Luck out
5
智嗄は北浦や事務所の社長から橋本泰典に近づかないように言われたのだが、智嗄としてはこのままでは終わらない気がしていた。
テレビでは七年ぶりに戻ってきた橋本泰典がフランスでも大人気という後ろ盾を付けてバラエティ番組に出ている。
世間的には人気絶頂期に突然フランスに行ってしまった人という、もはや過去の人であるが事務所が強いところなのでごり押しで出ている。
最近になって日本の映画にも出る予定があったらしく、その宣伝だった。
主演として出る映画は撮り終えているらしく、派手に宣伝をしているけれどSNSでの反応は冷ややかだった。
そんな中で同時期に公開される野瀬監督による北浦佳隆主演、脚本が久遠寺智嗄の映画は宣伝をほぼしてないのにも関わらず、前売り券が売り切れている。
公開規模もほぼ橋本の映画と同じであるから、直接対決みたいな構造になっているけれど、世間の話題は北浦主演の映画の方だった。
「何というか、今更日本に戻ってきてどうすんですかね、この人」
そう言うのは事務所の雑用をしている永井祐一郎だ。
社員の河合が買い物に出かけている中、智嗄がまた脚本を持ってやってきたので受け取りながら流れているバラエティを見ながらそう呟いた。
永井が橋本をこの人扱いするのは、七年前に智嗄を捨ててフランスに行ったことを知っているからだ。
その時の橋本はこの事務所に所属していた。そして我が儘はこの時から酷く、持て余していたところ、契約がまだ終わっていないことも全部投げ出してフランスに飛んでしまったのだ。
当時はそれで事務所は大打撃だったが、智嗄の頑張りで何とか持ち直したのだ。
だからこの事務所では智嗄が救世主として智嗄の危機の時も助けてくれた。
けれど橋本は日本に戻ることを元事務所には言わずに、他の事務所に入った。
「何処も受け入れてくれなかったんだろうね。よりにもよってだけれど……」
橋本が入った事務所は、確かに大手で強いところであるが所属タレントの扱いが雑で、一時期タレントが一斉に退所してしまったところだった。
創業者が昔からのスポンサーを抱えていて、そのスポンサーがその事務所のタレントを使うというマッチポンプ力が強いところだった。
またテレビ局もスポンサーには弱いのでまだまだ力はあるところであるが、最近はその影響力はネット視聴者には響かないでいる。
そんな橋本はにこやかに答えているけれど、よくバラエティを馬鹿にしていた記憶があるのであの笑顔の裏できっと苛立ちを抱えているのだろうと智嗄は思った。
よくよく考えて、あの我が儘放題の橋本だったが、それでも智嗄のことを好きでいてくれたことは事実だった。
けれどそんな橋本を唆してフランスに連れて行ったのは、深田創(ふかだ はじめ)はどうしたのだろうかと智嗄は不安になった。
「深田って今どうしているか知ってる?」
智嗄がそう永井に聞くと永井は言った。
「日本に戻ってるらしいですよ。もう芸能関係には関わってないらしいですけど、何でも大手業者の社長令嬢と結婚したとかで」
「そう、なんだ……」
智嗄が橋本に捨てられたのは、深田によるものが大きい。
深田が橋本をドンドン駄目にしていき、我が儘なモンスターに育ててしまった。
深田は元この事務所の社員兼、橋本のマネージャーだった。
フランスのパリコレ関係者に橋本が気に入られたのを機に、深田が先に事務所を辞めた。そして程なくして橋本も智嗄の制止を振り切ってフランスに行ってしまったのだ。
だからこの事務所関係者からすれば、橋本がこの間、顔を出してきたことすらよくも顔を出せたなと言える事態で、智嗄は社長や永井が切れる前に事務所から連れ出したのだ。
さすがに事務所で大もめして橋本に何かあれば、事務所が何もやってなくても悪く言われるかもしれないからだ。
けれど橋本は自分が悪いとは思ってもいないようだった。
それが少しだけ智嗄には気になるところでもある。
「智嗄さーん、来てる?」
そう言って北浦が事務所にやってきた。
「いた。もう電話に出てくれないからびっくりした」
北浦がそう言いながらやってきたので、智嗄はあっと思い手元を探ってみるとスマホを家に忘れてきているのに気付いた。
「ああ、家に忘れているからな」
「絶対に持ち歩いてって言ってるでしょ」
北浦は最近余計にそれを言うようになった。
何かあったら連絡が付くようにして欲しいというのが北浦の願いで、可愛い願いなので智嗄はそれくらいはいうことを聞いている。
