朝岡教授の机に寝転がらされ、服を脱がされる。上半身は半分着たままで、下半身は完全に裸だ。このまま誰かがこの部屋に入り込んできたら、朝岡教授の人生は終わる。それでも朝岡教授はこの行為をやめようとはしなかった。
「ん……ああ、すてきだ……高部くん、綺麗だ」
そう夢でも見ているような呟きで、朝岡教授は高部の体中を舐め回した。乳首を避け、脇を舐め、キスをしながら下半身へ舌を這わせていく。
この朝岡教授が、高部に執着しだしたのは、高部がこの大学に入学して授業を受けた日のことだ。朝岡教授は高部を見るなに、高部がゲイであることを見抜き、レポートや論文の点を甘くしてくれる代わりに、体を要求した。
高部はそれまで男性の経験はなかった。朝岡教授はそれさえも見破っていた。
どうせ誰かと寝るのなら、処女をくれてやることもない。そう言われ、それもそうかと思った。正直な感想を言うと、男の処女は面倒がかかる。女性のように出来ていない性器をセックスの道具に使うからだ。その工程を面倒だという人間は多いのだという。
自分で開発するのも怖い気がしていた高部は、朝岡教授の言葉に頷いた。
ただし。
「大学にいる間だけ」
というものだった。
朝岡教授からすれば、願ったり叶ったりだったはずだ。卒業すれば共通点はそれほどなくなるし、新しい子も見つけたくなるだろう。精々、持って一年ほどだと高をくくっていた。
だが高部は来年の三月には卒業をする。あれから四年も、朝岡教授の要求に応え続けた。
朝岡教授は、高部の思っていたような人ではなかったようなのだ。
高部の体に惚れたと言ってもいい人で、週に一回は高部の体を舌で舐め回し、汗を舐め取り、そして挿入して果てるまでが朝岡教授の行動だ。
大学以外の場所、ホテルなどがその行為に至る場所だったが、最近は大学内でも求めてくるようになり、教授の部屋に鍵を締めただけで行為に至ることも増えた。
「うっ、んう……っ、んっんっ」
声を出さないようにしながら、ハンカチを口に咥えさせられて必死に高部は耐えた。朝岡教授はわざと音を立てて高部のペニスを舐め回す。
ピチャピチャと音がなっていやらしさが増すのだが、その舌の動きに高部のペニスや体が反応する。四年もの間、体中を調べられ、知り尽くされているから、高部がどんな反応するのか朝岡教授は知っている。
丹念な愛撫を繰り返し、硬くなった亀頭や先端の穴までも綺麗に舐めとっていく。
朝岡教授の舌使いは、はっきり言って絶妙だった。初めての時は挿入するまでもなく、フェラチオだけで射精しまくり、気を失ったほどだ。
それから何度も繰り返し、やっと慣れてきて快楽を普通に受け入れることが出来るようになってからも朝岡教授以上の愛撫をしてくれる相手は見つからない。
「ふうっ……んっ、んっ……!」
射精するぎりぎりまで高められるも、根元をきつく堰き止めたまま吸い上げられる。体中がビクリビクリと痙攣してもイクことは出来ない。
「ん……う……っうううっ……!」
イキたいと言う風に言葉を発しても、イケないまま責め立てられて、出口のない熱は全身を駆け巡り、体が打ち上げられた魚のように跳ねる。
「んぁあっ、いきたいっ、いきたいっ!」
我慢しきれずにハンカチを落としてそう懇願すると、朝岡教授はペニスを咥え、根元を解放してくれた。堰き止められていた精が一気に吹き出し、朝岡教授の口の中に高部は射精をしていた。
ビュービューッと吹き出した物を朝岡教授はゴクゴクと喉を鳴らして飲むと、綺麗にペニスを舐めて最後の残滓まで吸い取った。
そして弛緩している高部の体を撫でた後、乳首をクリップで挟むと体を下ろしてテーブルに手を付かせた。そして尻を掴むとアナルを広げ、そこに入っていたビーズを一気に抜き取った。
「うっ、うあああぁ―――――っ!!」
壮絶な快楽が押し寄せ、悲鳴を上げるしかないのだが、幸いこの時間に大学の教授の部屋を訪ねる人間はいない。
そして朝岡教授は一気に高部のアナルにペニスを突き入れた。
「んっ…あっああっあ――――――っ!」
