Loveless short
002
nothing's wrong-何も悪くないよ-
杉悠介は恋人に振られた。
「何だよ、急に、気に入らないとか!」
恋人とは二年も付き合っていた。それなのに急に前からそこまで好きじゃなかったんだとか、実は男にあんまり興味がないとか、女の恋人が出来たから別れたいとか言われたのだ。
急に変わった恋人にはギャルがついていた。
その女はニヤニヤと笑って恋人を取っていったけれど、あれは恋人の収入にしか興味がないブランド好きのどうしようもない消費しかしない女だった。
その界隈では男にブランド物を貢がせては金がなくなった男を捨てるので有名で、それを恋人にも教えたのだが、そこで人を悪く言うなんてと余計に恋人に嫌われた。
たった一週間、杉の出張で会えなかった間に寝取られてしまったのだ。
「ばーかばーか、金も全部むしり取られてしまえ、ばーか!」
酒缶片手にそう言いながら閉店している店の軒先に座って大きな声で叫んでいるから、周りの飲み客が関わりたくなさそうな顔をして遠巻きにして通り過ぎて行く。
「どうしたの?」
その中で急に声を掛けてきた男がいた。
「なに?」
その男はいやにいい男だった。
顔はイケメン、体つきもよく、身長も百八十はある。服装も派手ではあるがブランド物で身を固めていてそれでいて下品な派手さではなかった。
整っていると言っていい、格好で何処かの少し地位のある人に見えた。
「どうしたの? 荒れてるけど?」
「……な、なに」
急にそんなイケメンが悠介の隣に座り込んで話しかけてきて悠介は少し警戒をした。
「こんなところで大声で叫んでいるってことは、少しは誰かに構ってほしいんでしょ?」
そう言われてしまい、悠介は少し恥ずかしくなった。
「あ、いや、その……はい」
もし恋人に不満があって振られた腹いせに騒ぐなら、友人に泣き言を聞いて欲しいと頼めばいいし、一人でマンションに帰ってぐだぐだ言えばいいわけだ。
わざわざ人が多く通る場所で大きな声で愚痴っているということは、それ以外の誰かに構って欲しいからである。
自分を知らない人に構って欲しいところが出てしまっていたのだ。
「それで、どうして振られたの?」
事情を知らないイケメンがそう聞いていたので、洗い浚い経緯を話した。
「ああ、女にもてたことない男が、金目当ての女の手管に引っかかったわけか。あははは、これは身ぐるみ剥がされるまで目は覚めないね。その恋人とは距離を取った方がいいよ。あとで「俺にはお前だけだ~助けてくれ」とか言って金の無心に来るから」
男がそう言うので確かにそれはあり得ると悠介は思った。
男に話が通じて嬉しくなって、あれやこれやと話していると通りすがりの男の友人みたいな人が酒を持って来てくれた。
「悪いね、ここで飲みたくてね」
男はそう言い友人から酒を受け取っている。その友人は悠介をちらっと見た後、すぐに来た道を帰って行った。
「凄いね、このためだけに持って来てくれたんだ」
「ああ、あいつは俺の仕事場の社員だから。今、ちょっと時間に余裕があるって聞いていたから酒を頼んだんだ」
男はそう言い、その酒を悠介に差し出した。
「どうせだから飲んじゃおう」
男は悠介に缶ビールを渡すと、自分も袋からビールを取り出して開けて飲み始めた。
それを見て悠介はここまでしてくれているのだからとビールを開けて一気に飲んだ。
「あ、いい飲みっぷりだけど危ないから一気はダメだよ」
男はそう言いながらも次は日本酒を袋から取り出した。
「最近流行の日本酒、これ上手いんだよね」
どうやら同じ酒が二個ずつ入っているようでその一個を悠介に渡してくる。
悠介はそれを全部飲んでしまった。
気をつけようとは思っていても、今のぐちゃぐちゃな感情の時に身の危険について普段なら気をつけていることすらも気をつけられなかったのだ。