けれど元々スマホを持ち歩くという癖がなく、家で脚本を書いている生活が多いので、ほぼスマホは手元になく、充電器に置きっぱなしで家電扱いになっている。
そのせいで外に出る時に忘れてしまうのだ。
「悪かったって。次は気をつける」
「今日は俺が送りますので」
北浦はそう言うと智嗄を連れて事務所を出た。
そのまま北浦にタクシーに乗せられて智嗄は自宅に戻る。
途中で買い物のためにスーパーで降りて、買い物を済ませてから家に歩いて戻った。
簡単に智嗄が炒め物を作って、北浦はそれを手伝いながらご飯の用意をして二人で食べる。ただそれだけで智嗄は楽しかった。
お腹がいっぱいになったら、二人は抱き合う。
「あっあひっ、あんっ、いいっ……ちくびっきもちぃっ、あっあんっあんあっああぁっ」
「はあ、智嗄さんの乳首美味しい……」
北浦は智嗄の乳首を口に咥えて舌で舐めたりと繰り返し、片方は指で摘まんで転がして引っ張る。
「あ゛あぁぁぁあっ……ああっ、ひっ、あっ、あんっあぅあうっ、あっうあっ……ちくびっああっんっあんっあっああっあーっ……」
智嗄は北浦に執拗に乳首を舐められているうちに、完全に乳首で感じることができるようになっていた。
乳首だけで射精ができるほどに調教されたように擦り上げられるだけで快楽にスイッチが入るほどになった。
「あぁあんっ! ひあっ、あっあっ、ちくびっ……らめっ、あっああっあぁんっ」
「可愛い……智嗄さん……」
「ああぁーっ……あひっ、んっ、ああっ、らめっらめっ、乳首へんっ……こんなっ……ああぁあっっ……」
ジュルジュルと音を立てて吸い上げられて、智嗄は身もだえた。
「ああっ、あんっんっあっひっああっあぁあっ……いっ……いきそう、ちくびでいっちゃうっひああぁっ」
「いって……みせて……いやらしい智嗄さんを見せて」
「あ、っあっ、あぁんひぁっ……んっあっ、だめ……ちくびっあっ、んっああぁっイクっいくっ!!」
智嗄は乳首だけ攻められて絶頂をした。
智嗄が飛んでいる間に北浦は智嗄の中に挿入り込む。
「あぁっ! あっあっあひぃっ……おちんぽっすごっあんっはぁっあぁんっ」
北浦のペニスを感じて智嗄の意識が戻ってくると、北浦は智嗄にキスをした。
「もっと感じて……智嗄さん」
「あぁあっ……あっぁん……あぁあっあんっいぃっ……もっおちんぽっあぁああっ……おま○こらめぇっあん、おちんぽっああんっあんっぁあああぁんっ」
「気持ちいいでしょ……すごい中が喜んでいるね」
「あぁんっ……いぃっ、あっ、らめっ、おちんぽっあっ、あっあっあっ……ふぁっ、ひぅっ、あんっああぁっあひぃっ、あんっ、あんっ!」
智嗄の中はすっかり北浦によって作り替えられてしまい、今や北浦以外を受け入れていた時の記憶はほとんどなくなってしまった。
一年あまりの関係を続けていると、慣れてくるはずなのに智嗄は未だに北浦に振り回されている。
「ひあっ、あ゛っおちんぽ、らめっあぁっ……あ゛っあっあっああっあぁああっ……あっあっあんっ、あんっあんっあんっあ゛ああっ、あっあぁあんっ」
「気持ちがいいって言っているよね……」
「ひああっ……らめっあっん゛っひっいっ……あんあっ、んっああぁっ! ああっらめっ、いっちゃう……から、おま○こらめっああんっあっ!」
「イッてもっとイッて」
「んっあっ……ああっんっあああんっ……おま○こいいっ……ああんっきもちいいっああんっああっ」
「中で出してあげるっ中出し大好きだよねっ……はあ出るっ!」
「あ゛っああっあっいくっ、い゛ぐっおま〇こイっちゃうっ……ひぁっ、あ゛っ、ひあん゛っあっ、あ゛ああっあぁっらめっ……ああいくっ!!」
ガクリと智嗄は絶頂をすると同時に北浦が中で精液を吐き出す。
奥に叩き付けられる精液に、智嗄はさらに絶頂をしてしまう。
「ああっんっいいっ……おま○こっ……ああんっらめっおかしくなる……ああんっああいいっきもちよすぎるっああん!」
「もっと、気持ちよくなって……智嗄さんっ」
北浦はまたペニスを勃起させて、腰を激しく振り始めた。
「ふあっあっ、あっらめええっ、激しくおちんぽでおま○こぐりぐりされたらっああんっきもちいいっああんっああんっああっ!」
北浦はずっと絶倫で、智嗄が今まで相手をしてきた人よりもずっと性欲が強かった。
だから智嗄は中からすっかり北浦に染められ、これが忘れられないからどうしても北浦の誘いを断れないのだ。
