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 疲れたまま自宅に戻ると、登和はもう一度風呂に入った。
 何度も体を洗いながら泣いた。
 意志の弱い体がどうしても柊平とのセックスを喜んでしまう。そして覚えていないほど執拗にセックスを繰り返し、犯されているとは言えないくらいに自分から求めてしまっていた。
 その間の登和の姿は柊平が動画に撮っていて、それを登和の携帯で取りしっかりと残している。
 十個ある登和の動画はどれも登和が喜んで柊平の上に跨がっているもので、自ら腰を振り中出しされて喜んでいるものばかりだ。
「何て無様な顔」
 蕩けた顔をして嬉しそうにしている自分と、今の冷静な自分では落差があるが、それでもこの時の自分が本当の自分なのではないかと思えた。
 犯されても喜べるような性質。犯されないと感じないのだ。
 持て余した熱はまだ残っていて、あれだけしたのに登和は自分で触れた体の熱で勃起してしまい、それを抜いた。
 もっと欲しいと思う心が消えず、登和はおかしくなってしまいそうだった。
 そうしていると玄関のチャイムが鳴った。
 休日に誰かが訪ねてくることなんてなかったし、宅急便が来るようなこともない。
 大家か誰かかと思い、登和は玄関を開けた。
「……っ!」
 バスローブ姿で玄関に出ると、そこに立っていたのは楠瀧だった。
 楠瀧は厳しい顔をしていて、強引に玄関先に入ってきた。
「ちょっと……何で入ってきて……」
 そう抗議をすると楠瀧は靴をさっと脱いで上がり込み、リビングに登和を連れていく。
 何か怒りを溜めていたような気がして、登和はそれに逆らえずにリビングに一緒について行った。
 ファミリー用の大きな部屋であるから、十畳ほどの部屋には普通の家具があるが、備え付けなのでほぼモデルルームと変わらないくらいに登和は綺麗にしている。
 そんな部屋のソファに座るようにされ、登和は大人しく座った。
 楠瀧は登和が逃げられないように隣に座り、登和の下半身に手を突っ込んできた。
「なっ! なにしてっ!」
 登和もこれには油断をした。
 楠瀧がこんなことをしにきたとは予想していなかったので、慌てて逃げようとしたが、そのままソファに押し倒された。
 股間に入れられた楠瀧の手は登和のペニスを掴んでいて、ギュッと握り混んできていたから、登和はそこから怖くて動けなくなった。
 けれどさっきまで熱かった体が、握られただけで勃起を始めてしまい、楠瀧はそれを緩くしごいてきた。
「はぁん……ん、ん……んはぁ……っ、あぁんっやめっ……楠瀧……ああんっ」
「登和が男とホテルに入って朝まで出てこなかったのを見た」
 それを耳元で言われて登和は目を見開いた。
 けれどあれをどう説明をしていいのか分からない。脅されたと言っても絶対付いていった以上、同意はしていると判断される。
 楠瀧は登和のペニスを手のひらで包んでゆっくりと扱きあげてくる。
 いつの間にか開けたバスローブと、楠瀧のもう片方の手が登和の乳首を摘まんで弄ってくる。
「ひ、あ、あ、あっ……っひっあっちくびっらめっぁあっぁひぃっあっ……もっやぁっあっひぁあっ」
 そう嬌声が上がってしまうと登和の耳を楠瀧が舌で嬲りながら吸い上げてくる。
ペニス、乳首、耳と性感帯を攻められてしまい、登和はあっという間に楠瀧の手管に堕ちた。
「あっあっあんっあぁんっ!はぁっ……ひぁあんっ……ちくびぃ……らめぇっ……ぁんっ、おちんぽっきもちいいっあぁあああん……」
「火照った体が収まらないんだろう。分かってるよ……登和、可愛い……もっと気持ちよくなって、俺の手で……」
 楠瀧に言われると暗示にかかるように登和は素直に体の力を抜いた。
 もうこれは止めようとして止められるものではなかったし、何より登和は腰に当たっている既に勃起している楠瀧のペニスを感じてそれが欲しくて仕方なかった。
 さっきまで柊平によって壊された常識や価値観はまだ毀れたままで、登和はセックスがとにかくしたかった。
 誰でもいいのかもしれないと思ったけれど、それは違ったようだった。
 楠瀧は愛撫に時間を費やし、柊平のように強引にはしてこない。
 安心させるように愛撫をし、登和の心を解してくる。
 それが何だか襲われているのに、頑なな心が解けているような気がした。そして楠瀧は欲情して暴走しているだけなのだと思った。
