Spell-bound

6

「永山さんが、僕を好き?」
「そうだ」
 裕磨はその意味が分からなくて首を傾げるが、永山は裕磨がそうなるのは予想ができていたようだった。
「俺があいつと出会ったのが、中学の時。裕磨を紹介されて一目惚れ。でも裕磨はあいつのことが好きそうだったし、割り込めないくらいに世界ができてたからな。でも関わり持っていたらいつかチャンスがと思わない日はなかった」
 永山はそう言い裕磨の?を撫でる。
 裕磨はそれで納得がいった。
 永山が優しいのは裕磨がずっと好きだったからだ。
 意味のない優しさはそうそうあるものではない。峻のように訳の分からない優しさを見せる人ほど怖いものだ。だから永山の優しさに理由があることがこんなにもホッとすることだと裕磨は気付いたのだ。
「……僕は、その理由があって優しいに理由があって、ホッとしました……」
「だろうね。人間ある程度の下心がないとセックスには至らないもんだよ? さすがに俺でも好みですらないのと寝たりしないからな」
 そう永山に言われて裕磨はちょっと赤くなっている永山が可愛く見えた。
 峻以外の誰かに、こう心を動かされることはなくきたから、裕磨も少し顔を赤らめた。
「すみません……今日は本当に」
「構わないけれど、裕磨は今更ながらにあいつの異常さに気付いたってことか」
「はい……本当にどうして今まで平気だったのか、自分でも理解が追いつかなくて、それでパニックになってしまいました」
 裕磨がそう言うと永山もこればかりは仕方がないと言った。
「あいつが上手いこと洗脳していたってことなんだろうな。感覚が麻痺するっていうのはそういうことだ。それで完全に会わなくなって洗脳が解けたら、まあそうなるわな。気持ち悪い以外にあいつを表す言葉はないと思う。だからそう思うのは自然だ」
 永山がそう峻を表するので裕磨は永山に聞いていた。
「もしかして……あの人と親友っていうのをやっていたのは、僕がいたからですか?」
「そうだよ? それ以外何の得があるのだ? あんな人でなしと連む理由なんて。まあ俺も大概酷い人間だったけれど、仮にも親友のお気に入りを横やりで奪うことはしなかったよ。フリーになるまで待ったんだから」
 そう永山が言うので、確かにそうだなと裕磨は思った。
 大学四回生の時に峻が離れていき、そこから繋がりもなくなってから永山と再会した。
 そして永山は裕磨と峻が切れたことを知って、裕磨に誘いを掛けてきた。
 セックスだって好きだったからしたことであり、性欲を満たすだけではなかった。愛情が確かにそこにあって、裕磨は永山に大事にしてもらっていたのだ。
「そう、何ですね……あの、もしかしてお昼休みにまでしていたのは……」
「嬉しくて止まんないんだよ。お前が目の前にいるのに抱かないなんてあり得ない」
 永山がそう真剣に言うから裕磨はちょっと笑ってしまった。
「笑うことないだろ……裕磨」
「ごめんなさい……永山さんほどの人が……って考えたらおかしくって……っ」
 裕磨はそう言って笑いが止まらなくなった。
 永山はものすごくモテる。女性は憧れの眼で見ているし、取引先の人だってそういう眼で見ている。
 けれど永山は仕事人間で仕事に関して厳しいので近づけば近づくほど永山の厳しい性格について行けないらしい。そこで一般的な女性は脱落する。そして夜の女ならセックスまでは持ち込めるが、一般的な結婚となると話は別だった。
 永山はプライベートに絶対に夜の女を立ち入らせないのだ。もちろん迫ってくるのもいるが、永山の態度が冷たくなる。そういう約束を守らないのが一番嫌いらしく、弁護士を通して抗議するらしい。
 この辺りは秘書課の人に聞いたので間違いないのだが、裕磨もこれらに対処するはずだったが、襲われているのは裕磨なので対処法は意味がなかった。
「どうやら裕磨の混乱も治まったようだね」
「あ、本当だ……永山さんが、凄く面白かったから」
「告白したのに、面白いなのか」
「そこじゃなくて……あの、ですね……嬉しかったんです、そこは。僕は、ちゃんと告白されてその人に誠実にして貰ったのは初めてなんです。それに永山さんがあの人に取られることはないでしょ?」
 裕磨がそう言ってニコリと笑うと永山は一瞬だけ想像でもしたのか眉を顰めたが、それでも裕磨の言葉には永山の好意を受け入れる返事であることに気付いたようだった。
