noise

5

「いいっ……きもちいいっおちんぽ……ああっ……いいっ気持ちいいっ……ああんっああっあああんっ」
 登和は自分を偽るのを止めた。
 セックスは気持ちがいい。
 それは無理矢理教えられた価値観だったけれど、結局セックスが好きだった。
「あ゛ああっ……あっ、あ゛っ、らめっらめええっ、あ゛あああぁっあ゛っい゛っ、あっんっ、いくっあ゛あ゛っあっらめっあ゛っんっ、あっ、あぁっ、いくっ、いっちゃうっ……ひあぁあああん!」
絶頂をし、狂ったように求め合うのも、きっと心地いいからで、快楽に溺れた方が楽しかった。
 楠瀧はもう完全に登和のところまで堕ちてきていた。
「登和、ああ嬉しい、登和を抱けるのが嬉しい」
 楠瀧はあのレイプ紛いのセックスを一瞬後悔をしたらしいが、それは登和が望んだことだからと登和は楠瀧を宥め、こうなったのはお互い様だからと楠瀧を三日間部屋に閉じ込めてただひたすら登和自身を抱かせた。
「いい……ああんっ楠瀧のおちんぽっいい……ああんっああっ……きもちいいっああんっ……ああんっおま○こっああんっいいっちくびぃっ、あぁんっ、ふぁああっ」
楠瀧は登和の誘いを断らなかった。
 一旦荷物を取りに帰り、食べ物を持って登和の部屋にまたやってきて、本当に三日間登和の部屋に居続けた。
 食事は簡単に食べられるものを買ってきて、食べながらでもセックスは止まらなかった。
 乳首にジャムを塗って舐めてきたり、楠瀧のペニスに垂らしてそれを登和が舐めたりと異様な状態を繰り返した。
「ふあぁっ……きもちぃ……ちくびっ、ああぁんっああぁあ……あぁっ……あっあっあああっあっああああっ…いい、気持ちぃ……っ、んっ乳首っああぁっ……ああぁっ!」
 今だって乳首にマヨネーズを塗ってそれを楠瀧が舐めながらマヨネーズ塗れだ。
 こうなったのは昼食に冷凍たこ焼きを電子レンジで温めて、マヨネーズを付けて食べていたらいつの間にかそうなってしまったのだ。
「あっあっあんっイくっ、乳首だけでっ……乳首舐められて、おま〇こひくひくさせながらイっちゃう、きもちぃ、あっあああああんっ」
絶頂をした瞬間に一瞬の弛緩した体に楠瀧がペニスを突き立ててくる。
それだけで登和はまた絶頂をするけれど、楠瀧はすぐに腰を振り始めた。
「あ゛あぁっ……楠瀧のおちんぽしゅごいっ、、ああっ、あっ、ああっあっあんっあっあ゛ああぁっ……楠瀧すきっおちんぽすきぃっ……おま○こっハメハメされて、イキまくちゃうっ……あ゛っ……いい……おま〇こきもちぃっあぁあんっあんっ」
「登和……ああ、勃起止まらない……いくらでも精液中出しできる」
「いいっきもちいいっ楠瀧のおちんぽっああんっああいいっきもちいいところばっかっ……こすっちゃっああんっらめっ」
 楠瀧は登和の中に精液を中出ししては掻き出してを繰り返す。
 どこにそこまでの体力があるのか分からないけれど、精液が出なくても勃起は止まらないようだった。
 だから登和の中から出ていくことはほぼなく、風呂に入っても風呂で盛り、廊下で待ちきれずに盛り、ソファやラグで盛りと、ベッドは寝るためだけに開けておいた。
 とはいえ、寝るのは三時間くらいでトイレに起きたらまたトイレで盛ったりと家中の何処でも盛った。
「ああっ、楠瀧すきっ好きっ、おちんぽっ……あ゛っあ゛っ、あっ、きもちいとこっ、ゴリゴリされてっんっあっあああんっああ……楠瀧すきっおちんぽっ……すきっああ……きもちいいっああんっおま○こゴリゴリされて……ああんっいいっ」
 登和は楠瀧を何度も求め、それ以外は要らないと言うように執拗に楠瀧を求めた。