 彼は元々登和が好きで、男同士なのに告白をしてきたほどに登和を望んでいた。そして大学で再開しても彼の好意は変わっておらず、登和を求めている。
 もう叔父に好き勝手にされている以上、楠瀧を断る理由がなかった。
「ああっきもちがいいっちくびっああん……ああっあっあっあっあっあっ!」
この薄汚れた体を抱きたいと楠瀧が思うならば、開いてやるのが登和にできる唯一の行動だった。
「ひぃあぁっ! やっ、ちくびぃっ、ぁんっあぁんっんぁああっ、んっ、んっふぅ、やっ、ああぁんっ、ちくび、舐めちゃらめっ、あんっぁあんっ」 
「美味しいよ……登和……可愛い乳首で感じてるんだな……」
「ちくびぺろぺろっきもちがいいっちくびっああんっ吸って噛んじゃらめっ! あぁああんっ! あひっ、あはぁあんっ、ちくびちゅうちゅうっ、いいよぉっ、あぁんっちくびぃいいのっ」
 楠瀧は執拗に乳首を攻めてきて、舌で嬲り口で吸い上げ、歯で噛んできた。
 柊平はしたことがないけれど、登和は乳首を弄るオナニーをしていたから、乳首は既に開発されているせいで、余計に感じた。舌で嬲られ続けるなんて経験をしていなかったことを思いだし、登和は自分にもまだ初めてがあると気付いた。
 このまま続ければきっと、楠瀧には柊平にされたことがないことをしてもらえ、初めてを上げられる。それは柊平によって何もかも奪われた登和が誰かにあげたいと思った瞬間だった。
「あっ、あっひあっ乳首クリクリしちゃらめっ……あっあぁんっむりっ……あっあっあぁんっあぁあっいくっいくっでちゃうっ……あっあぁあんっ!」
 とうとう登和はほぼ乳首だけで絶頂をさせられた。
乳首だけでイケるような淫乱になったのかもしれないが、それでも登和は嬉しかった。
 乳首で絶頂をしたのに、楠瀧はまだ執拗に乳首を攻め立ててくる。
「ひああっ、らめなのっちくびっ……あっあっらめぇっひああああぁっ……ひあっ……あっ、乳首おかしくなっちゃったからぁっ……あっあぁんっ」
 さっき舐めていた乳首ではない方を今度は攻められて、敏感な乳首は舌の感触でまた絶頂へと導いてくる。
「ふぁああっ、やらぁっ、ちくび、イジっちゃあぁっいいっ……きもちいっ、乳首ペロペロで、舌で感じるっ、いいっ……ああんっ、あっあっああぁっああっ、あんっんっあっひっああっあぁあっ……またっ……いきそう、ちくびでまたいっちゃうっひああぁっ」
 イキそうだと告げるとそれを追い立てるように舌でチロチロと乳頭を素早く舌で嬲られ、それだけで登和はまた絶頂をした。
「ひあぁんっはげしすぎ、イくの、いっちゃうっ、あ゛っん゛っ乳首っでっ、ん゛っあっあ゛っあっあっきもちぃ、いいっ……ひあっよすぎてっあっんああああああんっ」
 精液をビューッと勢いよく吐き出し、絶頂する登和をしっかりと受け止めて楠瀧はイッた瞬間に合わせて、楠瀧の勃起したペニスを登和の中に突き挿れてきた。
「あぁんっあっあっあんっあんっああーっ! おまんこっ……いいっちくびもいいっああんっいいっ……ああんっいいっあああんっいいっいいっ」
柊平によって朝まで使われた登和のアナルは、大きな楠瀧のペニスもあっさりと受け入れた。けれど楠瀧のペニスは柊平よりも長く太かった。
「ああ、登和……中がすごくうねって気持ちがいい……」
 楠瀧は他の男が抱いた登和でもしっかりと抱いてくれるようだった。
 ペニスはまだ根元まで挿入っていないのが見えて登和はその現実に、体が歓喜するのが分かった。
 あれが奥まで挿入ったら、きっと知らない世界が見えるだろうし、柊平が届いてないところに初めて楠瀧が届くのだ。これは未知の経験になる。それが嬉しかった。
「んあっちくびっいいっらめっおま○こ突いちゃらめっ……ああんっちくびっいいっコリコリしちゃ……いいっああんっ……ああ゛ああっ、ちくびっ……ああっだめ、おま○こしながら乳首いじられたらっ、あ゛あぁっ…いっちゃうからぁっ、ああぁぁぁっ」
楠瀧は乳首を舐めるのが好きなのか、まだ執拗に登和の乳首を吸い上げて歯で噛み引っ張ったりとしてくる。
 けれど腰の動きは強く激しく、柊平とは比べものにならないくらいに激しかった。
 その激しさは柊平と違い、乱暴さにも優しさがあった。
 決して屈服させようとするようなセックスではないと登和は感じた。
 あれだけ柊平にされたことと比べるならば、優しいと感じるのは当然かもしれない。
 柊平は登和に執着はあるだろうが、愛しているわけでもない。
 けれど楠瀧は今は暴走しているけれど、登和が好きで抱きたかったという悔しさがあるのが分かる。そしてどうせ嫌われているのだから、一度くらいという自暴自棄も手に取るように分かった。
