100-夜に沈む

「秦野、頼む! 一生のお願いだと思って!」
 友人の代田の一生のお願いは、一生の間に一回だけするお願いではなく、何度も口にしている言葉で、聞き飽きたほどの印象もある。
「で、今度は何なの?」
 秦野は大げさな代田の言葉をスルーして、何に困っているのか聞いた。
「ああ、さすが秦野様! 実は、今日さ、六時限目あったの忘れてバイトをいれちゃったんだ……お気に入りのバイトだから、首になりたくないからさ、お願い、今日だけでいいからちょっとだけ変わって!」
「何時間なの?」
「うーん、二時間くらい。四時に入って仕込みするんだけど。あ、ほとんど店長がやってくれるから、俺らは皿用意したり、机とか拭いたり、店の中掃除するだけなんだ」
「掃除だけしてこいってこと?」
「そうなるなあ……その後、三時間接客して終わるけど、接客するまでにはいけるんで、店長にそう言ったら、人質寄越せって言われて、こうして人質を用意しているところでございます」
「皆に断られたんだな?」
「掃除はイヤだと言われた。もう秦野様しかいない」
 代田がそう言う。調子がいいのはいつものことだが、バイトの代打は初めてだった。
「掃除くらいなら、いいけど……それで俺に何のメリットがあるわけ?」
 そうここだ。それなりのものを用意して貰わないと、割に合わないのが本音だ。
「その時間のバイト代と、お昼代二日分! 合わせて五千円!」
「……うーん、それならいいか。仕方ないな。先払いな」
「もちろんです! はい。お願いします。バイトの場所メールに入れる、それから店長には話を通しておくから、お願いします秦野様!」
「はいはい、分かったよ」
 そう言いながら代田に差し出された五千円を受け取って、秦野は大学を後にした。すぐにバイトの方にいかないといけない時間だったので、着替えて荷物も最小限にしてから店に向かった。
 バイト先は、繁華街の中にあるオシャレな居酒屋だ。完全予約制をうたい文句にし、オシャレな食事でネットの写真映えがするというので、女性に大人気の店だった。そこの店員となれば、当然そんな写真を撮る可愛い人たちと出会うこともできるらしく、代田はどうしても辞めたくないのだ。
 秦野としては、掃除だけしに行くだけなので店の雰囲気は分からないが、それでも裏口から入ろうとすると後ろから声を掛けられた。
「そこ、従業員用だけど? 君、誰?」
 振り返ると優しげな顔をした中年の男性が立っている。
「あの、代田の代理できました秦野です」
 そう答えると、その中年はニコリと笑った。
「ああ、代田くんのお友達? 掃除に来てくれたんだね、よかった、助かるよ」
 そう言うと、裏口の鍵を開けて中に入れてくれた。
「ああ、私は店長の猿山です。この店を始めてもう三年経つけど、何とかやってこられているよ」
 店長がそう言い、内部に通してくれると、店を案内してくれた。
 店は外が見える通路側と、完全個室になる部屋がある。音が漏れないようになのか、個室へのドアはこちらの一般席とは違っていた。
「皆騒ぎたいけど、隣の騒ぎには興味はないのでね、カラオケルーム並の防音にしてみたら人気が出てね。まあ、カラオケはできないけど」
 それでも一般席は騒がしいので、同じことらしい。ただ個室を選ぶと、完全防音で秘密の話ができるわけだ。入り口にはチャイムがあり、そこを鳴らしてから注文を取ったり店員が入る合図にしているらしい。中からはインターホンが別にあり、そこから店員を呼ぶシステムだ。
「へえ、面白いですね」
 なかなか面白い感じだった。
「とはいっても、元々カラオケ店だったのを改装したから、部屋そのものは当時のまま使ってる感じだけどね」
 店長がネタばらしをする。
「なるほど……」
 ちょっと笑ってしまう秦野。それに気をよくした店長は、店の掃除をしながらここはこういう意図で席があるなど店のこだわりを聞かせてくれて、秦野はホッとした。店長は気さくだったし、掃除は普通に拭き掃除とゴミを掃き出すだけで重労働は他の従業員がやってくれている。
「店長の機嫌が良いから、お守りを頼むよ。店は自慢なんだ」
 ゴミを捨てに行くと、他の従業員がそう言ってくる。どうやら店長は口出しはするが、自分はあまり掃除や準備をしないタイプらしい。でも口だけは厳しいので、できれば秦野が相手をしてくれていると邪魔にならないで助かるということだった。
 店の掃除がほぼ終わり、店員たちが個室の準備の追われている中、秦野は一つの個室を店長と掃除していた。
「ああ、秦野君、君のバイト代、代田くんのバイト代とは別に出すから、ちょっと待っててね」
「あ、いえ、代田からはもう貰っているので」
「うん、それとは別にね。今日は話し相手にもなってもらって、とても気分がいいんだ」
 そう言うと店長は店の料理を持ってきて個室に秦野を軟禁した。
(ちょっと……代田の分働いたら帰れるんじゃないの?)
