088-むさぼる躰
1
その夜は国府卓也は大学が休みで念願の引っ越しができたところだった。
二年ほど住んでいたマンションは、改装工事があるために引っ越しを余儀なくされてしまい、やっとの思いで見つけたのがこのマンションだった。
住まいは六階。普通ならばアパートで探すことになるのだが、さんざん探して見つからず、やっと元のマンションの管理人に泣きついたところ、ここを紹介された。
何でも昔の事故物件で、人があまり入らないらしい。昨今のネット事情で事故物件として登録されているらしく、入る人が出るかと思えばキャンセルをされてしまうんだという。
しかし見せてもらった時は、正直ここを選ばない理由が見つからなかった。
マンションの角部屋で、部屋に入って廊下があり、横に四畳半のキッチン、居間は八畳はあり、クローゼットに押し入れ、さらにはベッドルームになる四畳ほどの部屋がついていた。建物のバルコニーが階層分けのおかげで大きな場所なのだ。マンションの通常のバルコニーに加え、居間の方にはサンルーフのような二畳ほどの板間の先には六畳ほどの大きなバルコニーが存在して明るい。
前の住人はそこに観葉植物をおいたりしていたらしいと聞いた。場所としては悪くはないのだが、どういうわけか誰も理由は言わないのだが、早々に退去してしまうのだという。何か隣人問題でもと思うのだが、その辺は誰も理由を言わないのでわからない。
念のために隣の住人のことを聞いてみたが、ちょっとした会社の社長で、普段はあまりおらず、忙しいらしいという情報だけは入手できた。
つまり隣の住人の問題ではなさそうである。
まさか幽霊でも出るのかと思ったが、その辺も聞いたことはないと言われてしまった。
とにかくすぐに出て行かないといけない状況だったので、駄目だった場合は別の場所を探してもらうことにして、国府はそこに一旦引っ越した。
友人たちに手伝ってもらい、少ない荷物を運び込み、大きなものは設置し、ダイニングやキッチンなども全部荷物を出してもらって片付けが終わった。
引越祝いは今日は疲れているという友人たちに後日するという約束をして帰ってもらったところだった。
「はあ、なかなかしんどいな」
タンスの中に服を入れ終わり、押し入れに今は使わない荷物を突っ込んで、日常生活が送れるようにセッティングしたところで国府は力尽きた。
さっそく風呂に入ってベッドに潜り込んだ。疲れていた体があっという間に睡魔を呼んできて国府は眠った。
その日は何事もなく過ごすことができたのだが、朝目覚めてみて、国府はふと何か違和感があることに気づいた。
「?」
何がというはっきりとしたものではなかったのだが、何かが違う気がしたのだ。
それでもその日は起き出したら、掃除をして洗濯物を部屋に干した。大きな窓のサンルーフのお陰で、洗濯物が内干しでも太陽が当たる。
「いい感じなのにな」
まだ窓にはこの大きな窓に合うカーテンがないので、外から丸見えなのだが、洗濯物を並べていると周りからは見えないだろう。それでも周りには大きなマンションや建物がなく、大体が五階建てもいかないアパートが並んでいる場所なので、カーテンは気分的な問題になる。
「何でここが問題ありなんだろうな」
確かに人が死んではいるが、死んだのはもう十年以上前で、部屋の改装はしてあるし、当時のものはないという。綺麗な内装には満足していたし、一人暮らしには十分な広さがあるのに値段もワンルームと変わらない四万という安さで国府はここが気に入った。
だから引っ越すことになるのは絶対に嫌だったので、まず近所には最低限の挨拶はした。昨日の段階で隣の住人はいなかったので、唯一挨拶を済ませていない人物でもあった。
今日は土曜日で、祝日だった。さすがに会社は休みだろうと思い、昼を過ぎた位になってから、国府は隣の住人、赤澤に挨拶をすることにした。
玄関の名札から赤澤という名前だけしか知らないが、チャイムを押して出てくるのを待った。
「はい」
「あの昨日隣に越してきた、国府と申します。引っ越しの挨拶に来ました」
