彼方より
008
ストーカーと同棲する
イヴァンの襲撃によって俺は翌日もイヴァンに犯され続けた。
あいつ遠慮一切ないからな。
全力で抱いてくるから俺も逃げられないし、気持ちが良すぎて喘ぐだけになっていたし、最後はもう俺もノッてきてしまって付き合ってしまった。
「も、無理」
さすがに次の日の昼過ぎまで半分寝ている状態でもイヴァンが中に居続けるからさ、俺も寝ながらでもイヴァンは構わないようで中出しし放題ってわけだ。
体中ドロドロになったら風呂に放り込まれ、綺麗になったらベッドから床の絨毯の上でもされてしまって、もうね部屋中酷い有様よ。
でもそんな状態でもイヴァンは平気で起きていて、俺が半分寝ている間に寝室は掃除してしまった。絨毯を剥がし、庭に干して、ベッドはマットレスみたいなのは防水加工がされているので布団だけクローゼットに予備があったのでそれを敷いてくれて、濡れた方は魔法で洗濯して庭に干してくれていた。
綺麗になったベッドで俺は寝かされて、そのまま見事にブラックアウト。
起きてどうなっているか分からないけれど、イヴァンが悪い事をするとは思えなかったので意識を手放してしまった。
それから夕方に目を覚ましたら、隣でイヴァンが寝ていた。
こいつ帰ってなかったのかと思ったら、案の定、アナルにペニス突っ込んだまま寝てやがる~~~~~~~!!
どんだけセックスしたいんだよこいつ……つか、中出ししたままなのかよ。
それで俺がちょっとでも動いたらペニスが抜けるからか、イヴァンが俺の腰を掴んでしっかりとペニスを押し込んでくる。
「……んっあっ」
思わず俺が甘い声を上げるとイヴァンはそのまま俺の腰を掴んで腰を振り始めたのだ。
「んっあぁあーっ、おちんぽっだめっ……あ゛ひっ、んっあ゛っあんっあんっあんっ」
結腸までペニスが挿入り込んでいて、俺はもうこれをされるととんでもないくらい感じてしまうようになった。
体が喜んでイヴァンの行為を受け入れてしまって抵抗なんてできない。
おそらく俺の中の称号、淫乱が抵抗感をなくしてしまうんだと思う。
それにそれを発動させたのがイヴァンだからかもしれないけれど、他の人と寝たことはないのでそもそも分からない。
「あ゛っあ゛あああっ! あ゛ひっ、そこっ、らめっ、あ゛ああっ、だめっしんじゃうっ、そこばっかゴリゴリしないれぇっ……! あ゛ーっ、あ゛ーっ、んっあああぁっ……!」
結腸を抉じ開けて挿入ってきて、自由に動くイヴァン。
寝てるままだけど、夢の中でも俺のことを犯しているんだろうな。腰使いが絶妙なんだよこいつっ!!
「――はっ、はぁっ……! ああ……っ、らめっああ……っく、くぅううん……っ! んんっ……は、ぁん! あぁあ……っ!」
「……ハル……」
「ぁはっ、はぁっ、はぁ……っ、らめっ……っ、ああ……っあんんぅ……! んんんぅうう……っ!」
イヴァンが俺の中に精液を中出ししてきた。
たっぷりと熱い精液が溢れて俺の中を満たしていく。
もう何十回と出されているんだけど、俺はその毎回感じて絶頂をしてしまう。
「やっ! あっ、ああんっな、はあんっは……っ、はぁ……っ、あん、ああぁ、んあぁ」
イヴァンは射精をしながらでも腰を動かし続け、出しているから萎えるはずのペニスは堅さを保ったままで俺の中を抉り続ける。
「あ! ああん、……あっ、あぁん……っああっ! あああぁっ……らめぇっ、あんっ出てるっ、あっあひっあ゛あぁあっはああっ、もっらめぇっ……ひあああっ」
結腸まで突き挿入れた状態で中出しをされて、俺は天に昇るほどの快楽を見せられてしまった。
これがまた気持ち良すぎる。
嫌なんて思ってるのは俺の口だけ。
本心は気持ち良すぎてもっとしてほしいと思っている。
「んあぅ……! んああんっああっ……んぁ、ぁふっ……ん、やらっ……! ぁ、や、やめ、あんっ!」
逃げようとすると腰を掴まれているから逃げられないし、イヴァンのペニスは萎えることをしらない。
ほんと常時勃起状態なんだよな。
鬼人って確か、性欲が強いってファンタジー小説では言われていたっけ?
