124-因果の螺旋

 早淵昌喜(はやぶち まさき)は最近親戚の子を引き取った。
 名前は孝といい、両親が事故で亡くなったばかりだった。その子供は施設に入れられるところだったのだが、何故か早淵一族の人たちは、独身であった昌喜に子供を引き取るように説得を始め、さらには莫大な財産を持つ孝の引取りをいやがった。
 しかし莫大な財産を見知らぬ人にやる気はさらさらないのか、どうにか財産だけ引き取れないかと画策していた。
 それに昌喜は腹を立てて孝を引き取り、財産はちゃんとしたプロの管理に任せてしまった。
 一族からは不満も出たが、法的処置に出ると昌喜が言うと、元々入る予定すらなかった金のために捕まる気はなかったようで一族は引っ込んでいった。
 孝はその頃は酷く落ち込んでいて、病院でカウンセリングを受けるほどであったが、献身的な昌喜の態度を見たのか、次第に心を開いてくれるようになった。
 そしてそれから十年も経つと、高校生になり塾にも通って大学まで行くような優秀な子供に成長した。
 昌喜は一介の塾講師を続けていたが、孝の成長に合わせて家庭教師もしていた。
 孝に何不自由なく暮らせるお金はあるが、その孝を育てている昌喜には金がなかった。だから塾講師を辞めることはできなかったし、家庭教師にシフトした後も二人、三人と生徒を掛け持っていた。
 そして昌喜は孝を育てるに辺り、貯まったストレスをその生徒にぶつけてしまっていた。
 孝には聖人君子のように振る舞い、その裏ではセクハラな教師となっていた。
 孝のために将来を捨てたも同然で、引き取ってしばらくしてから自分の中の未熟な部分が暴走した結果、多感な時期の生徒に手を出してしまったのだ。
 幸い、どの生徒も大学に受かってしまうと、接点が消えた段階で誰も昌喜のことを思い出すこともなかったし、訴えることもできただろうが、一過性の熱だと思っていたのか、十分に昌喜が注意を払っていたお陰か、誰にも訴えられることはなかった。
 しかしその行為も孝が中学に入る頃には昌喜もこのままでは駄目だと気付いて、やがて性欲も押さえられたのか生徒に手を出すことはなかった。
 その頃には孝が昌喜のために生活費を出すように公的文書を作ってくれ、毎月昌喜に孝の面倒を見ている代わりの生活費が振り込まれるようになった。
 その生活費が十分にあったために、昌喜は塾講師を辞めて家庭でできる採点の仕事をし始めた。
 そのお陰で孝は毎日昌喜がいる環境に喜んでくれたので、昌喜は主夫として孝の世話などをしっかりとした。
 その孝は大学に行くために家庭教師を頼みたいと昌喜に相談してきた。
「そうか、あの大学は難しいからな。塾じゃ時間が足りないだろう」
 家庭教師をやっていたのである程度の学力のことは分かるが、それで塾と家庭教師を派遣している元職場にも相談した。
「孝くんの学力なら、現役の人の方がいいだろうね」
「そうか……家庭教師なら本人が望んでいるから雇ってもいいんだけど、できれば優秀な人がいい」
 そう昌喜が言うと、担当の教師がわざわざ特別に孝のために教師を選んでくれた。
「○○大学の院生なんだけど、首席で入学して卒業も首席、院生だけどそっちも優秀なんだけど、頼んでみるな」
「頼む」
 何とか無理を言って家庭教師を選んで貰った。
 成績表を見ると、首席とはいえ歴代の首席の中でもトップであることが分かった。
「水谷ってやつだけど、面会に行くように行っておくから」
 そう言われて昌喜は水谷の書類を持って自宅に帰り、孝にそのまま伝えた。
「凄い、そんな人に見てもらえるの? やった!」
「まあ、偏屈な人じゃなければいいな、人柄はさすがに会ってみないことには分からないけれど」
 そう昌喜が言うと孝はにっこりとして言った。
「昌喜と先生が選んでくれたなら、僕に合ってるはずだって分かってる」
 可愛く育った孝が笑って言うので、昌喜はその孝の頭を撫でた。
 高校生になって身長が十センチも伸び、百七十センチしか背がない昌喜をとっくに追い越してしまった孝は今でも可愛い子供のままだった。
「じゃ、明日来て貰うから、出かけたりしないで」
「分かってる」
 孝はそう言うと自分の部屋に戻っていった。
 昌喜も部屋に戻って書類を片付けていると、ふと嫌なことを思い出した。
「首席入学で、水谷?」
 ふと書類を見直してみるが、成績以外のことは載ってはいなかった。
「大学は同じだけど……まさかな」
 引っかかったのは昔の自分の悪さだ。
 何人もの生徒に手を出していて、正直名前と顔が一致する人はほぼいない。
 もう六年以上前のことで、そのときの記憶も曖昧だった。
 けれど、水谷という名前だけはどうしても忘れられない一人だった。
 その直感は間違ってなどいなかった。


 次の日。
 自宅の玄関で、孝の教師になる水谷が立っていた。
「こんにちは、初めまして。水谷悠(ゆう)です」
 若い大人の男になった六年ぶりに会う、元生徒の水谷だった。
「あ、こんにちは……早淵昌喜です……」
「わあ、かっこいい人だ」
