070-光を蝕む獣
1
その日、波多(はた)は恋人の橋崎と会っていた日だった。
深夜まで続く仕事の合間にやっと時間を作って、わずかな時間であるが橋崎と波多はホテルで熱い夜を過ごした。しかし橋崎は明日も昼から仕事が入ってしまい、泊まる予定がキャンセルになった。
波多は一人でホテルに残っても楽しくはないので、橋崎と一緒に帰ることにした。
既に終電の時間が過ぎており、二人はタクシーを拾った。
タクシーの中ではこっそりと手を繋いで、お互いにこの先も二人で生きていくことにきめた。
まだ同じ部屋には住んでいないが、来年にはマンションを買って、二人で住むことも決めた。そのためにがむしゃらに働いて、準備もしてきた。
橋崎が先に自宅マンションの近くで降りた。
「じゃ、波多。また連絡するよ」
「うん、待ってる」
波多がそう答えると、タクシーのドアが閉まった。
すぐに橋崎の姿が窓から消えてしまい、波多は少しがっかりする。
せっかくの休日を一緒に過ごせると思っていたのに、そんな日に仕事を入れてくる真鍋の会社はいわゆるブラックと言われる環境なのではないだろうかと、少しだけ波多は心配する。
出世コースに乗っている橋崎が期待されていて、沢山の成果を出しているから、それに見合った仕事が多くなるのは仕方がないけれど、せめて休日は完全オフにして貰いたいものだ。
そんなことを波多が思っていると、運転手が話しかけてきた。
「お二人は、その付き合ってるんで?」
急にそんな質問をされた。
不躾で、一瞬で波多の心が不快に陥る。ただでさえ機嫌が悪いところに、こんなことを踏み込んで聞くなんて、どういう運転手なんだと波多は思った。
その質問には一切答えたくなくて、波多は無視を決め込んだ。
普段ならばすぐに否定するのだが、今日はお酒も飲んでいたため、普段よりは強気になっていたのかもしれない。
「あ。いや、その、最近、そういう方が多いので、昔よりは寛容な時代になったんだなと、運転手をやっていると感じるもので」
運転手はそう言いながら、バックミラーで不機嫌になっている波多の機嫌を取ってくる。悪気はなく、ただ事実としてそう感じたのだという説明に、波多は少し意固地になることもないかとふっと息を吐いた。
「そうですか、でもそういうのじゃないです」
波多がそう答えると、運転手は少し驚いたように言った。
「あ、そうですか! すみません、私の勘違いで……。本当にすみません」
運転手がそう慌てて謝ってきたので、波多は大きく溜息を吐いて、それ以上話したくないというように、腕を組んで目を閉じた。
それだけで運転手にも伝わったのだろう、それ以上は何も話しかけてこなかった。
車は波多の自宅付近までやってきた。波多の自宅は少し交通の便が悪い。自転車で駅までいかなければ、徒歩三十分の位置にマンションが建っている。
できれば引っ越したいのだが、そのマンションが親戚のやっているマンションで、家賃がいらないと言われてただで借りているところだ。今はマンションを買うために、貯金をしたいのでこの条件にすぐに飛びついたのだが、これが罠だった。
幸いなのは、車が通りやすい道が多いことで、マンション付近に大きなショッピングセンターがあることだろう。そこで日用品はなんでも揃ったし、コンビニも大きな道路沿いに幾つもある。
ただ駅は遠いという環境だ。
その辺りまできたところで、急に波多の視界が揺らいだ。
それまでは眠くはなかったのに、急に眠気が襲ってくる。目を閉じてたせいか、瞼が重く目が開かない。何か声を発しようとしても口が動いてくれなかった。
車は駅前に辿り着いて、自転車を置いてある駅の近くの駐輪場までわずかの距離だったのだが、車はそこでは止まらなかったようで、まだ軽快に走っている。
どうしたんだ? そう思っても声が出ない上に、目が開かない。思考もだんだんと閉じてくるように、ただひたすら眠かった。
眠くなるほど酒を飲んだ覚えもなく、かといって疲れていたわけでもない。さっきまで不快になるまでは、それこそほろ酔いくらいですんでいたはずだ。
なのに急に眠くて躰を動かすことすら億劫になるのはおかしなことだ。
運転手に助けを求めようとしたが、伸ばした手が空を切ってしまった。
そのまま車の揺れのせいで座席の上に転がるように、波多は倒れ込んだ。
「お客さん、そろそろ着きますよ。お客さん……」
そう言う運転手の方を見ようとして、やっと波多は目を薄らと開いてみたが、大きく車が揺れて、何かの上に上っている。ガシャンという音がして、鉄製の上に乗ったような音が激しく聞こえた。
「オーライ、そっち固定して。今日はお願いしますね」
運転手が外にいる誰かにそう言っている。
「ちょっと移動しますよ~」
運転手がそう言い、波多をタクシーから引き出している。
「……な……にを……」
暴れようにも躰が重いだけで、どうしようもなかった。運転手ともう一人誰かが波多を抱えて、別の乗り物に乗せた。
狭い車の座席から、少しだけ広い場所に乗せ替えられて、波多は一生懸命目を開いた。
そこは外見は車の姿をしているのだが、少しだけ車高が低い。窓からは空か、ビルの上層階くらいしか見えない。しかし中には車の座席は一切ない。まだ乗せる前の平たい床しかついてないところに、柔らかな何か布団のようなものを敷いているようだった。