 それは楠瀧に罪悪感を植え付けるのと同時に、こうなった以上登和からは離れられないようにするためだ。
 登和は柊平に楠瀧をどうにかされる前に、自分に向くように取り入ろうとした。
 決して何があっても登和から離れられないようにセックスでつなぎ止めるしか方法がなかった。
 これで太一にも口止めができるし、太一を巻き込むことはなくなる。
 登和は楠瀧は巻き込んだとしても太一さえ無事ならそれでよかった。
 だって楠瀧は絶対にこちら側だ。
 決して太一といる光ある世界ではない。
 最初に登和をレイプしようとしたことで楠瀧には薄暗い闇があるのを登和は見逃さなかった。
 同じ闇なら、逃しはしない。
 引きずり込んで仲間にする。
「ん゛っあっあひぃ、乳首っいい、こんなの変、腰びくびくしちゃうっ…あっあ゛あああぁっあっあああっ……だめ、んっん゛っ、はああぁっ楠瀧のおちんぽっきもちいいっああ……いいっおちんぽっ……おちんぽっああんっきもちいいっああんっ」
「ああ、登和登和っ……ああっ」
 楠瀧は登和に狂ったように何度も犯してくる。
 登和が望んでいない時間も常にペニスが勃起しているようで、登和の中に入りたがっていた。
「あっあ゛っ激しぃっ……ん゛ああんっあ゛っあっあひっ……あ゛っあっあんあんあんっああっすごいっおちんぽっすごい……ああんっきもちいいっああんっあああんっあああっ!」
抉ってくるペニスは柊平すら届かないところを抉り続け、登和は結腸まで突き上げられて絶頂する喜びを知った。
 柊平では届かないから、これも初めてで長くて太いからしっかりと奥まで挿入り込んで中出ししてくるから、登和はもう楠瀧のペニスでないときっとここまで狂えないと思った。
「あ゛あああっ……あぁっあっいいっ、きもちぃっ、、おちんぽ、大きくて、おま〇この奥まで届いてるっあああっあぁっあっあっああ……おおきいっおちんぽっきもちいいああんったあんっあああんっ……きもちいいっああんっ」
元々淫乱だったのだ。
 だからそうなっているだけなのだ。


三日間の引きこもりセックスが終わってからも、楠瀧は荷物は取りに家に戻るが、また登和のマンションに戻ってきてとうとう住み始めた。
 登和は楠瀧の好きにさせたし、あれから柊平からは何の音沙汰もない。
 どうやら忙しいようで柊平は別に登和を探し出してきたわけではなかったようだ。
 だから登和は楠瀧とはほぼ会話もなく、ただひたすらセックスに溺れた。
「ふあああっ……んっあっ、あんっ……僕のおま〇こ、おちんぽで、気持ちよくなってるっ……ああっあっあんっあぁあんっああ……ああっんっああんっんあっあああんっああっ……きもちいいっああんっああっいいっああんっ」
「登和……ああ気持ちがいいっおおっおおっ!!」
楠瀧の性欲は日に日に上がり、勃起の維持力も強くなり、セックス中に中出しするのは回数を絞れるようになった。
 その代わり登和を絶頂させるのが得意になり、登和は狂ったように快楽を貪っていくようになり、主導権は楠瀧に段々と奪われるようになった。
「あっあっあっおま○こ……ああんっいいっおま○こいいっ……ああんっおちんぽっすごいっああんっあああっ、おま○こっ……ん、いいっ、おま○こに出してっあっあんっ、おま○こに、精液出していいっ……俺のおま〇こでイってっあっ、もっときもちよくしてっあっあ、ああああっ」
「分かってるよ、でも中出しの前に登和には天国をたくさん見せてあげるよ」
 奥を抉る様に楠瀧はペニスを結腸まで一気に突き入れる。
「ああんっおちんぽっズボズボ気持ちいいっ……おま○こ……ああんっ良すぎるっおま○こ、おま○こっおちんぽでずぼずぼされるの気持ちいいっああんっああん……ああっ! おちんぽっおおきいっ……ああんっらめっああんっきもちいいっらめっらめっ……ああんっ!」