 孝が玄関までやってきて、水谷を見て喜んでいる。
「こんにちは、孝くんだったかな?」
「そうです。どうぞ、入ってください……昌喜叔父さん、ほらぼっとしないで」
 孝が昌喜に話しかけてきてやっと昌喜も我に返る。
「あ、すみません、どうぞお入りください」
「失礼します」
 孝が先に居間に入っていくと、玄関には二人きりになってしまった。
 その一瞬の間を水谷は見逃さなかった。
「後で話があります」
「…………分かった」
 ボソリと耳元で水谷に言われた昌喜はそれはそうだろうと思った。
 水谷悠は昌喜の元生徒であり、最後に担当し、昌喜が家庭教師を辞めるきっかけになった人だった。
 呆然とする昌喜を余所に孝はすっかり水谷を気に入り、二人でさっそく勉強の予定まで組んでいる。
 水谷の優秀さは昌喜が一番知っている。勉強ができる頭の良さを持っていて、素直で何でも吸収していった子だったから、大学に入ったことで更に優秀になっているとは思っていたが、まさかの首席で大学院に入り、修士課程を卒業し、博士課程で論文を提出し、博士号も持っているとは思わなかった。
 普通、博士論文を書き上げるのに三年でできる人は稀であり、大抵は大学の教員に就職してそこで書き上げていくのが普通だ。だから博士号を四十代で貰うことも普通なのに、まだ博士課程に入ったばかりでもう博士号を取ったということは、はっきり言って天才の部類に入る。
「すごい! もう絶対水谷先生で決まりだよ!」
 孝は凄い興奮を持って、昌喜が断ろうとしているのを察してか先回りをしてくる。
 昌喜が人嫌いなのは知っているし、合わないと判断したときは容赦なく退ける性格であるのも孝は知っている。それらは孝のためによくないと判断できそうなところがあると、昌喜は孝の反対を押し切ってまで人を切るところがあるからだ。
 昌喜の顔色がよくないのは分かっていた孝であるが、これ以上に優秀な人に巡り会うことは絶対ないと昌喜を説得したほどだった。
「わ、分かったから……」
「じゃ決まりね! やった!」
 孝がここまで誰かに対して喜んでいるところを見たことはない。
 身内が金の亡者で散々もめた末にここにいることになっているから、人を見る目はあると孝は思っているらしい。
 これは孝のせいではない。
 明らかに自分がやらかしてしまった過去の因果のせいだった。
「よろしく、お願いします。日程はもう決めてしまいますね」
「あ、うん、よろしく」
 水谷がそう言って話を進めていく。日程表の作り方を見て昌喜はゾッとした感覚を覚えた。
 あの日程表の作り方は、昌喜が水谷に教えたものだ。
 他の生徒には使うことなく自己管理だけに使ったものだったが、水谷はその作り方に興味を持ったので教えたのを思い出す。
 独特の色を使い、独特の印を付ける。孝にさえ教えていないやり方だった。
「あ、面白いやり方だね。へえ叔父さんのやり方にも似てるね。塾講師をやってるとそういうのも似るのかな?」
 孝が感心したように言ったが、それを水谷はにこりと笑って言った。
「私も教えて貰ったものだから、どうかな?」
 そう言いながらシャープペンシルの先でコンと一回テーブルを叩いた。
「はい、予定悪い日があったら教えて」
 孝に表を渡して確認させている。
 昌喜はその音にビクリと身体を震わせた。水谷を見ると、孝が表に夢中になっているのをいいことに昌喜の方を見上げて、口の端を上げて笑っている。
 分かっていてやっているのだと、昌喜は気付いた。
 

門の外まで水谷を送ったときだった。
 孝は玄関先で別れを済ませたので、少しだけ門までの道で昌喜は水谷と話した。
「名前を見たとき、そうある名前じゃないから親戚か何かかと思った」
「……済まない……できれば、断って欲しい」
 昌喜がそう切り出すと、水谷は昌喜の顎を掴んで言った。
「何を言っているの? やっと見つけたのに逃がすとでも思ってる?」
「……済まない本当に……あのときは……」
 過去に手を出した子は何人もいたけれど、中でも水谷は期間も長かったし、何より昌喜が身体を許したのは水谷だけだった。
「なかったことにはならないんですよ。今でも私はあなたが忘れられない。六年以上経ってもあなたは全然変わっていない……嬉しいです」
「……本当に済まない……無理なんだ……」
「否定の言葉を聞きたいんじゃないんですよ。あなたが私にまた抱かれてくれるなら、黙っていてあげるという話なんです」
 そう水谷が言い出して、昌喜はハッとする。
 水谷を見ると切れ長の目が昌喜を見据えている。
「あなた以外、いらないって言いましたよね。今でも変わってないんですよ。あなた以外、本当に何の価値もなかったんです」
家庭教師を逃げるように辞めて、事情を察した元職場の同僚にも協力してもらって水谷とは家庭教師の期間が終わったのと同時に二度と会わなかった。
 水谷が必死で、その必死さは世間を知らない子供が持つ独占欲と価値観であったから、昌喜は何とか逃げられたのだと思った。
 でも今は違う。
