01-記憶の森

「千尋! また森に行っていたでしょ! 駄目だって言ったわよね!」
 母さんが今日も五月蠅く僕に言ってくる。
 最近、僕の母さんは神経質になっているのか、僕が森の方で遊ぶことを怒ってくる。
 僕は友達と一緒に近所の小山に登って遊んでいるのが日常だ。
 小学校高学年になったら皆、塾に行ってしまって、遊んでくれる仲間は減った。
 その中でも中森くんはよく森に行くので僕も一緒に行くしかない。
 中森くんは、塾には行ってない唯一の仲間で、同学年。クラスは違うけれど塾に行っていない同じ方向に住んでいる友達だ。
 その中森くんは森を駆け回るのが好きで、僕はそれに感化されて、一緒に山の中で走り回っていた。
 有り余ってる体力を使えば、それくらいは余裕でできる。
 でも母さんはそれをとても嫌がっていて、服が汚れるだの、靴が駄目になるからやめろだの言って止めてくる。
「いかないってば」
 僕は平気で嘘を吐いた。
「いい、約束よ! 行っちゃ駄目よ。もう中森って子と一緒に遊ぶのを禁止にするわよ」
 そう母さんは言うと、鞄を掴んで飛び出して行った。
 母さんは最近、僕が一人で夜でも留守番ができる年齢になったからと、深夜の看護師の夜勤に入っている。
 お金がいいから、将来のためには仕方がないことだって言われた。
 僕が将来大学へ行くには、今から母さんが頑張らないといけないんだって。
 そんな母さんを見送った後、僕はすぐに服を着替えて家を出た。
 服は汚れて洗ったけど母さん的には駄目になった服。捨てる前にこっそり押し入れに入れていた。これなら幾ら汚れても怒られないし、自分で洗えばまた使えるから、それに着替えたんだ。
 僕は今日も中森くんと約束をしていた。
 待ち合わせは森の中にある小さな小屋。
 森を管理していた人が木を切ったりしたのを保管するために建てている小屋で、そこは子供たちの秘密の隠れ家になっていた。
 何でも揃っていたし、電気も通っていたからそこでゲームを持ち込んでみたり、捨てられていたテレビを拾ってきて、それでゲームを繋いでやったりしていた。
 最初こそ十人くらい集まって遊んでいたんだけど、段々年齢が上がっていくと、全員が塾に行くようになってしまったんだよね。
 僕の家は塾に行けるほどの余裕はないから、そうやって秘密基地に集まっていた子たちは中森くんだけになってしまったってわけ。
 僕等より若い子は山に入ることを禁止されていて、無理に山には入らない。
 金持ちの子の家がたまり場になってるみたいで、そっちに遊びに行くから山には来ないんだよね。
 だからいつしか僕と中森くんだけが山に登り、遊んでいるばかりだった。
 それでも僕は楽しかったし、中森くんも毎日僕を誘ってきた。
 二人で秘密基地でゲームはつまらないので、最近は森を歩き回っている。
 するともう少し奥に入った所に新しい小屋が建っているのを見かけた。
 綺麗な木で作られていて鍵が掛かっていた。
 中はカーテンが掛かっていて見えなかったけど、あっちの古い小屋よりもずっとこっちの小屋の方がよかった。
 だから僕たちはどうにかして中に入ろうと目論見を立てていた。
「でも中森くん、おっそいな」
 僕は森の少し入ったいつものところで中森くんを待っていたんだけど、その日中森くんは日が暮れるまで来なかったんだよね。
「何だよ、用事でもできたのかよ」
 そう思ったけれど、僕は中森くんが先に森にいるかもしれないとちょっと考えた。
 僕と中森くんがあの森に行くのは、新しい秘密基地を見つけたからだ。
 あの場所で中森くんが待っていて迷子になっているのかもしれないとちょっと思ってしまったんだ。
