136-キスをちょうだい


 何気ない一日の終わりだと今本は思っていた。
 借りた本を返しに図書館に行き、希望していた新刊が入荷しているのか訪ねると、今日が返却予定だから閉館までいてくれれば、帰るときに返却されていれば借りられると聞いた。
「そうですか、閉館まで一時間くらい……か。じゃもう一冊選んできます」
 今本がそう言うと、司書の人がよろしくねと次の人の相手を始めた。
 学校の図書室では借りられない貴重な本も入っている図書館が学校の近くにあるというだけでその学校を選んだほどの本好きである今本は、待つことは苦痛ではなかった。
 いつもはいかないところまで入り込んで見たこともない本を読む。そして知識を貯めることが大好きだった。
 その日は建築関係の本棚に行き着いたので、そこで本をいろいろと漁っていると、別の人がやってきて本を戻して去って行った。
 戻された本は専門書だ、何をその人が読んでいたのだろうと興味がわいてしまい、戻された本がどれか探した。
 よく読む本を決められない時に、よく借りられている本を借りると案の定面白かったりするし、いろんな発見をすることがある。
 宝探しをするような気持ちになってしまうのだ。
 そんな気分で見てみると、表紙に茶色の紙カバーがかけたままの本が本棚の中にあった。
「何だこれ、戻すにしても司書が外すだろうし……」
 返却された本は一旦司書が手入れしてから戻してくる。だからカバーをかけてあったりすれば、そこで取り外されるはずだ。
 図書館内で読んだなら、そもそもカバーなんかする必要は一切ない。だからカバーを掛けられている本などあるわけもなかった。
 表紙は見られない。ただ普通に本屋でかけてくれる茶色の文庫のカバーである。
 今本はそれを手に取り、カバーを見ると近くの本屋の判子が押してあった。
 間違えて買った本を戻したのだろうか?
 そんな間違いあるかなと思いながら今本はゆっくりと本を開いてみる。
「……なっ!」
 本を開いてみるとそれは明らかに建築関係とは無縁の本だった。
 中身はちゃんと文字であるが、表題になっている文字は「淫乱男子高校生物語」という分かりやすい官能小説だった。
 中身はティーンズ向けなのか、難しい官能小説ではなく、意味合いも直接的で、ペニスのことはペニスと書き、局部のことは一切ぼかしてすらいない小説だ。
 挿絵は何故かカラーで実写であった。
 男子高校生らしい少年が小説の内容に沿って、ペニスを口で咥えていたり、アナルにペニスが深々と刺さっていて悶えているのだ。
 完全に出版されている本であるわけもない内容とボカシすらない写真。誰かが自分で作った完全に個人的な本だったようだ。
「何でこんな……もの……」
 しかし今本は気になったので先を読み進めた。
 その第一章から見ると一人称で始まっている。
「第一章、僕が淫乱になった訳。あの日の痴漢から説明をしなければならない……」
 そういう風に始まっている小説を手に思わず、今本は読み込んでしまった。
 側にあった壁側の椅子に座り、誰も来ないことをいいことに官能小説を読む。スリルがあり見つかったらそれこそ終わりであるが、その小説は酷く上手かったのだ。
 最初に少年が痴漢をされ、その痴漢に電車内で強制的に射精をさせられたことから始まっている。
 電車での痴漢はエスカレートし、アナルを開発され、毎日通学にかかる一時間を痴漢にアナルを弄られながら乳首で感じるまで調教されていく。
「……は……ぁ……すごい……」
 毎日何かしらの道具を手渡され、最初こそは捨てていた道具も、やがて少年は持ち帰り、オナニーに使うようになってしまうまでが第一章だった。
 第二章は、少年と痴漢が駅のトイレでセックスをする話になり、少年は一時間は早い電車に乗り、途中の駅で降りて痴漢と待ち合わせをして、多目的トイレで痴漢とのセックスに耽る毎日になる。
 朝のラッシュにはそうしたトイレを使うような人はあまりおらず、誰にも見つからないままである。駅の設置義務からほぼ使われないトイレなのでよくセックス目的で忍び込む人がいるらしいと聞くが、こんなことが行われている事実があるならちょっと違った目線でみてしまうかもしれないと今本は思った。
