Violate
10
視聴覚室の逢瀬は、すぐに教師に見つかってしまった。
直也達が出入りしているのを他の生徒達が見ていたようで、使用しているはずのない視聴覚室の鍵がないことに教師が気付いたのだ。
そしてその鍵を持ち出していた平野がすぐに教師に注意を受け、そのことで直也とのセックスの場所を失った平野は少し荒れた。
そして直也が教室にいる時、他の生徒がいないことをいいことに平野が事に及ぼうとして、直也を床に押し倒しているところを教師に見つかったのだ。
他の生徒もそれを目撃していて、直也が襲われていると叫び、あっという間にそれは学校中に広まった。
平野英次の暴走は教師にも意外なことだったし、かと言って大人しい直也が平野を誘惑したというのもおかしな話だった。
そもそも直也と平野が仲が良かったとか、付き合いがあったとかそういう話は一切なかったからだ。
クラスメイトも意外そうにしていたが、直也は素直に平野に脅されていたと告白をした。
電車で痴漢されていたのを知られたくなかったらと、視聴覚室に連れ込まれていたと泣いてみたのだ。
もちろんその通りで平野もそれを教師から聞かされて、反論はできなかった。
直也は一度だけしか応じないと言ったのに更に脅して直也を犯した。さらにはその動画が出てきて直也が嫌がっているのに平野が卑猥なことを言って直也を犯しているところが証拠として揃ってしまったのだ。
直也はなるべく気をつけて発言をしていたから、平野からすれば撮った動画が全部無理矢理にやっているところでしかないことに気付かなかったらしい。
「大丈夫だからな、関口」
教師にそう言われて直也は言葉少なに頷いた。
結局平野は直也を脅して犯したということで退学になった。
さすがに警察には行かないで欲しいと直也が泣いて言うので、学校としては内々に処理を出来ると有り難がって平野を退学にしただけで済んだ。
直也はそれから高校には行かなかった。
というのも、学校側の配慮で保健室登校という形にしてくれて、直也の出席日数を誤魔化してくれたのだ。
幸い高校も三年になっていた直也は受験さえ出来ればそれでいいと学校側と交渉。親には言わないでいいと、工藤には言わない約束で学校側と取引が成立したのだ。
他の生徒に要らぬ苦労を掛けたくない学校側とこのことを広めたくない直也の思惑が合致して、双方が妥協する形となったはずだが、直也からすればラッキーすぎる結果になった。
それも直也の大学受験は推薦で通り、事件から二週間後の推薦枠で合格が決まったのである。
エスカレーター式の大学付属だったのが有利に働いた形だ。
もちろん、大学側も同じ理事長なので事件を知っているから、直也を黙らせるには推薦で合格させるしかなかったのだ。
なので直也は大学に合格したのを機に、高校には通わなくてよくなったわけだ。
受験のハードルを下げるには推薦で入る予定だった平野を蹴落として、次に成績が良い直也が推薦されるようにしなければならなかった。
そう直也は脅してきたのが平野と分かった瞬間から、この推薦枠を奪い取る計画になっていたのだ。
邪魔な平野は早々に退学させられて遠くの私立に転入したらしいし、二度とこの地の戻ってくることはない。
そして怨まれることもない、自業自得の罠で平野が消えてくれて直也は本当に気分がよかった。
ただ残念なのは、直也を犯してくれる存在がもう側にいないことだけだった。
直也はそれから暇を持て余していたので工藤の会社の手伝いをした。
大学に推薦で合格したことを告げたら、工藤は喜んでいた。
「さすがだ、直也。あと四年、頑張りなさい」
そう言う工藤はすでに直也にそこまでの興味はなかった。
ただ優秀な子は好きらしく、直也が順調に大学に合格したことは喜んでくれていた。
そして会社の手伝いとして雑用を処理するバイトに付くと、直也は工藤のもう一人の息子を紹介された。
「この子が私のもう一人の息子だ。岡田貴志という」
そう言われて紹介された貴志は、百九十センチもある長身と大学時代はアメフトをしていたという太い体の持ち主だった。
顔は工藤によく似ていたけれど、体つきは全然違った。
そして貴志のこちらを見る目が、最初に工藤に会った時の真剣な眼差しであることに直也は気付いてしまった。
「義理の息子だった、関口直也です……」
そう言って握手をすると貴志は工藤と同じように親指で直也の手を撫でてきたのだ。
これはもう遺伝と言っていいのか、工藤の癖を持った男である。
「あとは貴志に指示を受けなさい、後は任せたよ貴志」
工藤はそう言うと面倒ごとは押しつけたとばかりにさっさと帰って行った。
「大丈夫ですよ、ちゃんとあなたの後片付けはしますよ」
