067-線路は続くよ
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恋人同士の倉井と松中は、その日は旅行で秘境の温泉に向かっていた。
その秘境の温泉は予約待ち二年という、超人気のスポットであるのだが、たまたま予約を入れていた友人が親戚の結婚式でいけなくなったことで、二人にその権利が回ってきた。
人数は二人、友人は恋人と行くはずだったらしく、二人分の用意しかできていないので、その条件をクリアできそうな倉井と松中に回ってきた。権利は宿泊費の半額払うこと。急な変更で誰も行けない中でのお願いなので、全額キャンセルするか半額で我慢するかという交渉をしたところ、松中が友人から半額で買うことで旅行が決まった。
快速で一時間、電車で一時間、鈍行各駅で三時間、これが皆が嫌がる秘境の温泉への行き方だった。車があれば十二時間ほどかかる。というのも電車ならトンネルがあるのだが、道は山越えしかなかったからだ。
とんでも秘境である。
「電車の旅って楽しいのにね」
倉井がそう言い、松中も頷く。
「良さが分からないんじゃ、仕方ないけどな」
二人は電車に乗って遠くまで行くのが好きだった。
秘境までの電車はボタンを押すだけで自動で秘境の麓まで運んでくれる特別電車で、これが目当てで二人はこの旅行を選んだくらいだった。
その日は平日で、秘境は客が五組だけで、しかも一つ一つの部屋が独立しており、客同士の干渉がない。
もちろん、それぞれの自動電車の時間も決められていて、二人の使える時間は早朝になっていた。
「一番乗り~」
ちょうど家族連れが乗れるように、六人が座れる座席が向かい合わせになっていて、運転席にはボタンが一個だけある。乗ったら押すように書かれていて、二人は写真を撮った後にボタンを押した。
電車はゆっくりと断崖の縁を渡っていく。下を覗くと渓谷が広がっている。
「わあ、このまま一時間か。気分が乗ってきたね」
そういう倉井に松中がキスをした。
唇を合わせて何度も繰り返し、舌を絡めて深々とキスをした。
松中はそのままキスを倉井の首筋に落とし、舌で舐め取っていく。
「あっん……ああっ」
松中が倉井の服を弄り、服に手を潜らせて倉井の乳首を指で摘まんだりし始めた。
「あはっん……あっちくびっんふっああっん、吸って、吸って」
倉井は自分で服をたくし上げて、胸を突き出す。
その乳首にはニップルピアスがしてある。一年前に開けたもので、乳首が感じる倉井は、喜んでそれを付けている。
それを松中が引き寄せて乳首を唇で吸った。
「あはっんっあっああっんっ! ちくびっんふっ」
ゆっくりとした渓谷の旅が、違う目的に変わってしまった。
松中はジュルジュルと音を立てて倉井の乳首を吸い、舌で舐めて転がす。その間にも倉井は自分で服を脱いでいく。ズボンを脱いで下着を下ろすと、すでにペニスが勃起している。
そんな倉井のアナルに松中は手を伸ばして、指でアナルを弄った。
「あふっあんっ……ああっん、いいっ」
「ここ、弄ってきただろ?」
少し柔らかいアナルに、松中が指を忍ばせてから言った。明らかに準備を万端にしてきたアナルだ。寝ている間にアナルプラグを入れて広げていたのは明らかだった。
「だって……んふ……すぐにできるように……しようとおもって……うふ」
さすがに旅行の移動が長いので、プラグを入れてくることはしなかったが、トイレに行くたびにアナルに入れて拡張を維持はした。
「じゃあ。おもちゃも持ってきてる?」
「うん、持ってきたよ……荷物に入ってる」
倉井がそう言い、おもちゃの入った袋を出した。そこにはバイブやローター、ニップルクリップ、ローションにコンドームがたくさん入っている。
倉井がそうしたおもちゃが大好きでそれで攻められるのも好きだった。