 けれどセックス描写は突拍子もないこともなく、アナルを解す様子や時間など、ペニスが挿入されるまでの時間や中出しした場合には水浣腸までやってしまうという、妙にリアルで実体験かと疑うほどである。
 一人称なので僕となる少年は、どんどん快楽に目覚めていくのだが、「おちんぽ気持ちがいい」やらアナルを「おま○こ」と言うほどになってしまってメス化が進んでしまっている。
 そこで第二章が終わった。
「……はぁ……どうなるの?」
 今本はすっかり主人公の僕の行く末を知りたくなった。
 こうなった時、人はどこまで堕ちるのか、興味がわいた。
 第三章になると、少年は痴漢相手だけでは物足りなくなり、売春を始める。
 いわゆる昨今のパパ活という流れでエッチまで込みのものだ。
 様々な人と寝て、セックスの気持ちよさやフィストまでたどり着いてしまった少年は、やがて高校を卒業する。
 けれど、少年の気持ちはそこで完全に変わってしまっていた。
これまでの無茶な行動は大学への道を閉ざし、少年は表はホストクラブ、裏は少年売春の組織に目を付けられてしまい、そこへと落ちていく。
 毎日のセックスで少年は大人へと変わっていくのだが、僕という一人称が急に俺という言い方に変わった時に急にその物語が終わってしまう。
「……え? これだけ?」
 思わず最初から捲り直して、中身を確認する。目次には第四章まで書いてあるが、本編がない。目次にある第四章だけがごっそりとない。
 急に終わってしまった物語にがっかりとして最後の方のページをみてみると、誰かがそこを破り持って行ってしまったことが分かった。
 どんな内容なのか分からないが、第四章は「開けた世界と終わる世界」と書いてあってとても気になる内容だ。
 この先を知るにはどうすればいいのか。
 ネットでこの本を探してみるか、それとも本屋で探してみるか。
 今本はそんなことを考えながら、先の物語の想像をしていた。
 その時だった。
「それ、面白い? ちょっと勃起してるね、君」
 急に人の気配がしたと思ったら、目の前に人が立っていた。
 そしてその人は椅子の肘置きに手を置いて今本が逃げられないように前に立ちふさがっている。
「……な、何ですか!?」
「ああ、大きい声を出さない。それ読んでたのバレてるよ、君の股間、勃起してるから」
 そう男に言われて、今本はハッとした。
「……!」
 そうなのだ。男に言われた通りに今本の股間は勃起している。
 読むのに夢中だったが、その間に興奮していたらしい。
 ペニスは萎えることなく、更に固くなってきていた。
「……っ!」
 さすがに男に言われた通りに、勃起していることを知られるのも恥ずかしいが、こんな官能小説を読んでいた事実を知られるのも恐ろしかった。
 好奇心で手にとって失敗したと思ったが、ふと気付いた。
 これを置いたのはこの男だったのではないだろうか。
 直前に本を戻しに来た人がいた。その人は黒い服を着ていたが、確かこんな男のようにフードを被っていたと思う。
 男は今本の膝の間に体を入れると、身動きできない今本の股間からペニスを取り出してしまった。
「ちょっ……っ!」
「ああ、大きい声、やめた方がいいよ。ほら、まだ勃起してるし、俺は君が男相手に興奮して勃起したって言うからね、ほら、小説持ってるの君だし? そうしたら君の将来が終わっちゃうね」
 男はそう言うと今本が怯んだ隙に今本のペニスを手に掴み、強引に扱き始めた。
「んふっあっ……んんんっ!」
「そう、声殺して、ほら手で押さえて、そうそう」
 こんなところを見つかったら二度と外を歩けない。図書館で痴漢をされ、ペニスを男に撫で回されて勃起していたなんて、死んでも誰にも知られたくないことだ。
 学校に知れたら、もう二度と外には出られない。
 そう思った今本は、自分の口を自分の手で塞いでしまった。
「ふっ……うっ……んんっ」
 後で気付くのだが、大声を出したら男は多分逃げたはずだ。それなのにパニックになった今本はまさしくさっきまで読んでいた小説の僕という主人公のように、痴漢の思いのままに行動してしまった。