「あぁあっああんっ……もっ許してぇっ……おかしくなっちゃうっ……、おま〇こ、馬鹿になっちゃうっあああっ……おちんぽっああっ……あっ、あああぁっああんっいいっいいっああああっ!」
「もっと馬鹿になって……そうなってくれたらずっと俺が面倒を見るから……智嗄さん……もっと狂って」
「北浦っいいっああっ……ああんっ……んっあっあああっああっああっんっああっんあっあっあっああっ!」
「大丈夫ですよ、もっと見せてください智嗄さんの痴態を」
北浦は智嗄が乱れているのが好きらしい。
特に全部の快楽を与えるのが北浦だから、それで智嗄が喘ぎ嬌声を上げているのが嬉しいと言う。
だから智嗄が嬌声を上げるほど、北浦の絶倫が止まらなくなる。
「あ゛あっ……んっあっ、あ゛っ、あっあっあっあああっ! んあっん……あっあああっ……あんっあっいいっああんっおま○こっいいっきもちいいっああんっああ……ああんっ……ああんああいいっ」
智嗄は嬌声を上げて、強引に北浦に突き上げられて乱れる。
「あ゛あっいいっ、らめっあ゛あっ、らめっ、おま○こゴリゴリしてるっ……ひっあっ、あんあんあんあんあんっ……ああんっらめっゴリゴリしちゃっ……ああんっおちんぽっおおきいいっああんっ……ああんっ」
「智嗄さん、イッて何度でもイッて……っ」
「あっ、あ゛っ、らめっらめええっ、あ゛あああぁっあ゛っい゛っ、あっんっ、いくっあ゛あ゛っあっらめっあ゛っんっ、あっ、あぁっ、いくっ、いっちゃうっ……あぁあああん!」
派手に絶頂をすると、北浦も中で精液を出してくる。
それを受け止めながら智嗄が意識を飛ばしかけるも、北浦は智嗄の乳首をまた舌で舐めて弄り始めた。
「あぁんっ……ちくびっ……あっあっあひっあっんっ、きもちいっ……乳首くりくりされるの好きぃ、あっひあっんっあっああっあんっああっああんっ」
チュチュッと吸い上げて離すを繰り返し、舌で舐めて舌で乳首を転がす。そして腰を振って少し萎えているペニスを勃起させるように智嗄の中で動かした。
「あっああぁ~っ! ちくびっいいっああんっああっいいっちくびっああんっおま○こっん゛ああっ……ちくびっ……あっあっあひぃっあああっ、なにこれ、しゅごっ…あっひっあぁんっあっあ゛っ」
「智嗄さんのおっぱい、美味しい……いくらでも舐めてられる……」
「あひぃっ、らめぇっ乳首で感じてっ……びくびくしちゃう、んっ、ああっあ゛っあっ……いぃっ、おま○こと、乳首でっ、すごく感じてぅっ、こんなのっ、あっあ゛っあぁんっ」
「乳首吸い上げられて、おま○こされたら、たまらないんだよね智嗄さんは」
「こんなの……ああっいいっおま○こっああっちくびっああんっ……いいっおま○こされながら乳首コリコリ気持ちがいいっああっ……ああっいいっきもちいいっ……いっちゃうっあああああん!!」
乳首とアナルを同時に弄られ、智嗄はまた絶頂をする。
北浦はそこで一回絶頂を我慢してから、智嗄の痙攣が収まるとまた中を抉りだした。
「ひああっ……いいっきもちいいっ……いいっ……きもちいいっ……ああっあああっ……いいっんっ……いいっ」
ドライオーガズムで絶頂をした智嗄は、まだ快楽の中にいながら奥をこじ開けられて、快楽の更に先にまで連れて行かれる。
「ああっおちんぽっ……ああんっあっあっ、んはぁあっ!ぁっんひ! もっとぉっぁん! おちんぽ、いいのぉっあひぃああんっ!」
「いくらでもするよ……智嗄さん、もっと欲しがって……っ」
「おま○こっ……いいっああんっ……いいっきもちっいいっ……ああんっああっああっああっぁはっ……はぁんっんっぁん! おちんぽぉっ……おちんぽ凄いぃいい……っ」
「あー、いくっ、智嗄さん、中で感じてっ俺の精液で感じて……っ」
「おちんぽいいっああんっ気持ちが良い……いい……いいっああんっあっあっいいっああんあっ、あっ、ぁん! んふぅっぁおま○こっひ! ひぁっいくっ、あーっあーっ!」 智嗄は絶頂をして中で北浦の精液を受け止める。
あまりの気持ちよさに智嗄はドライで絶頂をしてしまった。
「智嗄さん……好き」
北浦はそう言いながら智嗄にキスをしてくるが、智嗄はそれを受け止めながら同じ言葉は言えないと思った。
きっと北浦には智嗄が重荷になる日が来る。
それはすぐそこまで来ているに違いない。
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