 だから僕はいつも通りに山に入って、落ち葉に気を付けながら森の奥に向かった。
 一時間くらいかけて森を歩いて崖を登ってやっと小屋のところに辿り着いた。
 周りを見回したけれど、中森くんはいなかった。
 僕は小屋に近付いてみた。
 今日は小屋のカーテンは開いていて、中に人がいるのが見えた。
 僕はその中の人と目が合ってしまった。
「!!」
 僕は慌てて逃げようとしたんだけど、目が合った人は僕に向かってシッと指を口に当てるのを見せてきた。
 どうやらあの人は一人ではなくて、他に人がいるらしいのが分かった。 
 僕は窓から離れて小屋の影に隠れた。
 すると小屋の玄関が開いて、そこから二人の男が出てきた。
「それじゃもし見かけましたら、ここまで連絡を」
「分かってますよ。まあ、最近の子供はこっちまでは上がってこないみたいだし、山で迷ってもちゃんと山を下れば何処かの道に出るから迷子になってるなら山ではないと思いますよ」
「ああ、そうだといいんですけど」
「山の捜索は今日念入りにして見つかってないんですよ。街の方に行ってたら、まあ何があったのかは分かりませんけど無事に見つかるといいですね」
 そう男が言うと、二人の男はそのまま山を下りていくようだった。
「怪しいんだが、中を見せて貰ったが人が隠れられるスペースもないし……舌の小屋には最近の痕跡はないみたいですし、やっぱり街の方を探した方がいいかもな」
「ですね……そうなると探しようがないんですけどね」
 僕のことには気がつかなかった人達は刑事さんらしい。
 僕はそれを見送ってからこそっと影から出てみた。
 すると玄関から入っていったはずの小屋の住人が玄関前に立っていた。
「おい、お前。ここまできて何してる?」
 そう言われた。
 男の人はちょっと太っていて背も高い人だ。
 この小屋の住人らしく、軽装の格好だ。
「ぼ、僕は……友達と待ち合わせしてて……でも友達が来なくて……」
 そう僕は慌てて答えた。
 すると男の人はなるほどと頷いた。
「そいつなら、ここにいたよ」
「え……でも……」
「でもさっき帰ったんだよ。だからもうここにはいないよ」
 そう言われたんだけど、僕はそれを信じ切れなかった。
「さっきの人達は警察だけど、中を調べて行ったよ? 何なら君も中を調べていく?」
 そう言うと男が玄関のドアを開けた。
 僕は怖かったけど、この男が嘘を言っている気がして、自分で中森くんを探さなきゃって思ってしまった。
 だからその小屋に入ってしまった。
「どうぞ、好きに探して?」
 男はそう言うと玄関のドアを閉めた。
 僕は急いで探せばいいかと思って奥へと入っていった。
 入り口は玄関と居間が一緒になっていて、その左がテレビがある部屋、右が台所になっていた。
 見ている限りそこには人がいなかったので僕は奥へと入った。
 廊下を入っていくとドアが三つあって、一つはトイレ、一つは洗濯機や風呂場みたいだった。
 そこにももちろん中森くんはいなかった。
「そっちは寝室だよ」
 そう言われて開けてみるとベッドがある部屋があった。
 ベッドは大きなベッドで使っている気配はしなかった。
 僕はそこを念入りに調べたけど、中森くんがいるようなスペースはなかった。
「ほら、いないでしょ?」
 男の人が笑ってそう言ったので僕は、ちょっと油断をしていた。
 男の人は親切で調べさせてくれたみたいだけど、ちょっと目が笑ってなかった。
「ご、ごめんなさい。帰ります」
 僕がそう言って部屋を出ようと男の人の横を通りかかったら僕は男の人に肩を掴まれて、強く部屋の中に連れ戻された。
「……いっ……」
 急に肩を掴まれて僕はベッドに押し倒された。
「……なにっ?」
 僕が驚いて声を出したら男の人は僕の腕に何かを填めた。