「はは、完全に勃起したね。いい形、美味しそうだね」
 男はそう言うと跪いてその今本のペニスに口を寄せ、パクリと口で咥えてしまったのだ。
「んんっ……、ん、ふ、ぅん……ううっ!」
 ジュルジュルと音を立てて男が今本のペニスを吸う。
 誰かにペニスを咥えて貰ったフェラチオなんてされたこともないから、舌と唇の感覚に腰がガクガクと痙攣してしまう。
「んっ、ふぅ、ん、んっ……んっんっ!」
 その衝撃は今本には強くて、今本は知らない男にペニスを犯されているのに、気持ちよくなってしまい、全身を震わせて絶頂をした。
「うんんんっ……ふっ!」
 男の口の中で射精をすると、今本はもう男に逆らうことができなかった。
 気持ちよくて心がとんでしまっている間に男が行動を次に移した。
「ほら、口開きな。噛むなよ……噛んだら殴るからな」
 男はそう言うと自分のペニスを出した。
 ガチガチに勃起している男のどす黒いペニスは凶器のように大きく、また反っている。
「んっ……はぁっ、ん、んんぅ……」
 男がそのペニスを今本の口の中に突き挿入てきた。
「んん~っ……、んっ、ふっん、んんっ」
「ほら、しっかり舌を絡めて……本に書いてあった通りにするんだ」
 男がそう言うので、今本は逆らうのが怖くなってしまい、男の言う通りに読んだ本の中で少年がやっていた通りに、男のペニスに舌を絡めて噛まないように気をつけた。
 本当ならばそこでペニスを噛んでやれば、男はのたうち回るから逃げられるはずだったのに、今本はそこに頭が回らず、ただ人に見つかったら自分の人生が終わってしまうことだけに焦っていた。
 官能小説を読んでいたという事実を知られるのが、何よりも恥ずかしく怖かったのだ。
「ん~っ……! んっ、んんふっ……んんんっううううっ」
「そうだ、舌をそう、絡めて……上手いなお前、いいぞそのまま」
 男はそう言い、今本の頭を掴むと、強引に腰を動かして今本の喉までペニスを突っ込み始めた。
「うううっんふっふっううっ……んっ、んふうっ、……んっんっ」
喉をペニスで犯されるのは苦しかったが、それも次第に慣れていった。むしろ喉の奥が気持ちがいいと思うようになっていって、ただ息苦しさだけが慣れなかった。
「んっ……ふっん、ん……」
「さすが、読んだ通りにできるとか、お前、頭いいんだな、応用もできてるし、さあ、喉の奥で出してやるから、飲めよ……っ」
「んんーっ……! んっふぁっ、んっんんっ」
男が喉の奥までペニスでがっつりと犯してきてから、本当に喉奥で射精をした。
「んっ、んっんっんっ……んぅっふぁっ」
散々出した後に、男のペニスが出ていくと今本は精液を吐き出すことができずに、そのまま飲み込んでしまった。
「ああ、いい子だ。ちゃんと飲んだね」
 男が満足そうに今本の喉を撫でてきた。
 それが妙に心地よくて今本はうっとりとしてしまった。
 抵抗するにはそこが最後のチャンスだったのに、今本は犯されているにも関わらず、心があの官能小説の少年に同化していて引き摺られている。
 たまに読んでいる小説の世界に入り込んでしまって、余韻で抜けきれないままの時がある。壮大なストーリーだとなおさらだ。
 また官能小説は妙にリアルで、それが余計に現実と物語の区別が付きにくい形になっていたから、今本は今、少年の心のままになってしまっていた。



 男は放心している今本を抱え上げて図書館の奥に連れて行った。
 そこは重要な資料が展示されているスペースで、鍵は司書が持っている。自由に入ることはできず、借りる時は身分証明が必要で司書のIDも必要だった。
 男はそれらを難なくクリアして中に入り、奥まで進んでいき、展示室の一番奥にある部屋に入った。
 そこは展示物は一切なく、段ボールが山積みになっているところだった。
 どうやら提供された重要な資料ではあるのだが、補修や中を確認しなければいけない本の山で、ざっと見て分けた中で必要ではない本の山だった。捨てるわけにもいかず、かといって引取先が見つからない本は、一時的に保管してある程度保管してから処分される。
