021-weak point
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夕闇に迫る学校。運動場でやっている部活はそろそろ終わりに近づいている。日が暮れれば、照明が使えない運動場は自動的に部活が終了となる。照明が使えるのは野球部だけで、県大会で常に二位、あと一勝で甲子園という目標が見える野球部だけが特別扱いだ。本格的に県大会突破を狙う部活動の一部は、地元にある運動センターに練習場所を変えてしまうこともある。実際に陸上は、運動場がサッカー部に占拠されてしまうため、運動センターに通っているくらいだ。
ほぼ生徒の八割が運動部に所属する学校では、文化部系はほぼいない。
辛うじて図書部と放送部、漫研などが活動している。そのほかは進学を目指す塾通いの帰宅部くらいだ。
そのどれにも属してない、ただの帰宅部は各クラスに二人くらいしかいない。
運動部に入るには運動は得意ではない、文化部なども興味はない。家庭の事情で部活ができない人くらいである。
そんな学校内なので文化部系の部活は、一人からで始められる。もちろん担任教師は掛け持ちである。
そんな中で、写真部がある。教師が趣味でやっていたカメラに興味を持った生徒が作ったクラブであるが、ちゃんと作品を仕上げてコンクールにも出している。
武方(たけかた)は、その写真部に誘われて入った一人だった。
クラブ員は二人、それくらいの方が活動がしやすいという理由で、クラブ員は募集していない。そのため、誘われた武方は、同じクラスの黒政(くろまさ)という生徒と偶然話していて盛り上がって入った。
更に武方の友人が、サッカー部部員で帰宅を同じにしたかったというのもある。その友人とは少しいい仲になっていて、付き合っていると言ってもよかった。
だから一緒にいたい気持ちが大きく、武方は一緒にいるようにした。
だがそれが逆手に取られるとは思ってもみなかったのだ。
「く……んっ……あぁ……」
武方の長いまつげが、伏せられ涙が浮かんでいる。
腰はクネクネと淫らに動き、アナルには黒政のペニスを銜え込んでいる。 パチュパチュとリズムよく音を立てる行為に、武方は罪悪感を持ちながらもそれでも気持ちよくてどうにかなりそうだった。
「あっんっあっあっあっ……んっんっんっ」
誰もいない部室は、常に二人の空間だ。担任は今日は講習で出かけている。
訪ねてくる生徒もいない。入り口に鍵はかけてある。廊下に音が漏れないように、防音も兼ねているカーテンを入り口のドアにしっかりとしてある。そして、ここは教室の端の物置で、ここまで誰かがやってくることはない特別棟の中だ。
「んあっあっんんっ……あっあっあっん」
テーブルに手を付いて、腰を突き出すように立っているのを後ろから黒政に突かれる。黒光りするほどの黒政のペニスが、抉るように武方のアナルを犯すようになったのは、入会してたったの三日後のことだった。
何も理解していない武方を無理矢理にローションを塗っただけのアナルに黒政は突っ込み、三時間かけて犯し続けた。
それで武方は騙されていたことに気付いて、逃げようとしたのだが、黒政はその様子をビデオに残していた。
それも最悪なことに、強姦した部分ではあるのだが、最後の方の気持ちよくでどうしようもなくよがり狂っている場面だ。どう考えても嫌がっているようには見えない場面だけを編集されており、これを見た人が冷静に編集したからこう見えるだけだとは判断してくれるわけがなかった。
その日、部室に呼ばれ、また犯され、写真を撮られた。
クリック一つで全世界に公開できると言われて、武方は恐怖した。
黒政は、いわゆるオタクと呼ばれる人で、写真だけに興味があり、友人関係はほぼ皆無だった。暗い人として扱われ、オタクとして馬鹿にされているような部類。
だが前髪で隠した顔は、イケメンと呼んでいい顔つきで、武方といる時は、それを掻き上げて見せてくる。
