああっ……あ゛ひっああっ、やっらめっ、あんっ」
「おうおおおうっおおおおっおおうっ……!」
恐ろしいまでの圧倒的な性欲で、末岡を犯し続け、末岡ももう抵抗する気力さえ残っていなかった。
「ああっあんっあんっあぁあっやっぁああ゛っあああんっ! あ゛あんっ……あっあっやっあひっ……ふあぁっ、あんっ、あんっ、あんっ、あひぃっ……あ゛あああ~っ……あひっ、あ゛っ、らめぇっあっあっひああぁんあっあっんっ……うあっあっああぁ~っ、あっ、もうっ、らめぇっ……ああっああぁっ」
付いていない日々からやっと解放されて、鍵を落して変えたことで良い方に人生が転がり始めたと思っていたら、とんでもないことだった。
そう鍵を手に入れられる人は、なにも盗んだわけでもない。
管理会社でもないし、まして大家ですらない。
末岡の鍵も盗まれていない。
となれば、答えは一つだけだった。
「あああんっ、あっああっ、おちんぽっ、そこ突いたらっ……いっちゃうっ……ひっああぁんっひあああっ……やっあっ、あああっはああっ……あっぁああぁあんっ! やっ、あっあんっあああーっあひぃっ、あっやっ、あっあああぁっやああっ、こんなっ、……あっあっあぁあんっ」
末岡は喘ぎながら後ろを振り返った。
変態は雨に濡れて息苦しくなったのかマスクを脱いでいた。
そして顔を晒している。
その顔は、鍵屋だった。
振り返って顔を見られただろうに、鍵屋の変態は末岡を仰向けにして犯し始める。
腰を振りながら末岡の乳首を弄り倒し、さらに奥まで突き入れてから左右に振るように腰を回してくる。
「あっ、あっひあっ乳首クリクリしちゃらめっ……あっあぁんっむりっ……あっあっあぁんっあぁあっいくっいくっでちゃうっ……あっあぁあんっひああっ、らめなのっちくびっ……あっあっらめぇっひああああぁっ……ひあっ……あっ、乳首おかしくなっちゃったからぁっ……あっあぁんっ」
様々なテクニックで末岡の反撃を封じ、性欲だけで鍵屋は末岡を支配した。
「なっ……むり待てっ……あっあ゛あああっい゛っああっ、ひっあっああーっあひっ……うあっ、あっらめっおちんぽっ……あっあぁああっ」
末岡は自ら乳首を引っ張って捏ね始め、鍵屋は挿入に集中し始める。
「あ゛ひっ、いっあっあんっらめっ、あっあんっあんっひああぁっい゛ぃっあっそこっだめっ……あっあうっひああっあ゛ひっあっらめっああああんっ」
鍵屋は末岡の良いところを擦り上げてきて、快楽をどんどん呼び込み、末岡はそのまま素直に犯された。
「あああっひあっらめっ……あっああぁあひっあんっあっあっあっあんっああんっいいっ、きもちいっ、いいっ……あっい゛っあひぃっあああぁーっ……! あひっ、あ゛っひああっ……あっあんっあんっ」
「んっ……」
気持ちが良い、どうしても気持ちが良い。
それだけの気持ちしか湧かない、そんな圧倒的な力で支配されたセックスがどうしても気持ちが良かった。
「ひあっあっあんっあんっらめっ……あっあっああっあひっらめっ、中出しはぁっ……あっあっあんっあひっあへっ、い゛っいくっあっああああぁあああっ……あひっ、あっ、ああっ……」
何度絶頂をしても、止まない雨のように鍵屋は夢中で末岡を犯し続ける。
「ああぁんっ、やだぁっひぃんっやだぁっあんっ、ああぁあんっふぁああっ、やらぁっ、あぁあっ! おちんぽも、擦れるよぅっあぁーっ! イく、イっちゃうっ!! でちゃうよぉぉっ!」
末岡は自分で乳首を弄りならペニスも擦り、アナルを鍵屋に犯されてまだ足りないと鍵屋に強請る。
「ああっぁ、おま○こ、あぁっあぅっ、おま○こぉっ気持ちがいいっくぅっ、もう、イっちゃうよっ!! おま○この中に、いっぱい出してっ!!」
「おおおおっっ!!!」
それに応えるように鍵屋が末岡の中で射精をした。
「いぁああっ、あんっ、あぁっ、なかはぁっ、なかにだしっあー、いく、なかにぃ、おま○こに、いっぱい出てるよぉっあぁっおれも、れちゃうぅっ!」
末岡は射精をした後にまた放尿をして、とうとう絶頂のまま気絶をした。
翌日の朝は晴れていて、天気がよかった。
昨日の喧噪は嘘のように静かで穏やかな始まりだった。
末岡が目を覚ますと、末岡はまだ廊下で眠っていた。