 代田の代わりに来たのに、変に店長に気に入られたせいで、個室で料理を振る舞われた。この個室は緊急用に開けていて、普段は店長が知り合いのために用意している部屋だと言う。
 よく分からないが食べ終わらないと帰れない気がして、秦野は慌てて食事を食べた。
「うん、秦野君いい食べっぷりだね。噂は代田君から聞いていたよ。良く何でも食べる子がいるって。美味しいモノ何でも大好きなんだって?」
「あー、はい。美味しいとどんどん食べちゃって、食べ過ぎだって怒られます。止まらなくなっちゃうんです」
「いいね、よく食べる子は気に入られるんだよ。僕みたいなおじさんは食べさせるのが好きだからね。どんどん食べてくれると気持ちがいいもんだよ」
 そう言う店長は秦野にどんどん食べ物を持ってきた。秦野も段々と諦めが付いて、食べるだけ食べればいいかと思えてきて、食事代を浮かせようと考えた。
 沢山動いた後、沢山食べたので眠くなってきた。それが誤算だった。
「ああ、眠くなったんだね。いいよ、寝てて。後で起こすから大丈夫」
 店長がそう言うのを聞きながら、秦野はそのままソファに凭れて寝てしまった。
 駄目だとは分かっているのに、眠気は強烈に秦野の意識を奪った。
 店長は秦野がぐっすりと寝て、寝息を立てるのを聞くと、ふっと笑みを浮かべた。
「君をお気に入りな人が待っているんだよ。秦野君、可哀想に友達に売られちゃったね」
 秦野は代田にその身を売られたのだ。代田は店に残りたいがために、店長の言いつけ通りに行動し、秦野を店に呼び寄せた。けれど、それ以外のことは誰も知らない。
 店は二階が本店で、一階は店長が切り盛りしている。料理は二階から持ってくるが、店員は別にいる。そこの店員が様々な客を呼ぶのだが、一階の入り口はなく、地下からの入り口になっている。中で一階と二階は繋がっているが、一階の出入り口はない。一階から二階への階段があり、そこから二階の店に入る。
 二階は一般の予約者で埋まっているが、一階は店長を通した客が入っている。
 様々な会社の社長や、中にはヤクザ、芸能界の事務所社長、テレビ局の大物ディレクターなどがやってきては、ここで夜な夜な怪しいことをしている。
 大体は二人連れできて、室内でラブホテルのようなことをするのだが、ここで振る舞われる食べ物や飲み物にはある薬品が入っていて、それを食べると開放的な気分になり、セックスをしたくなるのだ。
 店長が偶然に見つけた調理法で、違法な薬物は使っていないが、どういうわけかそういう効能が出てしまう。それを使って商売を始めたら、その道で知らないものはいないほどの商売になった。
 秦野が食べたのもそれで、店長がわざと混ぜたのだ。
 二階で食べられているものにはそれは入っていないので、料理のおいしさだけはそのままである。
 その部屋のソファを動かすと、部屋中にベッドができたようになり、テーブルは入り口のあたりに置くと、飲み物などを置けるスペースになる。狭いが用途だけ考えれば、これでも十分広いくらいだ。
 その部屋に店長が招いた人物がやってきた。
 海外のセレブである人間だ。
「ようこそお越しくださいました。さっそくご注文のモノを用意させていただきました」
 そう言って部屋の中で眠っている秦野を見せる。
「おお、秦野……」
 外国人の一人が秦野を見て喜ぶ。
 すぐさま部屋に上がり込んで、眠っている秦野にキスをする。
 もう一人の外国人は店長にねぎらいの言葉を掛けてから部屋のドアを閉めた。