無表情な顔が時折、上気した顔をして見つめてくるのだが、それが武方の心を乱すのだ。普段見えない黒政の視線が、武方を動けなくする。
「あっあっあっんぁあっ! んぁっあっあっ……んんんっ」
無言で突いてくる黒政の規則正しい動きに、武方はだんだんと慣れてきていた。こう突かれたら、ここを突かれる。そしたら、黒政のペニスを締め付けてしまうので、抉るように掻き開けられねじ込まれる。それが気持ちよくて、嬌声をあげる羽目になる。
黒政は武方の腕を後ろ手にして、その腕をひっぱり後ろから突き続ける。
絶倫でもある黒政は、セックス中になかなか達しないのもあり、通常にセックスが一時間で済んでしまうくらいでも、三時間もしてしまう。武方はその間、精子が出ないようになるまで責め続けられ、気絶するまで離してもらえない。
だから最初に約束していた恋人との下校が一緒にならず、言い訳を用意しなければならない事態になっていた。
それでも弱みを握られた状態だから、逃げることもできなかった。
この黒政は、前にも同じことをしているため武方逆らえない。黒政は拒否した人間を本当に学校の掲示板に晒したのだ。
晒されたのは同じ学年の別のクラスの男子だ。
ある日、学校の下駄箱前の掲示板に、セックスをしている時に撮られたであろう姿の写真が複数も貼られ、大問題になった事件があった。
晒された生徒は、そのまま停学、事情を聞きに行ったらしい教師には何も語らなかったらしい。というのも、あの写真くらいならまだマシだと思わせるようなことをさせられ、それも映像として残っているのだ。
例えば、言われた通りに一人でバイブオナニーだとか、青姦をしているところ。もっと酷いのであれば、別の人間としているところだろう。
黒政はそうした要求を続け、さらには黒政を訴えたら、それが世界中にばらまかれることになることも言われていただろう。
実際に黒政が疑われて調べられたらしいが、その直後に生徒の動画が複数のアダルトサイトにアップされ、拡散され、様々海外の動画サイトにも転載され、とうとう消すことができないまま数ヶ月経っている。
その生徒は自殺したと聞いた。もちろん黒政の自宅からは何も出てこず、生徒が黒政に恨みを持っていることも発覚した(過去にいじめをしていた)ため、生徒が援交をしていてトラブルにあったのだろうと結論が出されたことも大きかった。
黒政のどのような手口か分からない、卑怯なやり方は本人に教えられて分かっているが、一度疑われ、警察によって白が確定した相手を訴えても、きっと何もでてきはしないのだろうと武方は悟った。
あんな風に生徒同じ末路を辿ることが怖くて、言われるがまま部室に行き、そして犯される生活だ。今のところは、武方の体に興味があるようで、他の誰かを呼んだり、一人オナニーなどということは強制はされていない。
「あぁあっあぁああああああぁぁぁぁ――――――っ!」
すでにアナルでイクことを覚えた体は、黒政の思い通りにイクことが当たり前になっていた。もちろん黒政は達していないから、武方アナルの中の黒政のペニスはギンギンに硬いままである。
武方は百六十くらいの小さな体で、百八十近い黒政とは大きな体格差がある。そんな体でしかも体力差もある人間に振り回されれば、武方の体力がついていかない。
それは黒政も知っていて、ある程度のセーブをしていた。だからなかなか達しないという悪循環を生んでいることは武方も知っている。
「いやぁあ……お○んちん……も、いやぁ」
まだ中で大きくなっている黒政のペニスを感じ、武方は逃げるように机に這いつくばる。少しだけ抜けていくペニスだが、逃げるごとに黒政は一歩前に出て突っ込んでくるので、結局抜けない。
「泣くな、久しぶりだろう……時間はたっぷりあるんだし?」
まだ一時間ほどしか経ってはいない。教師が出かけていていない日は、校門が閉まる夜の九時までは、部活の延長の提出をしておくと部活関係で残ってもとがめられることはない。