もうそこまでされたら登和は楠瀧の手管に堕ちるしかなかった。
主導権を握っているようで、実は楠瀧は強かだった。最初こそ登和に主導権を握らせておいて、次第にセックスに慣れてくると上手く登和を扱うようになって、主導権を奪っていった。
「あぁあんっ! あっああっ、おくらめっはぁんっ……あっいいっあぁんっおま○こっいいっああんっいいっきもちっ……いいっあああんっらめっ……ああんっいいっ……あっあっああっあっあっああっんっあっ」
「登和はここが好きだよね、奥をこじ開けられてここで中出しされるのが好きになったよね……こんなことをしてくれるのは俺だけだからね……登和」
「あんっあんっ、あああぁーーっ! ……ひあっうぁあっ……あっあ゛っあぁああ……っ、おま○こ、すごっあぁっおまんこっ……ああいいっあんああっ……ああんっああっいいっきもちいいっああん……ああん……いいっあんっ」
 ビューッと結腸に中出しをされると登和はそのまま気絶しそうなほどに絶頂をしてみせた。
 セックスは日常的に行われた。
 それによって登和は変わった。
 楠瀧によって髪を切られ、しっかりと顔を見せるようになり、伊達眼鏡を止めた。
 もちろん周りはそれで驚いていたけれど、楠瀧が常に登和と一緒にいるのを見て、そういうことかと納得はしていた。
 あれから太一は登和に拒絶されたことで距離を取ってくれた。
 けれど楠瀧が間に入って何とか取り持ってくれたので太一は登和に近づくなと言われたことを守って近づいてこなくなった。
 太一は登和はストーカーのようなモノに狙われていて、常に緊張して暮らしていることや、弱い仲間を標的にして襲ってくるので、太一はまず狙われる可能性があると半分嘘を吐いた。
 そして登和のことで誰かが訪ねてきても決して応じてはいけないと言い、距離を取らせた。
 楠瀧はそんな登和に協力をするので一緒にいるのを選んだと楠瀧が告げるとそれで納得したという。
 というのも登和と会った後、妙な人に登和のことで呼び出されたことがあり、それがきっと登和が太一に辛く当たった理由だと太一が察して難を逃れていたからだ。
 それはきっと柊平の手のもので、太一は確かに狙われていた。
 けれど太一の警戒心が高く、兄と一緒に暮らしていることや一人にならないように気をつけていたことで回避していた。
だから太一はそれを信じたのだ。


 それから登和は柊平に会いに行った。
 約束が違うこと、太一に近づいたことが約束違反である。
「まあ、確かに約束はしたな」
「そういうことを言うなら、僕はあなたに虐待されたという証拠を持って警察に行くことにします」
 登和がそう柊平に告げると柊平はまさかそう来るとは思わなかったらしい。
「へ、動画は確かにあるが、お前の不利なもんばかりだぞ?」
「そうでしょうね。でも僕は父親にも捨てられ、行くところもなく、あなたに預けられていた。つまり逃げる場所がなかった。そしてそうしないと殺されそうだったと言えば、きっと被害者の意見の方が通るでしょうね? 僕は未成年で、あなたはたとえ合意でも条例違反だもの」
 登和がそう告げると、柊平はさすがにそれは不味いと気付いたらしい。
 登和は柊平に前科を付けるためなら、たとえ合意であっても条例違反による未成年への性的な行為は犯罪であるという法律を盾にとって絶対に柊平を貶めると言っているのだ。
 もう捨てる物がない登和がそうしたことをしてくるのは柊平にも想定外だったらしい。
「言うようになったな」