「まあ、俺があいつとなんて絶対にあり得ないから、俺からすれば裕磨があいつに取られる可能性になるしな」
「それはないですよ」
 裕磨の方が峻に狙われていると言うと、裕磨はそれで流されることはないと言う。
「僕にとってもうあの人は理解の範疇を超える人でしかなかったです。怖いし、近づきたくもないです」
 そう裕磨は言った。
 恐らくだろうが、峻が夜の道に進んだことで裕磨と反りが合わなくなることが分かっていたから峻も裕磨から離れたのだろう。けれど久々に会ってしまったせいで、峻も混乱していたのではないだろうか。
 けれど裕磨の絶対的な好意はもうそこには存在せず、二度と取り返しの付かない拒絶で裕磨と峻の幼なじみとしての関係すらも終わっただろう。
 もう既に相容れない関係になってしまったのだ。
峻は二年の間に変わったのではない。
 二年の間に変わったのは裕磨だった。
 裕磨は永山の手によって少し変わった生活をしながらも普通に会社に勤め、そして仕事をして普通に生活を続けられた。そのお陰で世間一般というものを身にしみて知っていたからこそ、峻の異常性にやっと気づけたのだ。
「裕磨……これからは俺と恋人になってくれるか? すぐに返事はしなくてもいいけれど、前向きに考えてくれると嬉しい」
 永山がそう告白をしてきて、裕磨はそれに頷いていた。
「都合が良すぎると思うけれど、僕は永山さんを嫌いになったことはないです……いつも気に掛けて貰って、嬉しかったです。いつも僕の話を聞いてくれてありがとう」
 今更ながらに永山の優しさが本物であることを知り、裕磨は永山に抱きついていた。
 そして言っていた。
「今、抱いてください……めちゃくちゃにしてください」
「まかせろ、一晩中抱いてやるさ」
 裕磨から誘ったのは初めてだった。
 だから永山もそれを聞き逃しはしなかったし、あんなことがあった後だとも言わなかった。
 裕磨はここで初めて永山の意図を知りながらも抱かれようとしている。
 それは前向きに永山との関係を考えているという証拠だ。
 永山がそれを逃すはずもなかった。
 永山は裕磨に優しくキスを繰り返しながら、裕磨の服を脱がせた。
 それからの永山は性急だった。
 裕磨の気持ちが向き合ったのが嬉しかったのか、大事に大事にいつも以上に激しく裕磨を抱いた。
「んっ……んふぅ、ぁっ、あっ、んぁあ……ぁんっあっ、あっ、あっ! ひ、ぃぁあああん!!」
 裕磨のアナルに永山のペニスが入り込んで、奥を抉ってくる感覚はいつも以上に激しくなっている。
「あぁあ、あ、あ、あ! ふぁああ……んっいい、あぃいいいっ!」
「裕磨……いつも以上に感じているな……いいぞ、そのまま曝け出してくれ」
「ああぁん……んふぅっあんっあんあん! おちんぽっ…ああ……永山さんのおちんぽっあんいいぃいい……っ! いいっあっ、んぁああっんふぅっ……ぁん、あんっ……んぁあっ」
 裕磨はそれまで感じなかった感覚をここで抱いた。
 永山から愛されていると分かったとたん、自分が今永山を一番好きでいる事実に気付いたからか、体が心が満たされてる気がしたのだ。
「ああっんっあああんっおちんぽっんっいいっ! そこぉっそこ、あ! あ! あっぁあ! あぁんっ、ぁんっあんっ!」
いつも以上に体が快楽を感じて、痙攣しながらも何度も絶頂をする。
「あぁんっあっあぁあーっあ! あんあんあん! んふぁ……あ! ぃあっ……そこ、そこおま○こいいっあああんっ!」
「そうだ、裕磨もっと感じて、もっと求めてくれ……愛しているよ裕磨」
「あ゛ああっ……だめっ、奥までおち○ぽ入っちゃうっ、んひっ、い゛っ……あっ、あああっあ゛っ、おち○ぽ、きた……あっあ゛っ、ん゛っあああっ」
「ここをこじ開けて奥までいくと、裕磨はどうなるんだろうね……ほら、ここ!」
 そういい結腸までこじ開けて永山が挿入り込んでくると裕磨の眼がチカチカと光るくらいに衝撃がきた。
「あ゛ひっ……んっあっあ゛っ、あはぁっ……んんあぁあっ…ひっ、あへっ…あっ、おち○ぽ奥まで入って……る、あんああっ」
そこまでこじ開けられて挿入られたら、とてもじゃないが軽いセックスなんてもうできなくなる。
「ああぁっ! あっあぁんっ……おちんぽっらめっ、あっあっあっ……あひっ……あっあんっあっ……あぁっ……だめ、あぁんっ……らめぇっ……はぁっ、ああんっいいっ」