国府がそう言うと、玄関の鍵が開いて赤澤が出てきた。
どうやらまだ寝ていたようで、寝間着のような服装にぼさぼさの髪の毛に慌ててかけたような、黒縁の大きな眼鏡が特徴のような人だった。しかし身長は高く、百九十はあるようで、百六十センチ少しくらいしかない身長の国府が見上げるほどだった。
「ああ、越してきたんだ? 大学生?」
「あ、はい。そうです」
「あんまり、友達呼んでうるさくしないでね。俺は、夜十二時を回ったくらいには寝ているから、騒がれると困る」
赤澤がそう言ってきたので、国府は頷いた。
「それは、大丈夫です。あまり人は呼ばないので……」
勉強するために呼ぶことはあっても、飲んで騒いでなどはしたことはない。居酒屋に行く方が面倒がないので、自宅で騒ぐために人を呼んだことはない。
「ふーん。じゃあ、いいや」
赤澤はそれ以上の要求はないようだったので、国府は持っていた引っ越しの手土産を渡した。
「中身なに?」
「クッキーです」
「ふーん、ありがと。じゃよろしく、国府くん」
赤澤はそれだけ確認すると、簡単な挨拶をして引っ込んでいった。
呆気に取られた国府であるが、問題はそこまでなさそうな人であった。更に国府が越してきたことに対して、何か言いたそうでもなかったので、他の人が引っ越してしまう引っ越しの原因とは思えない。
「それにいい人だったし……」
騒音問題以外は大目に見てくれているのか、それ以外の問題はなさそうな印象だった。
国府はとりあえず近くの店に買い物に出かけた。引っ越しで消費期限が過ぎて捨てた調味料などを買って戻ってきたら、赤澤がマンションから出てくるところに出くわした。
「あ、どうも」
「どうも」
赤澤はぼさぼさの頭のままであったが、顔は見えていた。天然パーマがかかっている頭はあれでおしゃれなのかわからないが、ほぼそのままで、服装だけはスーツを着ていた。ちゃんとすればきっと似合っているのだろうが、それに口出しする関係ではないので、国府はそのまま見送った。
既に午前十一時を回っているが、今頃出社でもするのであろうか。
結局何の会社をしているのかは聞かなかったので、赤澤の正体は謎のままである。
国府はそのまま部屋に戻り、片付けが終わっていない場所を片付けてから、足りないカーテンの幅を計ってから、近くのホームセンターに出かけ、買い込んできた。
カーテンを取り付けて、やっと引っ越しの片付けが終わった。
「ふう、やっと終わった。飯は買ってくるか……作るのにも冷蔵庫に何もないし……」
店の場所は覚えたので、夕飯のお弁当と明日の昼食や夕食用に肉や野菜を買い込んだ。米も買い、重い荷物を持って自宅に向かった。
夕方の六時を回っていて、周りは少し暗くなってきているが、人通りはまだ多かった。信号を渡り、自宅の道を目指していると、車のクラクションが鳴った。
驚いて振り返ると、そこには黒の外国車が止まっている。
「国府くん、荷物が重いだろ? 乗りなさい」
そう言ってきたのは隣の住人の赤澤だった。
「赤澤さん? あ、ありがとうございます……助かります」
国府は喜んでその車に乗り込んだ。さすがに米が重くて、これ以上持ったまま歩くのが苦痛だった。
「自転車を持ってないの?」
「はあ、やっぱりあった方がいいですよね……」
「歩くと意外と遠いでしょ。車で来ることを前提としている店が多いからね」
駅前とは違った方角に店が多いと思っていたが、どうやら車で来ることが便利な立地になっているらしい。歩いていけることはいけるのだが、それでも十分以上も歩いて重い荷物を持つのはつらいものだ。赤澤の言う通り、自転車があれば買い物も余裕だろう。
車でほんの二三分なのだが、それでも歩くよりは断然に楽だった。
車がマンションに到着して、赤澤が車をマンションの駐車場に入れた。どうやら裏からマンションに入れるようで、そこを使って二人はエレベーターに乗り込んだ。
「引っ越し当日じゃ、買い物が多いよな。冷蔵庫が空じゃないと駄目だしね」