「うあんっ、んっんっ……あんっ、だめ、ほんとに、おま○こっ、ぐりぐりだめっ、あっ、んぁっ、いいっ…ふあっあ゛っああぁっあああぁぁぁっ……いっちゃうからぁっ……乳首と、おま○このなかかき回されてっんあっあぁんっ、いっちゃちゃうっ……あ゛っあっああぁっ」
 追い上げられてまた登和は絶頂をした。
 それと同時に楠瀧も絶頂をして中出しで精液を出してきた。
 けれどその楠瀧のペニスは萎えることもなく堅いままだった。
 登和はそんな楠瀧を煽るように強請った。
「あっあぁんっ……もっとおま○こぐちゅぐちゅして……っ。もっと、おちんぽしてっちっ乳首も弄られていきたいっ……あっはああぁっんあ゛ひっ……あっあっらめぇっ……あっあ゛ああっ」
登和の誘いに楠瀧はまた完全にペニスを勃起させた。
 その圧迫感はさっきの大きさよりもさらに大きくなっており、また挿入っていなかった根元まで楠瀧は登和のアナルにペニスを突き挿入ていた。
「あひっ、いいっ、はぁっ、あっあっあたま、おかしくなるっあひっ……あ゛っあんっあんっあっあっあっあんっおま○こかき回して……ちくびもっ吸って……ああいいっきもちいいっ……あんあんあんっあああっ!」
登和が卑猥なことを言えば言うだけ、楠瀧はしっかりと腰を振り、乱暴な腰使いで奥まで突き上げてきた。
「ちくび、きもちいい、あはんっあぃ……っ! ああぁんっ、そんなっちくび舐めたらっ……いっちゃうっ、乳首とっ……おちんぽ、おま〇こハメハメで、いっちゃうっ…ひぁっらめっだめっ、あ゛っひぁああっ」
 乳首も歯で噛み引っ張り、腰は突き挿入れたままで回すように抉ってくる。そのすべてに登和は感じた。
 柊平とのセックスで余裕は感じたことはなかったけれど、その時よりも自分をコントロールできていて、登和は気分が良かった。
メチャクチャだけにされるのは記憶がないから嫌だったのもある。
「ひああっ……らめっあっん゛っひっいっ……あんあっ、んっああぁっ! ああっらめっ、いっちゃう……から、おま○こらめっああんっあっ!らめっ……ああんっおま○こっああんっおちんぽがっああんっいいっ」
「登和……登和…好きだ……気持ちがいい……登和可愛い……」
しっかりと登和を見て楠瀧はそう言い、真っ赤な顔をしているのを見ると登和はそれが愛おしいと思えた。
 柊平とのセックスはスポーツのように激しかったけれど、楠瀧とのセックスは完全にそこに愛があった。
 二度目は登和が求めたから、これは合意で、決してレイプではない。
 登和はそんな楠瀧を受け入れた。
 楠瀧は登和が柊平と寝ていることを知ってもなお、登和を欲しがってくれた。
「んっあっ……ああっんっあああんっ……おま○こいいっ……ああんっきもちいいっああんっああっあ゛っああっあっいくっ、い゛ぐっおま〇こイっちゃうっ……ひぁっ、あ゛っ、ひあん゛っあっ、あ゛ああっあぁっ」
登和はまた絶頂に追い上げられて、とうとう潮吹きで絶頂をした。
 透明な液をまき散らかして絶頂をしても楠瀧の動きは一瞬だけ待ってくれたけれど、中出しをし終わったところでまたそのまま動き始めた。
「ふあっあっ、あっらめええっ、激しくおちんぽでおま○こぐりぐりされたらっああんっきもちいいっああんっああんっああっ!」
アナルから大量の精液が溢れ出てきて、楠瀧は吐き出した精液をペニスで掻き出すように腰を動かし続ける。
 その激しさは段々と増してきて、強く奥を抉るようになってきた。
 ああ、楠瀧も狂ってきていると登和は思った。
 そしてそれでいいと思った。
 自分は眩しい世界に戻れないなら、楠瀧には堕ちてきてもらうしかない。
 そうなのだ、自分が昔に戻るのではなく、楠瀧に堕ちてきてもらえばそれで同じ立場になれる。
 ああ、そんな簡単なことだったのかと、登和はホッとした。
「ああっんっいいっ……おま○こっ……ああんっらめっおかしくなる……ああんっああいいっきもちよすぎるっあぁあっああんっ……おかしくなっちゃうっ……、おま〇こ、馬鹿になっちゃうっあああっ……楠瀧のおちんぽっああっ……あっ、あああぁっ……おちんぽハメるのきもちいいっああっ……楠瀧のおちんぽすきっ……ああんっいいっいいっああああっ!」
 登和がそう楠瀧のものがいいのだとはっきりと告げると楠瀧はあっさりと登和のところまで堕ちてきた。

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