「可愛い秦野……また会えて嬉しい」
「こうでもしないと、二度と会えないからな」
 そう外国人たちは言う。
 眠っている秦野は段々と眠気が覚めてきた。急に眠くなった割にはあっさりと眠りから解放されるのもクスリの特徴だ。ただ解放されても思考は鈍くなり、さらにはセックスしたくて溜まらなくて、触られると身体がどんどん解放されていくことになる。
「ん……あっんっ」
 薄らと秦野が目を開けると、目の前には見たことがある人がいた。
「……え……あっんっはぁ……んっ」
 秦野の開いたのを見て外国人たちが喜んで秦野の目を覗き込んだ。
 秦野の目の焦点もやっと合ってきて、それが誰なのか分かった。
「……ダニエル……ジャック……何で……」
 その二人は秦野の前のバイト先のお得意様だ。
 ただそれだけの関係ではなかった。お得意先の酒の席で秦野はこの二人に気に入られ、持ち帰りをされた。もちろんセックス込みだ。秦野はそれを訴えて、会社のバイトが首になり、訴えられた二人は秦野に近づかないと約束して接近禁止命令だけ裁判所から出たのだ。
 だから秦野がこの二人に会うことは絶対にあり得なかったのだ。
 そう昨日までは――――――。
「君に会うために来日した。熱い夜を過ごそう」
「いや、私たちのところに来るんだ。絶対に堕として見せる」
 二人が交互に言い合い、秦野は恐怖を感じた。どうして二人が秦野にここまで執着しているのかは分からない。けれど、二人は秦野を抱いた時に余計に気に入ってしまったらしいのだ。
 それでも訴えられた時は大人しく従い、国外退去までしたのに。
「接近禁止命令、最近秦野は取り消したよね? もう僕らが興味ないと思って安堵してただろ? ずっとその取り消しを待ってた。それに合わせて来日したくらいに」
 そう言うジャック。ダニエルが秦野の唇にキスをして、舌を絡ませてくる。
「やっ……んふっ……あっ……んんんっふんっんふっ」
 二人のキスは上手い。翻弄されるくらいに上手いのを知っている。だから怖かった。そのまま引き摺られるように足を踏み外すのではないかと、秦野は恐れて訴えたのだ。
 ダニエルがキスをしている間に、秦野の身体が全裸にされ、乳首にはジャックが吸い付いて秦野の身体を開いていく。
 イヤだと頭の中でしっかりと思っているのに、口からは甘い声が漏れ、身体は素直に彼らに開いている。
「んんっ……ふぅっ、んっ、んっ、んぅ……はぁんっ」
 どんなにキスをしても彼らの衝動は収まらないのか、続け様にキスをされる。
「んんっ、ふっぅ、ん、ん」
 ダニエルの舌が入り込んできてそれが口腔を舐め回して、舌を絡めてくる。入り込んでくる涎を秦野は飲み込むしかなく、顎を仰け反らせてキスを受け続けた。
「ふっ、んん、ん、ん……」
 抵抗しようと思うのだが、身体が完全に彼らを受け入れていて、どうしようもなく熱かった。
「んんーっ……ん、ぅんっんっんっ」
 何かされたのだと分かったのは、思い通りにならない身体のことを、秦野は前に経験していたからだ。
「んふぅっ、んっ、ふ、んぅ、ん、ん、やらっんっああっんふっん」
 どんなに顔を背けて逃げようとしても、ダニエルの口が追ってきてキスを繰り返す。そうなると、身体がどんどん開き、弄られている乳首が勃起し、更にペニスまでもゆるりと勃起してしまう。
「ふああっ……はぁっはぁっ、ぁ、ん、」
 思い通りにならない秦野の身体は、セックスだけには異様に素直になっている。