自分は一体どこに運ばれているのか。そんな疑問が浮かんだが、そこに運転手が乗り込んできた。
「準備おっけー」
運転手がそう言って、ドアを閉めた。
何なのか分からないまま、車が何かに乗って上昇している。機械が車全体を持ち上げているのか、そうした音が響いている。
窓から外を見ると、ビルの上層階にある広告の電灯がチカチカしているのが見えた。
なんと書いているのか分からないが、繁華街の中でこの作業をしているのは明らかだ。
しばらくすると、波多が乗せられた車を乗せたトラックのようなモノが走り出したのだ。 それは確実に大きなトラックの音で、プシュッと音を出して発進した。
ガクンと大きく揺れる車内で、運転手が波多に近づき、上に覆い被さるようにして波多の顔を覗き込んだ。
「うーん、可愛いと思ってたんだよね。狙ってたから、ずーっと。何回かうちのタクシー利用してくれたことあったけど、その時からずーっといやらしい匂い振りまいて、どこかの男のペニスを咥えていたって顔してたんだよな」
「……!」
タクシーの運転手の言葉に、波多は絶句した。
この運転手の車を使うのが、今日が初めてではないことも驚いてはいたが、最初から自分が狙われていたことに波多は驚いたのだ。
「はな……せ……」
波多は身じろいで運転手の手から逃げようしたが、せいぜいできたのか躰を反転させて俯せになることだけだった。
すると運転手は、波多のベルトを後ろからナイフで切り、波多の腰を少し浮かせて前からベルトを抜き取った。明らかに手慣れた様子で、ズボンのボタンを引きちぎり、ファスナーは乱暴に開いて、寝転がったままの波多から見事にズボンを脱がせてみせた。
ボクサーパンツだけにされ、慌てた波多が逃げようとすると、今度は波多の手を取り、手首に手錠をかけた。
ガチャッと片方をかけると、その反対側を何かのフックにかけた。更にもう片方の手を取り、同じようにフックに引っかけて波多を俯せのままで腕を固定した。
「な……にを……あんた……なに……?」
次第に躰の自由が利いてきたようで、波多は口が回るようになってきた。
眠気は一気に消え去って、頭もはっきりしてきている。
さっきの猛烈な眠気と脱力はなんだったのかと思うほどだったが、今はそれどころではない。
そう問う波多であったが、運転手は次々に波多に何かをしかけてくる。
「さっきまで散々してたんだから、準備は必要ないよね」
運転手がそう言うと、一気に波多の下着を脱がせた。そしてそのままの流れで波多の足を広げると、アナルに手を伸ばし、アナルに指を二本突っ込んできた。
ジェルを付けた指はあっさりとアナルに入り込んだ。運転手は指を突き入れては出すと何度も繰り返し、アナルにジェルを塗り込んでいる。
「やめっろ……!」
「ははっやっぱり、やりまくった後だから、少し緩いくらいか。それでも彼氏のペニスはそこまで長くはないのかな。奥がまだ開発されていないようだよ」
運転手の長い指が内壁を擦りあげて、波多の腰が浮き上がる。
「ひあぁっあひっ、あ゛っ、らめぇっ……あぁっあっ」
前立腺を擦り上げられては一溜まりもない。腰が勝手に動きまくり、まるで喜んでいるかのようにのたうち回る羽目になる。
「ぁんっ、あぁ、はぁっ、あふっ……!」
あっという間に男にアナルを弄られ、波多は達した。
さっきまでセックスをしていて精液は出し切ったつもりだったが、そんなことはないとばかりに、勢いよく潮を吹くように精液が出た。
「あっ……はあっ……、あ……ああっ……!!」
「いい感じにほぐれてきてるけど、これじゃまだ駄目なんだよね」
運転手がそう言いながら、玩具を取り出した。明らかに普通よりも大きいバイブだった。サイズで言えばアダルトグッズで極太ととして売られている巨大なサイズだ。
「やぁあ……! あはあ……っ!」
その巨根のバイブに男はしっかりとローションを付ける。テラテラと街灯の明かりに照らされるそれが、夜の暗さと相まって光って見え、卑猥さが一段と増していた。
腰が逃げている波多を運転手は引き寄せると、亀頭からゆっくりと波多の孔の中に押し込んでいく。
「んうっ……うあ……ううっぁああ……」
それを最初こそ受け入れられなかった波多だったが、息を吐いた瞬間に、半分ほど突き入れられた。
「あっ……ぁはあっ……!ああぅ……」
圧迫感は酷くあり、内壁が目一杯広げられている。苦しさがあるのに、どこかにチリチリとした快楽が存在していた。
今まで開いたことがない奥の奥までバイブは入り込み、根元まできっちりと入り込んだ。
「んっ……、んふ……」
「ほら、しっかり飲み込んでる。波多くんだっけ? おち○ぽ大好きだよね。いつも大きな声で「おち○ぽだいすき」って言ってるだろ?」
「あ゛ひっ……ぅあ、そんなこと……ないっ……あっんっ」
誰かが聞ける場所でセックスはしたことはなくて、波多は否定をしたのだが、運転手は笑って言う。
「○○沿いの海の見えるラブホテルって、盗聴されてて、たまにラジオで拾っちゃうんだよね」
そう言われてハッとする。そのホテルにさっきまで行っていたのだ。
「ケツをおま○こって言って、おち○ぽ大好きっていう、あんたの声、しっかり聞こえていたよ。男が波多って呼んでいたから、絶対に波多君だよね? ここ、おま○こなんだ?」
男はそう言うと、バイブのスイッチを入れた。するとそれまでただの棒だったものが、グネリと回転を始め、内壁を押し上げてうねり始めた。