そんなことを思い出して、俺は本当にもうイヴァンによって振り回される。
「んあああっ……なかっ……ああっ……あ゛っ、あぁぁあっひああっ、もぅっだめ、あ゛っあっふあああっ……なか…だめえぇ……っ、まだ出てぅっひっうううっ……中出し……されてるぅ……あああっ」
ビクビクと体を震わせて絶頂をしているのに、中出しをされてそれでまた絶頂。
完全にドライオーガズムを覚えた体は快楽の絶頂中も攻め立てられて、俺は堪らなくてまた絶頂をするのだ。
「イってっ……ふあっあっあっい゛ってぅっ、らめっだめええっ、今はっぐりぐりっ……ひぁっあぁん゛っあ゛っ……もっむり、い゛ってぅっ……イクの止まらないっ…ひぁあっおま〇こらめえっ…あっあ゛っあっ……」
イヴァンの腰使いにまた追い立てられて絶頂しながら絶頂させられて、俺はただ嬌声を上げるだけになってしまった。
「はあぁっやっ、またずっぽり、はいってぅっ……ん゛っあっあ゛っああんっあ゛っらめぇっ、すご……いっい゛くっいっちゃっ…んああっ中でっ、あ゛っあーっ……だめ、今っ、動いたらっあっんっいぐっんあああぁああぁぁっ」
イヴァンが精液を中出ししてきて俺はそれでまた絶頂をする。
もうそれは夜中までまた続いて、俺はそのまま気を失うまで攻め上げられた。
結局、イヴァンが突撃してきてから丸一日セックスをして過ごしてしまったわけだけど、もうどうでもいいやほんと。
さすがに三日目はイヴァンも満足したのか、玄関の内鍵を直してくれた。
道具は借りてきたらしく、材料はしっかりとイヴァン持ち。商業者組合にはイヴァンが力任せに壊したことは報告して自分たちでしっかり直すことで了承して貰った。
呆れられたけどな!
鬼人の力はかなり強く、一般的な人とは違うらしいんだよね。
あの時イヴァンは俺の家に入りたくて本気で襲撃してきたからこそ、内鍵も壊れたわけだけど、もうイヴァンが来るときは諦めて素直に開けた方が色々面倒臭くないかもしれないと俺は思ったほどだ。
「よし、直ったぞ」
「そうか。じゃあ、飯を食いにいくか」
俺はそう言って道具を返しにいくイヴァンと一緒に家を出た。
「ハル……悪かった」
イヴァンがそう言ってきたので俺はふうっと溜め息を吐いてから言った。
「いいよもう、直してくれたし、違約金は取られなかったし」
「でも俺はハルと一緒にいたい」
「分かった分かった。お前を排除してもどうせまた窓ガラスでもぶち破って入ってくるんだろう……そうされると家を追い出されて困るから次からは入れてやる」
俺がそう言うとイヴァンは首を横に振った。
「違う、俺はハルと一緒に暮らしたい」
「……はあ?」
俺は思わずイヴァンと向き合った。
「なんで?」
俺としてはなんでイヴァンが俺にそこまで執着するのか分からない。
「だってハルは可愛い……俺の好みだ」
「……嘘ばっか、俺がアレ持ってるから興奮するんでそう思ってるだけだろ」
「そ、それもあるけど。そもそもこの世界にはハルしかアレを持っている人はいないんだから、そこは仕方ないだろう」
「は? 俺だけってどういうことだよ」
俺は思わずそう聞き返していた。
勇者召喚者から生まれるなら、世界中の何処かに過去に聖女として呼ばれた人がいて、その子孫の中に聖女の能力を持った人がいるはずである。
「一世代に一人しかいないのがアレなんだ」
イヴァンがそう言うので俺は少し天を仰いだ。
なんだと……それじゃ俺が聖女であることは一生誰にも口が裂けても言えないってことじゃん……なあ。
どうせ聖女くらい一人二人いるんだろうと思っていたから大したことないと自分を宥めていた俺であるが、もし聖女に何か意味があって重要な役割を持っていたら、俺はその運命から逃れられるのか?
そんなことを思ったのだけど、それをイヴァンが察して言ってくれた。
「正直に言うと、別にアレにはそこまで意味がない称号だ。じゃなきゃ淫乱が付くようなこと、俺でもしない」
イヴァンがそう言うので、俺はちょっと目が遠くなった。
特別な存在だったらもっと大事にしてくれたらしいが、そうでもないので大事にされずに裏技使われて淫乱にされたわけかよ。
でも特別になりたかったかと言われたら全然なりたくなかったので聖女の称号なんて消えてくれていいんだけれどもさ!