飲んだ結果、前後不覚になるほどに酔ってしまい、身動きが取れなかった。
「あーあ。気をつけてっていったのにね」
男はそう言うと同じくらい飲んだのに一切酔った様子もない男が何処かに電話をかけた。すると一分ほどで男が三人ほどやってきて悠介を抱え上げて運んでいく。
「運んで。いい感じに効いてるから」
男がそう言うと男達は悠介を運んで裏道に入り、そこから何かの怪しげな店に入っていった。
そこは小さな地下バーなどがある場所で、普通の飲み屋ではなかった。
行きつけや知り合いがいる人が飲みに来るような場所で、その地下二階には男の店だけが入っていた。
そこはこざっぱりとした居酒屋風の飲み屋だったが、客は数人いる程度だった。
その店の奥にある扉を潜ると、一気に怪しげな裏側に出る。
黒い扉を抜けていくと、まるでクラブのような派手な音楽が鳴り響き、照明も赤や青、紫と様々な色が飛び交っている空間だ。
その部屋の中央にはキングサイズのベッドがあり、そこに悠介は寝かせられた。
「……やだ……こわい……」
前後不覚になっていても異様なところに来たことだけは分かる。だから逃げようとするも、それを男達がベッドの中心に戻して悠介の手足を押さえつけてきて、悠介はあっという間にパンツと下着を脱がされ下半身を裸にされた。
「高木さん、お願いしますよ」
全裸にされてあっという間に足を開いた状態にされた。
高木というのはさっきまで悠介と飲んでいた男のことだった。
「さて、使い込んでそうだったから簡単に入ると思うけど」
そう言い高木は二本の指をローションで濡らしてから一気に悠介のアナルに突き挿れてきた。
「あ、は……あぅ、あうぅ……」
いやだと思うのに体を押さえつけられて抵抗もできないくらいに酔わされているから、悠介は何も出来ずにその指を受け入れるしかなかった。
「んんっ……は、あー……っひ、んっ……あぁっ……うあ……」
高木はすぐに悠介の中を確かめるように指を素早く動かして前立腺を刺激してきた。
「くぅ、あぁっああっ、あっ、あっ……く、ふう、ううぅん……っ」
酔っているけれど下半身から這い上がってくる快楽が悠介を襲った。
「ああ、大丈夫だ。これならすぐに挿入も出来る。滅多にないいいま○こだ」
そう高木が言うと前立腺を擦り上げてあっという間に悠介を絶頂へと導いてきた。
「ああ……っ、だめ、それ……っああっ……だめ……あぁ、あんっ……っ」
「ほら感度も上々だ。一回俺で慣らそう」
高木はそう言うと悠介に覆い被さり、勃起したペニスを悠介のアナルに突き挿れてきたのだ。
「ああぁ……っ、んあっ、はぁ、はぁうっ……」
圧迫感を覚えながらも、恋人のではないが待ちわびていたペニスが挿入ってきて、悠介は恋人とのセックスを思い出してしまった。
「はあっ、はふぅ……っ、うんんうぅう……っ、はぁ……あっ、あぁん……っ」
「ああいいぞこれ、たまらねえな」
高木はそう言うと激しく腰を振り始めたのだ。
「う、あっ……あ、い……っ、ああっ! はぁ……あぁ……っ」
知らない人のペニスが悠介を襲い、身動きができない悠介はそのまま高木に犯された。
「んああぁっ、やっ、だめ……ああっ……!」
悲鳴を上げても周りの男達はニヤニヤと笑うだけで助けてはくれないどころか、悠介の乳首を弄り始めたりした。
「ひああ……っ、くふ……うっ、あ、あうぅ……はあっ、ああ……っ、ああ……っ」
感じないはずなのに感じるから悠介の口からは喘ぎ声が漏れ始める。
「んふうっ……あああ……っ あう……っく、ふ……」
「感度もいいな、クスリ少なめでいいだろう」
そう言われて悠介はまさかと思った。