 大人になった水谷は前と変わらない情熱は持っていたが、それ以上の狡猾さも身についてしまっていた。
「あなたをどうするかなんて、私の言葉一つで何でも可能な状態だってこと、分かってます? あの子には知られたくないんでしょう? もちろん素敵な叔父さんが未成年に手を出していたなんて犯罪で逮捕されるなんてこと、あったらどうなるかな?」
 水谷の言葉に昌喜は完全に逃げることはできなくなった。
「お前は……どうしたいんだ……」
 恨んでいるならそれなりの報いを受けるつもりであるが、本当のことを世間にバラされてしまうと立場上身動きが取れない。
 そう怯えた昌喜に水谷は笑って言うのだ。
「前と同じことをしてくれればいいんですよ。あなたの身体を下さい」
 水谷はそう言って昌喜にキスをした。
 昌喜はそれを拒む権利など何処にもないことを痛感した。



 忘れたと言ったら嘘になる。
 抱いた経験は何度もあったけれど、抱かれた経験はそこまで多くはない。
 バイでゲイの経歴の方が長いのは、ただ単にその場の勢いでどうにかなったのが男の方が多かったからだ。
 ネコの方が多い界隈にいたので、自然とタチとしてやってきたが、ネコを経験したのは初体験と本気で付き合った人くらいだ。
 何となくバイで過ごしてきたので女性も抱けるし、男もイケる。
 どっちでもよくてセックスができればそれでよかった。
 塾講師など真面目な性格で通してきたから、それなりにやってきたが、生徒が告白をしてくればその場その場で抱いてやった。
 ただ本気で恋人になる気は一切なかったので、所謂最初だけお願いされてするだけなのだ。そして家庭教師をしてからは、一年間の限定のみで付き合って期間が過ぎれば終わった。
 その中で、抱いてくれとは言われたが抱きたいと言われたのは水谷だけだった。
 その場の勢いでセックスをしたのが間違いだった。
 いつも通りに取り決めをきっちりしてからなら、もっと割り切ってできたかもしれない。
 水谷はセックスに夢中になると同時に成績も上がっていき、成績で釣って身体を差し出して大学合格するときには首席にまでなった。
 だからセックスで身を崩さずに済んだのだが、そこで終わりにならなかった。
 家庭教師が終わって、やっと水谷は堂々と昌喜と付き合えると思ったのだ。
 さすがに言い周りはしなかったが、執拗に昌喜の居所を知りたがり、塾に迷惑をかけてしまった。
 そして水谷のことが原因で昌喜は同僚から職種を代えるように忠告された。
 生徒に手出しをしている講師は毎年いるらしいので、それらはもみ消してくれるが、その代わりにと採点の仕事を回してやるからと事実上のクビを言い渡された。
 周りには依願退職したことになっていたし、同列系統の職種に移っただけなので皆はそんな事情があるとは思ってはいなかった。
 もちろん水谷には同僚が話をして落ち着かせた。
 どんな話をしたのかは分からないが、水谷はそれで一時的には納得したらしい。
 昌喜が退職したこと、追いかけても決して水谷とは付き合わないこと。それらの全てを伝えたら、「そうですか……」と落ち込んで帰って行ってからは塾にも顔を出さなくなったと聞いた。
 それから六年以上経って、その時の同僚は既に別の職に就いているため、今回頼んだ同僚は事情は知らなかったらしい。
 昌喜が水谷の担当だったことも知らなかったし、水谷も塾に出入りしている時はその塾の出身ではあるが、担当の家庭教師が誰だったのかは「もういない人なので」と言って誰なのかも言わなかったらしい。
 そんなことを尋ね返したせいで、昌喜が水谷を気に入らないのかと同僚に尋ね返されたが、昌喜は「孝が気に入って仕方ない」と答えただけにした。
 問題があるとは思っていない同僚は、いい話を持ってきたと自慢そうだった。
 寄りにも寄ってほぼクビになった塾に頼むのではなく、せめて余所にしていれば水谷との接点は切れたはずだったのにと、昌喜は今更ながらに後悔をしていた。
 孝の家庭教師は週に二日。月曜と木曜日。孝の塾が水曜と土曜日で日曜はこれからは模試などが入るだろうと予定は入れなかった。
 最初は納得したものだったが、それは違った予定が入っていたからだ。
孝が塾で遅くなる日は、昌喜は水谷と会う時間を作らなければならなかった。
 そして模試などがある日曜は、孝が出かけてからすぐに水谷に呼び出されるのだ。
 水谷は一人暮らしをしていた。
 最近になって実家を出て、高級なマンションに引っ越したそうで、そこは人の出入りすら厳しいマンションで、マンション入り口に受付が有り、エレベーターはその受付の人が管理しているという。
 だから顔見知りしか入ることができないようなマンションだった。
 昌喜は水谷に紹介されて関係者として水谷の部屋に出入りできる人間として登録された。
その部屋に入ると、水谷は待ちきれないとばかりに、昌喜の服を乱暴に剥いでいく。
「ま、まって……」
 昌喜が少し抵抗すると、水谷はそれでも昌喜の服をはぎ取るのを辞めない。
「五月蠅い……いいからセックスさせろ」