「……でもアレが関係しているより、俺はハルだからこそ反応をしたと思ってる。だって鑑定で見る前にハルとは寝てたから」
とんでもないことをイヴァンは言った。
「え、鑑定をして俺がアレだからじゃなかったのか?」
「鑑定する前には俺のは反応していた。だからハルじゃないとダメだ」
そう力説しているうち商業者組合に到着した。
イヴァンが借りてきた道具を返して内鍵を直したことも報告をした。
「次からは気を付けてくださいね。何か壊しても自腹ですよ?」
「わ、分かりました」
一軒家って意外に大変かもしれない。
イヴァンとはそこで別れて、俺は街で買い物をしてから家に戻った。
するとすぐに家のチャイムが鳴った。
結局その日もイヴァンはやってきた。
仕方なく扉を開けてやるとイヴァンは荷物を手に持って入ってくる。
「おい、まさかお前」
「うん、ここに俺も泊まる。もちろん代金は半額払うし、魔石分も払う。一緒に住みたい、ハルと一緒にいたい、絶対に一緒にいたい。ダメなら庭にテント立てて住むから!」
そう一気に言われてしまい、俺はもう観念してしまった。
「分かったから、こええよお前」
「ハル、ありがとう! ハル、大好き!」
そう言って俺に抱きついてくるけれど、二メートルの男が百六十五センチの男に抱きついたら俺が宙に持ち上げられてしまうんだけどな。
イヴァンの人懐っこいところに呆れたが、俺は暫く人と暮らすのも悪くはないかもしれないと思った。
というのも、この世界の娯楽は一人暮らしだとほぼないといえた。
話し相手がいた方がいいし、そのついでにセックスをするのも別にいいかなと。だって、もう二回も済し崩しにやりまくっている以上今更な気がしたのだ。
恋人でもない男とセックスする異世界生活というのも珍しいのではないかと思えたので、これはこれでまあいっか。
というか、もう面倒になってきたのよ。
そのうちイヴァンの方が落ち着いて俺から離れる時がくるだろうし、レギオンさんと組織を組んでいるらしいから、仕事ができたらいなくなるだろうし。
そういう気軽な関係でもいいんじゃないかな。
「お前は冬の間、ここで暮らすのか?」
俺がそうイヴァンに聞くと、逆に聞き返された。
「ハルは?」
「あ? 俺か? 俺は冬は砂漠を渡れないって聞いたから冬はここで暮らして、春になったらセフネイア王国行きの商隊にでも入って仕事受けて移動かな?」
そう俺が言うとイヴァンは言った。
「俺も春になったらセフネイア王国に戻る予定。ハルもセフネイア王国に行くなら、俺らと一緒にいかないか?」
「んー……それだけど仕事があるかもしれないから、ちょっと保留な」
「仕事?」
「モルトさんから予約は入ってるんだ。でも家族がまだ説得できてないらしくてね。それで春までに決まるかどうかって。もし春に移動をしなくても、その先にまた仕事を依頼するかもしれないからとも言われていて」
「なるほど。モルトさんほどの商人が荷を持って完全移動するってことは王宮は相当バカなことをしたんだろうな」
イヴァンがそう言うので俺は言っていた。
「勇者召喚して異世界人にどうにかしてもらおうとしている時点で、この国終わったなって感じだけどな」
俺がそう言うとイヴァンはなるほどそういうことかと頷いている。
「ハルはどうこの世界に来たのかと思っていたが、勇者召喚か。でも、なんで聖女なのに自由になれたんだ?」
そりゃ不思議でしょうね。
そう思うのは仕方ないだろう。
だから俺は最初からイヴァンに話して聞かせた。
ちょうど宵闇の時間。暇だし俺も自分の感情を整頓するにはちょうどいいと思ったのでこの世界にきた原因から全部をイヴァンに話していた。
イヴァンは俺の話を時々質問をしながらも聞いてくれて、城を追い出されてから称号や技能は解放されて何とかなったと聞いてホッとしてくれた。
「なるほど、城を出ることで技能解放だったのか。そりゃ誰も分からない条件だったんだな。神に会わなかったということから、そういう特殊な条件付きにされたのかもしれないな。巻き込まれた者というのは何人か聞いたことがあるが、大体技能なしで一般的な生活しかできない異世界人なんだ」
「じゃあ、他の人にも条件があって、俺みたいに条件解放されてないままの人もいたのか」
もし城を早急に追放されることが全部の条件だったなら、それまでの人はその条件をクリアできなかったのかもしれない。
「普通は巻き込まれた者は城の者が責任を取って、それなりの仕事を城で与えて暮らしを保証するからな」
なるほどそこをケチったのがグノ王国の王族どもってことらしい。
そのお陰で俺は技能解放がされて、聖女以外の技能はお得なものになってるけどね!
放り出されてラッキーだったのか、城で丁寧にされる方がよかったのか正直分からないけれど、俺は今の生活の方がそれなりに楽しい。
だからこれはこれでそれなりに運良く来ていると思っている。
どうせなら運とかもSレベルかそれ以上だったらいいのにね!
俺はそう思って願った。
『願いが届けられました。幸運が最高値で解放されました』
久々に聞いたナビゲーションの声。
「ふおおおおお!?」
俺は思わず大きな声を上げてしまった。
とんでもない運が解放されたことに俺は奇妙な声を上げてしまったからイヴァンが驚いている。
「技能解放か?」
技能やレベルなんかが上がると人が光って見えるらしいんだけど、俺が光っているので技能解放だとは分かるらしい。
光り方が違うのは魔力持ちには分かるらしい。
「あ、ああ、願いが届いたとかで、幸運がついた」
「珍しいな、確かに幸運が付いたな。幸運持ちは商人には喜ばれるんだぞ」
どうやら幸運持ちが商隊などにいると、その効果が商隊にも及ぶらしいのだ。
つまり幸運の招き猫みたいな扱いになるらしい。
何か知らないけど上手く技能も解放されたラッキーじゃん。
【名前】ハル
【技能】鑑定 収納 生活魔法 隠蔽 言語理解
【称号】聖女 8 淫乱 10
【運】幸運
聖女と淫乱の称号だけいらないけどな!!
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