どうやらローション自体にクスリが仕込まれているものだったようで、アナルが痛みを一切感じないところか、気持ち良くなっている理由に悠介は行き着いた。
「はっ……やらっ、ああぅ……んっ……っ、あう……っく、ああ……っ」
パンパンと激しく腰を打ち付けられて、どんどん気持ち良くさせてくる高木に悠介は抵抗しきれなかった。
「ああ……は、あぁ……らめっああっんっ、んっ、は……」
アナルは久しぶりに男のペニスを受け入れた。
恋人ともセックスをしていたけれど、出張中は自分で慰めるしかなかった。待ちわびていて会ったのに、振られてショックで埋められない性欲だけが残ってしまった。
「あ……っ、はぁっ、んん……っ、らめっああっあ!」
「こいつ、イクぞっ」
「あぁっ……あっ、あっ、やらっらめっあ……あっ、あー……っ」
「イケよっ! 知らない男のペニスで絶頂しちまえよっ!」
「はう、ああっううぅ……っ、もうらめっ……ああっあふぅ……イクっいくうっっああああっ!」
高木に追い詰められてとうとう悠介は絶頂をしてしまった。
高木は悠介の中に精液を吐き出して、奥へと擦り付けてきた。
久しぶりの精液を生で受け止めて、それで悠介はまた絶頂をしていた。
「はは、なかなかよかったよ、あとはお前ら好きに使えよ」
高木がそう言うと周りにいた男達が次々に悠介に襲いかかった。
「俺が先だっ……うおおお、たまんねえこのま○こ」
さっそく次の知らない男のペニスが悠介のアナルに突き挿れられて腰を激しく振られた。
「ああぅあ、ぁっ、ちょっ、ま、ぁ……っ、あ、やぁ……っ」
高木よりも早急で乱暴な腰の振り方に、悠介は逃げることができなかった。
もう誰も取り押さえていなかったけれど、群がった男たちが悠介の乳首を吸いながら手にペニスを持たせて扱いてくるのだ。
「ふぁ、ぁ、ゃ、だ……ぁっ、やめ、んんっ……ああっ」
「おら、しっかり扱けよっそうだっ」
言われた通りに手に握ったペニスを扱くと男が気持ちよさそうにしている。
「あぁあ、あぁ、あああ……っあぅああっ、あああ…あああっぁっ、ぁん……んっ!? ふっ、んぅっ……!」
口にまでペニスを挿れられてイラマチオをされる。
「ふぁっ……んっ、ん……んっ……ふっんっ……んっ、ふっ……、んっ、んっ」
「おお、出る出るっ飲めよっ」
口の中で射精をされ、精液を飲まされて悠介はもう考えることを止めた。
「んんっ…………んんっあゃぁっ! あっ、あんっいぃっ、はぁっ、ぁっ……ぅんっ」
このまま解放されることはないのだろう。
男達が次々に悠介に跨がり、ペニスをアナルに挿れて腰を振り、精液を遠慮なく吐き出してきた。
「あひ……ひ、あああっだめっんっあ……ぁ……ん……っ」
悠介はそれすら快楽として感じたのだ。
気持ちよさは男達に犯され続けているうちにどんどん気持ち良くなっていった。
どうせ恋人には振られて、捨てられたところだったのだ。
もう誰にも心配はされないまま、こうやって男達に穢されていくしかないのだ。
「んぁ……っ、ぁん、やら、ぁ……っ、やめ、やめて、ああぁ、ひぁん、あぁ、ああぁ、ああ……っ、んあ、やぁ……っ」
男の精液が奥で弾けて溢れ、その熱さに悠介は朦朧としていく。
「ひ……ぃ、ん……っあ、ぁぅ……ひぃ熱、ぃい……っ」
「次は俺だっ、中出しし放題の男はいいなっ!」
「マジな。高木さんが選んだので外れはないけど、男はどうかと思ったが、かなりイケるな」
男達はそう言い合い、どんどん悠介を犯していく。
悠介はただ喘ぎ、助けの来ない空間でただ絶頂をすることだけしかできなかった。
「あぁん、……っぁん、やぁ……っ、やめて……やめて……っ、あゃ、あ、ぁ、あっ」
腰を強く振られ、奥まで抉じ開けられて精液を吐き出される。
それだけの行為なのに悠介はどんどん気持ち良くなってしまった。