 水谷は興奮しきっていて、手が付けられなかった。
 水谷の股間は勃起していて、その大きさに昌喜は目眩がするように思い出す。
水谷は昌喜のパンツや下着を下ろし終わると、自分のズボンを脱いで勃起したペニスを昌喜の目の前に晒した。
「あなたを思うだけで、こうなるんですよ……ほら」
 そういうと水谷は昌喜の顔にペニスを付けてくる。
 ガチガチになっているペニスは、本当に興奮している水谷の気持ちを表していた。
「さあ、咥えて濡らすんだ」
 水谷はそう言って昌喜の鼻を掴む。息が苦しくなって開いた昌喜の口にペニスを無理矢理突っ込んできた。
「うぐぅ……っ!」
一気に喉まで押し込まれて、昌喜は苦しさに顔を歪ませた。
 それでも水谷は気にした様子もなく、昌喜の頭を掴むとイラマチオをする。
「んぐ、うっ、うっ、ぐぅっ」
 喉までペニスを突き入れられるような激しいイラマチオは、昌喜も久々すぎて混乱したが、それは次第に行為を思い出させてくる。
 水谷はこういうのが好きで、昌喜を唯一思い通りにできる行為だと思っているらしい。
「ううぅっ、んっ、んうっ、うぶっ、ぐ、ふうぅ……!」
 涎で水谷のペニスが濡れてくると、だんだんと滑りがよくなって水谷の腰使いも早くなってくる。
「う、う、んぐ……んううううううっ!」
「ほらちゃんと咥えて」
「は……っ、はぐ、うぅ……っ あふ、んふうっ、んうぅ――……っ!」
 吐きそうなほど喉を抉られる感覚に、昌喜の気持ちもだんだんと上がってきた。
「でるっ……受け止めて」
「ふうう……っ、うぅ、っふ、んんっ、んんん……っ!」
水谷が腰を速めた後、昌喜の喉の奥で射精をした。
 吐き出された精液は喉を伝って落ちていくのを、しっかりと昌喜は飲み込んだ。
 こんな行為、水谷とはよくやっていたし、水谷はとにかく自分の精液は昌喜に揉ませるのが好きだった。
「ほら、やっぱり性質は変わらない。こんなことでペニスを勃起できるような人なんだよ、あなたは」
 そう言われて昌喜は勃起したペニスを水谷に足で弄られた。
 昌喜のペニスからは刺激を受けたことで先から先走りがあふれ出て、透明な液体が水谷の足を汚している。
「ぅあっ、あぅんっあはっ!」
 それだけでも昌喜は気持ちよくなってしまい、自ら腰を擦り付けて水谷の足でオナニーをする羽目になった。
「あぁんっ……! ああぁっ、んぁっ、だっ、だしたいぃ!」
 昌喜は水谷の足にペニスを擦り付け腰を振り、とうとう射精までしてしまった。
「ぅあ゛あぁああっ!! ぅあ……っあぁあ……っ!」
 愚かな行為だと分かっているけれど、快楽のスイッチが入ってしまったら昌喜は止まることができなかった。
 快楽には弱い身体で、セックスが大好きで相手は誰でもよくて、貞操観念も低い。
 生徒と平気で寝ても大した罪悪感も持たなかったくらいの酷い人間である。そう昌喜は自分のことを客観的に見ても酷い人であると思っている。
 だから、水谷に手を出した時のしっぺ返しを食らっているのだ。
 水谷は昌喜が射精したのを見た後、さらに興奮したように昌喜に覆い被さり、昌喜の足を広げてすぐに昌喜のアナルにペニスを突き入れた。
 こうなることは分かっているから、昌喜も来る前に準備をしていたから、無理矢理でもない。それは水谷も分かっていた。
 あれだけ脅したのだから、来る以上準備くらいはしていると。
「ふぁっ、ああぁあぁーっ!! んぁっぁっぁ……っあぁあっ!」
案の定、昌喜のアナルはしっかりと解してあり、水谷のペニスを根元までしっかりと受け止められた。
「いぃ゛ぁ゛あぁっ、っぁぐ、ぐ、く、ひぅうう……っ!」
大きな水谷のペニスは、ギチギチに昌喜の中に入り込んでいる。
 普通の人とは大きさが違い、太さも長さもある水谷のペニスは、昌喜の当時のお気に入りだった。それに狂って関係を続けてしまったのもある。
「はあ……この中、昌喜の中が一番、気持ちいいんだ……ああ、これだよ」
 水谷はしっかりと根元までペニスを昌喜の中に入れてから、その感触に感激し、またペニスが膨らんでいる。
「んはぁあ……っ! ひっそんな、大きく……なっ……ひゃぅうんっ! ああぁーっ!」
「いつまでも填めてられる……あれから私の技術もあがったんですよ、一日中あなたをよがり狂わせてあげられる……」
水谷はそう言うと、激しくピストンを繰り返した。
「あぁああん! ああっああっああんあんあっんっ!」
 急激に内壁を抉られ、昌喜は嬌声を上げた。
 ずっと誰にも許してなかったけれど、昌喜は水谷に犯されることは好きだったことを思い出す。このペニスに手管に、すっかりやられてしまい、将来を考えた時に水谷と一緒にいたら狂ってしまうと思ったのだ。
 だから怖くて逃げた。
「ふぁあっ! やあぁあっ! ああぁ! お、おちんぽっやらああっ」
「これが好きでたまらないって顔に書いてあるよ」
「あぁ、おま○こがぁああっひあああっんっおちんぽ、やらああんっ……っ」
「そう、そこはおま○こで、あなたは私のおちんぽが大好きだったよね」