「あぁんっ! あひっ、ぁあっ、あっあっあっ!」
玩具を使われたことは一度もない。だからこの玩具のうねり方を波多は知らなかった。突っ込まれたままで中で回転し、イボの付いたペニスの形をしたものが、内壁を自由自裁に擦り上げてくる感覚に、波多は悲鳴を上げた。
2
「あひっ、あっぁっ、ふぁっ、あぁんっ! あんっ、あっ、あっ……、ん、んぁっ、あぁんっ……やだっ、そこ、あんっ、ぐりぐりっしないで……あっあぅっ」
運転手はしっかりとバイブの先を掴んだままなので、奥の奥でバイブがうねり回転をしているのが強く伝わってくる。
「あぁっ、んんっ、はぁっ、あっあっあんっ! あっ、ひぃっ、らめっ……、それ、あっいぃっ……!」
恐ろしいほどの快楽が急に波多に襲いかかってくる。
知らない快楽は、一瞬恐怖を与えてくるのだが、すぐに脳天を突き抜ける感覚にそれが快楽のそれだと気付く。
「あんっ……やぁっ……あっ、あっああぁっ! らめぇっ、あんっあんっ、あっあっああっ!」
波多が嬌声が上げ始めた瞬間に、運転手はバイブから手を離した。
するとバイブが更に自由に回転を始め、亀頭の部分が内壁を更に押し上げ、暴れるようにうねり始めた。
「あ゛ああぁんっ! あぁっ、あっあんっあんっやらっやらぁっ! はぁっあんっあぁああんっ!」
波多が暴れてバイブが抜けそうになると、運転手はバイブを固定させるものを波多の腰にベルトを付け、バイブを下から押し上げて固定し、出ていかないようにした。
「ひあぁああーっ……! あひっ……あ゛っあぁあっ……あぁっあぁっ……ああっ……あああっ!」
「バイブは初めてか。普通のものより威力があるから、回転も凄いだろ? 電池じゃなくて、電源アリだと威力も持続するし、長持ちなんだぜ。よがり狂ってくれよ。波多くんの為に高いの買ってやったんだから」
「あぁっ! あっあっあひぃっ……すごっあんっはぁっあぁんっ!!」
「そりゃ凄いだろ。彼氏のおち○ぽなんて、下の下だって分かっただろ? 機械のおち○ぽの方が、よっぽどいいって気付いちゃったでしょ?」
「もうやぁっやらぁっ! らめぇっ……あっああぁっあんっあんっ! いっちゃうからぁっズリズリしないでぇっあひいぃっああっん!」
運転手はそれを手助けするように、バイブの出力を最大にした。うねりが速くなり、奥を広げる亀頭すらも激しくうねり内壁を擦り上げてくる。イボが性感帯を刺激して、波多はのたうち回りながら快楽に身を投じた。
「らめぇっはあああぁんっ! おま○こやらぁっいっちゃっ、れちゃうぅっ! おもちゃのっおち○ぽにいかされるのっ玩具のおち○ぽで、いくっいくうぅうんんーっ、あっ、あんっぁあああんっ……!」
波多が達した瞬間に、バイブを固定していたベルトを外してやる。
絶頂して締め付けている間はバイブはそのままだったが、やがて躰が弛緩すると、勢いよくバイブが捻り出されてきた。
「ああっひぃいんっ!」
出てきたバイブが打ち上げられた魚のように跳ね上がっている。やっと電源が切られてそれが止まる。
「ほら、これが今まで波多君の中に入ってたバイブと同じ大きさのペニスだよ」
そう言われてふと波多が見たものは、運転手のペニスだった。
それは大きさもさることながら、イボのようなものがあちこちに付いているペニスだった。所謂真珠などをわざと埋め込んで、セックスの時に相手を喜ばすために入れるらしいのだが、実物を見るのは波多も初めてだ。
「舐めてご覧、どんなものか知りたいだろ?」
そう言われて波多は自然とペニスを口に入れる。
「んっんっふぅっんっ……ちゅっ、ちゅっ、んんっ……」
亀頭から舐めて一気にペニスを咥えた。男臭い匂いがして、それがオスの匂いそのもので、波多は興奮してきた。
「んんっ、んっんっふっ……んぅっ、んんーっ」
運転手が寝転がり、波多が上に乗る形でシックスナインになると、運転手は波多の腕を固定していた鎖を少し緩めてくれた。まだ身は自由ではないが、運転手のペニスをフェラチオするために必要な範囲では腕は自由になった。
「んんーっんっんっんっぅんっ!」
それでも波多は逃げようとはせず、運転手のペニスを口に含んで必死にフェラをした。運転手のペニスは大きく、顎を目一杯開かないと口に入らない。それなのに真珠の入った突起部分が、舌を擦り上げるようになり、普通のフェラでは得られない気持ちよさがあった。
「ふうう……っ、うぅ、っふ、んんっ、んんん……っ」
「はは、美味しいのかい。夢中だね。このおま○こに入るのが楽しみだよ。それまではこれで我慢してな」
運転手はそう言うと波多のアナルにまたさっきのバイブを入れた。今度はそれを運転手がしっかりと手で出し入れを繰り返し、電源も入れたのでうねりや回転もそのままでパワーアップしていた。
「んんっんーっ! はふっ……んっんあんっ……あぁっあひっあんあんっ! んんっ! ……んっぅっ、んんっ」
波多はビクビクと躰を震わせながらも、運転手のペニスを咥えることをやめない。咥えたままで喉まで飲み込みながらも、アナルの気持ちよさも味わっていた。
「んぐぅ……っん、んっ、んぁ……ぁくっん、ぶちゅ……っくち、むちゅっ」
波多の腰がユラユラと揺れる。バイブで気持ち良くなって、フェラで更に気持ちも高ぶっているのか、腰を振っていることすら本人は気付いてなかった。