もちろん、二人はそれを親公認で判を押して提出しているため、居残りをしていたとしても咎められることはないのだが、いない振りをして中でセックスを繰り返していることを知っている人はもちろんいない。
だが校内でセックスに及んでいる人間は結構いて、部活動の教室などは終わった時間後などはそういう目的で使っている生徒もいる。
部屋の中にあるソファまで、黒政が武方を繋がったままで抱き上げて運んでいき、武方をソファに寝転がらせる。武方の足を大きく開いて胸まで足を押し当てて、完全にお尻をあげた状態にさせる。
「いやぁ……それ……いやぁあっひうぁああぁぁぁ――――――っ!」
腰を上から叩きつけるように、アナルを広げ奥の奥まで入り込む黒政のペニスに武方は嬌声を上げ狂う。
「あぁんひぃあぁんっあっあっんぁあっ」
「……お前、本当にエロく化けたな」
そう言って黒政が腰を奥まで突き入れてから達した。
「ひぃいいぁあっ! でてるぅ……あっあっん」
黒政は奥で精液を射精し、種付けをするように擦りつけてからペニスを抜いた。今日は抜かずに武方が四度も達した。もちろん黒政は一回目だ。
だが抜いたペニスはまだ半起ちしていて、元気なものだ。
抜かれたアナルからゴボリと黒政が吐き出した精液が溢れ出てくる。上を向いている間は出てこないが、腰から下がソファからずり落ちて、床に座り込むと一気に溢れ出てしまう。
「あは……んぁあ……ぁぁぁ」
ぐったりとしたままソファにもたれかかっている武方に黒政は笑って言う。
「お前は本当に体力はないな。もうちょっとどうにかした方がいいぞ。あいつも性欲持てあましてる運動筋肉野郎だろうし」
黒政はそう言うと、まだ反応を見せない武方の髪を少し摘まんで、それを指に絡めて遊び始める。
それを受けながら、武方は心の中で叫ぶ。
お願いだから優しくしないでくれと。勘違いはしたくない、自分は脅されているのだと思っていないと勘違いした挙げ句、前の被害者と同じことになったら、きっと同じように死ぬしか道がなくなるだろう。
この人に心がないと思いたい。
そうすれば、この気持ちはきっと冷えてしまうから。
2
ボタボタと垂れる精液やいろんな液体を、持っていたタオルで拭き取る。掃除もしないといけない。武方はのそりと起き上がり、掃除を始めると黒政は一人くつろいでいる。それを無視して片付ける。
窓を開けて風を入れ、モップで水拭きをする。
こうして頻繁に掃除をしているせいで、部室が異様に綺麗になってしまい、担任が感心していたのを思い出す。元々は隠すためにやっていたことだったが、それで武方が妙な信頼を得て、黒政よりも担任の信頼が大きい。
写真こそ黒政の方がコンクールで受賞したりしていて、こういう期待は黒政であるが、それでも武方は次第に上手くはなってきていた。
だから部活動は楽しかったし、やりがいはある。それで周りは疑いもしない。
黒政に脅されて呼び出され、アナルにペニスを突っ込んで喘いでいるだなんてこと、想像だにしないだろう。
テーブルを拭き終わり、水場でアナルの中を綺麗にしようとしていると、黒政が寄ってきて、武方の掃除の手伝いを始めた。
水で濡らした手をアナルに突っ込み、奥の方にある精液を掻き出す。
「あっ……ん……んんっ」
武方は足を洗面台の上に片方乗せた状態で、後ろから黒政に指をアナルに突っ込まれていると、いつの間にか武方のペニスがむくりと起き上がる。
黒政にアナルを開発されてからは、何かを突っ込まれると感じられるようになった。排便をしていてもそれは同じで、大きいモノが出て行く感覚でセックスがしたくなってしまうほどだった。
常にアナルを綺麗に浣腸したり、洗ったりということは黒政に教え込まれ、一人でできるようにもなった。
もうきっと女性とはセックスができない体になっていた。
「んふ……んあっあっんぁあ……」
指を乱暴に根元まで突き入れ、黒政がニヤついてわざと前立腺を擦りあげてくる。武方はそれでペニスが反り返り、先走りを出し始めている。
ふと、指の深さでは足りないと、武方は不満になってくる。