「はぁああん! んぁああっ! あっああっ、いぁっ、らめっああんっ、あぁっ!」
 玄関先の床で激しいセックスが始まった。
 腰を捕まれて昌喜は激しく身体を揺すられて、水谷によって翻弄された。
 アナルには深々と水谷のペニスが刺さり、それが挿入されては出て行く感覚で、昌喜は嬌声を上げて喜んでいる。
 快楽に支配された脳は昌喜の身体をさらに淫らに動かし、それが水谷を煽ってしまい、水谷は腰を激しく振っている。
「ふぁあっ! やぁっ、らめっらめぇっ――ひぁっ、あぁああんっ!」
「さすがだ……昌喜……ああ、昌喜、素晴らしい……」
水谷は譫言のように繰り返して昌喜を犯した。
「ひゃ、あぁあぁっあああっ……あんんっ! あぁっ、あっ! あぁああーっ!!」
 パンパンと皮膚がぶつかり合う音が響き、滑った音と昌喜の嬌声、そして水谷の激しい息の音が混ざり合っている。
水谷はそこでやっと昌喜の奥で射精をした。
「っ――!! ひぁっ……!」
 宣言もなく、奥に精液を叩き付けられて、昌喜は身体を震わせた。
 これで終わりかと思っていると、中にいる水谷のペニスは堅さを失っておらず、腰の動きもまた始まってしまった。
「ふぁあっ! やぁっ、らめっらめぇっ――ひぁっ、あぁああんっ!」
「これくらいで、終わるわけないだろ」
「っあ……っゃ、ああっ……あっ、ぁはっ、や、ら、め……っらめぇ……っ」
 ぐちゃぐちゃになりながらもセックスを続けていき、だんだんと場所を移動した。
 玄関先で水谷が射精をしたあとは、四つん這いで移動させられ、ペニスを抜かないままで居間まで移動をした。
 居間の真ん中で四つん這いのまま犯され、昌喜は嬌声を上げて悶えた。
 これで玄関先で誰かに聞かれることはないという安心感も少しは芽生えたのか、その嬌声は遠慮がなくなった。
「ひゃっあっ! あぁっ! あぁーっぁあ……っや、あ、やめ……おちんぽ……ああ! あふ、ふぅ、ん……ん、んん! っは、こ、んな……おま○こがっあぁっ!」
「気持ちが良いんだろ? 昌喜は淫乱だもんな」
「いっ! いやっ! いやだ……おま○こがっ……っきもちいいっ……っ!」
「ほら、やっぱりそうだ」
「あああぁ……ああぁ……っらめっああんっきもちがいいっ……ああんっ!!」
 水谷に攻められ続け、とうとう昌喜も絶頂して射精をした。
「ひゃふっ、ふ、ん、ふっ……はぁあ、あ、あぁっ……あ、ああぁっ……!」
精液を吐き出しながらも水谷がまだ挿入を続けているせいで、ペニスからは精液が断続的に吐き出され、それが床に垂れて糸を引いたようになっている。
「ひぁああ……っ! あぁあっ! やぁあ……っやああ……っ! いやら……っいやぁあっ!」
 絶頂をしているのにまた絶頂をさせられて、昌喜はよがり狂った。
 久々のセックスであることを考慮しても、水谷が当時のままではなく明らかに進化していた。腰使いも何もかも当時とは比べものにならないほど強く激しかった。
「あっあっあっや、ゃ……っだ、……っめ……っやぁあっ! やめ……っ! あっあぁっ、あっ、いや……いやらっ……っあっあっあっ」
 このまま水谷の思うがままになってしまうという恐怖が生まれたが、抵抗しようものなら、水谷に快楽によって制圧されてしまう。
「ひぁああぁんっ! あっ、あっ、あ、あぁ! あっあぁんっ! んっ、んんぅ……っ!」
 昌喜はまた絶頂をした。
 そして水谷は昌喜を立たせるとバルコニーに出た。
 地上からはどれくらいあるのか分からないが、五十階の最上階である水谷の部屋は、大きめのバルコニーが付いていた。
 そこからは街が見渡せていたが、周りには大きなビルは一切なかった。
 バルコニーは人工芝生を引いてあり、そこに倒されて昌喜は水谷に犯された。
「はふっ……ひっ、あっ、あぁあっ!! ひゃあああんっ! ひっ、あぁああっ!! あぁああぃやぁああ!!」
「嫌じゃないだろ、何度もイッてまだおちんぽも勃起してるだろ」
「んぁあああっ!! いやっひぁあああんっ!! やっひああんっぅあん……っひ、ひぁ……っあぁっ、あ、あ、あはんっ」
悲鳴は都会の喧噪に解けて消えてしまい、誰にも聞かれることはないだろう。
 近くを大きな船が汽笛を鳴らして通り過ぎ、電車は数分おきに近くを通る。屋上から誰かが叫んでも下を歩いている人には喧噪で消されて聞こえはしない。
「ぁあっ、あはっ、あんぁっ! んぁっ、も、やらぁ、あんっ、あんっ! あぐ……ふぁあっ! あは、はっあ、ぁ……っ、おま○こ……すご……っ、きもち、ぃ、い……っ!」
「ここが気持ちよくて、青姦で喘ぎが止められないほどの淫乱だよな、昌喜は」
「やっ、おちんぽっやらっあっあっ、ぁん、んっ……ああ、んああ……おま○こ……きもちぃ、から……っああ……あ、ぁ……お、おっきぃ……ああ゛ぁああっ!」
「正直になると、自分で腰を振り始めるから分かるんだよな……」
「あぁっ、あっあっあっ……あっあっは……っあっ! はぁあっ! あっ、ん! んっ! んぁっ!」
 水谷の攻めに昌喜は完全に堕ちていた。