波多のペニスはすっかり勃起していたが、それを波多は運転手の胸に擦りつけて床オナニーのようにしている。
「んあっ、あっ、ぁん! んふぅっぁひ! ひぁっ、あーっあーっ!」
とうとうアナルの気持ちよさが勝ってしまい、波多は運転手のペニスを手で擦り上げながら叫ぶ。
「あぁああんっ……もっと、もっとっん、はぁんっあっィぁああっ! そこ……っそこ凄いいいいっ! はぁっあっあっあっ! おち○ぽ好き……おち○ぽ、おま○こにほしいいっ!」
「この玩具でいいんじゃないか?」
「やらあああんっ!! あっ、ひぁっ、んぁっはぁんっ!! このおち○ぽがほしいのっああああーっ! やらぁっ、らめっおもちゃはも、やらっ、はっふぅっ……あっ、おち○ぽくださいっああぁっ」
「じゃあ、そこの窓に顔を付いて、尻をこっちにみせろ。しっかりと両手でおま○こが見えるように、広げて見せるんだ。そうしたら、このおち○ぽでおま○こしてやるよ」
運転手がそう言うと、波多はその通りにした。ローションでぐっしょりと濡れたアナルがテラテラと街灯で光り、一層エロく見えた。運転手が喉を鳴らす。
「もっとおま○こして、本物のおち○ぽっでっ突いて……っ!掻きまわしてえぇ……!!」
「もっとちゃんと言うんだ」
「ボクのおま○こに、あなたのおち○ぽを入れて突いて、たくさん精液を中出ししてください。僕はあなたのおま○こです、あなたのおま○こなのでおち○ぽしてっお願いします!!」
「上等だ! これで合意だ!」
しっかりと波多がそう叫ぶと、運転手はこれで合意なことを取り付けた。これは波多が望んだことで、外に助けを求められるのに求めずに、セックスをすることに同意したことになった。
運転手がさっきまで波多が舐めていたペニスを、一気に波多の中に突き入れた。
「ひああぁっ……あひっ、ん゛っおっあああっ、ひあぁっ、ああああぁ……っ」
その瞬間に波多は絶頂を迎えた。待ちに待った瞬間に興奮して射精をしてしまったあとに、尿を漏らしている。
「漏らすほど嬉しいのか? 淫乱メス犬」
ゴリゴリと奥まで突き入れて一回中で運転手が射精をしてくる。この瞬間まで我慢していたのだ。
「んっあぁあーっ、いいっ、きもちいいっ……せいえきっあ゛ひっ、んっあ゛っあんっあんっあんっ」
ジョロジョロと尿を漏らしながら、精液を奥で叩きつけられて、潮を吹くように尿が霧状に吹き出る。絶頂がまた来たのだ。
「あ゛っあ゛あああ~~っ! あ゛ひっ、そこっ、らめっ、あ゛ああっ、だめっしんじゃうっ、そこばっかゴリゴリしないれぇっ……! あ゛ーっ、あ゛ーっ、んっあああぁっ……!」
ペニスを入れられて射精をされただけで、波多は二度も達した。
こんな短時間に何度も射精をしたこともなかったし、絶頂を迎えて漏らしたことだってなかった。ないことばかりが快楽ととも襲ってきて、波多はもう理性など吹き飛ばした。
「あ゛あぁーっ、あ゛っあ゛っあ゛っあ゛っ、んっあひっあんっうああぁっ」
窓ガラスに縋り付き、大声で喘いでいる状態は、歩道を歩いている人になら見える。実際歩いている人が見上げてきて、波多と目が合った。
信号でトラックが止まっていて、その一分間の間、後ろから運転手にガンガン突き入れられながら、感じて涎を垂らす蕩けた顔をその通行人の男性に晒していた。
「みられ……てうっあああんっセックス、みられてるっひあああっんっ!」
「見せつけてやれ、ほらその甘ったるい顔を見せてやれっ!」
「あああっみられながら、いくっいくっだめっみられていくっおま○こされてるの、おち○ぽでおま○こされて、みられていくっのっ!」
すると運転手が車の窓を開けた。ウインドウが下りてきて、その窓にしがみつくように波多が縋り付く。
通行人は最初は驚いた顔をしていたようだったが、セックスしているのだと気付いてからも波多からは目をそらさずに、携帯を取り出しそれを波多に向けた。
しかし光りはしなかったので、動画を撮っているのだ。
「あ゛ああぁっ! いくっいくっ、いっちゃうぅっ! あ゛はっ、おち○ぽっ、でいくっいかされるっあ゛ーっだめっおち○ぽよすぎっおま○こいくっいくっあ゛ひっあんっあっああああぁっ!」
そう叫ぶと、ガクンと躰が痙攣した。そして運転手も同時に達して中にまた射精をしてくる。
「あ゛ああぁっ、中出しっ……! せいえきっひあっあ゛うっんっあ゛っあ゛っあああ~っ……! あ゛っ……中出しせいえきでいっちゃうっいいっああっ、う、あ、はぁっ、ああぁ……っ!」
通行人は彼一人で、周りには誰もいない。聞いているのは彼一人であることは分かったので波多はその通行人に向かって聞こえるように叫びながら嬌声を上げ、自分がされていることを卑猥な言葉で伝えた。
全身で絶頂した後に、トラックが動き出して波多が室内に倒れ込んだ。
車の部屋の中に空気が一気に入り込み、景色が流れていく。
「半青姦も気持ちがいいだろうし、見られてするのも気持ちがいいだろう? 波多くん、やっぱり淫乱メス犬に向いているよ。絶対、まだまだいけるでしょ?」
そう言うと運転手が波多の腰を掴んで、腰だけ上げさせると、またペニスを突き入れた。まるで先に吐き出した精液を掻き出すように激しく動かして、出てきた精液が泡になって溢れた。
「あ゛っあああぁっ……!? あ゛ーっ……だめっ、今はぁだめ、あ゛っあ゛っうああぁっ……! あ゛ひっ、いいっ、あんっあんっあんっああーっ……」
