Luck out

8

 智嗄と北浦がロスで暮らし始めてから、智嗄は昼から午後の七時までしか仕事ができなかった。
 というのも、智嗄を北浦が抱くと二人は朝まで抱き合ってしまうから朝は智嗄が撃沈している。
 そして夜になるとサラの仕事が終わるので、その後は北浦が智嗄を離さないのだ。
 明日は日曜だし、仕事は休みである。
 そういうわけで北浦は張り切って智嗄を抱けた。
「ひあっあ゛っあっ……いってるっ……おま○こでいってぅのに……あひっあへっあ゛っあっあんっあんっ」
北浦が家にいる間、二人はいつでも盛った。
 盛り上がるのは一瞬で、その後はただ腰を振ってキスをしてそしてまた絡み合う。
「あぁあっ……あぁっ、おっきいっおちんぽがぁっ……おま○こ、ごりごり擦ってっはあぁっ……んっあぅっ、きもちっ、いいっ……!」
「智嗄……ああ、すごく中がとろけてる……っ」
「あぁっ! あっあっあひぃっ……おちんぽっすごっあんっはぁっあぁんっ」
「これが気持ちがいいんだよな……もっとたくさん上げるからね……」
「あぁあっ……あっぁん……あぁあっあんっいぃっ……もっおちんぽっらめぇえはぁああっ……」
「もっと欲しいんでしょ知ってるよ」
「はぁっ、はぁっ……やらぁあっ、もっ、おま○こらめぇっあん、おちんぽっああんっあんっぁあああぁんっ」
ドンドン快楽を与えられ、信じられないほどに感じて絶頂を繰り返しても、智嗄は北浦には解放してもらえなかった。
「あぁんっ……いぃっ、あっ、らめっ、おちんぽっあっ、あっあっあっ……ふぁっ、ひぅっ、あんっああぁっあひぃっ、あんっ、あんっ!」
頭が馬鹿になるけれど、それでも気持ちがいいので智嗄は北浦にされるがままになる。それは北浦にとっては嬉しい出来事で、智嗄に全てを認めてもらえていると思えた。
「ひあっ、あ゛っおちんぽっあぁっ……あ゛っあっあっああっあぁああっ……あっあっあんっ、あんっあんっあんっあ゛ああっ、あっあぁあんっ」
 激しい突き上げに智嗄は腰を振り、もっとと北浦を煽ってくる。
 そのいやらしい腰つきに、北浦は絶倫が止まらなかった。
「ひああっ……らめっあっん゛っひっいっ……あんあっ、んっああぁっ! ああっらめっ、いっちゃう……から、おま○こらめっああんっあっ!」
「イッて、智嗄……イッていいよ……」
「んっあっ……ああっんっあああんっ……おま○こいいっ……ああんっきもちいいっああんっああっ」
「奥で出してあげるからね……っ」
「あ゛っああっあっいくっ、いくっおま〇こイっちゃうっ……ひぁっ、あ゛っ、ひあん゛っあっ、あ゛ああっあぁっらめっ……ああんっおま○こっああんっおちんぽがっああんっいいっ」
奥まで突き挿入れたから絶頂をしたら、北浦は奥で精液を吐き出した。
 それで智嗄は感じてまた絶頂をしてドライで達する。
 快楽が長続きするドライで何度もイカされ続けてもセックスは終わることはない。
「ふあっあっ、あっらめええっ、激しくおちんぽでおま○こぐりぐりきもちいいっああんっああんっああっ!」
「知ってるよ、奥が好きだよね……っ」
「きもち……いいっああんっらめっそこばっかっ……ああんっいいっいいっああんっきもちっいいっああんっ」
結腸に届くまでこじ開けてやると智嗄はもっと淫らになれた。
 そんな智嗄を見て北浦は力強く腰を振ってくる。
 アメリカにきて更に筋肉を付けた北浦は、智嗄を抱く力が強くなった。
 抱きかかえて智嗄を振り回すこともできるようになったから、智嗄は新たな感覚でセックスを楽しめていた。
 もちろん気持ちが付いてきていることが一番の重要であるが、何より体の相性が誰よりも良かったのも長続きしている理由だと智嗄は思っている。
「んあっああんっああっああんっ……あっあっああっ……あん……あんああっ……あんきもちいいっ……あんああっ」
「智嗄、智嗄……ああっいいよっ」
「んあっ、ああぁっ……はっ、はっん゛っ……ん゛ああっうあぁっ…ん゛あっ、あっあっあああぁぁっ……」
壁に手をついて後ろから突き上げられたら、智嗄も壁にすがりついてしまう。
 そのまま強引に突き上げられて、智嗄は壁に擦られる乳首でも感じて、壁に精液を吐き出してしまう。
「んはっあ゛ああっ……ああっあ゛あっああああっ……あっんっあ゛あっ……んあっあ゛あっ……ああんっ」
 それでも北浦がまだ達していないから、智嗄は絶頂をしながらも中を突き上げられ続ける。
「ん゛ああっ、あっあんっあんっらめぇっ……おま○こっ、すごい、おちんぽっ……んっあっあっ」
北浦が絶倫のせいで智嗄は信じられないほどの天国を見ていると思っている。
 北浦も智嗄をどれだけ抱いても足りなくて、もっと欲しくなるとよく言っている。
 気持ちを言葉に出し始めたら、二人とも止まらなくなる。
「ひあっ……ああんっ……らめっ……ああんっ……いいっ……いいっああっそこっあんっああっ」
 ガクガクと体が震えているのは、よく分からないままドライで絶頂をしているせいだ。強い快楽の中で絶頂を続けているけれど、まだまだ満足はしない。
「んあっ、あっ、ふぁあっ、おち〇ぽっ……おち〇ぽっ……太いビクビクおちんぽっすごいっんあっああっ」
「このおちんぽが好きだもんね、知ってるよ、智嗄が俺のおちんぽが好きなことくらい……」
「おちんぽっいいっきもちいいっらめっそこらめっおくっああんっ……ああっ……おくっ……ああんっおくがあっきもちいいっああんっ」
奥をこじ開けて結腸まで突き挿れてやると、智嗄は更に頭を振って喘いだ。
「ひああっ……いいっきもちいいっ……いいっ……きもちいいっ……ああっ……おちんぽっ……ああんっきもちいいっああんっ」
 ここまで来たら智嗄もできあがってくる。
 長い夜はまだまだ続くし、智嗄はここからが本番だ。
「あっあっ、んはぁあっ!ぁっんひ! もっとおちんぽ、いいのぉっあひぃああんっおま○こっ……いいっああんっ……いいっきもちっいいっ……ああんっああっ」
「中で精液出してあげるからね……一緒にいこう」
「あ゛っい゛ぃっあっああ゛あぁあっいくっいくっい゛っ……!あ゛っあ゛っんあっ……あ゛ああっ」 
 中で精液を出されて智嗄は恍惚とした表情を浮かべた。
 そんな智嗄の心に生まれるのは幸福感だった。
 それは北浦だけが与えてくれるもので、智嗄はそれを北浦に返したいと思うようになっていた。
「好き……」
「うん、知ってるよ……智嗄は全部表情に出るからね」
「そうか……?」
「そうだよ」
 そう言っても言葉にしたことで北浦はそれを実感できて嬉しそうにしている。
 