 自ら腰を振り、最後は水谷に自ら跨がって騎乗位で腰を振って水谷を受け入れた。
「ああっひゃあぁあん! あぁっ、あぁあっ! ひぁ……っぁ、すご……い……っ!……っきもちぃ……おま○こ、きもちいいっ……ああっ、きもちぃ……っ」
 そうして水谷が昌喜の中で射精をすると、昌喜も一緒に絶頂をした。
「やっ! すご……いっああんっ……あぁっ、きもちぃ……──っ!」
 勢いよく精液を吐き出し、昌喜はセックスを完全に楽しんでいた。



 昌喜と水谷の奇妙な逢い引きに、孝は気付かないままであった。
 孝の成績はついに学年トップになり、全成績の点数も満点で取るほどの成果を見せた。
 昌喜はそのせいで水谷を断る理由がまた遠退いたと落胆した。
 孝の成績さえ上がらなければ、水谷を断る理由も見つかったというのに、それさえも水谷は許してくれない。
 昌喜の落ち込みとは別に孝の機嫌は日に日によくなり、最近は常に興奮状態で機嫌がよかった。
「昌喜叔父さん、今日もお肉ね。体力ないと勉強も身につかないんだよ」
 孝の言葉に昌喜は苦笑して、ほぼ毎日肉を出す羽目になった。
 食べ盛りであり、さらには体力が有り余っている孝は、最近は勉強もしながらも運動も欠かさない。
 水谷に勧められて週に二日ジムに通って二時間ほど運動をしているほどだ。
「若いと体力余って、余計な雑念に振り回されるから、こうやってストレスと体力を発散させないと、すぐに不良になるんですよ」
 水谷がそう言うので、昌喜もそれには納得した。
 確かにそうなのだ。若いと過ちを犯しやすい。それを制御するにも反抗期に入ると身内の助言を聞かなくなる。
 幸い、孝はそうしたところはなく、どっちかというと真面目な子だった。
 その成長の邪魔をしたくなくて、昌喜は水谷に捕まれた弱みを餌にされ水谷の家に通った。
 三ヶ月もすれば、そのルーティンも慣れてきてしまい、昌喜は水谷のマンションに通うのも楽しみにしている自分に気付いた。
 ずっとセックスを封印してきたからなのか、すっかり水谷とのセックスに溺れている自分がいる。それを否定したくて、昌喜は水谷に関係の終わりを告げた。
「喋ってくれてもいい、もう終わりにしたい」
 昌喜はもう誰に知られてもいいと自暴自棄になっていた。
 孝はもういい年であったし、一人で生きていくこともできる。あれだけ頭がよかったら、行き先もきっと自分で考えられるとさえ思った。
 その投げやりな昌喜の姿を見た水谷はしばらく黙っていたが、その日は昌喜に手を出さずに帰れと言った。
 そしてその日を最後に、昌喜は水谷のところには行かなくなった。
 水谷はそれを全く気にしていないのか、家庭教師に来るけれど何も昌喜には言わなくなった。
 その間に昌喜は自分が性欲の熱を持て余していることに気付いた。
 一ヶ月もすれば収まるかと思っていたが、想像以上に性欲は収まってくれない。
 とうとう、孝が寝静まってからは昌喜は一人でオナニーをする日常を送ることになった。それもディルドなどを買ってきてアナルを弄りながらという、これまでにしたこともないオナニーだった。
「ああっ……はぁっ……! あ、あ、あ、ん、んっ……! んんんっ……!」
 乳首を弄り、アナルをディルドで抉りながら絶頂するたびに昌喜は思うのだ。
「これじゃない」
 求めているのはこれではないと思う。
 さらに行為はエスカレートをし、孝がいるのに自らローターをアナルに入れて生活をするなど、変態行為が止まらなかった。
 どうしようもなく、持て余す性欲に翻弄されている間に、水谷がそれを見過ごすこともなかった。
 

 その日は家庭教師の日だった。
 孝と水谷は部屋に籠もって二人で勉強をしていた。
 いつもはその時間は食事を作っている時間だったのでそうしていた昌喜であるが、電話で孝にお茶を持ってくるように頼まれた。
 お茶はポットに入れて部屋に置いていたのだが、中身がなくなったと言うのだ。
 だからポットを引き取ってくるために部屋に行くと、そこにはあり得ない光景が広がっていた。
 ドアを開けて声をかけたら、孝が入っていいといい、ドアを開いた瞬間、昌喜の目の前に孝があられもない姿をしているのが目に入った。
 椅子に座った水谷に孝が抱えられ股を広げて揺すられている。
 全裸で足を広げている孝のアナルには水谷のペニスが突き刺さっている。
「あぁあ……っそこっ……おま○こはきもちいいっ……ああ、叔父さんが見てるっはああんっ!」
 孝はそう言いながらメスの顔をしていた。
「な、なにを……っ!」
昌喜がそう叫ぶと、孝が言った。
「あぁんっ……あは、叔父さんだって水谷先生とやってることじゃん……はぁっ、はぁっ……はぁ、きもちいいねっセックス……んはあんっ……っ、あっ、あぁっ」
 孝は開き直ってそう言い、水谷に跨がって自ら腰を振り始めた。
「あっ! はあっ! あっあっあっあっ、あ、あっ……だめっ……! ぅんっ――! あぁあああああっ!!」
 孝は昌喜に見られながら絶頂をして、精液を吐き出して射精をした。