「そうなんです。冷凍庫の氷があるから、電源を抜かなきゃいけなかったし、昨日はまだ電源を入れたばかりだったので」
「昨日の今日じゃ、冷蔵庫くらいしか使えないよね。とはいえ、あんまり冷やすものはないんだろうけど、俺もそうだし」
「そうですね。氷とアイスとかくらいで。あ、消費期限切れそうな半額の食パンを凍らせておいて、焼いて解凍くらいしかないなあ」
「ああ、なるほど。そうやっておくと消費期限が過ぎても少しくらいなら大丈夫っていうわけか」
「そんな気がするだけで、やってます。常温だと湿気ですぐ駄目になっちゃうし」
「そうだね。米を買うってことは、白米だけは自分で炊くんだ?」
「はい、おかずだけ買う形にしておくと、割と節約になるし、おにぎりとかお茶漬けとか大好きなので、お米は大事です」
そんなことを話しながら部屋までたどり付き、お互いににっこりとして玄関先でお礼を言って赤澤と別れた。
何だかんだで赤澤とは話が弾んで、いい感じで付き合っていける。これで問題が起こるとは思えない。
しかし異変は少しずつ広がっていった。
次の日もその次の日も、朝起きると国府は体のあちこちが痛いことに気付く。最初こそ筋肉痛だと思ってはいたが、アナルに違和感があったり、脚の内側が痛かったり、妙な赤い点ができていて、虫に噛まれたように赤くなっていたりして、自分の知らないところがあちこち異変がするのだ。
さらには普通に生活をしているだけなのに、誰かに見られているような気もする。
もちろん誰もいないし、見られていると思ってカーテンを閉めても、何か違和感がするのだ。最初に来た時には感じなかったものが、一日経って感じた違和感が、勘違いではなかったのかもしれない。
得体の知れない違和感の正体が分からず、気味が悪い思いをしていた。
「何だこれ? まさかこういうので、みんな引っ越している?」
住み心地はよかったけれど、この寝起きで感じる違和感の正体が分からず、ただひたすら気味が悪い。
そこで国府は、違和感の正体を何となく突き止めようとした。
まず部屋中で写真を撮った。部屋を見た瞬間に何かおかしいと思うことが増えたので、いろいろ気付いてない部分があるのではないかと思ったのだ。
最初はその程度で、戸締まりはしっかりとして更に防犯用の鍵を足したほどだ。
誰かが入っているわけではないのだが、そういう気配がする気がした。
それをした翌日もやはり、妙な感覚があり、国府は大学から自宅に帰って、写真を撮った部屋の様子を比べた。
すると、明らかに手前に置いていたティッシュの袋が奥にあったり、わざと置きっ放しにしていた食事の食器の順番が変わっていた。
些細なことであるが、確実に自分ではない誰かが動かしている痕跡があるのだ。
クローゼットの中のタンスの引き出しに入っている下着も順番が替わっている。このために整頓をしたのだが、よく履いているものを手前にしていたが、どういうわけかよく履かないが派手なTバックが手前にあったりした。
「…………」
薄気味悪い。誰かが確実に移動させている。
入れる場所なんてないし、鍵や物理的にいろいろと窓も閉じているのにだ、玄関の鍵まで交換までしたのだが、その奇妙な部屋の物が数ミリ動いていることや、歯ブラシの向きが変わっていたりすることにまで気づき始めた。
道理で、と国府は納得した。
引っ越した人たちが誰も理由は言わないのは、はっきりとした証拠がないからだ。
誰かが確実にいるのが分かっているのに、それを証明するのが気のせいで済んでしまう事柄ばかりなのだ。
誰にこれを告げてもノイローゼにされるだけで、信用はしてくれない。鍵だって変えたのだ、誰も入れないだろうと言われてそれで終わりだ。
だから、早々に引っ越すしかないないし、体にも異変がある以上、怖いから引っ越すのが普通である。
国府もそれを誰にも言わずに、引っ越し先を探した。
休みの日には一日中、大学近くの不動産屋に通ってみたが、時期が悪いのかいい部屋は見つからなかった。引っ越しはしたいが、妥協できる範囲での引っ越し先が見つからない。何とか見つけても、タッチの差で入居が決まったりと、とにかくどういうわけか、邪魔が入ってしまい、決められない。