貴志はそう言うと、直也を連れて社長室の隣の部屋に入った。
そこは物置にされていたが、貴志が普段泊まり込んでいるらしく、簡易の台所と備え付けのシャワールームまで付いている部屋だった。
「会長が昔から泊まり込みが多くて、部屋の隣に住んでいた名残だ」
そう言われて中を見せて貰ったが、これはどう考えても社員の女性に手を出していただけに過ぎない部屋だなと直也は思った。
簡素ではない少しラブホテルのような部屋作りだったからだ。
「ここで、僕は何をすればいいの?」
直也がそう貴志に言うと、貴志は言った。
「セックスをして喘いでいればそれで君は稼げる」
「相手は、あなた?」
「そうだ」
貴志はそう言うと、すでに勃起しているペニスを取り出している。
「ここ数年、会長が夢中になっていた体だ、興味がある」
どうやら工藤の息子達は父親が手を出した相手にしか発情しないようになっているらしい。父親がいいといったものがいいものであることを学習しているのか、工藤が相当な目利きなのか。
とにかく、数年間囲っていたものであると分かって手を出すのだから、期待も大きいのだろう。
そんな貴志の期待を直也は決して裏切らなかったのである。
「ああああっ……やめっ、ああっそこっ、おま○こ奥っだめっあっああんっだめっ当たってぅっ! 硬いおち○ぽで突かないでぇっ! あひっい゛っんあああっ」
直也を穿ってくるその凶器のペニスは、工藤の物によく似ていたがそれ以上にさらに凶悪であった。
「これが、会長が夢中になっていたメスま○こか……確かにこれは名器と言っていいっ」
貴志は腰を激しく振って直也の中を縦横無尽に動き回っている。
腰使いの旨さや激しさは工藤がもっと若かったらこうなんだろうと思えるくらいに工藤によく似ていた。
その懐かしさから直也は乱れ、嬌声を上げて喜んでしまった。
「やああぁっ……おち○ぽっいいっ……んひぃっん゛あああっ……やぁっあひっんっあああっあ゛ああっんっあっやっ……ん゛んっ……おま○こ壊れる……ああんっ」
強引な腰使いに直也は翻弄されて嬌声を上げ続ける。
その貴志は精液を中に何度も吐き出してくる。
「あっあっあひっあへぇっ……あっあんっあんっん゛んっあぁんっ……それ、だめっ、あっいっひぁっあ゛っんっふ……ああんっ……おかしくなっちゃうっ、おま〇こ、馬鹿になっちゃうっ、ひぁっあっあ゛ぅんっ」
「何を言っている、もっと馬鹿になって貰わないとな。これからお前は私が飼うのだ。お前の全ては私のものになるのだ」
貴志はたった一回直也を抱いただけで、直也を気に入ったらしい。
これまで横取りしてきた会長の相手よりも、譲り受けた直也とのセックスが相当良かったということだ。
恐らく工藤の選んだ相手の中で直也が一番なのだろう。
ただ工藤は少年が好きで青年には興味がなかったのが直也が抱かれなくなった理由の一つであるが、貴志はその辺はこだわりはないようだった。
「あぁんっおちんぽっああんっあっ……っんっああぁっあああ゛あっあ゛っ、おち○ぽっあああああああっあ゛あっあぁっん゛っ、ふぅっ、あっやっ、おくっ……んあっ」
「淫乱ま○こはさすがだな。私の物も綺麗に飲み込んで、さらに奥まで導こうとしている、こればかりは才能があるとしか言い様がない」
「ん゛あああっやっあ゛っうあっひっんんっあああぁあんっ!! あ゛っひっあっあぁっ、も、やらのっ……おち○ぽやらっおま○こ壊れるっ……やらあああんっ!!」
「壊れはしない、お前は私の調教でもっと淫らになるのだ」
「やああっあ゛っひっん゛っああっあ゛っまたっい゛っ……いっんっやああああぁっあ゛あああっああっ、もっ、おま○こっいいっ……おち○ぽっあ゛っああぁぁっ」
貴志に調教をすると言われて直也はその調教に期待をした。
貴志は本当に工藤から直也を受け継いだようで、工藤は直也を囲っていたマンションには来なくなった。
そして援助は公的文書で決めたから養育費はちゃんと振り込まれていた。
それでも貴志は直也を貰い受けたということで、直也にお金を払って直也を会社のあの部屋で何度も抱いてきた。
直也は会社に行けばその部屋で全裸で少し着飾った妙な下着を着けて待つだけだ。
いつでもアナルを使えるようにストッパーを挿れている。
貴志は休憩時間などにやってきては直也を抱いて行くのだ。
「ああああっ……あひっ、イクの止まらないっ……頭変になるっ、乳首と……っおま○こっ…一緒にしないれぇっ……あんっあんっあああっ……」
「もっと淫らになれ直也」
「らめっ……ああっ……おちんぽっ…あ゛っひっらめっらめえっあ゛っあああああっん゛あああっ……ひっ、あっ、お願いっおち○ぽちょうだい……んあぁあ゛あああああっ」
「くれてやるさ。私のものを受け入れて喘ぐといい」