射精からピーズ取り出し、そしてペニスを一気に押し入らせるという三つの快楽が一気に押し寄せ、高部はもはや頭の中が真っ白になっていた。
もう嬌声を上げるだけの存在にしかなり得ない。
この四年間ずっとそうだった。
「やぁっ、ああぁっ!だめ、だめ……っ!」
パンパンと派手な音を鳴らして、朝岡教授は高部を犯した。アナルは赤く開き、朝岡教授の形に馴染んでくる。朝岡教授が高部とセックスしたい日は、朝から高部はこのビーズをアナルに入れて一日を過ごす。そしてそれに慣れたころに朝岡教授のペニスが入ってくるのだ。
「んあぁ!あっ……ああっ」
勃起した高部のペニスからは、溢れ出る精液が止まらず、糸を引きながら垂れ、床にシミを作っていく。それは振られるごとに教授の机にも付き、糸がだんだんと大きなシミとなっていく。お漏らしでもしたかのようになるのは、始終潮を吹いているからで、それが漏らしたようなシミになるのはいつものことだ。
高部はブルブルと体を震わせ、必死に耐えるも上半身がテーブルの上に倒れる。その衝撃で乳首に挟まっていたクリップが取れ、乳首の衝撃だけでまた高部は潮を吹いた。
「いく!あっ、いくっ!うあぁああっ!」
内壁がきつく朝岡教授のペニスを締め付けると、朝岡教授も射精してくる。だが、射精をしながらもピストンは止まらない。ビュービューッと精を吐き出したらすぐに勃起をして、硬くなったペニスが高部のアナルを犯し続ける。
「あぁ……っ!やだぁ……ああっ!あっ!ぁあ―――!!」
終わらない絶頂感に全身が痙攣する。
俯せになった机の上は、高部の涎で汚れる。口は開きっぱなしで喘ぎ声を上げ、いいっいいっと繰り返す。立てなくなった高部の体をひっくり返し仰向けにし、机に体を乗せてやると、両足を抱えて朝岡教授は容赦なく高部を突き上げた。
「あぁ――っ!ああっ、だめ、だっめえぇ――――!」
パチュパチュと溢れ出る精子や色んな液体が、触れあう肌と肌に辺り様々な音を立てる。高部の男のペニスでアナルを犯され身悶える姿は、朝岡教授にとっては理想の淫乱さであった。
「あぁぁっ、あっ、んんっ……いいっ、はぁあっ」
快楽でおかしくなり、狂い出すほどに与えられる快楽を処理しきれないで、悶えているのを遠慮無く突き上げて、さらに高部を狂わす。
「きもちい……っあぁっ……いいっきもちいい……っ!」
さっきまでしていた乳首クリップを朝岡教授はまた乳首に填めた。
「んっでるぅっあっイクっイクぅ! ぁんっあっひぁッぁあぁあっ!」
乳首に衝撃が与えられた高部のペニスが、勢いよく潮を吹いた。ビシャーッと長くまるで小便のように飛び、それが高部の顔にまで飛んできた。
「美しい……高部くんっ」
両足を掴んだ朝岡教授がピストンを早めて、高部の中で潮を吹いた。射精よりも長く、遠くまで届くそれを感じながら、高部はドライオーガズムを迎える。
「あーっあ、あ、あ、……ぅァ…あ――!」
ビクンビクンと体中を震わせて跳ねた高部を朝岡教授はゆっくりと抱きしめて言うのだ。
「今日も最高だったよ……また」
そういつものことだ。朝岡教授にとって、いつものこと。
ゆっくりと出て行く教授のペニスを感じながら、高部は枯れた声で言った。
「もう大学には来ませんよ……卒業式にしか」
高部がそう言うと、朝岡教授は最初は何のことだという顔をしたが、ハッとしたように言った。
「君、もう四年生だったか……」
「……ええ、もう四年です」
体を拭きながら高部はそう答えた。教授の部屋にある小さなバスルームを借りて、入り込んだ精液をすべて掻き出してから着替えてくると、教授は部屋を片付けてから椅子に座っていた。
その教授に向かって高部は頭を下げて言った。
「お世話になりました」
「……」
朝岡教授は何も言わなかった。
最初から四年だけの約束だ。
朝岡教授が覚えてなかったのは残念だったが、高部はその覚悟で今日は来ていた。だからお礼を言って部屋を出た。
廊下を歩いて行き、研究棟から出る玄関に来ると、玄関で友人の南が待っていた。