 そんな絶頂して弛緩した孝の身体を水谷は床に投げ捨ててから、昌喜と向き合った。
「あなたが相手をしてくれないなら、孝にさせるまで。あなたの血筋なのかな、中はとっても似ている。すぐに快楽に夢中になって堕ちるのも早い。まさしくあなたの甥っ子だな」
 水谷の言葉に昌喜は激高する。
「なんてことを! 君はなんてことをしてくれたんだ! なんで孝に!」
 そういう昌喜に寝転がっていた孝が言った。
「よく言うよ叔父さん、こうやって俺と同じ人たちに手を出してきたくせに。どうして俺だけが駄目なんだよ……っ!」
 孝がそう言い出して昌喜をその場に押し倒した。
「た、孝っ何をっ!」
 孝は暴れて昌喜の服を脱がし、パンツや下着も脱がしてきた。
「や、やめっ!」
「ほら、叔父さんだって十分に変態だ。俺が知らないとでも思ってた?」
 そういう昌喜のアナルにはしっかりとローターが入っている。
 そのローターのコントローラーを孝は握ると最強に回してきた。
「あっ、あっあぅっあぅうっ、やぁ、だめ……っ、ぁ、ああんっ……っ!」
 中で暴れるローターは二個も入っていた。その二個とも最強にされてそれがぶつかり合って中で暴れ、内壁が押し上げれてしまい、昌喜は快楽に悶えた。
「あぁあっ……! あぁああ……っ! んひゃあっ」
「ふふ、叔父さん可愛い……変態な叔父さんも大好きだよ……」
 そう孝は言うと昌喜に跨がって昌喜のペニスを自分のアナルに入れている。
「孝、だめだっそれだけはっ!」
 そう言って昌喜が暴れるも、それを水谷が押さえつけて孝に協力している。
 昌喜の抵抗も空しく、昌喜のペニスは勃起していてそれは簡単に孝の中に入ってしまった。
「ああっ! あああっ! きもちいいっ……っ! はぁあんっ! ん、ぁあっ、ゃ、叔父さん、怒ってる……っ?」
 孝はすぐに腰を振り、既に開いている孝のアナルは昌喜を簡単に受け入れ、出たり入ったりをしている。
 孝は狂ったように腰を振り、あまりの嬉しさにすぐに絶頂をしてしまう。
「ぅあっ……! うぁあん……っ! やだっ……あっ……ぁ、あぁっ! あああ、イっちゃった……っ!」
 孝が絶頂をしてしまうと、水谷は孝を押しのけ、昌喜のアナルに入っているローターを引き抜いた。
「ひゃあっ! あっああっ!」
ローターを引き抜いたのと同時に完全に勃起している水谷のペニスは昌喜の中に挿入された。
「あふぅう……っ! んぁあああっ……! あぁっ……! おま○こが……っ」
「中がトロトロしてるな……さすが慣らしているとたまらない、昌喜……」
「あぁあっ! いいっ! きもちいいっ! ひぁああんっ! あぁあっ、あぁあっ、あん!」
 久々の水谷のペニスに昌喜はすぐに陥落した。
 ずっと待っていたのは水谷のペニスであって、他のモノでは代用はできなかったのだ。
それが分かってしまった。
「ふぅあぁ、やっ……ぁふぅ……っんぁ、やぁ……ああんっ…おちんぽ、らめっあぁ……あぁんっ! あっあっあっ、ぃ、あっ、あふっふぁっ!」
 ガンガンと突き上げてくる水谷にあっという間に昌喜は絶頂させられた。
すると水谷が言った。
「孝、四つん這いでベッドに寝ろ」
「うん」
 孝は水谷にそう言われて喜んでそうする。
 その孝に昌喜を被せるようにして、水谷が昌喜を後ろから犯した。
「ああっ! ぁ、あひっ、ひ、ぃいんっ!」
 そうしてから昌喜の腰を掴んで、孝のアナルに昌喜のペニスを挿入させた。
「あぁあっ……! ぁ、だめ、だめっあぁあん……っ」
「あ……は……っ、叔父さん、俺のおま○こに、おちんぽ突っ込んで……気持ち良くなって……っ」
 そう孝が言うのと同時に水谷が腰を振り始めた。
 三人が重なってのセックスになった。
「あふっ、ぁ、ひ、ひっひゃあっ! あぁっ、あ、あ……ああんっ、ああ……っ」
 孝は昌喜のペニスに狂ったように喘ぎ、昌喜は孝の中に入ったペニスが擦れるのに気持ちがよくなり、さらには水谷のペニスでアナルを犯されて気持ちよくなって嬌声を上げた。
「あぁふ……おま○こに……、おっきいおちんぽ、はっぁああん……っ、あっあっ、す、すご……おちんぽ、おっきぃ……ひゃぁああっ、あ、おちんぽ、熱いっ、ああっ、おま○こ、気持ちぃ……っ!」
「叔父さん、叔父さん俺もおま○こっ、ああっ、きも、きもちいい……っ あぁんっ! きもちがいいっああんっああんっ」
 二人が喘いでいるのを見て、水谷が悪魔のような笑みを浮かべている。
「本当に育ての親に似るんだな。喘いでいるところもそっくりだ。私好みにしつけたから、反応もそっくり……楽しめたよ本当に、昌喜、孝」
 そういうと水谷は激しく昌喜を犯した。
「はぁああんっ、あぁあっ、す、すごいぃ……っ……ああっ……! あ、やあぁ……っ! あぁあ……っ、おちんぽいい……っひゃあぁっ! あぁっあぁっ! らめっあっあっおま○こきもちぃい……っ!」
「ふぁあああっ! あっ叔父さん、あっらめっおま○こらめっ、あっら、らめぇ……っ」
水谷は二人を犯して二人ともあっという間に絶頂をした。
「ひゃぁああああーっ! ああぁああ――っ! やぁあーっ!」