「い、いやだっ!」
「入ってきたのは君だよ?」
 男の人は僕の上に乗って体を押さえつけてから僕の口に何か臭い物を推し当ててきた。
「うううっ!!」
 その臭いが薬品の匂いみたいに臭くて、僕はちょっと吸い込んでしまったら、次に息をするまで押さえつけられたままなので、結局深くその薬品を吸い込んでしまったんだ。
 すると目眩がして、暴れていた腕が重くなって、僕は段々と意識を失ったんだ。


 次に目を覚ました時は、僕は息が上がっていた。
 目を薄らと開けたら周りは暗くなっていた。
 でも手元に明かりがあるのか、何か黒い影が僕に覆い被さっているのが分かった。
「はふっ……は、ぁん……っ、や、だ……っ、なんで……っ」
 僕が目を覚ますと、男の人達は僕の体にのしかかっていた。
 リズムよく体を動かしていて、僕はその動きに合わせて息を弾ませている。
「あゃ……っ、はぁっ、はぁ……っ、だめ、……だめぇ……おちんちんっはいって」
 僕の体に何が起こっているのかやっと理解できた。
 僕のお尻に男の人がおちんちんを挿入ているんだ。
 そんなバカなことあるわけないと思っても、僕は何故かそうされていることが気持ちいいと感じちゃってる。
「はんっ! ぁ、やあぁ……っ、やめ、いやあぁ……っ」
「やーっと起きたか。もうちょっと薬突っ込んでいいんじゃね?」
 男の人がそう言いながら僕にキスをしてきた。
「うぐっ!」
 水を少し含んだ液体を口に入れられて僕はそれを飲み込むしかなかった。
「いいねえ、アナルも蕩けておま○こになってるし、意外にいい体してんじゃんよ」
「ぃや……っ、あっん、はっ! は、ぁん! ぁ、ぁ、ぁっ」
 僕の口から漏れるのは、喘ぎ声と言ってよかった。
 僕は男の人にこうされて喜んでいる。
 それは薬のせいだって後で分かるんだけど、僕はこの時はまだ分かって無くて混乱をしていた。
「や、ぁ、あっ! や、め、……っだ、あ、ぁ、あっあっあっ! いや、だ……っ! ゃだぁああっ!」
 僕はそれまで知らなかった絶頂を迎えてしまった。
 男の人がそれによって呻いて僕の中で射精をしていた。
「あぁ……っ、ひぅ?! っひ、ゃ、らめ、そこっ――! らめ、そんな、イっ……!」
「おお、出る出る、絞り取られる!」
 男の人がそう言って僕の中に精液を吐き出してから出ていく。
「よし、次は俺だ」
 そう言うともう一人の男の人が僕の中におちんちんを挿れてきた。
「あぁっ……ぁ、ぁ、ゃ、ゃだ、あぁふ……っ、はっ……っ、はぁ……っはぁ……っ」
 僕はそれだけで腰が抜けるくらいに気持ち良くなってしまって、逃げることができなかった。
「あぁ、ん、ん、んぅ……っ、おね、が……っ、やめ、あっ、あっ、ああっ! な、なんでぇ……っ!?」
「おちんぽしっかり咥え込んで、いやらしいおま○こしやがって……!」
「ぅああっ! ひああぁひ……っ、ひぃう、ぅ……っ! ゃ、あ、あぁん……っ、あんっ! おちんぽ、らめぇ……っ」
「淫乱○学生じゃん、お前こっちの才能あるわ」
 男の人がそう言って腰を振り始めたら、僕の中に挿入っているおちんちんが中を擦ってきて、僕はそれがとても気持ち良くて体を痙攣させながら喘いでいた。
「ひゃっあぁああひ、ぁあっ! ぁんっ、んんっ、やめ、ろぉ……ぅあぁ゛っ! 嫌だぁあ! やめろ、やめろぉお……っ!」
「やめるわけねーだろ! おら、お前が気持ち良くよがってる様子は全部、動画に撮ってるんだ。お前が何か外の人間に言ったら、これをネットに流してやる。そうすりゃ一生消えないで、ネットの中でお前は幾人もの男の慰み物になるんだよっ!」
「ひ、んぁああっ……! やだっ……やめ、やだぁあ……っ! あ゛ひっ……あっあっらめぇっ……あっあ゛ああっ」