けれどタオルケットが末岡にかけてあり、それで少し朝の寒さが分からなかった。
夏の終わりであろうと、部屋の中は冷房が効いていて、奥の部屋から冷房が流れてきている。
起き上がると、腰辺りがパリパリと音がした。
どうやら中出しをされた精液やら尿やらが乾燥して張り付いていてようだった。
そのまま末岡は風呂に入り、身体を綺麗にしたあと廊下を片付けた。
幸い、フローリングはシミにはならず、綺麗に拭けたのでよかった。
そして何気なく玄関を開けて廊下をみたけれど、雨が綺麗に全ての痕跡を洗い流してたようで、そこにはなにもなかった。
ほっとして鍵を閉めてから、ふと末岡は考える。
鍵屋が合カギを勝手に作って持っているなら、彼はまた来てくれるのだろうか。
そういう考えが浮かんでしまい、末岡は首を振った。
きっと彼はああやって鍵を入手した家の人を襲っているのだろう。
そのうち誰かが通報する。そう思ったので末岡は通報しなかった。
ツイていないことが続いているが、それでも末岡はなんだかすっきりしていた。
溜まっていた性欲が解消されたのもあるし、頭の中のもやもやも収まっている。
「まあ、いっか」
そんな感想が漏れた。
しかしその週末だった。
何となく、内側のチェーンをするのをやめて、末岡は鍵だけ掛けた状態にしておいた。
予感ではないが、そうした方が良い気がした。
明日は休みだったし、また隣は引っ越してくる人が明日入ると聞いている。きっと楽しめるのは今日までだろうと思えた。
すると夜になると鍵が開く。
すっと扉が開いてマスク姿の全裸の男が立っている。
そんな男が現れても末岡は驚かない。
末岡も全裸で廊下で待機し、股を大きく開いて待つのだ。
「……待ってた、来てくれて嬉しい」
そういう末岡にマスクの変態全裸男が襲い掛かる。
獣のようなセックスをして、その夜を二人は楽しんだ。
散々セックスをした後は、マスク男はそのまま帰っていく。
けれど、そこからだった。
末岡に運が回ってきたのだ。
会社に行くと、社長から直々に謝られた。
どうやらあの時の大きなミスの原因が調査され、末岡がしたミスだと判断されたものは、実は末岡が提出した資料をわざと上司が改ざんし、ミスしたことにしたのだという。
道理で間違っているわけもないはずのところが計算間違いになっているわけだ。
仕事仲間が末岡が残していたパソコンで末岡が提出した時の資料を発見し、間違えていない状態の日付のモノを社長に届け、そしてそこから調査が始まり、上司のパソコンから打ち直した間違いの資料が出てきたのだという。
「へえ、よかった……」
何となくそう言ってしまったが、エリート街道に戻されてもなと内心末岡は思ったので、九時五時の仕事時間は厳守、それでも仕事はしっかりとしてやがて部長に昇格をした。
その時間厳守のお陰で残業をする社員が減り、業績は逆に上がったようで、末岡は褒められて地位安泰になる。
そして自宅に帰ると空いていた隣の人と出会った。
「あ、……マスク変態だ」
隣の部屋にはあの鍵屋が引っ越してきていた。
「……あの、今夜いいですか?」
鍵の交換以外でこの人が喋ったのは初めてだった。
意外に低い声で腰にくるようなバリトンに末岡はドキリとしながら言った。
「マスク無しならいいよ」
そう末岡が言うと鍵屋はじっと考えて言うのだ。
「……マスク駄目ですか?」
「なんでそれがいいわけ? そうすると燃えるわけ?」
「……そうです。いつもの三倍、いや四倍くらい……」
そう真顔で答えられてしまい、末岡も考える。
「……分かった。してもいいけど、マスクは部屋に入ってからな。通報されたらヤバイから。あと合カギ持ってるなら、自分で入っておいで。チェーンは開けておくから」
末岡はそう答えてから鍵屋と別れて部屋に入った。
なんだか分からないが、会社では昇進もしたし、変態な彼氏もできそうだった。
落したはずの運は、余計なものをそぎ落としてから末岡のところに強運として舞い戻った。
「まあ、いっか」
とりあえず末岡にはおかしく変態な楽しい日々が訪れそうだった。
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