さすがに管理が悪いところに引っ越したら二の舞以上のことが起こりえる場所しかなく、決められないまま休日は無残に過ぎる。
その間も些細な違和感と、体の異変は続き、国府は体の異変がもたらしてくる副作用的なものに戸惑うようになった。
そもそも寝ている間に何か起こっているなら、寝たまま起きないってことはないのではないか。そう国府は思う。
物音だったり、人の気配だったり、そうしたもので目が覚めることはある。
けれど、ここに越してきてから、一度として夜中に目を覚ましたことはなかった。
それに気付いてから、国府は自分のパソコンを使って、動画を撮ってみることにした。夜中に何かあるなら、絶対に何か映るはずだ。暗視用のカメラを買ってきてセットした。
これで何もなければ、自分がおかしいのかもしれない。
それこそ、他の住人と同じように逃げるように引っ越すしかない。
2
カメラは事実を映し出す。
翌日、国府は体の痛みがいつもよりするので、服を脱いでみた。
すると体中に赤い斑点が付いている。虫刺されにしては虫が刺した痕はなかった。
やはり何かあったのだと思えたので、国府はパソコンを確認した。
そこには五時間分の撮影した動画ファイルが残っていた。撮影には成功しているようで、最初のセットした時から自分が映っている。
三十分ほどは、まだ眠っていないのか寝返りを打っている様子が見えるが、一時間ほど経つと、国府はゆっくりと起き上がった。
「え……?」
記憶にはない、夜中に起きている自分が映っている。
眠かったせいで覚えてないだけなのかと思っていると、ちゃんと手元の明かりを付けてから部屋を出て行く。トイレなのかと思っていると、玄関の鍵が開いた音がした。
やがて一人で戻ってくると、クローゼットのタンスを漁り、寝間着を脱いでいる。
そして今着ている下着を脱いでTバックに履き替えているのだ。
「おれ、まさか夢遊病だった?」
自分が覚えてないだけで、すべて自分がやっていたことになっている光景に、国府は絶望しそうになった。
しかしそれから国府はTバックのままでベッドに入り寝てしまう。
そして玄関を開けてから十分もしないうちに玄関のドアが開いた。
国府はそのままベッドで寝ていて起きてはいない。
明らかに人の足音が聞こえ、視界にも人が入ってきたのが分かる。
暗視カメラのせいではっきりとそれが誰か分かってしまった。
「……赤澤さん? 何で?」
隣の住人である赤澤が部屋に入ってきて、寝ている国府に話しかけている。
『卓也、今日も来たよ、さあ始めようか? 今日は仕上げだ……さあ、起きて』
赤澤に国府と呼ばれることはあっても、下の名前を名乗ったことはない。
表札にも出してはいないし、郵便箱にも名字だけだ。
そもそも赤澤とは、買い物帰りに車に乗せて貰ってから、会ってすらいないのだ。
赤澤が部屋に入ってきて国府を呼んで起こしているのに、カメラの中の国府は普通に起きてぼーっとしながらベッドに腰掛けた。
下半身はTバックのままで、上着も結局自分で脱いでいる。
言われたままに行動する自分が国府には同じ生き物には見えなかった。
まるで催眠術にでもかかっているかのように、何の疑問もなく服を脱ぎ終わると、国府は驚くべき行動に出た。
赤澤に縋り付くようにして、赤澤のズボンのファスナーを下ろし、ゴソゴソとしてそこから赤澤のペニスを取り出した。
それを愛おしそうに口で舐め、舌を這わせている。
「う、うそだ……こんなこと……」
まさか自分が撮った動画で、自分が赤澤のペニスを舐めているところを見る羽目になるとは思わなかった。
自分は嬉しそうに赤澤のペニスを咥えて、赤澤が言った。
『いいよ、上手くなったね卓也。そう舌を使って……ちゃんと咥えて……いくよっ』
そう言うと赤澤は国府の頭を手で掴んで、イラマチオを始めた。
「んん~……んっ、ふ、んむ」