 そんな部屋にもう閉館時間が迫っている時間になって入ってくる人はいない。
 また部屋のドアは本の劣化を防ぐために通常の部屋ではないから、外からも気付かれないくらいに音も漏れない。
 図書館で誰にも見つからないでいられる場所は、多分ここだろうと後で今本は冷静になった時に気付く。
 男はそんな場所を図書館で確保できて、さらにはIDまで偽造している。
 入室した後に、退室したようにIDで出た振りをして中に残る。すると記録すら退館時には残らないので誰も見回りにすら来ない。
「これで邪魔者は入らない……思い存分楽しもうじゃないか」
 男はそう言うと今本の服を全部脱がしていく。
 今本はまだ放心していて、男に抵抗はできなかったが、アナルに何か液体を入れられた上にローターを突っ込まれたところで我に返った。
「あ……やだ……何で……誰かっ!」
「叫んでも誰もこねーよ、前も誰も来なかったしな」
 男はそう言うとローターを三つも今本のアナルに挿入した。そしてその三つのローターのスイッチを中程度に回した。
「いやああっ……ひああっあああああんっ!」
急激にあり得ないところが振動を始めてしまい、今本は混乱した。
「あああっやっ、あっあんっあんっあんっ」
 どうしても嫌だとはっきりと断りたくて、大声を出そうとすると言おうとする言葉は出てこず、甘い声が漏れてしまった。
「あひっあっあんっ、んっふああっいっ、あぁんっ」
 どういうわけか、圧迫感以外は快楽を感じた。
 どうしてアナルの穴が気持ちよくなりかけているのか今本には理解できないが、ローターは今本のいいところで振動を続けて転がり続けている。
「んっあっあっあっあんっあっいやっ、あんっあひっあ゛っいっああっ」
「ローターで悶えてるってことは、おま○この開発までしなくても、お前素質あるってことじゃね? へへ、久々に大物が網に掛かったか?」
 男はローターに翻弄されながら、喘ぎ声を上げている今本を見て笑っている。
 男の慣れた手つきから、常習犯であることは今本にも理解できた。
 そしてよほどのことがないかぎり、誰も助けにはこないし、男の言う通り、誰にも見つけられないのだろう。
「あっあっやっ、やめっぁっはぁっ、あぁ……」
 その絶望があるのに今本の口からは嬌声しかでなくなった。
 アナルが気持ちがいいと思えてきて、どうしてそうなっているのかも分からない。でもあの本の少年のように、今本は男に犯されることが嫌ではなかった。
「ひああっ! んっあっはぁっあぁっ、んっ、あ゛ひっ」
 読んでいた途中で、少年のことをうらやましいとさえ思っていた。
 もっともっとと先を読み進めた。それほどに少年に嫉妬した。
恥ずかしいけれど少年になりたかったのかもしれないとさえ、今は今本は思ってしまった。
「ほらよ、しっかりペニスを濡らしな……お前、これが好きだろ?」
 男はそういうとまた今本の口の中にペニスを突っ込んだ。
「あひっあんっあんっあんっふ、ぅ……ん、ん、んっんっ」
今本はそのペニスを嫌がりもせずに舐めて、自ら喉までペニスを受け入れた。
「へへ、やっぱりお前、素質あるわ。淫乱男子学生にふさわしい……お前は正にあいつと一緒だよ」
「ん゛っんんっ……んっふ、んっんっんん……」
 散々男のペニスを舐めてやると、男のペニスがガチガチとして完全に勃起をしている。
 あの少年も確か同じことをして、満足感を得た。今本も同じように男を勃起させてやったという満足感が生まれてしまった。
男はすぐさま今本の制服の上着をはぎ取り、ワイシャツのボタンを外してはだけさせて脱がせはしなかった。しかし中のシャツはナイフで引き裂いてはぎ取った。
「ぁっ……ふうっあぁっ……まって……んっ、らめぇっ」
 男は仰向けにした今本の乳首を舌で丹念に嬲ってやった。
「ふぁあんっ、もっ、ちくびらめぇ……んあっああんっ!」
 乳首だけは今本はオナニーの時は弄っていた。だから乳首の感度はかなり上がっていたのだが、男の舌で嬲られた時は乳首で最高潮に快楽を得てしまった。
「あああんっああああっ! ああんっ、乳首、ああ、らめっっああんっああっ」