「……南……どう」
全部言えないまま南に手を引かれて大学を出た。
歩きながら南が言った。
「ずっと知ってた。お前が朝岡教授と寝てるのを」
「……南……」
「俺じゃ駄目なのか!」
南が必死になって告白をしてきた。
ずっと朝岡教授と寝ていることを知ってもなお、告白をしてくる南。
そんなのは知っていた。教授の部屋から玄関が見える。南が走って出て行ったのを見た次の日、南の様子がおかしかった。きっと見られたのだと解ったが、こちらから話題を振るわけにはいかないので、黙っていた。
南が黙っている理由なんて一つしかない。
高部のことが好きだということ。
でも高部はそれに答えることが出来ない。
「……ごめんね……俺は……」
それ以上は何も言えなかった。希望も何もない答え。それを口に出したら、きっとこのまま死んでしまうかもしれない。
四年間、一度も口にしたことがない言葉。
「ごめん……」
南はそれだけで悟ってくれた。
「悪かった……お前大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
高部はニコリと笑って駅で南と別れた。
卒業式はあっという間に来て、あっという間に学生から会社員という立場に高部はなった。
新入社員の研修に出て忙しく過ごしていると、歓迎会の酒の席の後、高部を預かる部署の部長が高部を特別に呼び出してきた。
浴びるほど酒を飲まされ、その日のうちに高部は犯された。
「あーっあ、ひっひァ! あ、あっ!」
「高部くんは、きっとこういう経験があると思ってたよ」
朝岡教授とは違ったペニスでアナルを犯され続け、とうとう高部は陥落した。
「ひ、ひぃっ……んッあぅう! あっあっあ―――っ! ひぁっあーっあーっ!」
年齢的にも確実に部長の方が若い。だから腰つきも何もかもが乱暴で、稚拙であったが、それでも寂しいと思っていた心が一周して、なんだかどうでも良くなってきた。
「君のことは私が面倒を見る。だから君はこうやって私にだけ体を開いていればいい」
「ぁ、あ、ぁあ……、ぁ、ぁあうっあーっあ、あっ、あっあっ……ぁあっ!」
高部は尻だけを上げた状態でその日一晩中部長に犯される羽目になった。
射精をし、潮を吹き、ドライオーガズムに達し、ありとあらゆる痴態を部長の前に晒した。だがやっていることは朝岡教授の時となんら変わらない。
教授にも家族が居た。部長にも家族が居る。
この行為にあるものは、ただのセックス。
強要されてるわけでもなく、望んでいるわけでもないが、それでも今後の高部の会社での立場は、安全パイになるだけだ。
部長は専務の娘を嫁に貰っている。専務も浮気はし放題だと聞いた。だから部長の浮気くらい大目に見ているらしい。そして相手が男となれば、妊娠の心配は無い。だからきっとバレても問題がないのだろう。
「ひっ!あっ!ぁあっひぃっアッ……あっひぁあ」
「素晴らしい、高部くん、すばらしい体だ!」
「やぁあっ……やっ! あっあっあぁひぁっあ――――――!」
久しぶりのセックスで、高部はイキまくった。
快楽は気持ちがいいが、ただそれだけ。
高部が狂ったようにイキまくるのを、部長は楽しそうに眺めている。
「ほらまただ。高部くん、これで何回目?」
獣が高部を犯している。
「おれ、あぁ…淫乱なのぉっ……部長の、おちんちん、だいすきぃ……おれのアナルにいっぱい出して……?」
可愛く強請ると部長はヒートアップして一晩中腰を振り続けた。
そうして教授のことは忘れた。
部長の関係はその後、部長が取締役になるまで続いた。
そして……。
「あっ、おれはぁあっ! 男のおちんちんが……大好き…な……っ部長ですぅ…っ!」
「さすが、親父が渋々手放しただけのことはある。部長、いや高部さん、素敵です」
今は、取締役の息子のおもちゃになっている。
何もかわらない。くるくる回るだけのセックス人形だ。
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