赤澤が腰を強く動かし、国府の口の中を犯している。国府は口から涎を垂らしながらも、少し苦しそうにペニスを咥えているが、逃げようとはしない。
「んっぅんっんんん~~っ!」
喉の奥まで突っ込まれているのか、喉が大きく上下を繰り返している。
赤澤のペニスはやっと勃起をしたのか、滑らかに挿入を繰り返し、最後には国府の喉の奥に精液を吐き出した。
「んっふぅっ、んぅっんっんんん~っ……!」
その精液を国府は喉で受け止めて、それをすべて飲み込んだ。喉がゴクゴクと液体を飲み込むように動いている。
赤澤のペニスが国府の口から出てくると、完全に勃起した状態になっていた。
『そう、いい子だね卓也。さあ、次は何をするんだった?』
そう赤澤が言うと、国府は頷いてからベッドに上がり、国府に腰を剥けてから、アナルを広げてみせるのだ。
そのアナルには、国府さえ覚えがないアナルプラグのような物が入っている。
「あんな、もの……何で……」
どうやら玄関の鍵を開けにいった時に、自分で入れたらしいのだが、それを買った記憶もないし、部屋に置いていた記憶もない。けれど自分はアナルプラグをしている事実に、動画を見ている国府は混乱した。
その時、現実の国府のアナルがぎゅーと何かを掴むかのように蠢いた。
中がキュンキュンとして溜まらないのだ。
自分が何をされるのか、もう分かっている。
あの赤澤の凶悪なペニスが、自分のアナルを抉じ開けて犯してくるのだ。
『さあ、言うんだ』
すると画面の中の自分がアナルを広げたままで言うのだ。
『あぁあっほしい……っおま○こにおちんぽをハメてほしいです、おちんぽハメて、おま〇この奥、ゴリゴリ擦ってぇっ……あっあ゛あぁあんっ!』
そう言うと、赤澤がニヤついて、国府の腰を掴むと何のほぐしもしないで一気にペニスで国府を犯した。
『あ゛あぁ~っ……ひっ、あひっ、いいぃっ……あんあんあっあぁっ』
『はぁ……卓也のおま○こ、すっごい熱くてうねってる……』
『ひっあ゛っあっあんっあんっあんっあんっああっんっ!』
パンパンと音が部屋中になり、赤澤は遠慮なく国府のアナルにペニスを突き立てている。その腰使いは獣そのもので、強引で傲慢な性格が見て取れるほどだ。
『マジで卓也のおま○こ名器だね。ハメられるためのおま○こに育ったな。すっかり俺の形を覚えたね。すんなりこの大きさも咥え込めるようになったか』
「あぁんっ、あっうぁっあうっあんっあっあっあっ」
『相変わらず、ここ擦るとめっちゃ締まるな。今日はいっぱいおま○こにおちんぽしてあげる……今日こそ仕上げだからね……』
『あ゛ぁあっ! そこっひっあっあんあんあんあんあんあんっ!』
ガンガンと突き続けること十分以上だ。
その間の国府は嬌声を上げ続けるも絶頂は止められ、何度も懇願しているほどだ。
『あ゛あぁ~っ……ひっあっい゛ぃっ、きもちぃっ、おま〇こおちんぽで犯されて感じるっ、あっひあぁぁっ』
『もう淫乱だなっ……これから毎日ハメないと駄目な体になったからな……おちんぽなしじゃ生きていけないだろ?』
『はぁあっおちんぽハメハメしないと生きていけないっ……おちんぽ大好きっああっあひっあ゛っあぁんっ』
国府はそう言って自らも腰を振り始めた。淫らなその動きに合わせて、赤澤が尻を何度か叩いた。
『ほら、どうだ? 感想は?』
『あ゛あぁっ……ひっあっおちんぽっ……いいっあっひっあぁっおま○こいいっ! もっとグリグリしてっあああんっああっあっああっ!』
そのうち射精をしないまま、国府は絶頂してドライオーガズムを迎えている。
それでも赤澤は遠慮なくペニスで中を犯し続けている。
ガクガクと体を震わせながら、国府はまたオーガズムを得てしまい、二度イキをしている。
『ひああぁっ……おっぱいっ……おっぱい擦ってしてぇっ……おま○こいいっあっあ゛あぁんっ……おっぱいっひうっん!』
乳首を触ってくれるように国府から懇願したのだが、それに赤澤は一旦ペニスの動きを止めて、国府の体を起こし、前を覗き込むようにして乳首にニップルクリップを取り付けた。その先はチェーンが付いており、それを赤澤は国府に手で持つように言った。