 ゴリゴリと僕の奥を抉る様にしておちんちんが突き上げてきて、僕は嬌声を上げてしまった。
「あひっ、こんなの、むりっ、はぁっ、あっあっあたま、おかしくなるっ……あひっ……あ゛っあんっあんっあっあっあっあんっ」
 声が止まらない。
 気持ち良くて涎も沢山流しているし、僕のおちんちんはおしっこが漏れるみたいに液体を吐き続けているし、僕の体はおかしくなってしまっている。
「あっ…あ゛っあ゛あああっ! ひっあひっあへっあ゛っそこっだめっ……おちんぽでっいくっいぐっいぐっらめっあ゛っあ゛あぁっ……」
「おら、おま○こでイケよ!」
「あ゛っ……おま○こ、い、いちゃうっひっあ゛っああぁっ…あっらめえぇっ……」
「いいね、淫乱な子は可愛いよ、ほらほらイケよ!」
「あひっ……まって、あっあ゛っもっ、死んじゃうっ……ああっあっあっあっ……」
「死んじゃうはいいな! それは気持ちがいいって事だ」
「ひあっ……あ゛っお゛っああああっ……あああっ……ひっあ゛っあっあ゛あっ……あ゛ひっいっだめっあああっ」
 頭の先まで突き抜けるみたいな感覚は気持ちがいいことなのだと僕はこの時学んだ。
 絶頂を知り、アナルで気持ち良くなることを覚え、それがおま○こと呼ばれる状態になるまで僕は三時間以上も男の人達によって体を嬲られ続けた。
「ひあっあ゛っあっ……いってるっ……おま○こでいってぅのに……あひっあへっあ゛っあっあんっあんっ」
「もっとだもっと! しっかりとこれを覚えておけ!」
「ひああっもっらめぇっあんっああんっ……あひっ、あたま、へんになるっ……あっああぁ~っ」
 男の人達によって僕の体は作り替えられてしまった。
 その日、僕がこの家に閉じ込められて四時間。
 男の人の小屋に連れ込まれて、この日から毎日犯され続けることになった。
「ひっあっあっああっあっあぁあんっいいっいいのっ!」
 大きなおちんぽが僕の中を自由に行き来するのを感じて、僕は薬がなくても気持ち良くなれることを知った。
 それをされていると嫌なことも忘れられたし、親に構われていない時間を快楽に費やしてしまった方が楽だった。
 だから僕はセックスを覚え、男達に体を開いてしまった。
「あ゛ああっだって、怖いっ……あひっ、い゛っあ゛っああっひっあ゛っあ゛っああああっ……んはあっ!」
「すっかり仕上がったな。今日で終わりってのも残念だが、この身体に覚えた熱を持て余したら、男でも誘ってみるんだな。しっかり仕込んだから、きっとお前はこっちでもやっていけるさ」
 男の人は今日から小屋を立ち去る。
 最近、警察が怪しんでいるらしく、暫くここを離れるらしい。
 結局、居なくなった中森くんはそのまま行方不明になって捜索願いが出されているらしい。
 けど、この男の人が何かしたわけではなく、ただ中森くんは僕と同じようにされ、何かに目覚めたのかもしれないと僕は今はそう考えている。
「あああっ……ひっあ゛っあうっ……んっ……はぁっ……あはっおちんぽハメハメで、おま○こでいっちゃっう……あはっん」
 僕は快楽を知り、それに溺れることを知った。
 もう元の僕ではなかったし、大人に縋る僕でもなかった。
「あ゛あぁあっいくっいくっい゛っ……!あ゛っあ゛っんぉっ……あ゛ああっ」
 僕は男の人に犯されながら、僕のことを気に掛けてくれている担任の先生ならきっと僕の体を気に入ってくれるんじゃないかと思った。
 中森くんは違う世界にいってしまったけれど、この淫らな体を差し出すことで、僕は中森くんとは違った道を選んでみようと思った。
 


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