 
 月曜がきて、智嗄は仕事が始まる前に公開されたばかりの北浦の出ている映画を見に行った。
 サスペンスで主人公を助ける警官役だったが、それはとても合っていた。
 元々英語もフランス語も喋れるからか、流暢に喋る様子から日系人であると思われているらしいが、生まれも育ちも日本なのにここまで活躍しているのは珍しい。
 映画が公開されてからすぐに北浦の二年先の仕事が埋まった。一瞬の出来事で、有名監督から助演で選ばれ、主演こそないが有名俳優から同じ映画に出てくれないかと直接交渉があったほどだった。
 というのも、警官役でやった体当たりアクションが凄かったことが受けたらしい。
「かっこいいです、佳隆」
 そうサラが褒めたら、北浦は智嗄を見て目で訴えてくる。
「凄かったよ。ああいうのもできるんだな」
「それだけ?」 
「……かっこよかったよ」
 その言葉が欲しかったと北浦は智嗄に微笑んでキスをしてきた。
 その後も北浦の出ている作品が公開されると、ますます北浦佳隆はアメリカ映画でのもっとも注目される新人として名が売れ始めた。
 そして四年後までのスケジュールが押さえられてしまった。
 三年目には主演が決まり、その脚本が奇跡的にも智嗄が書いたものだったのだ。
「マジで? 智嗄さんの脚本? それで主演?」
 北浦は信じられないというけれど、それは智嗄がこっちに引っ越してきてから書いた脚本だった。
「あー……それな。お前をイメージして書いたから、なかなかその監督のイメージに合う人が見つからないからってオーディションが意味なかったやつだ」
 あまりに具体的な内容に監督も北浦以外のイメージでは納得できなかったのだろう。
 やっと気晴らしに映画を見たら監督のドンピシャである北浦佳隆が出ていたから驚いたと言っていた。
 そして智嗄が北浦のパートナーだと知られたら監督には妙に納得されてしまった。
「そ、それは嬉しいかも。しかも主演。智嗄の脚本で主演だよ?」
 そういって北浦は浮かれているけれど智嗄は言う。
「今は監督の中であってるらしいけど、三年後にあってるかどうかは分からないからね」
「あ、途中で配役が急に変わるのもアメリカならではだよな」 
 この先、何があるか分からないけれど、二人はこれ以上波風立てないように生きていくことを誓った。