『乳首がいいなら、自分でやってなさい……俺は忙しいんだ……』
そう言うと、赤澤は国府の腰を掴んで下から国府のアナルを犯す行為を続ける。
『あああぁっ……乳首いいっいいっっ……はぁっはぁっ、きもちよすぎて、あっらめっ……おっぱいきもちよすぎておかしくなるっ、あっあんあんあんっああん!』
国府は自分で乳首のチェーンを引っ張って乳首を伸ばし、その摘ままれたままの感覚で一人で絶頂をしている。
その時現実の国府の乳首が完全に勃起をしていた。触ってもいないし、そもそも勃起するようなことは何もしていないのにだ。
しかも国府の股間は既に勃起をしていたし、先走りがズボンを濡らしている。
自分が犯されているところを見ているのに、国府は興奮していたのだ。
乱暴にペニスを突っ込まれ、それで感じて自分で腰を振りながら、乳首を摘まんでいるチェーンを引っ張って善がり声を上げ続けている。
『どうしようもないねえ、真性のマゾで変態で淫乱な卓也。もうここまでできあがってたか』
『あひっああっごめんなさいっ、あんっでもすごいっいぃっ、あっあ゛ぁっああぁーーっ』
そういう自分は喜んでいる。
その間にも体は絶頂を迎えていて、痙攣をしているが、精液はでてはいない。ドライオーガズムばかりを迎えているのだ。
『あー俺もいきそう。おま○こに中出しするよ、種付けで孕んじゃえばいいのにな』
『あ゛ぁあんっ……あっひっあっあんっあんっあんっあぁあっぁんっあっい゛っあああっ』
種付けという言葉に、現実の国府までドキリと興奮し始めた。
もうペニスは外に曝け出し擦り上げ、自分が赤澤に犯されているのを見て、現実の自分が興奮している。乳首が疼くので乳首を指で摘まむと、脳天から突き抜けるほどの快楽が押し寄せてきた。
「ああぁあ~っ……ひあっあっあんっあっあっあっあんっああっ!」
現実の国府も映像の国府のように嬌声を上げていた。
『あぁあんっらめぇっ……中出しされたらっ孕んじゃうっ……あぁあっあ゛ひっあっひぁあああぁ』
『孕めよ……っ、ぐっ出る、卓也のおま○こに種付けしてあげる。俺の精液で孕めっ!」
それまでも十分速かったピストンが押しつけて奥を抉るように擦り上げてくる。
『あ゛っあ゛っああああっやああんっあああっ!』
「あっあ゛あっ……ひあっいくっあっあぁっあああああ!!」
映像の国府が絶頂を迎えてペニスから精液を吐き出すと、現実の国府も絶頂をして精液を吐き出していた。
勢いよくでた精液がテーブルを濡らし、床にも散った。
今までオナニーでここまでの絶頂はしたことはないほど感じて、国府は放心状態になった。
ぼーっとしたまま映像を眺めていると、絶頂した国府を赤澤が仰向けにして腰を高く上げると、上から押しつぶすようにして国府をまた犯し始めた。
『あ゛あぁっいいっあっおちんぽっ……あっひあぁっあんっあぁんっ』
『どうだ、おちんぽハメられて俺専用のおま○こになった感想はっ』
『あぁあんっきもちいっ……ハメられるの興奮しちゃうっあっあっいいっはぁんっ』
『本当にどうしようもない淫乱で変態だな……おちんぽ大好きってぎゅうぎゅう絡みついてきてる』
『ひああぁっおま○こいいっ……あっおちんぽっぐりぐりすごいぃっ……ぁああっあひっあんっあんっ』
それを見ていた国府はとうとう我慢ができなくなった。
映像の赤澤に求められるがままに犯されている自分に嫉妬したほどだ。
もう何も冷静には考えられずに、国府はペニスを出したままで玄関から外へ出て、すぐに隣の赤澤の玄関チャイムを乱暴に鳴らした。
するとすぐにドアが開いて、赤澤が微笑んでいた。
「あ、赤澤さん、俺を……めちゃくちゃに犯してください! あなたがずっとやっていたように! 今すぐにっ!」
国府がそう言うと、赤澤は国府に何があったのかすぐに理解したようで、微笑みながら言った。
「そう、じゃあ、記憶を返してあげる」
赤澤がそう言って国府の目の前で指をパチンと鳴らした。