すると黒政は何も言わずに、指を勢いよく抜くと、ペニスをアナルに突き刺した。
「んんぁあんん――――――っ!」
窓を開けたままであることを思い出した武方は必死に口を手で塞いだ。
足を上げたままで不自然なまま突かれて、それでも感じてしまい、武方は黒政のペニスに酔ってしまう。
こうなると黒政の独壇場だ。
深々と刺さったペニスは、内壁を掻き分けて入り込み、それを内壁がしっかりと黒政のペニスを包み込む。完全に黒政専用のホールとして出来上がっている武方のアナルは、どんな時で受け入れることができる。
「んぁんっんっんっんっふっ」
パンパンと音がなり、急速に高められた武方は、そのまま絶頂を迎えて洗面台の中に精液を吐き出した。
「んんっん――――――っ」
黒政も武方のアナルの中で絶頂を迎えそうになったが、イク瞬間に抜き出し、武方の尻にぶっかけるようにして射精をした。その量はやはり多く、武方の尻は黒政の精液でべったりとしている。
「……んもう……」
武方はそれを手で触り、不満そうな顔をして、タオルを取り出し体を拭き始めた。中に出さなかったことだけは、一応黒政も片付けのことや見つかる危険は冒せないと思っているのだろう。
すべてが終わったのが、八時前だった。
片付けて部室を出る時、黒政が言った。
「二十三日、また」
そう言われて武方は眉を顰める。了承する返事はしなかったが、ドアを強く閉めた。それがある意味了解の合図になる。
武方は本当に腹が立って、いつになったらこれが終わるのか、そのことだけが問題だった。
玄関に行くと、声をかけられた。
恋人の恩田(おんだ)だ。
「待ってたんだ。一緒に帰ろう」
「あ、うん、そうだね」
びくりとしながらも恋人の登場に喜んで一緒に帰る武方。
その様子を階段から下りてきて見る黒政。
黒政が見ていることに気付いた恩田が、シーッと指を口に当てて黒政にやった。
それに黒政は目を見開く。だが武方は気付いた様子はなく、そのまま恩田(おんだ)と笑いながら帰って行く。
「あのくそ変態……」
黒政がそう呟いた時には、二人はすでに校門を出た後だった。
恋人が他の男に脅されてセックスしているというのに、それを知っていても平然と恋人に接するあの恩田に、黒政も脅迫されている。
恋人をビッチにしたいという要求が恩田にあり、恋人の犯されている姿を見るのが好きだという恩田のために、監視カメラをしかけて、隣の教室でそれを見られるようにしていることは武方は気付いてない。
さすがに恋人である恩田は、武方がレイプされたことにはすぐに気付いて、黒政が犯人であることを知って、黒政が武方を脅している証拠を黒政に突きつけた。
てっきりもう手を出すなと言われると思ったのだが、それが違った。
恋人をもっと犯して欲しい、そして黒政に惚れるように仕向けてほしいというのだ。恋人が黒政に好意を持ちそうになりながらも、恩田を裏切っているという事実に苦しんでいるところが見たいのだという。
狂っているとしかいいようがない。
しかしレイプとはいえ、恋人の武方に裏切られたこと、更に相談すらしてもらえなかったことに関して恩田は一応腹が立っているのである。
黒政も狂っているのだが、それ以上の狂気に出会った時、圧倒され、従うしかなかった。
だから、本当は武方に好意を持って狙っていたなんて言えなくなった。
武方に真実を話すことは、己の身の破滅を意味する。証拠を恩田が持っている限り、恩田の言うことを聞くしかない。もちろん武方を歪んだ形で愛している恩田が、武方にバレた時の宥め方まで計画していることくらい、恩田の顔を見れば分かることだ。
だから何もできない。言われるがまま、当初の目的通りに武方を犯して、
恋しているように見せるだけしかできない。
弱みを握られたら、人は誰かの思い通りになる。
だが、その最上位にいる人間の駒となり思い通りにしかならない。
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