ストッパーを外して一気にペニスを突き挿れられて奥まで挿入り込んでくるペニスに直也は嬌声を上げる。
「ん゛っああっ……ああひっ……い゛っ、あ゛ああっ……らめっ、ん゛っ、ひっ……あっあんっああああぁんっ」
直也にとってこの時間は妙な幸福感があった。
ただ性の道具として自分の意思でここにいる。
貴志は他の誰にも直也を見せる気はなかったらしく、接待に使われることもなかった。
どうやら、気に入ったものは独り占めにする性格のようで、直也はそれも少し好感を持てた。
「ああああっ……やめっ、ああっそこっ、おま○こ奥っだめっあっああんっだめっ当たってぅっ! はああっんっ、やっ……あっあ゛あぁぁっ……あああっ……らめぇっおま○こになるのっ……やぁっあ゛っあ゛っ」
「そうだ、お前は淫乱ま○こだ、私専用のま○こなのだ」
「やあぁっおち○ぽのことしか考えられなくなっちゃうっ、そんなのっやらっ……あっんっああっああぁんっ……やっ、あっあんっあんあんあんあんっひっああっんっあっあ゛っ」
「私のペニスのことだけ考えていればいい。この場所ではそれでいい」
そう言うと貴志は精液を奥で中出ししてくる。
「あ゛あああっ……ああっ、んっひっらめぇっ……これ以上っあ゛っおくっ精液がっ……もっとおま○この奥にはいっちゃうっ……ひっあ゛っあああああっ」
直也と貴志は体の相性がよかった。工藤よりももっと良かったのだ。
それが直也を狂わせていく。
「あ゛ああっ、だって、おち○ぽ、おま○こ、壊れる……怖いっ……あひっ、い゛っあ゛っ、ああっひっあ゛っ、あ゛っあああああぁぁっ……!」
こんなのに溺れたら終わる。
直也はそう思って抵抗もするけれど、逃げ道など何処にもなかった。
「あひっ、こんなの、むりっ、そんな、あはんっおち○ぽ動かしたら……っあ゛っ、ひっ、あっ、あぁあんっあひっ……、い、いいっうあ゛っ、あんっ、あんっ、あっ、あっ、あっ、あんっ」
「直也、しっかりと私を受け入れろ、それだけでお前の人生は安泰だ」
グリッと結腸を開かれてそこにペニスを突き挿れられて直也はガクガクと絶頂をしていた。
「あ゛~~っ……、ひっあ゛っ、ああぁっ…、あっ、おち○ぽ、らめえぇっ……あああぁっひあっ……おま○こがっいいっあ゛っ、あ゛っ、ああああーっ……」
思った以上に得られる快楽に、直也はもう観念をすることにした。
もうこの先、この人以外が直也を抱くことはないのかもしれない。
ただ翻弄され続けた小さな自分は、きっと学校というものを卒業すると同時に置いてくるのだ。あれらは過去になって直也を悩ませるけれど、もう傷つけることはできないのだ。
「あああっ……、ひっあ゛っ、あっあ゛あっ……、あ゛ひっ、いっいいっ、あああっひぃっ、あ゛っ、あんあんあんあんあんっ! きもち、いい、んああっ」
直也は貴志のペニスによがって腰を振り、自らも貴志を求めていた。
「あ゛ああ~……っ、い゛いっ、、きもちいっ、おち○ぽすごいっ、あ゛っ、ひっ、あぁあんっ」
「そうだそれでいい、直也は私の物だ、それでいい」
それを分からせるように直也の中に貴志が大量の精液を吐き出していく。
「あ゛ひっ、やっあ゛っあ゛っああっんひぃ、っあ~~~っ精液がきたっああん中出しされてる……熱い……んふ、ああんっイクっいくっああぁぁぁんっ!!
直也はそれを受け止めて、やっと幼かった泣いている自分を解放してやることにした。
それから直也は貴志との関係を続けた。
貴志は直也を相当気に入っていたのか、青年になってしまった直也を手放すこともなく、毎日直也を求めてくれた。
大学時代も就職をしても、直也は貴志の側で貴志に求められて過ごした。
それが愛という形ではないことは知っている。
貴志は直也を支配しているだけで、その支配に直也が満足しているだけである。
愛なんて囁かれたこともなかったし、求めたこともなかった。だからそれは要らない。
ただこの体を満たしてくれるなら、貴志でなくてもいいのだ。
それは分かっているけれど、今は貴志が満たしてくれているので他の誰も要らなかった。
いつか貴志も直也に飽きることがあるかもしれない。
そうなった時に、直也はどうすればいいのかと少しだけ考えている。
きっとその時もまた直也は他の男のペニスを求めて体を使ってしまうのだろう。
そういう風に育ってきた直也は、体を使うことでしか相手を求めることができないのだ。
それは不幸であり、きっと幸せにはなれないことなのだろう。
けれど、直也はそうして生きてきた。
そうすることでしか生きられないのだった。
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