「これならバイブがすぐ入るな」
松中がそう言って、バイブにコンドームをすると、倉井のアナルにバイブを挿入した。「あー……っ!あああああぁぁ……!!!」
椅子に寝転がってバイブを挿入して、松中にペニスをフェラチオされる倉井。
「あっ、はぁ……あっ、い……っぁ」
誰も見ていないとはいえ、電車内でセックスをするのは、夜行列車以外では初めてだった。痴漢ごっこはしても、挿入行為をしたことはない。
「あぁっ、あ……! ああ……っ、あっ、あああっ……」
内壁を押し開いて入ってきたバイブが、アナルの中で暴れ回るのに、倉井の腰が蠢くのだが、それを押さえ込んで松中がペニスを口で扱いてくる。
「はうっ……!ああぁっ、んっ、く……ああっああ……っ」
ジュルジュルと音を立てて松中が倉井のペニスを吸い、バイブを奥まで突っ込んで、奥で回転をさせている。
「あ……だめ……松中の……ちょうだい……んふっああんっ」
「中出しはできないからな?」
「仕方ない……我慢する……んふっあんっ」
倉井はそう言うと窓枠に手を掛けて、お尻を松中に突き出した。
「松中の~はやくぅ」
倉井はそう言うのだが、松中は冷静に倉井のペニスにもコンドームを付け、更に自分のにも付けた。これで車内が汚れることはない。
「あっ、あっ、ふ……んんっ、んあっ」
「全く、盛りの付いたメス犬だな、倉井は」
「あはっ……そう犬なの……メス犬っおち○ぽ欲しくて、強請っちゃうメス犬なのっんふっ」
倉井は腰を振って尻尾を振っているかのように松中を誘い、松中は笑ってから倉井の腰を掴んで、倉井が待ち望んでいるペニスを一気に突っ込んだ。
「ひぁん! ぁあうっなか、おち○ぽでっ掻き混ぜ……あんあんっぁあああーっ!」
入れた瞬間から松中が腰を激しく打ち付けてきて、倉井はそれを受け止めながら喘いだ。
「はぁんっ! あんっあんっいいよぉおっぁあうっおち○ぽっ凄……あーっあぁあーっ!」
倉井は松中のペニスが好きだった。一目惚れしたのは松中の方だったが、倉井は最初に松中のペニスの大きさに惚れた。
自分の中に入れて、最高に気持ち良くなる部分にいい形でペニスが収まるのが、松中のペニスだった。セックスが好きで性欲も強く、絶倫に近い倉井のセックスに付き合えるのも絶倫の松中だけだ。
「ぁああーぅんっふぁっぁんっあんっそこぉっ! おち○ぽでそこ突いて……っあーっあー!」
倉井が道具を使うことや、普通の人が引く行為も、松中は周りを気にしながらも付き合ってくれた。草むらの青姦は序の口、ビルの屋上、階段の一番上、マンションの非常口、休業中の会社の入り口。やれる場所はあちこちでやった。
「あふっ……もっといいとこ、おち○ぽでっもっと突いてぇええ!」
大学の構内でも好きにやったし、セックスができる場所なら何処へでも行った。旅行先の青姦や、川や海などの開放感のある場所でこっそり隠れてやることも、シャワー室やトイレで見つからないようにすることもした。
この倉井の絶倫に付いて来られる恋人はそうそういなくて、倉井はそれで振られて続けていた。セックスフレンドならいいんだけど、というのがいつも振られる時の言い訳にされた。
「ぁあんっあんっあんっメス犬、なのぉ! ふぅう……っ淫乱なメス犬っなのっんあっもっとぉっおち○ぽ!」
倉井は松中のペニスでアナルをこじ開けられ、強引に挿入されて奥まで犯されてから、射精をした。
「あっあっあっもぅっもうっいったのぉっぁんっあんっ」
達したけれど、まだ松中が達していない。こういうところで松中は倉井よりも絶倫だった。
「おち○ぽっいいぃっ! いいとこぉっ……奥、奥におち○ぽっ、ぃっぁあんんっ!」
倉井は二度目達した。前立腺を擦られれば、絶頂中ならば何度でも達する。