「ああ、秦野の乳首は美味しいね……あの時と何も変わってない……」
 ジャックは秦野の乳首を吸い上げてから満足そうに言う。
「ああぁーっ……はぁっ、ふぅっ、あっ、はぁっ、はぁっ……」
 涙が溢れて流れていたが、ダニエルがその涙を唇で拭き取ってまたキスをしてくる。
「はぁっ、はぁっ……ぁう……ん、ん……」
 勃起した秦野のペニスをジャックが口に咥えて扱き始める。
「んんっ……ふぅっ、んっ、んっ、んぅ……んんっ、ふっぅ、ん、んふっ、んん、ん、ん……」
 秦野はペニスをジュルジュルと音を立てて吸い上げられ、その感触に快楽を得た。知っている快楽だ。あの時彼らに無理矢理開かれた時と同じ、その快楽がやってくる。
「んんーっ……ん、ぅんっんっんっんふぅっ、んっ、ふ、んぅ、ん、ん」
 ダニエルとキスをしたまま、ペニスをジャックの口で扱かれ、秦野はそのまま絶頂した。
 精液をジャックの口の中に吐き出し、体中を震わせて達しても、ダニエルとキスをしている口を解放して貰えなかった。
 動けない身体で抵抗しようと腕を振り上げると、その腕をベッドに縫い付けられるようにしてダニエルに腕で押さえつけられた。
 その拍子に、秦野の足を大きく開いたジャックが秦野のアナルを舌で嬲ってくる。
「あっあっんっ……うあっあっああぁ~っ……」
 ジュルジュルと音を立てて吸い上げては、舌でアナルをこじ開けて舌で内壁を舐ってくる。
「あひっ……あへっ、あっ、もうっ、らめぇっ……ああっ……」
 この感覚を知っている。
 抵抗しようとすればするほど苦しく、諦めかけて身体を開くと、快楽が押し寄せてくる。


「ああぁっ……はぁっはぁっ……」
「さあ、もう挿入れよう、待ちに待った時だ」
「いやだっ……あっ、あぁっ……はぁっ、やめ……っ」
 ジャックの大きなペニスが完全に勃起している。白い汁を垂らしながら、秦野のアナルにペニスを突き挿入れる。
「だめっ……そんなの、挿れるなぁっ……あっあぁあーっ……」
 知っている感覚だ。覚えている。
 そのペニスの形をイヤと言うほど味わったものだ。
「は、覚えていてくれた……僕のペニスをしっかりと覚えている動きだ。ああ、秦野、君はやはり素晴らしい淫乱だ」
 ジャックが感嘆の声を上げた。
「ひっあ゛あああぁっ……」
 イヤだと言いたいのに、アナルの中がジャックのペニスを待ちわびていたとばかりに受け入れ締め付けている。
 頭の中に快楽のことだけしか浮かばず、否定する言葉が消えていく。
 このまま身を任せればそれで楽になれる。それは知っている。それは知っているから、したくないのに秦野はジャックのペニスをしっかりと受け止めてしまう。
「ひああっ……あぅっ、らめっうごくなっ……あっあああぁんっ!」
 動くなと言っても止まってくれる相手ではない。しっかりと強く深くペニスを突き入れ、深々と秦野の自制心まで壊すような乱暴さで、ジャックは秦野を犯した。
「あっああぁっやっあっあああーっ……」
「ああ、やっぱりこれだ。絶対これなんだよ……秦野、こんな名器持っているのが悪いんだよ……ああ、持っていかれそうだ」
「あっあっあっあんっあんっあぁあっやっあああっ」
 口を開いて否定しようとすると、嬌声しか口から出ない。
 ジャックのペニスが気持ちいいことは知っている。だから逃げたいのに縫い付けられた用に押さえられた腕からは逃げられない。
 もう一人の男、ダニエルがじっくりと乱れている秦野を堪能している。
 ダニエルは後から酷くしてくる。知っている、絶倫で凶悪なペニスで、抉るように抱いてくる人だ。