終わることがない快楽にまた火が付けられて、波多は嬌声を上げた。
「あ゛ーっ……あーっ……おっき、おちんぽ、すきっいいっいぃっ……っ」
「おち○ぽ大好きだよね、これ好きだよね」
「あっあっあぅっ……んっ、んんん――っ! あ゛あああぁっあひっあひぃっ! あっあんっあんっあぁあんっ!!」
もう嬌声は言葉になってこない。ひたすら運転手に犯されて、波多は卑猥な言葉以外の言葉を忘れたかのように馬鹿になった。
「はぁああ……らめぇ……ぁんっあぁっ……ひあああぁんっ! やぁっもっやらっあっあんっはぁあっふぁああっ……らめっあーっ……あふっあっんんっ……はぁんっ!」
わずかに残っている常識が、壊れる瞬間だった。
波多の頭の中でガラスが砕けるように、それが砕けて消えた。
すると波多は自ら腰を強く振り、運転手を押し倒して自分を上に乗り、腰を蠢かせながら、運転手を食った。
「あぁあっ……あっぁん……あぁあっあんっいぃっ……もっち○ぽらめぇえはぁああっ……ふっん、あっああっ、また、いっちゃう、でちゃうっんっはぁんっ」
運転手はしたから突き上げて、波多の予想外の動きをして、波多を満足させている。
「とんだ淫乱メス犬だな。ほらいけよっ!」
「あっひあぁっメス犬なのっ、やらぁっふぁあっ、淫乱メス犬おま○こっ、せいえきっ、んっぁ、メス犬おま○こにっ、いっぱいだしてぇっあっあんっおち○ぽすきっふぁああんっ! ひぁああっ!あーっ、いくっ、いっ、んっあっああああぁんっ!」
波多は意識が飛ぶほとの絶頂を迎えて、そのまま気を失った。
3
次に波多が目を覚ましたのは、自宅のベッドの上だった。
あれは現実だったのか、願望が見た夢だったのか。一瞬迷うほどの現実味のない夢だった。
「あれ……」
起きだしてみると躰中が痛い。疲れ切っていて、疲れが取れていなかった。
そして痛みを感じた手首を見ると、そこには擦り傷があった。
そこで夢が事実だったことを知る。橋崎とのセックスで手錠のような拘束するものは使ったことは一度もない。だからあれは現実だったのだ。
しかし帰ってきている事実に、解放されたのかとほっとするのと同時に、不安が襲ってくる。
「……どうしよう……」
波多がそう震えていると、携帯が鳴った。アプリの着信音で、会社の同僚からだった。ふとそれを見ると、面白動画というものアドレスがついてある。友人はこれマジかな?という面白がった様子であるが、いつもろくでもないものを見せてくる友人なので、波多はホッとしながらそれを開いた。
それを開くと、アダルト動画サイトに飛んだ。
動画は一分程度のものだったが、自動再生されてしまい動画が流れる。
「……はっ!」
動画はトラックを外から映したものだ。新車や故障車を何台か一気に運ぶことができるトラックで、その乗せてある車の窓をアップにしていく。
『あ゛ああぁっ! いくっいくっ、いっちゃうぅっ! あ゛はっ、おち○ぽっ、でいくっいかされるっあ゛ーっだめっおち○ぽよすぎっおま○こいくっいくっあ゛ひっあんっあっああああぁっ!』
そう叫ぶのは波多だ。幸い遠目であることから画質が悪く、更に暗かったせいで波多の顔だとは分からない。
その波多の体がガクンと痙攣した。
『あ゛ああぁっ、中出しっ……! せいえきっひあっあ゛うっんっあ゛っああ゛っあああ~っ……! あ゛っ……中出しせいえきでいっちゃうっいいっああっ、う、あ、はぁっ、ああぁ……っ!』
絶叫のような叫び声が辺り一面に響いているが、時間帯も遅かったからなのか、録画をしている通行人以外の反応はなかった。
そしてそのままトラックが信号が変わったところで発進し、波多が内部に倒れ込んだのが見えた。
最後には録画した人の声が入っていた。
『マジ青姦じゃん、すげエロー』
そこで動画は終わっていた。
再生回数は既に十万を超えている。もう他の動画サイトにも投稿されているだろう。ダウンロードもこの半分だとしても、そこから更に他の動画サイトに転載されているだろう。
「……なんて……こと……」
見る人が見れば解ってしまうかもしれない、微妙な動画であるが、白を切り通したらそれで通る動画でもある。それに普段の波多の静かさからは想像もできない程の淫乱さで、誰も波多だとは直結して考えないものでもあった。
波多は内心ぞっとしたのだが、それは誰かにバレて弄ばれるかもしれない自分のことを想像して身悶えたのだ。
強引に躰を押し開いて、入ってきたあのペニス。
あの味を躰が一生忘れない。
そう思っていると、また携帯アプリが着信を告げる。
同じ会社の後輩、真鍋からの個別メッセージだった。
そこに書いてあることに波多は驚愕する。
『この動画の人、先輩ですよね? 聞きたいことがあるので今から先輩の家にいきます』
そう書かれていた。
そしてチャイムが鳴る。
インターホンに出るとそこには真鍋が立っていた。
波多は真鍋を家に入れた。すると、真鍋は波多を後ろから抱きしめて言うのだ。
「ボクも先輩をああいうふうにしたいです。この大きな勃起したペニスじゃ駄目ですか? 橋崎さんとかいう人より絶対大きいですよ」
そう言う真鍋は、波多の手を自分の勃起し掛けているペニスに押し当てた。
「あ……」
それはあの運転手ほどの大きさを持ったペニスだ。まだ半分しか勃起をしていないので、完全に勃起をしたらそれ以上だ。