「ぁあっ……ん、ふぅっ……あっあっ……あー……んん」
中で松中が達した。しかし、生ではないので精液が叩きつけられない。
「……精液、足りない……」
松中がペニスを抜くと、コンドームをゴミにして片付ける。その横で倉井はバイブにコンドームを付けて、更にまた自分のペニスにコンドームを付けてから、松中のペニスに口を寄せ、素早く吸い付いた。
「んふ……んふふっ」
「飲まないと、落ち着かないのは、いつも通りだな」
松中は椅子に座り、足を広げ、その間に倉井が入り込み、ペニスを舐め続ける。
「んぐ……っ、んんうっおいし……んふっんん」
倉井は片方の手で、バイブを掴んで抜けないようにして、アナルを刺激し続ける。
「んふぅっ、うっ、くふ、う、うう……っ」
松中のペニスを喉まで受け入れて、喉で扱く。きついのだが、その辛さが快感になってしまった。松中のペニスは完全に?張れないけれど、舌で舐めあげ、玉までも綺麗に舐めた。
「んんっ、んーーっ、んむううぅ」
強く吸い付くと、松中が倉井の頭を掴んで腰を振り始めた。
「んんーっ! んぐっぶ、うんん……っ」
松中が喉の奥で射精をした。むせ返るような精液の味が一気に口に広がり、少し口から溢れた。それを一滴も零さないように倉井は受け止め、ゴクゴクと喉を鳴らして飲み込んだ。
「んん……っぶ、んぶ……んぐ……ふあっんふふっおいしっ……」
飲み込んだ後は、松中のペニスを綺麗にしてから、尻を松中に向けた。
アナルに入っているバイブがうねりをあげて動いている。それを松中が掴んで、乱暴にアナルから出し入れする。
「あぁああんっ……もっと、もっとっん、はぁんっあっいぁああっ! そこ……っそこ凄いいいいっ!」
ガンガンガンと突き入れられ、掻き回され、倉井を完全に知り尽くしている松中に倉井は簡単に絶頂をさせられる。
「んぁああっ! イキ……った! ぁんっあんんーっ! あん! はぁああん……っ」
奥までバイブを突き入れられ、そこでバイブの動きを最強にされ、倉井はさらなる絶頂を迎えた。
「いひぃいいいいぁんっ!! あ! あ! 止まんな……止まんないよぉっ、あっあっあっ! せーえきぃいっイクぅうう! あっあっあ」
していたコンドームの中に精液をありったけ吐き出した。
電車の中で、派手に嬌声を上げながら達するという普段ならできないことで、倉井は絶頂ができた倉井は、ゆっくりと床に倒れた。
ひくひくと痙攣しながら、口から涎を垂らしているのを松中は長め、それからそろそろ終点が近いことを告げるアナウンスに、後片付けを始めた。
倉井に服を着せて椅子に座らせて、道具を片付け、コンドームをゴミにして袋に詰めると、倉井がやっと現実に戻ってくる。
「……あー、気持ち良かった……でも、生でできたらもっと良かった……」
欲張りなことを言う倉井に、松中が笑う。
「お前は本当に生が好きだな」
「めちゃ好き。暑いのが奥にくる感覚、たまんないもん。松中の精子で妊娠できる気がして、最高に気持ちがいい」
倉井はにっこりしてそう言った。
孕む感覚が分かるのが嬉しいと言う倉井であるが、女になりたいわけではない。それくらいに松中が好きで、それくらいに感じているという表現の一種だ。
「着いたら個室露天だし、存分に出してやるから、それまで我慢しな」
「ん……我慢する。で、いっぱいする。せーえき、ちょうだいね?」
倉井がそう言うので、松中は笑って倉井にキスをした。そうやって盛り上がっていると、電車は旅館の前に到着した。
「いらっしゃいませ、松中さま、倉井さま。お疲れ様です」
そう言われて、二人は電車を降りた。
これから楽しみなことが待っている旅館に、二泊三日である。
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