すると国府の記憶には一切なかった、あの夜の出来事がすべて国府の中によみがえって、自分の記憶になって襲ってきた。
「あ゛ひっあ゛っあぁっひっいぅ、い゛っあっああっあ゛っあああ――――――っ!!」
それまでに国府が感じていた記憶にない自分の記憶にある、絶頂感と快楽などが一気に押し寄せてきて、国府は赤澤の玄関先で精液を大量に吐いて絶頂した。
その絶頂は完全に国府を狂わせるもので、痙攣しながら床に倒れ込んだ。
「あぁあっ……あーっ、ひっあ゛っあぁ……」
玄関先で痙攣して倒れている国府を見て、赤澤が笑う。
「すげ、この淫乱おま○こ……!」
そこで痙攣して倒れている国府を赤澤は廊下で平然と国府に跨がって、勃起したペニスを国府のアナルに突っ込んだ。
「ひあぁっあひっあ゛っひっあんっあんっあんっ」
「どれだけおちんぽ好きなんだ、この淫乱キツキツおま○こはっ……」
「ああっ、いいっ、気持ちいいっ動いて、突いてぇ……きもちいいとこ、ごりごりして……っ」
「昨日の今日でこれかっ淫乱おま○こだなっ、うまそうにペニスを咥え込みやがって」
「ああっああああんっ、おま○こいい、おちんぽ、気持ちいいっあっひっああっ」
「ここか、ここがいいのかっ」
「あ゛あーっい゛いっんあっんっあ゛っあ゛っおま○こぉっあひっあひっ」
「エロいな本当に、おちんぽハメまくってやるっ」
平日の昼間にマンションの廊下であったが、国府はもうそれすら分かってなかった。赤澤は平然として廊下で国府を犯した。
もちろん嬌声は周りに響いていたし、聞こえる人には聞こえていただろう。
それでも幸いなのか、このマンションは独身者専用で、周りのマンションもファミリー用ではない。なので昼間に人がいることも少なく、通勤時間を過ぎた今、それを聞いている人はほぼいない時間帯だった。
赤澤はそれを知っていたのか、それとも見つかっても迷惑をかけても警察を呼ばれないだろうと高をくくっていたのか、真相は分からないが、その場で国府を深く犯して、絶頂まで導いていた。
「あひっあっああんっ……い゛っあんっあぅんっ」
「チ○ポなしじゃ生きられない体になったな!」
「あ゛っあっあっあああんっひあああんっ!」
「言ってみろよ、おちんぽ気持ちいいって、おちんぽが大好きですってなっ」
「あ゛っあぁっんあっあっおちんぽ気持ちいいっ、おちんぽで大好きっおま○こグリグリされて、きもちよくなっちゃっうっ、もっと犯してっ、あっあああんっ!」
「上等だ。卓也っ」
「あああぁっい゛ぐっいっちゃうっあっあんっああぁーっ!」
マンションの廊下で国府は二度目の絶頂を迎えた。
今度は赤澤の精液をアナルの中で受け止めての絶頂だった。
国府のアナルから赤澤のペニスが抜けると、ゴボリと赤澤の精液が溢れて、国府のアナルからドロドロを流れ出ていた。
そんな国府の全身に赤澤は自分のペニスを扱いて、残りの精液を吐き出してぶっかけた。
「さあ、これで仕上げだ。お前は俺の専用おま○こだ、いいな卓也」
赤澤にそう言われて、国府は顔を上げて赤澤を見た。
その時の顔はすっかり蕩けきった顔で、笑顔だった。
「……はい」
国府の返答には何の迷いもなかったのだった。
その後、赤澤が国府を国府の部屋に連れて行き、記憶が残る形で国府に徹底的にセックスを教え込んだ。
国府はイキ狂い、完全に赤澤に堕ちた。
その日から国府は自分の部屋で赤澤を待ち、毎日赤澤を受け入れて絶頂をしていた。
もちろん引っ越しはしない。
ずっとここに住んでいることにした。
元の住人たちは赤澤に国府と同じように催眠術に掛けられていたが、国府ほどにかかりやすくはなくて逃げることができていた。
赤澤による催眠術の洗脳だったとしても、国府にはどれが真実かなんて、わかりもしない。それどころか、そんなことを考える思考さえ奪われているかのように、赤澤に言われるがままに躰を開いた。
それが自らの望みであるかのように。
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