それを波多は指先で撫で回してから、真鍋に躰を擦りつけてから口づけをした。
「このおち○ぽで乱暴に酷く、淫乱メス犬を犯すように、おま○こ犯してくれる?」
波多がそう真鍋を誘惑すると、真鍋はゴクリと唾を飲み込んだ。
脅しに来たはずだったのに、逆に望まれていた事実と、昨日まで波多にはなかったフェロモン垂れ流しの誘惑に、ゾクリとするものを感じたのだ。
一回では絶対に終わらない、恐ろしい沼がそこにある。これに溺れたら二度と誰も抱けないだろう。そういう予感がしたが、それでも真鍋はその手を拒むことはできなかった。
素早く、波多が真鍋の意志を読み取って、ズボンを脱がせる。
既にそそり立っている真鍋のペニスを下着から取り出すと、それを波多は口に含んだ。
「うはっ……ああっ先輩……」
「んんぅ……っ、おっきいっおち○ぽ……んん、んんぅ……っ!」
真鍋のペニスはやはり運転手よりも大きかった。綺麗なピンクに近い色だったが、波多はそれを真っ黒にするほど使い込んでやりたくなった。
「ん゛ん゛ん゛んん゛ぅ……っ! んんんーっ!!」
完全に勃起させるために、舐めて咥えて扱いてやると、どんどん真鍋のペニスが反り返ってくる。そのペニスの元気さに波多は夢中になった。
セックスをするなら若い子の方がいい。だって体力は有り余っているし、性欲は無限大である。そろそろ枯れかけている落ち着いた橋崎とは違う。
「んん゛ぅ……ん、ふぅうぅ……んふんふっおっきいのすてき……んふ」
ジュルジュルと舐めていると、真鍋が波多の頭を掴んで、イラマチオをしてくる。
「んん゛ぅ……ん、ぐぅうぅ……ぶふっんふっんふっんうふうううっ!!」
喉まで押し込まれて、亀頭が喉に引っかかるのだが、それでも真鍋は腰を打ち付けてくる。余りに強引なやり方に、波多は目一杯ペニスを舐めた。
「先輩……いくっ」
「んんぅ……っ、んん、んんぅ……っ!」
真鍋は根元まで波多の中にペニスを突っ込んで、喉の奥で射精をした。
こんなことをさせてくれる彼女はついぞいなかったが、波多はさせてくれた。それが真鍋には波多が特別になった瞬間だ。
「んふっ……はあっ……んん。濃いね……堪ってた?」
やり過ぎたと一瞬思った真鍋だったが、波多は平然として真鍋のペニスを綺麗にした後、その精液すら飲んでそう言った。
余裕がある態度に真鍋は更に興奮した。
ガタリと、波多を立たせると、壁に押し付け、剥ぎ取るように服を脱がせていく。ワイシャツはボタンを引きちぎり、下着のシャツは力一杯引っ張って伸ばしてしまい、全部下に落ちていく。
足下に服が堪った状態で、壁に押しつけられている波多は、ふふっと笑ってから自ら尻に手をやり、割れ目を開いてアナルを見せつけた。
ピンク色のアナル真鍋の前に晒される。
「はぁん……っれ、てぇ! おち○ぽ挿れてっ……ぶち込んでよぉっ! おま○こ……おま○こして、ぃい……ひぃいいいいんっ!!」
その言葉を言い終わらないうちに、興奮しきった真鍋が凶悪なペニスを一気に波多のに突き刺した。
突き入れた瞬間から、真鍋は腰を振り、強引に波多を突き上げていく。その高速の動きは、橋崎では無理だったし、昨日のベテランレイプ魔の運転手でも無理なものだった。若さがものを言う凶悪さというのを波多は今求めていた。
「ぁんっあんあん! ひぁあぁあっ……すご、凄いぃいいっ! ぐちゅぐちゅっ……ぁんっいい! いいよぉっ……もっとぉっあん!」
素晴らしいほどの快楽がすぐにやってきて、波多は真鍋の動きに満足していた。強引で強姦風に犯してくるのがいいのだと、昨日気付いたのだ。波多のことを気にもしないで、強引に己の欲望をぶつけてくる、それを受け入れるのが波多には心地がよいことだと分かったのだ。
優しいだけのセックスはいらない。
「あっいいっ……おち〇ぽきもちぃっ…あ゛ひっもっああっおま○こ、またお尻がおま〇こみたいっ……熱くて大きいおち○ぽでゴリゴリされてっ……あぁんっもっへんになるっ…んふおま○こいいっおち○ぽきもちいいっあああぁあっ」
「先輩……最高すぎる! こんな淫乱だったなんて……分かってたら、こうやってこうやって、ガンガンに犯してやったのにっああっ先輩っ」
「あっあ゛っいいっきもちいっおち〇ぽでおま○こズボズボされるのよすぎて、いくっ……あ゛っい゛ぃっあっあ゛っ イクっイクぅううう――っ!!」
「おれもっ……いくっ!」
真鍋は壁に波多を押しつける。足が完全に浮いた状態で体重の重さで波多は真鍋のペニスを奥の奥まで突き入れてから射精をした。
それを感じて波多も絶頂を迎える。
ここまで深い奥でペニスからの射精を受けたことはなかったので、波多の正気はそこで消えてしまう。さっきまではまだ余裕があったのだが、それも消えた。
中で長い射精をしながら、真鍋が波多の耳元で言う。
「こうやって、あの男にも犯させたんですか!? こうやって淫らに腰を振って、おま○こさせて、おち○ぽを咥えたんですか!?」
奥でグリグリと根元まで入っているのに、まだ突き入れようとする真鍋のペニスが、射精をして萎えていたはずなのに、また勃起を始めている。
奥まで入った状態でのフル勃起に、波多は嬌声を上げる。
「んふ、おち○ぽぼっき、きたぁああんっ……! あーっあっぁあんっ! いいっぁあっはぁん! おち○ぽされるのっぉっ……あっ、あっ、んあ……ヒぁ……ぁあん! ふああぁんっ!」