「へへ、乳首感じてんな? 弄って遊んでたなお前、さすが淫乱、調教する必要もなしってか? ほらよ」
 男が舌で嬲りながら、もう片方の指先で乳首を摘まんで捏ねてくる。
 それには今本も耐えられず、嬌声は酷く上がっていくばかりだった。
「あぁんっひぁあっ ……んっ、ひぅっ、あんっあぁん……ちくびっだめ、んっ……」
「駄目じゃないだろ? 素直に言えよほら」
 そう男は言うと今本の乳首を片方摘まみ上げて引っ張って、片方の乳首を舌で捏ね回した。
「っひあんっ! あっ、乳首はぁっらめっふぁあっ! あぁんっ乳首っ、ちくびさわってぇっ、んぅっ、いっぱいこりこりってして、舐めて吸ってぇあああんっ」
「望み通りにしてやるよっ」
 男はそう言って乳首に吸い付いて、今本の要望通りにしてやった。
「ああああぁんっ! ひぃあぁっ、ちくびっいい、いいぁっちゅうちゅう気持ちいいっああんっ!!」
男は今本が快楽に浸っている間に、ここに隠していた荷物を引き寄せて、その中から道具を取り出した。
 男はその道具を今本の嬲ってやった乳首に装着した。
「ふぁっ、はあっ、あっはぁっやあっ……いっうっんあっあぁんっあひっあっらめ、んっああっ」
乳首に使った道具はニップルクリップで、乳首をいい感じに締め上げて固定をする。そしてそのクリップの先にはローターが付いていて、それが乳首に振動を与える。
「やっあっあっああっあひっあひっやっああぁっもっらめっ……ああっ」
 男は今本の乳首の両方ともニップルクリップを付けてやり、ローターを起動した。
「あああんっ! あ゛あ゛ああっ! い゛っ……あっ、ああっ」
 アナルのローターと乳首のニップルクリップがいい感じに振動を伝えてきて、今本は床の上で悶えた。
「ひっやっあ゛っああっ! あ゛あっあんっやっいくっいくっ……! あっあっひあああっ」
 とうとう今本は乳首とアナルのローターだけで、一人で絶頂をして精液を吐き出した。
 それは長い射精になり、身体が痙攣するごとに精液をペニスが吐き出している。
「すげえーイキ方をしたな、さて、俺も楽しませてもらおうかな」
 男はそう言うと、アナルからローターを抜いた。
「はああんっ!」
「いい感じにアナルがひくついてるな、さあこれをくれてやるよっ」
 男はそう言うと、遠慮なく勃起したペニスを今本の中に突き挿入れた。
「あひっらめっあ゛っ! あ !あっ! んっんっひっあああんっ」
「はは、みっちり挿入ったな……お前本当才能あるわ、ローターのお陰で中がトロトロになってるし、もしかしなくてもアナルでオナニーもしてるな?」
 少しキツメであるが今本のアナルは切れることなく、しっかりと男のペニスを受け入れている。
「してなっああっしてないっあ゛っひっらめぇっ……あっあんあんあんあんあんっ!」
 本当はアナルオナニーには興味があったのだが、怖くて入り口を撫でるだけのことはしていた。さすがに中に異物を入れる勇気はなく、興味だけはあったままであった。
 でも今日はその全てをぶっ飛ばして、知らない男のペニスが今本の中を犯している。
「あんっあんっあんっ! あ゛ひっんっあぁああーっ」
「ああーたまんねえ、さっそく味わわせて貰うわ……」
「ぁっ、だめ……っ、そんな大きいの、むりっ……、はぁっ、あっ、あぁああぁっ……、んっあっあっ、あうっ……あ゛ひっあひっんっあっあんっんっやぁっんっあ゛はっうあっん」
 男が遠慮なく腰を使い始め、今本は圧迫感を覚えながらも、ペニスの熱さに目眩がするほどの快楽を得ていた。
 初めからアナルで感じるなんておかしいとは思うが、ローターで足りなかったところにペニスがしっかりと届いていて、それが今本には満足するほどの気持ちが生まれている。
「ああぁっこんな……うそっんっはぁっ……らめっあっあんっあんっ」
「感じてるんだろ? お前は、おま○こで感じるメス犬なんだよっ」
「ちっちがうっひあぁっあんっはげしっ……あっああっあっあんっあんっあひっあっやっああっ」
「違わないっほら、これでおま○こが気持ちいいんだろうがっ」
「らめっおま○こはやめっ……あっあひっい゛っあっあんっ!」