「あああぁっ……らめぇっ、あんっあっあひっあ゛あぁあっ」
 想像しただけで悶えるほど、秦野は自分の思考が破壊され掛けているのに気付いてなかった。
「はああっ、もっらめぇっ……ひあああっ」
「一回出すよ、とても耐えられない。はあ、中出し一回目、今回はたんまりできるから、孕むかもね」
 ジャックがそう言って秦野の中で射精をして絶頂をした。
 その拍子に秦野もドライオーガズムで達した。
「あっあああっあっんんっ!!」
 体中で感じて絶頂をする。それもドライなので快感が持続する状態になるのは、秦野が一番恐れていることだった。
「あ゛ひっあっらめっああああんっ」
 何度か絶頂中にまだ勃起しているペニスで奥を突かれ、秦野はまたそれで絶頂をした。
「相変わらず、イヤらしい身体だな。セックスをするためだけに存在しているかのようだ」
 ダニエルがそう言う。
「だよね。秦野のこういうところ、愛しちゃってるんだけどな。本人に伝わらないって悲しいな」
「いいから早く抜け。次が詰まっている」
「ああ、完全勃起してるのね。可哀想に秦野、このペニスで狂っちゃうね」
 そう言われてみたダニエルのペニスは、凶器のような反り上がりをしている。黒々としたペニスで、そのペニスで秦野は前は完全に翻弄されて、堕とされたのだ。
「あああっひあっらめっ……あっああぁ~っ!」
 逃げようとする秦野の腰を掴んで、ダニエルの凶悪なペニスは一気に秦野の中に入り込んでくる。
「あひっあんっあっあっあっあんっ……ああああああんんっ」
 突き上げられた瞬間に秦野はまた達した。 泣きそうなほどの強烈な快楽に、全身が咽び啼いて喜んでいる。
 ダニエルのペニスが好きだった。それは覚えている。
 どうしようもない、小さな理性がそれだけで簡単に壊れるのだ。その音が頭の中でした。
「ああんっいいっ、きもちいっ、いいっ……あっい゛っあひぃっ」
 腰を掴まれたままでガンガンと犯されると、全身が震えてその快楽を受け入れる。知っているからこそ、寸分違わぬ快楽がやってきて、秦野の心を壊す。
「あああぁーっ……! あひっ、あ゛っひああっ……あっあんっあんっ」
「はい、一丁上がりってところ? ダニエルのペニス好きだよね。こんなの凶悪過ぎて嫌われてるっていうのに」
「だから秦野が必要なんだ、私には」
 喜んで受け入れてくれる身体を持つ秦野は、その意志は関係なく身体だけでも先に手に入れた。
 秦野が案外頭の回る子で、裁判に訴えた時は、予想外過ぎたくらいだ。
 だからこそ、余計に欲しかった。頭の悪いセックスドールは要らない。中身のある人間が欲しかった。
 だから秦野の情報は逐一手に入れ、その秦野の親友すら利用して、秦野をこうやってまた手に抱けている。
「相変わらず、中がトロトロしているな……これじゃ何度やっても足りないわけだ」
「ひあっあっあんっあんっらめっ……あっあっああっ」
「私も一回目中出しだ。秦野受け止めろ。今日は何度でもして、お前を壊してやる」
「あひっらめっ、中出しはぁっ……あっあっあんっ」
「ふっ!」
「あひっあへっ、い゛っいくっあっああああぁーっ!」
 ダニエルがイクと、秦野も絶頂をした。
 ガクガクと身体が震え、打ち上げられた魚のように身体を痙攣させている。
 その秦野のアナルの中ではまだダニエルのペニスは勃起したままだ。その凶悪さのままでダニエルが一回ペニスを抜くのだが、すぐにジャックのペニスが挿入される。