「どのおち○ぽがいいんですか!? 僕のですか!? 誰のですか!? 僕のじゃなきゃ、その男、殺してやる!!」
完全に波多の妖艶さに堕ちた真鍋は、誰にも波多を渡す気はなかった。橋崎という男と付き合っているのも知っているが、このペニスでそれが奪えるなら、何度でも深く突き刺して、匂いが染みつくまで精液を中出しし続けてやると決めた。
「先輩っ答えてっ!」
「おまえの……あ――っ! あっあっあっ、おまえのおち○ぽが一番大きいからすきっ……ぁ! またせいえきっちょーらい……奥の奥でガチガチおち○ぽ、すきぃいっひぁああぁあ!!」
「僕のが一番大きいから好きなんですね、分かりました。でもまだフルではないんですよ、ほら射精を三回した後が一番、勃起が凄いんですよっ」
「うあっいいっ……おち〇ぽきもちぃっ…あ゛ひっもっああっおち○ぽ、また大きくなってる……ああっそんな大きいの、おま〇ここわれる……ああんっおま○ここわれるひぃいいいっあああっ……また熱くて大きいすぎるのでおくまでゴリゴリされてっ……あぁんっもっあたまへんになるっ……うあああぁあっ……ああっ!」
立ったままではもう無理だったので、真鍋は波多を抱え、床に波多を寝かせると、足を大きく開いて、躰をくの字に折り曲げてから、上からペニスを突き入れ直した。
波多を押しつぶすようにして、ペニスが出入りしているのがしっかり波多の目に見えた。そうした挿入をしているところを見たのは、鏡越ししかなかったのだが、凶悪な太さを持ったまだ若いペニスが、波多のアナルに突き刺さっているのを確認して、波多は興奮した。
「おま○こにっおち○ぽ刺さってるっあああっ犯されてるっああんっ! いいっこれいいっはああんっ!!」
中に吐き出されていた精液が大きなカリで掻き出されていき、波多のアナルはその擦れでできた精液の真っ白な泡がたくさんついている。
それさえも波多を興奮させた。
あり得ない動きで力強くアナルを犯してくる真鍋は、まるで獣そのもので、普段の人の良さそうな優しさはなく、完全に獣に変身している。
「ぁっああんっ、おち○ぽっひぁあんっ!! ふぁっ、おちんぽいいっ、おま○こ、すごいよぉっいいっおち○ぽすきっあいしてるっ」
「このおち○ぽがすきなんですね、分かりましたいいですよっ……顔が好きだというヤツらと同じ理由ですよっちゃんと理由があるなら、嬉しいです。ペニスなら、誰にも負けない自信があります。なんなら真珠でも入れましょうかっゴリゴリって奥の奥まで誰も届かないところを抉ってあげますよっ」
「あああぁんっ、凶悪おち○ぽになるのっすごいっ……! あっ、好きっ真鍋ぁんっ、ふあぁっ、俺、好きっ真鍋のおち○ぽ好きっあいしてるっ!」
4
そう二人が盛り上がっていると、玄関に人が立っていた。
いつからそうしていたのか分からないが、絶望的な顔をした橋崎だ。
二人はその存在に全く気付いておらず、橋崎の存在は無視していた。
「……なんてことだ……なんで、波多……そんな」
橋崎は連絡が取れなくなった波多のことを心配して、仕事終わりに自宅を訪ねた。鍵は貰っていたので入ろうとすると、中から凄い嬌声が聞こえてきた。
そして入ってみると玄関先で盛り上がっている波多を見付けた。
初めは強姦かと心配だったが、波多の嬌声は喜んでいるそれで、嫌がってすらいなかった。
のし掛かっている男は、波多と同じ会社の後輩だ。何度か会ったことがあるが、挑戦的な眼をした嫌なヤツだった。
そんな二人が絡み合って、セックスをしている。
それも玄関先だ。ただの浮気なんて話ではなくなった。
絡み合う二つの獣は、橋崎の手に負えるものでは既になくなっていた。この間に入って、波多を取り戻すのはきっと無理で、波多はもう昨日までの波多ではないことは見れば解ることだった。
すぐにここから立ち去ればいいのに、橋崎はその場で立ち尽くして、二人のセックスを眺めていた。だって勃起をしていたから、歩いて去れないのだ。
何度も何度も波多の中に射精をする男は、止まることなく腰を動かし続け、波多を乱暴に犯している。波多はそれに嬌声を上げて、男のペニスを愛していると告げている。
そんな二人を眺めながら橋崎はオナニーをした。
自分のものではなくなった波多であったが、失望はしていなかった。美しい波多に生まれ変わった妖艶さに、また無理矢理に近い犯されかたをする波多の姿に、どうしようもなく欲情した。
橋崎は一度射精をしたが、それでもまた勃起をしてしまうので、とうとう二人の間にセックスを見にいってそこで勃起したペニスを扱いた。
「ああ、波多……美しいよ」
そういう橋崎に二人は気付いたが、真鍋はそれを無視して波多を犯した。
「あああっ……ひっあ゛っあうっ……んっ……はぁっ……あはっうあっあ゛っいいっきもちいっおち〇ぽでズボズボされるのよすぎて、いくの止まんないっ……あ゛っい゛ぃっあっあ゛っああっ橋崎っ……かけて精液かけて……ああっ!」
最後の追い上げ中に、波多がそう言うと、橋崎は波多の顔の前にペニスを持って行く。すると、それを波多は口をあけて受け止めようとしていた。
「だめです! 咥えるのはだめです! かけるだけです!」
咥えようとするのを深くペニスを突き入れることで止めさせ、脅す。
「おま○こやめますよっ先輩!」