「んひゃ、ひあぁあ……っぁふっ、ゃ、ぁ……っあ、あぁあぁ……っああいやあっ……あぁっああ……あぁ、はあぁあああ?」
何度も絶頂をさせられ、男達が入れ替わり立ち替わりペニスを突き挿れて腰を振る。
「あぅあ、あぁ、んあ、あっ! ぁひっ、ひんっ! ゃ、やぁっ、っあっ、あっ、い、ゃ……っ、やめ……ああんっああっ」
悠介はその行為をただ受け入れ嬌声を上げるしかできない。
抵抗なんてとっくに諦めたし、逃げる意味もない。
「あはぁ……っ、あぅ、んあ……ふああん……はぁっ……はぁ、あん……あぁ、やぁ……っ、あぁんっ……」
男のペニスを咥えて精液を飲まされ、全身精液塗れにされて、悠介はそれすらもう気持ちが良く身を捩らせて絶頂をした。
「あぁはんっ! あっ……あゃん……っあんっああ……っぁ、ひぁ、はぁ……あぁん……ああん……んっ……らめ、あんっああん……っ」
とうとうドライオーガズムで絶頂を始め、イキッぱなし状態にされ結腸までペニスで抉じ開けられ始めた。
「ああ、あ、だ、だめっんああ……っあ、あ、あ……っんぁ、ぁふっ、は、はぁっ、はぁんっ」
「これを知ったらもう戻れないぞっほら、ここを抉じ開けて中出ししてやるよ」
「あぁっ! ぁひっ、ひぃん……っ! らめっああんっ! いやっ、いやっ、あ、ゃあ、あっあっ――!」
必死になって逃げようとまた思うも、押さえつけられて腰を振られてしまったら一気に逃げる気力を失ってしまう。
「ぅあぁ、あぁっ! あぁんっ! や、だぁあ……っああんっ……はぁんっ……んふんぅ……っああっあぁっ!」
「おら、出すぞっ受け止めろ!」
「あっぁ、あんんっ……! ひゃっ! あぁっ! あぁっああんっ……あっ! ぃや、らめっ……ああっ、いやぁっ」
結腸の中で精液を出され、あり得ない感覚が襲ってきて悠介はゾクリとした感覚を覚えて絶頂をしていた。
「んぁあっ……、ぁっあっ、あっ、あっやぁあ……っ、ぁ、ひ、ひぃ、ん……っ、いや……っぁ、ぁぅ、らめっ……っ」
自分のペニスから潮を吹き、透明な液体を撒き散らかすと男達が笑っている。
「潮吹きしたぞ、いいな。もっと開発してやろうぜ」
「ひぁあ! ひぁっ! ぁっぁっ、ひぅ……っう、ぁ、あ、あぁっ、ひ、ぃんっ……やっ……だめっ……!」
そう言うと男達は悠介の体中を触り、乳首も開発を続け、とうとう乳首で感じながらペニスで突き上げられて絶頂できるようになっていた。
「んぁああっ……! あぁっ! あぁあっ! あああんっあんっあぁんっ!」
悠介は快楽に堕ち、絶頂をし続けて、男達に犯され続けた。
それは二日間続き、最後には悠介は自ら腰を振って男達の精を絞り取るほどになっていた。
「ふぁっ、あふんっ、ふ、んんぅっ……ぅあんっ、あっあっ、あぁああっ!!」
気持ちがいいなら誰でもいい。
恋人でなくても気持ち良くなれるのだと悠介は気付いてしまい、恋人のことをそこまで好きではなかった自分に気付いてしまった。
未練はあっという間に消えて、その代わり性欲だけが残った。
その後、悠介は二日で男達から解放されたが、有り余る性欲と敏感になった体が残ってしまった。
悠介はすぐにバーに繰り出し、その場その場で激しく抱いてくれる男を求めて街にでるようになっていた。
あれからあの男達は見てないし、あの場所も記憶が曖昧で二度と辿り着けないだろう。そうなったら持て余す性欲を他の誰かで解消するしか悠介には残っていなかった。
ビッチになった悠介はバーにいた男全員と関係を持つようになり、時には別のバーに行ったりもして関係する相手が百人を越えた。
それでも悠介を満足させてくれる男は現れず、夜の街を悠介は彷徨うことになってしまったのだった。
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