「あああっ……らめっ、んっ、あっ、ふぁっ、んんっあぅっ……」
 絶頂してまだ収まっていない身体を振り回されてペニスで突かれると、秦野の身体はまた歓喜に震える。
「やっ……ああぁっあっひっあぁんっ」
 連続絶頂をさせられ、また秦野は痙攣をする。ドライオーガズムばかり迎えるのは、そう調教されたからだ。身体はそれをしっかりと覚えている。
「あああっ……もっやらぁっ……あっまたっいっちゃうっ……あっあぁんっイってるからっ、らめっっあっあぁああーっ……」
 絶頂しながらもガンガンとジャックのペニスで突かれ、のたうち回るように逃げようとすると、身体を押さえつけられて、ダニエルが秦野の乳首を吸い始めた。
「あっあっあんっあぁあっ、らめっちくびっやらっらめっあああんっ」
「乳首も好きだったよねーこうやって突かれながら、乳首を弄られると、最高の絶頂をするんだよな」
「ああんっ……きもちいっ……ちくび気持ちいいっ……あっまたおま○こいっちゃうっ……おち○ぽ、ちくび、らめっひああぁんっ」
 イキそうになると乳首をがりっと歯で噛まれ、片方の乳首を指で引っ張られて、ペニスで奥まで突き入れられて射精され、秦野は絶頂する。
 それでもジャックもダニエルも止まることはなかった。脅威の絶倫男たちは、前回も秦野を狂わせてきたほど、限界を知らないのだ。
「あああんっ、あっああっ、おちんぽっ、そこ突いたらっ……いっちゃうっ……ひっああぁんっ」
「淫語ではじめたな……これ堕ちてるよな」
 ジャックが突きながらそう言うと、ダニエルは頷く。
「ひあああっ……やっあっ、あああっ……おま○こイッてるんっあはっんっ」
 淫語が出始めたら、それは合図だ。そう秦野に教えた。
 ペニスをおち○ぽといい、アナルをおま○こと言わせ、メスになることを教え込んだ。
「はああっ……あっぁあ、はぁはぁ……っあぁあんっ! やっ、あっあんっあああーっ」
 ジャックが中でまた達すると、ペニスを抜くが今度はダニエルがペニスを突き入れてくる。こうやって三回くらい抜かずに続けて秦野を絶頂させ、中出しをすると、代わりにまたダニエルがまた抜かずに三回ほど射精をするまで秦野はドライオーガズムで達し続けることになる。
 想像を絶するほどの絶頂が秦野を襲い続ける。しかも今日はクスリを仕込んでいる。だから秦野の身体は素直に開き、ジャックやダニエルに素直に従う身体になっている。
「あひぃっ、あっやっ、あっあああぁっ……やああっ、こんなっ凶悪おち○ぽ、……あっあっあぁあんっ、らめっらめなのっ……ああんっおま○こ壊れるのっ」
 本当に壊れるとさえ思うほどであるが、秦野の身体はしっかりと二人のペニスを受け入れて、ちっとも壊れる様子はなかった。寧ろ二人を翻弄するほど、できた身体をしており、それがクスリで解放されて、前回よりもずっと素晴らしい身体をしていた。
「あっ、あっひあっ乳首クリクリしちゃらめっ……あっあぁんっ」
 ジャックが秦野の乳首を指で弄り倒し、片方を舌で舐めて吸い上げてくる。その間もダニエルの凶悪なペニスが奥の奥まで犯してきて、秦野は頭を何度も振りながら快楽に耐え続けた。
「むりっ……あっあっあぁんっあぁあっ……いくっいくっいっちゃうっ……あっあぁあんっ」
 また絶頂をすると、ダニエルが射精をして抜かずの二回目に突入した。
「ひああっ、らめなのっちくびっ……あっあっらめぇっおま○こ、ああっおち○ぽっひああーっ」
「まだまだいける。十分、乳首も勃起して、美味しいし。まだ射精も一回しかしてないから、全然余裕だろ」