 それから数年経って、北浦佳隆はすっかりアメリカの映画俳優になった。
 映画はヒットが続き、北浦のモデルとして培ってきたスタイルの良さから、女性にも人気が出たが、何より一人の人を愛し続けていることが人気の一つともなっている。
 北浦は恥ずかしがることなく、智嗄を愛していることを明言していたし、話にも普通に智嗄の話題が出てくるのだ。
 けれど、智嗄は脚本家であるからあまり表には出てこないが、容姿だけはしっかりとプロフィールに載っているので誰でも知っている。
 北浦が主演で賞を取るほどになると、智嗄の脚本も同じく賞を取った。
 北浦主演の映画は爆発的なヒットで世界中の記録を塗り替えている。
 日本でもそれは受け入れられていて、あの時の事件はもう誰からも忘れ去られている。
 意外なことであるが、あの騒ぎでフランスへ逃げ出した橋本は、気持ちを入れ替えたのかフランスで俳優として這い上がり、何とかドラマなどへ出演をしている。
それはそれで好評らしく、それなりに受け入れられていると智嗄の耳には届いている。 智嗄と北浦が一緒にいた日本の事務所は新人を何人か入所したらしく、みっちりとやっているようだ。
 橋本や北浦が世界で売れているのは、基礎をここで習ったからという情報だけは一人歩きをしているのか、事務所に入りたい若手俳優も多いようだった。
 のんびりしているが、それでも家崎がやり手なので今でも稼ぎ頭がいい感じにドラマや映画に出ている。
 智嗄は世話になったからと、年に一個だけ日本向けの脚本を書いて、それを家崎に送っている。家崎はそれを有り難く使わせて貰うと受け入れてくれ、さらには日本での智嗄の脚本は全部管理もしてくれている。
 事務所の河合がその仕事を請け負ってくれて、そのお陰で智嗄のマネージャーであるジョンとは連携が取れていてもめ事もなかった。
 順風満帆に世界が回り始めて、二人の世界もどんどん大きくなっている。
「はあ、ここまできたなあ」
 そう言うのはアメリカの権威ある賞レースに主演俳優としてノミネートされた北浦の言葉だ。
「意外に早かったかもね」
 智嗄がそう言うけれど、北浦は笑う。
 今日はレッドカーペットを関係者と歩くのだが、智嗄は脚本でノミネートされているので一緒に北浦と歩くことになっている。
 監督は主演女優と歩いているので、そちらも注目だったが、智嗄は公で北浦と並んでいるのは初めてだったおかげで取材が凄かった。
 それに合わせてトーク番組にも出たので、今や北浦も智嗄も時の人である。
 席に座り様々な賞が発表されていくと、北浦が主演の映画「我にあり」という一人の男が様々な手を使って伸し上がっていくサスペンスで、監督賞、助演男優賞、脚本賞、主演男優賞、そして作品賞で栄誉に輝いた。
「マジで! 凄い!」
「佳隆、智嗄! 本当にありがとう!」
 監督が悲鳴を上げるほど喜んで、皆で壇上に上がる、
 たくさんの拍手を受けて、監督がトークをした。
 この話題は海を越えた日本でも生中継されるほど注目をされていたようで、北浦佳隆が主演男優賞になり、久遠寺智嗄が脚本賞を取り、映画が最優秀賞になったことで号外が出るほど盛り上がったようだった。
ここまで地道に努力してきたことが花開いた瞬間だった。


 それから二人は仕事のペースを落として、二人でいる時間も作った。
 アメリカで十年間頑張り続けた結果、智嗄は書きためた脚本をたくさん映画にしてもらったし、北浦は主演で演出も自分でできるほどにスポンサーも付いた。
 二人は最近、共同で脚本を書いている。
 北浦主演の映画だ。
 智嗄が最初に北浦からやりたい話を聞いて、暗殺者組織の話を書いた。
 それに北浦がやりたいことを書き加えて、更に智嗄は調整をした。
 脚本は映画会社に認められて、制作資金も用意された。
「それじゃ、やりますか?」
「だね」
 今日からその映画の撮影が始まる。
 映画に出てくれる俳優は今まで北浦が出演した映画から、俳優が協力してくれて特別出演をしてくれるという。
 そんなわけで絶対に転ぶわけにはいかないほど、成功だけが求められるけれど、北浦は気楽なものだった。
「なるようにしかならないけど」
「よいものをたくさん作ろう」
 二人はニカッと笑って控え室のトレーラーから外へと出た。
「それじゃ、撮影を始めます。監督の北浦佳隆です!」
 北浦が自己紹介をすると、スタッフが大きな拍手で二人を迎えてくれた。
 それに二人は笑顔で手を振ったのだった。
 

感想



選択式


メッセージは文字まで、同一IPアドレスからの送信は一日回まで