「はは、お前から卑猥な言葉を聞くと、本当に興奮するなっ」
「らめっやらっ……あっあんあんああっああんっひっああっいっ……あぁっいいっひっああんっ!」
男は余計に今本に興奮をして腰を振り続ける。その腰使いは確かに乱暴だったが、今本を傷つけようという意思はないようだった。
 ただ今本が気持ちよく喘いでいるのを見るのが楽しいというように、いいところばかりを擦り上げてくる。
 下手な抵抗で痛い目を見るくらいなら、快楽を得てだらしなく喘いでいた方が、男も満足してすぐに終わってくれるのではないかと、今本は思った。
「あっああぁあっあひっあんっああーっやっあっらめっ……あっあぅん……あぁっ……らめってっ、んっ……ふぁっ」
「あ、急に素直に身体を開いたな……へへ、それでいい、お前は喘いで悶えてだらしなく、俺のおちんぽでイッてりゃいいんだよっ」
「はぁっもっやらぁ……ぁあ、んっ、やっ……、あぁんっ……あっああぁんっ! んっ、んぁっあぁっ」
 男がそう言うから、今本も気が楽になった。
 男のペニスが気持ちがいいという気持ちは本当にあって喘いでいる。
「やっあんっあんっやらっあんっらめっなのっんああっあっああっやあぁっ……あ゛っああっ……あ゛ひっああっ、やっらめっ、あんっ」
 淫乱だと男は言うけれど、本当にそうなのだろうと今本は思った。
 初めてで知らない男に犯されながら、平然と快楽を得られるなんて、淫乱以外いるわけもない。最初から抵抗らしい抵抗ができなかったのも、きっと望んでいたからなのだ。
 こうされたいと思っていたから、あの本を途中で読むのをやめられなかった。
 こうやって知らない男に痴漢をされ、ペニスをアナルに突っ込まれて絶頂をさせられる少年に今、今本はなれた気がした。
「いいっ……、あつくて、硬いおちんぽ、んぁっ……きもちぃ……あっ、あぁんあーっ、あぁっあっあっあんっ、らめぇっ……おま○こごりごりしちゃっ……はぁっ、いぁあんっ」
「ここがいいのは分かってる……っほら」
「あっ、ひっふぁっ、い゛ぃっ……あっぁんっあふぅっひゃああっ! らめぇっ……あっあんっ、あんっおま○こ、きもちがいいっ……んっ」
「おま○こがいいんだなっ? 他はっ」
「あっ、ちくびいいっ……ひあっあっあんっおま○こもいいっおちんぽいいっぁっんっ」
「ははっどこもかしこも気持ちがいいのかっ溜まらないなお前……っ」
「ああぁんっ! んゃあぁっ、あっやあっ、あんっ、あぁっあぁっひっぃいっ……もっやらぁっ……ちくびっはうんっあっひぁっ……っもっいっちゃう、あっあぁんっいやらしいおちんぽでいっちゃうっ……」
「もっと言えよっどう感じてるんだっ?」
「あっひあっ、あぁっ……ああぁあっ、ふあっぁっ! あんっ! あんっ! いっちゃっ……あっあっ、いっちゃうっ……いやらしいおちんぽで、んっはぁっ、淫乱おま○こ、ごりごり犯されてっ……あっあんっ……いっちゃっ……あっあんっ! メス犬になっちゃうっあぁああっ!」
「メス犬だ、お前は淫乱メス犬だっこれから俺がしっかり犯してやるから、腰を振れっ」
「あああぁんっ! らめっあっあぁあっ、やああっいくっいくっ……あああぁーっ……!」
 そう言われて今本は腰を自ら振った。男はそれに興奮して煽られて、今本の中で射精をした
「ああぁーっ……はぁっ、ふぅっ、あっ、はぁっ、はぁっ……」
 絶頂をした瞬間に、今本は男の射精を奥で受け止めて、その熱さにとても満足して笑みを浮かべた。
ああ、誰でもよかったんだ。
ペニスがあれば、誰でも良かったのだ。
 今本がそう悟った時、男はすでに消えていた。
やるだけやった男は、部屋出るときに必要なIDを近くに捨てて行っていた。
 けれど、さっきまで今本が読んでいた官能小説だけが何処にも落ちていなかった。
 今本はそれから服を着た。アナルに精液がまだ入ったままであったけれど、何とかそれを押さえてからIDを使って部屋を出た。
 図書館はすでに閉館時間を迎えていて、司書たちが見回りをしていた。
「ほら、君も早く出て」
「は、はい」
 今本は急かされて受付に行き、今日借りる予定だった本を受け取ってから図書館を後にした。