「んっ、あ゛ぅっ……おち〇ぽっ、とめちゃやらっおま○こ、突かれないとおかしくなっちゃうからぁっ舐めないからっおま○こしてふあっ……お゛あぁっあ゛ああっ……ひっ、あ゛っ、らめっ……あ゛っうぁあっ、おおきすぎっ…あっああっ……」
波多が真鍋の言うことを聞いて、懇願してくるからまた勃起が強くなり、波多の内壁を圧迫する。どこまでも大きく勃起する真鍋のペニスにすっかり波多は虜になっていた。
そうして三人が同時に絶頂を迎えた。
「あ゛あ゛あんっひっい゛ってるっ、いってうからっあ゛あっもっらめえっあっあんあんあ゛あーっ!」
「種付けしまくってやるからなっ……くっ!」
「うっ……あっ!」
全身で絶頂した波多は、オーガズムを迎えてしまい、暫く快楽を味わって躰中を痙攣させている。
真鍋はまだ波多の中で長い射精をして、もうでないと思うほど精液を吐き出した。
橋崎も自分で驚くほどの精液を波多の顔にぶっかけてから、何だかすっきりと満足したようだった。
「……あ……あ……橋崎……ごめんな……」
力なく波多がそう橋崎に謝る。それはもう橋崎とは恋人関係に戻ることはできないという意味での謝罪であった。
しかし橋崎はそんな波多の頭を一回だけ撫でてから言った。
「いいよ、俺では無理なことだったから。波多、幸せになるんだよ?」
「……うん」
「じゃ……さよなら」
「さよなら」
橋崎はそれ以上何も言わないで部屋から出て行った。最後のあれだけで納得したのだろう。波多が今まで通りの躰では満足しないことも、真鍋が絶対に波多を返さないことも全部分かってしまったのだ。
浮気とは違う、波多に何かがあって人が変わってしまったのだ。
だから、橋崎の波多への執着がなくなってしまったのだ。だってあれはもう知っている波多ではないからだ。
「……真鍋も巻き込んで悪かった……な……」
「いえ、僕は波多さんを諦める気はないです。僕のペニスがまだ好きなら、僕は波多さんと一緒にいたいです」
「……それでいいのか?」
「だから、顔が好きとか、手が好きとか、いわゆるフェチの問題だと認識したので、平気です」
「……そうか、それなら暫く、頼む。それで悪いんだけど、起き上がれないので、手を貸してくれない?」
「大丈夫です、このまま抱えて風呂までいきます」
「むちゃな……うわって……おまえ、馬鹿力すぎる……っ」
俯せのままの波多をペニスで繋がったままで真鍋は波多を抱え上げている。
「波多さん、満足するまで、また付き合ってくれますか」
「……好きにしていいんだぞ。その方が俺の好みだ」
「分かりました、これからは好きに犯します」
「それでいい」
二人はよく分からない関係のまま、また夜までセックスに興じた。家中のあらゆる場所でセックスをし、ベランダまで出て声を殺した青姦だったり、屋上まで上がって全裸で雨に濡れながらセックスをした。
それでも真鍋の波多への性欲は治まることがなく、それを受ける波多も性欲が治まることがなかった。
一週間後には真鍋が見付けてきたマンションの最上階に二人は引っ越した。
マンションは真鍋の親戚が取り壊す前のを買い、結局取り壊さずに放置しているマンションで、住人はいない空きマンションだった。まだ十分住める耐久を持っているので、住めることは住める。
その最上階は屋上バルコニーがある部屋で、周りのマンションやビルが低いのでベランダでセックスをしていても周りから見られないという利点だけで真鍋が選んだところだ。
二人は昼間はしっかり会社に行き、仕事をきちんとしてから一緒に定時で帰宅して、自宅でセックス三昧の日々を送った。スリルを求めて、マンションの廊下や階段などでもセックスをするような青姦も楽しむほどになっていた。
波多は相変わらず、真鍋の好きなところはペニスであり、次は性欲、その次が耐久力がある体力と答える有様であるが、真鍋はそれで納得した。
だから真鍋はペニスに真珠を三つほど入れたし、それで波多が満足しているから幸せと言えば幸せなのだろう。
今日もまたセックスに興じる。
家にいる間は、寝ている時以外は波多は常に真鍋のペニスをアナルに入れるか、口に入れるか、触っているかのどれかだった。
「おち○ぽにぴったり絡みついてきて、もうすっかり完全に僕のおち○ぽの形のおま○こになったなあ? 淫乱メス犬おま○こだ」
「真鍋のおち○ぽで、淫乱メス犬になっちゃうっおま○こガンガン突いてっ……。もう、奥疼いて辛いからっ、おち○ぽハメハメされないと、おかしくなるっ、ああぁっ」
「望みどおりおち○ぽくれてやるよ、奥までガンガン突いて完全なメスおま○こにしてやる……っ」
「ひあぁ~っおち○ぽきたぁあっ……うあっ、い゛っああっあひっあ゛っうあっあはぁんっ!」
波多は幸せだった。好きだったことをして貰っている。
萎えることがない性欲をいいようにしてもらうのが、波多の希望で、危ないスリルがあることを波多は望んだ。それはエスカレートしていくのだが、真鍋はそれに付き合った。
青姦は普通のことで、草むらやビルの影でするのも好きだった。
見つかることもあったが、見られることに快感を得ることもあったので、波多は気にしたこともなかった。
今日もまた屋上で開放的なセックスに興じる。
精液まみれになるほど出しまくって、すっきりするまで一日中セックスをする。
それが波多の今の望みだった。
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