 ジャックがそう言う。快楽的にはまだまだ秦野は余裕があり、淫語を言うほどである。本当に駄目な時は言葉すらでないままで、だらけた身体を犯され続けたくらいだ。
「ああぁっ……ひあっ……あっ、乳首おかしくなっちゃったからぁっ……あっあぁんっらめっおちんぽっ……あっあぁああっ」

「あ゛ひっ、いっあっあんっらめっ、あっあんっあんっひああぁっい゛ぃっあっそこっだめっ……あっあうっひああっ」
「ここがいいのか? っすごいおま○こ締まる。全部搾り取るかのように締め付けてくる」
「あ゛ひっあっらめっああああんっあああっひあっらめっ……あっああぁ~っ!」
 ダニエルの二度目の射精を受けて、また秦野が絶頂する。それでもまだ射精を伴わない絶頂でダニエルは三回目に突入する。ダニエルのペニスも萎えることを知らないかのように勃起状態が続き、秦野の内壁を押し開いて犯してくる。
「あひっあんっあっあっあっあんっああんっいいっ、おま○こ、きもちいっ、おち○ぽいいっ……あっい゛っあひぃっ」
「あああぁーっ……! あひっ、おち○ぽっいいっ気持ちいいっすきっすきっんっうあ゛っひああっ……あっあんっあんっ」
「んっ……」
「ひあっあっあんっあんっいいっ……あっあっああっあひっ、精液、中出ししてっ……んふっ中に出してっおま○こに出してっあっあっあんっ」
「やっと素直になったな。それでいい、まだまだ犯し続けてやるからな」
「あひっあへっ、い゛っいくっあっああああぁーっ!」
「出るっんっ……」
「あああっ……あひっ、あっ、ああっ……おま○こにでてるっ精液中出しされてるっああんっふっんっあああっ」
 ダニエルの三回目の中出しで、秦野はとうとう完全に堕ちた。
 快楽に素直になった秦野は、そのままジャックやダニエルに犯され続けるのを望み、一晩その店で飽くまでセックスに興じた。
 その様子は全て映像に取られ、とても秦野が嫌がっている様子には見えない形で残され、秦野はまた訴え出ることはできなかった。
 そのことを知った秦野の元にはジャックやダニエルがやってきて、秦野の全てを変えていった。
 当分の間は学生をして卒業するまでは待ってくれるが、大学を卒業したら迎えに来ると力強く言われ、さらには動画を脅しに使われ、彼らが日本に来た時はホテルで二人の相手を何度となくさせられた。
 もちろん嫌がっている様子は一切ない動画を毎回残され、言い逃れができないほどの証拠が貯まり、秦野も抵抗する意志をなくした。
 大学では代田の方から話しかけてはこなくなり、さすがに騙した手前、何も言えなかったようだった。
 その代わり、秦野の色っぽさが増し、色気だけはダニエルやジャックに抱かれるたびに上がっていき、秦野に恋する人も出てくるほどだった。
 それでも秦野はそれを断り、さらには人付き合いもほとんどなくなった。
 やがて、大学を卒業するとその足で秦野を迎えに来たダニエルとジャックに連れられて、秦野は日本を後にした。
 彼の国で、彼らとセックスをするために移住するのだ。
 もちろん、彼らの目の届くところにいるために、勉強もして秘書として付き添って仕事もするようになると、秦野の気分は変わった。
 落ち込むことはなくなり、彼らに悦んで抱かれるようなったのだ。
 秦野のその身体はもう彼らのための身体で、他で生きていけるようなものではなくなっていたのだった。

感想



選択式


メッセージは文字まで、同一IPアドレスからの送信は一日回まで