「駄目じゃないよ……、気持ちがいいんだよね? 裕磨?」
「ひああぁっ……あぅっ、ひぁん、あっあっあんっあぁんっ……あっあっ、あーあーっああぅっ、だめっそこ、おちんぽだめっだめっ……もう、おま○こっついたらぁっあっ、きもちいいからっはああぁんっ……」
溜まらなく裕磨は永山のペニスで感じて、そのまま絶頂をした。
 ドライオーガズムで達してしまい、体がガクガクと震える。
 その間も永山は余韻を楽しんでから、また奥を深く突き続けてくる。
「あ゛ああんっああっ!! ああああっあっぁっあっ、いいっ、おちんぽっきもちいいよぉっ……、あああぁんっはぁんっ……あっあっあひぃっ! あっあぁっ、あっ……、らめっ、あーっ……」
絶頂がまだ続いているのに突き上げられて奥を擦られると、裕磨はそれまで感じたこともない絶頂をまたしてしまう。
「あーっ……はっあぁっ、あっああぁっあひぃっ! あんっ……あっあっあああぁぅっあっやっ! あぁーっ……らめぇっ、んっはぁっぁああっ」
「ああ、何度もイッてくれてるね。裕磨がここまで絶頂するのは初めてだね……嬉しいよ、もっと俺ので狂って裕磨」
「あぁっあっ、あんぅっ……、や、あぁっあーっ……ひっ、ああっ、あぁあんっんっんっ……はぁっぁ、あぅんっすご、いっ……ひゃぁっあっはぁっ、あぅんっ!」
「絶対にもう離さないよ……裕磨、愛しているよ」
永山はそう言うと裕磨の足を大きく広げて更に長いペニスを完全にアナルに突き入れた。
「あぁあああっ……あああっ、あぁああぁんっ……やぁああっ! あっいいぃっひぅっ、あっ、あぁんっ! あぅっあっあんっいいっ、んっ、ひああぁっいいよぉっ」
「どういう風にいいのか、裕磨全部口にしなさい」
永山は裕磨が感じていることを全部言葉にするように求め、それを裕磨は口にした。
「あっあんっあんっ、もうっ、らめっおま○こっ、ぐりぐりされてぇっ、きもちいいよぉっあぁーっ、いくっ、おちんぽでいくっ! ひぃあああんっ、いっちゃうよぉっ! あっはぁあんっ! ああ、おま○こされてっいっちゃうっああんあんあんっ!」
裕磨は自分が感じていることを口にしながら、永山のペニスに突き上げられて絶頂をした。
まだドライで達したので、快楽が長く続いて痙攣をしている裕磨を永山はペニスをゆっくりと出し挿れしながら裕磨の中を縦横無尽に突き上げている。
「はぁ……あん、んあっ、やぁああんっあぁっ、あんっ……らめぇっ、そこやぁっ……あっ、ああぁっやっ、あぁっそんっ……はぁっ、ああんっ! んっあぅっ……やっあぁっあぁっ、らめっ、んんっ、ひぁんっ……! あっ……あぁっあっ……永山さんの、お、おちんぽっでっ、おま○こもっとぐりぐりって、あっやっ、あはぁんっ……」
「お望み通り、また絶頂してみせて、今度は中出ししてあげるから」
「あああぁ、あぁ、ん……あひぃっ、ああーっ、おま○こ、もう、やぁっ…ああっ…あぁんっ……、あぁああんっ、もっやらぁっ、いっちゃう、おちんぽっやらっいくっやらっあああんっあああんっあああんっ!」
 今度は永山に精液を奥で中出しされて絶頂をした。
「ああっ……精液きたっあぁんっ、あんっ、あんんあんっんっ、あぁっ、あぁん……きもち、い……中出し、きもちいいっあひんっ」
 たっぷりと奥に精液を注ぎ込まれて、裕磨は夢見心地になった。
 中出しされるのは好きだったけれど、更に奥まで突き入れられて結腸で出されるのが溜まらなく気持ちがよかったのだ。
「もっとだよ、もっと中に出してあげるからね、愛しているよ俺の裕磨」
「あぁあっ……ああ僕も好き、あぁっ、おっきいっおちんぽがぁっ……おま○こ、ごりごり擦ってっはあぁっ……んっあぅっ、きもちっ、いいっ……!」
「ほらまた中出しするよ、奥で出されるのが好きなんだね、分かってるよ奥でたっぷりと出してやる。ほら裕磨、派手に絶頂してみせてくれ」
「あ゛っああっあっいくっいくっまたおま〇こイっちゃうっ……ひぁっ、あ゛っ、ひあん゛っあっ、あ゛ああっあぁっ……ああんっああんっいいっいくいくっ!!」
 裕磨はその日際限なく絶頂をさせられ、完全にドライで達することを覚えた。
 けれど快楽は更に先まであるようなセックスだったので、裕磨はそれに溺れそうだったけれど、永山とならそれを体験するのもいいかもしれないと思った。 

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