「大学生になりまして、それなりに知恵も付いたので。あなたの会社が立ちゆかないらしいことも聞きましたよ。それで提案ですが、このことに同意していた父親から貴方に一千万の融資をするそうです」
 登和がそう言い出して柊平は舌打ちをした。
 父親は柊平が登和を性的に見ているのを知って預けた事実を認めたのだ。
 登和はあれから楠瀧によって知恵を与えられた。
 洗いざらい楠瀧に話したところ、楠瀧はこれ以上柊平のいいようにはさせないと言い、まずは登和の父親を脅した。
 父親は最初は否定したけれど、元妻にそれを知らせてもいいのかと告げると、さすがにそれは不味かったらしくすぐに折れた。
 内緒にする代わりに柊平に金を払い、登和に近づかないことを約束させるために一千万を融通するように言った。金だけは持っていた父親はそれに同意した。
「へへ、俺はお前を諦める代わりに一千万と前科を逃れるってことか?」
 柊平には悪い話ではない。
 実際に金に困っているから、もらえるものはもらっておきたいのだ。
「会社は売って、そのお金で地味に暮らしたらどうです? 負債を抱える前に」
登和はそう言い、一千万が本当にあることを見せつけた。
 それは父親から叔父への小切手だった。
「マジだな。……いいだろう」
「では受け取りと、この書類にサインをしてください」
「何だこれ」
 差し出された紙には、登和に近づかないなどの決まり事が書いた箇条書きの文字が書いてある。
「もちろん法的に通用する誓約書ですよ。弁護士を入れて作ったモノです。あなたがこの後僕に近づかないこと、そしてその事実を口外しないこと。写真や動画すべてを処分すること。つまり刀儀登和という人間のことを綺麗に忘れてもらい、二度と顔を見せずに消えてくれることを盛り込んであります」
 登和がそう言うと、それをしっかりと読み込んだ柊平はそれにサインをして捺印もした。
「お前知恵が付いて、気持ちが悪いほどだな。新しい男はそこまでの奴か」
 登和一人ではここまでできないと柊平が思っている通りで、登和はそれに頷いた。
「まあいい、俺は社会的立場を取ることにするよ。二度と会うこともないだろうけど、お前、悪魔みたいな顔してんぞ」
 その言葉に登和はニヤリと本当に悪魔の笑みを浮かべた。
「あなたがそうしたんですよ?」
 登和はもう泣いているだけの少年ではなかった。
 知恵を付けた悪魔に魅入られ、そして知恵を与えられ、身内すら利用して自分の周りから厄介者を消すくらいできる人間になった。
けれどそれは父親と柊平がしたことがきっかけだ。
 それによって登和は変わったのだ。
「そうだったな……」
 柊平はもうそこには弱い登和はいないことを知って大人しく登和の提案に乗った。
 登和は書類を受け取ると小切手を置いて柊平の会社から去った。
 それから二日ほどで柊平は会社を売りに出した。
 ちょうど経営難になっていたところを買いたたこうとした会社がいたのでそこに二束三文くらいで売り払ったらしい。
 そして柊平は金を持って東南アジアに移住したらしい。
 日本よりはそっちの方が少ないお金で豪遊できるらしく、そこで新たな企業を作り、観光客向けのダイビングなどのショップを買い取って経営することにしたようだ。
「とにかく日本から消えてくれてよかった。こうでもしないとあいつは登和に執着しているようだったからな」
 楠瀧は登和に執着している邪魔者をまず追い払いたかったという。
 そうすることで太一の身の回りの危険もなくなり、半年を過ぎるとその影響も一切なくなった。

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