 自転車で自宅まで帰って、何とか精液を漏らさずに風呂まで辿り着いた。
 酷い体験だったけれど、今本はこれで終わりなのが残念で仕方がなかった。
 けれど、すぐにいい方法が頭の中に浮かんだ。


 次の日も、今本は図書館に通った。
 一日で読み終えた本を返し、何か探すと言って奥の方まで行ってから、自分が持ってきた本を棚に戻した。
 その隣には自分で作った拙い作文を置き、それが見えるところに腰を下ろして本を読んだ。
 すると珍しく誰かがそのコーナーにやってきて本を見始めた。そしてその作文の用紙に気付いて中を見始めた。
 最初は驚いていたようだが、そこでその小説を捨てることもなく読み始めた。
 その人の股間がだんだんと大きくなっていることに今本は気付いてから、ゆっくりと自分のペニスを出して、その男性を見ながらオナニーを始めた。
 すると、さすがに男性も今本に気付いて驚いていたが、今本はニコリと笑って男性を誘った。
「ねえ、同じことしない?」
男性は興奮した顔で今本を見て、今本の方へとやってきた。
今本は男を誘って資料室の部屋に入り、男性とセックスに興じた。
「ああっ……あ゛ああっ……あっあ゛っあああっやらっだめっおちんぽでもっとっああっん」
「ああ、なんて淫乱な子なんだ……たまらない」
 男性のペニスは昨日の男とは比べものにならないが、若いせいか勢いと持久力だけはあった。
「ああっ、もっと動いてっ……あ゛っあ゛っおちんぽっあああーっ!」
「淫乱ちゃん、腰使いもエロいしやばいっ」
「ひあっあっあんっ……やっ……おちんぽっはぁあっあひっあうっひぃっ……あ゛っあ゛っおちんぽ、すきっあっあんっあっい゛いっ、おちんぽよすぎてっだめになっちゃうっ……あっひっあっああっ」
「淫語もばっちりとか、ヤバイ……くそっ持ってかれるっ!」
「おちんぽいいっあうっ、んっおま○こっきもちがいいっおま○こ、おちんぽがっいいっはぁっ……あっあんっいっあっもっおま○こっ、おちんぽでごりごりされてぅっ…あ゛ーっあ゛ああーっ…」
「何度も犯してあげるからね、これくらいで満足なんてしないよね」
「あ゛ひっおちんぽでっ、おま○こ、突かれないとおかしくなっちゃうからぁっ…ふあっ……ああっあっあ゛っうぁあっ、おちんぽっおおきすぎっ…あっああっ……ふあんっああっ!」
「くっで、でるっ」
「あひっあ゛っおっいっいくっきちゃうっん゛っあっおま〇こでっ……なんかっきちゃうっ……あっあんっ、あ゛あああっ」
二人は同時に絶頂をして射精をしたが、男性はすぐにペニスが勃起し、また今本を犯した。
 散々やって、閉館近くになって男性は満足して帰って行った。
 もちろん、明日もまたここに来る約束をして。
 けれど、きっと一人では来ないだろう。
 今度は何人か友達を連れてくるはずだ。
「あ゛あああぁんっ……大きいおち○ぽが、たくさんで、俺をメス犬にして、おま○こしまくるんだっ……あっあったまらない……」
 今本はすっかり目覚めてしまい、図書館での行為をその後一ヶ月ほど続けた。
 しかし、それからすぐに図書館側も気付いたようで、IDも変えられ、入り口には関係者以外立ち入り禁止という文字が大きく紙で貼られた。
 残念だなと今本が思っていると、今本が最初に誘った男性がすぐに別の場所を用意して今本を誘いに来た。
 だから、それから今本は図書館には通わなくなった。
 だってもっといい趣味ができてしまったからだ。
「あ゛あああっ……らめぇっ、ん゛ああっ、おち○ぽ大きいっあっひっい゛っ種付けっしてっ……あぁっあっんっああああっ」
今本は今は少年になれた。
「んっああああああぁ~~っ……」
 きっとあの本の続きはこうだったに違いない。
 数十人の男のペニスを交互に口に咥えて、アナルにしっかりとペニスを挿入して腰を振り、何時間もその空間で満足するまでセックスをする。
 それに幸福を感じて終わるはずだ。
 今本はあの少年になったのだから、第四章の結末はこれでいいのだった。

感想



選択式


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