「ぁああ……っ、あぁああ……っ、ぁ、あんっ! んっ、んぁ……っ! あぁああんっ!」
昌喜は孝の中に射精をし、奥まで腰を突き入れて精液を奥に叩き付けた。そしてそんな昌喜のアナルには水谷が奥で精液を吐き出し、熱い汁を叩き付ける。
 その絶頂は、昌喜にとっては初めてであり、完全に昌喜の心を壊したものだった。


 それから、水谷は毎日昌喜の家を訪ねてきた。
 ほぼ住んでいると言ってもいいほど入り浸り、昌喜や孝を抱いた。
 朝には昌喜を犯して、昌喜には孝を犯させる。
 そうして疲れたところで水谷と孝が学校や大学に出かけると、昌喜は部屋に首輪で繋がれて、バイブで調教された。
「はぁあっ……や、め……っあ、あっ、ゃんっ! んぁあ! ぁぁ……っ……ぃ、や……っ、いやぁ……っ! ぁあ……いや……嫌ぁ……っ! も、許して……っ」
 お昼には水谷が戻ってきてまたセックスをしていく。
「はっあっ! あっあっあっ、あ、あ、あっ! ひぁあ……っあぁあっ! はひ……っひぁあぁっ! んゃあぁっ あぁっ! あぁっ! あぁ、やぁっ! らめ、あぁっ……!」
 そしてやっと自由にしてくれるが、それは食事の用意や家の用事をするためであり、アナルにはしっかりとローターを入れられている。
 監視カメラで家を監視され、スマートフォンで遠隔操作できるカメラを見ながら、水谷は好きなように遠隔でローターを強弱にいじってくる。
「やめて……っ、ぁ、あひぃ……っ! いっ、ぃんっ……! んはぁ……っ! はぁっ、はぁあんっ! あっあっやっ、だめ……っ、も、あ、ああ……っ!!」
 時には宅急便を呼んで荷物を出させながらもローターを操作されて、宅急便の人も感づいたような態度をされたこともある。
水谷が帰ってくればそのまま犯されて、そうしているうちに孝が帰ってくる。
「んは……はぁ……っは、ふっ……ふ、ぁっ……ぁ、ま、待て、やめっ……あ、ぁんっ、そ、そんなっ……!」
孝は玄関を入ってすぐに服を脱ぎ、アナルに入れているストッパーを外してから、四つん這いになって昌喜の前にくる。
「叔父さん、俺にも挿入て……ひぁあ! ひぁっ! あ、あぁっ、ひ、ぃんっ……あっあんっ……! あんっ! や、やだ、そんな、おま○こに一気にっ……!」
 昌喜もその頃には水谷に言われるがままに孝を犯していた。
「ああんっおま○こが……っ! あ、叔父さんのおちんぽきもちいいっぁん……っあ、あぁあっ……!」
「……はっ孝っ孝っああっ」
 獣のように孝を犯して昌喜は腰を振り、中で射精をして孝の望むとおりにしてやった。
 もう貞操観念の問題は狂った関係になった以上無駄で、孝が望んでいるならと昌喜は開き直ってしまった。
 罪悪感は彼方に消えてしまい、水谷の思うがままに誰とでもセックスをした。
 そしてそんな二人を見て水谷は煽られるのか、すぐに昌喜を犯しに来る。
「ふぁああっ、あぁっあっあっだめっ! あぁだめ、やだっ! っはぁん……っんゃ、やぁあっ! あっおっおま○この奥までっ……そんなっ……あぁっひゃああっ! いやっ、そ、あぁっやっおま○こ壊れっ……!!」
 水谷は昌喜を手に入れてからは、孝を犯していない。
 それは昌喜の知らないことだったのだが、水谷と孝は共犯だった。
 孝は昌喜に犯されることを望んでいたが、それができなくて悩んでいた。
 それに気付いた水谷が協力した。
 昌喜は知らないが、孝と水谷は塾で会っていて、知り合い同士だったのだ。
 だから家庭教師自体が茶番であり、水谷の策略を知った孝が、昌喜が手に入るならと平然と水谷と寝たのだ。
 そうして昌喜の罪悪感を利用して、二人で昌喜を陥れたのだ。
「ぁふっ……ぁ、あ、ああっ! おちんぽっ! おま○こらめっ……ひぁああ! やっあぁっいっ! 嫌っ……! や、やめ、らめ、やら、おま○こにおちんぽ入ってるの見てる……っ、見られてるっ……ああああっ! ぃっいぁっあっ、おま○こされるの、み、見るなぁっ……!」
「叔父さん、美味しそうにおちんぽ飲み込んでるね……ふふっ」
「いっいやっ……! ぁっんっ、んっ、みな、見ないでっ……ぁっぁっ、お、ねがっ……おま○こでイクところ、見ないで……っいくっんっひああああっんっ――!!」
 昌喜が絶頂すると、水谷は昌喜の中に精液を吐き出した。
 そしてペニスが昌喜の中から抜けると、そこから精液が溢れている。
「はぁあ……ぁ、あ……でてる……叔父さんのおま○こに精液でてる……」
それを孝が舌で舐めて昌喜のアナルを攻めた。
「ひあぁ~っ……うあっ、い゛っああっ、あひっあ゛っうあっあはぁんっ」
 昌喜は嬌声を上げて、また絶頂をした。
 狂気の時間は一生終わらない。
 水谷が去ったとしても、孝が昌喜を手放してくれる確率はそれこそゼロに近かった。

 昌喜の因果は孝を巻き込んでしまったが、昌喜にはもう冷静に考える時間は水谷によって与えられることはなかった。

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