幽々抄
4
「はあ……なんてことだ」
一週間前のことを思い出しても千明は溜め息しか出ない。
「ああああっ…だしてっ、精液、だしてぇっ…もうおま〇こでいい、僕のおま〇こ…っ中出し種付けしてぇっひあっあへぇっあああああ~っああっ……」
散々叫んだと思う。
ガス設置の人たちを襲って、その後霊に体を貪られた。
気付いたら眠ってしまっていたけれど、それで事が終わった訳ではない。
「それで、君らは生気を養うために僕を餌にして男を釣ったと?」
コン。
霊は割と素直に答えてくれる。
悪意がないということなのだろうが、人の体を使って生気集めとは普通これは悪霊と言うのではないかと千明は思う。
けれど彼らがこの行動を取るのは、三年ほど誰もいなかったせいで生気をそれほど取れなかったことにあるらしい。
いつもは不動産屋が連れてきた内見の男女と不動産屋を使って精液を吐き出させて何とか消滅は免れていたらしい。けれど、そこで何かあったことは記憶を消しても不快に思った記憶は残っているのか、女性が大体嫌がって住みたがらないのだという。
そこでふと思い出す。
「そういや、前住人の子供って全員女性だったよな……」
どうやら女性はこの家にいると自分に良くないことが起こると分かってしまうらしく、霊はそれに対抗できないのだという。
そしてたまたま女性を連れていなかった千明には何もせずに家に招き入れるまで我慢をしたらしい。
初日に我慢が出来ず、千明を襲ってみたが千明はそこまで拒絶もなく受け入れてくれたので、これは次の段階に進めると男を釣ってみたらしい。
「それで、僕はこうやって君たちのために生気を外来者から貰うための餌になるわけか?」
そう尋ねると、答えはもちろん。
コン。
イエスである。
「それで僕にとってのメリットは何? 快楽以外だけれど」
すると霊はちゃんと考えているようでホワイトボードに文字が出た。
【この話を書けばいい】
「なるほど、作家の心をくすぐるわけか。確かにそれもありなんだよな」
千明がこの家からすぐに逃げないのは、引っ越し先がないからでもあるが、それよりも好奇心が勝ってしまっていることだ。
作家としてこの現象を糧にしなくてどうするのかという、作家根性が悪いところで働いている。
「まあ、そのまま書いたらただ官能小説だから、もちろん工夫はするが……あんっもう、話し合いの途中に触らない」
どうやらまだ完全に生気が足りていないのか、霊はまだ千明を求めてくる。
しかし千明にも限度というものがあるので、その辺は上手く付き合わないといけない。
千明はバスローブの姿でソファに座り、とにかく当面の問題を考えた。
幸い今は引っ越し前に出した作品の発売日前で、それが売れるかどうかで続編が書けるかどうかという位置にいる。
新しいネタが浮かんだらドンドン練って欲しいと言われていて、千明はそれを考えているところだ。
大学を卒業してから四年ほど休みもなく働いたので、休暇も兼ねた引っ越しだったが、とんでもないネタの宝庫と性欲を満たしてくれる家に引っ越せたものだ。
取りあえずはネタを書き出して構想を練る。
すると霊はそれにネタ出しをしてくれるという親切かつ、今後揉めることもないであろうアイデアの提供をしてくれた。
「お前、意外に博識なんだな」
思わず千明はそれに微笑んだ。
霊はそれに少しだけ動揺したように、千明の体にスルリと触れた。
「いいよ、触れても」
千明が少し怒ったからか、霊は少し遠慮がちだったけれど、千明はそれを笑って許した。
もう今更な気がするのと、ちょっとセックスに填まってきたのもある。
千明も良い具合に発情したように、性欲に溺れる寸前だった。
「あぁっいいっ……きもちいっ、乳首ペロペロで、舌で感じるっ、いいっ……ああんっ、あっあっんんっ、ふああぁっ」
霊はいつも丁寧に乳首を攻めてくるので、どうしてかと尋ねると乳首が好きだと言った。
どうやら好みは人それぞれという感じで、アナルがひたすら好きで嬲るやつもいれば、乳首をずっと吸っているのもいる。キスが好きなのもいて、耳の中まで舐めるやつもいる。
まだどれだけの集合体なのか本人たちも把握していないようであるが、それは追々分かりそうではある。
「ああっ、あんっんっあっひっああっあぁあっ……いっ……いきそう、ちくびでいっちゃうっひああぁっ」
乳首を舐めて指で捏ねられるようにして、千明は絶頂する。
それはもう霊とのセックスでは当たり前になったことで、千明の体の感度はそれこそ上がりに上がっている。
時々自分で触れても快楽として認識出来るくらいには敏感になってしまったので、シャツを着ているときに擦れると一人で興奮してしまう時があるのだ。
それくらいに霊に体を作り替えられてしまったけれど、千明はそれを嫌だとは思わなかったのだ。
もしかしなくてもこれは自分の性癖の一つで、それが霊によって暴かれたと思えば、そこまで驚くことでもないのかもしれない。
「うあっあひっ、あんっ、いいっ……ちくびっきもちぃっ、あっあんっおま○こもしてほしい、あんあっああぁっ」
千明がそう強請るもなかなか霊は千明を犯そうとはしなかった。
「え、なんで……じらしてる……の?」
そう言うけれど、アナルはしっかりと舐めているからしないわけではないらしい。
すると玄関のチャイムが鳴った。
「すみませーん、宅配便です」
「ああ、はいっ!」
急いで霊を振り払って玄関に向かった。
途中で開けたバスローブを直し、玄関ドアを開けた。
「えっと、安藤さんですね……」
「は、はい……」
手渡されたのは出版社からの宅急便である。
どうやら重いので出版される予定の本だろう。
「すみません、ちょっと置きますね」
千明は玄関のところに貰った荷物を置いた。
しかしそれと同時にドアがガラガラと閉まってしまった。
「え……?」
驚いて振り返ると、宅急便の配達員の男がいきなりパンツのファスナーを開けてペニスを取り出しているではないか。
「……まさか……また?」
これはもう完全に霊に取り憑かれた行動としか思えない。
配達先でペニスを出して堂々としている男なんてそうそういないものだ。
「お前もこれが欲しいんだろ?」
男がそう言い、千明はそれは嫌だと言うように逃げようとしたが、もちろん霊はそれを邪魔してくる。
玄関を上がった先で足を取られ、ひっくり返ったところに男がのし掛かってきて、問答無用でアナルにペニスを当てると、その勢いのまま中に射精をしてきたのだ。
「ああぅっ、だめっおちんぽ精液、いきなりなんて……あっ、はああぁんっ……」
男はそうした後に千明のアナルにペニスを一気に突き挿れてきたのだ。
「ひああぁっ……あぅっ、ひぁん、あっあっあんっあぁんっ! やああっ、おま○こにおちんぽっ、はいって……あっあっ、あーあーっ……」
「これで濡れてちょうどいいだろうっ精液大好きだって聞いてるぜっ淫乱先生よっ」
男はそう言いながら腰を振り始めた。
「あ゛あぁぁぁあっ……ああっ、ひっ、あっ、あんっあぅあうっ、あっうあっ……ああっんおま○こ気持ちいいっあんっあっああっあーっ……」
一週間ぶりの人間のペニスだ。
圧迫感と熱さは霊のそれとは違うのだと再確認をしてしまう。
「あ゛ひぃっ、あっ、あ゛っぅっ、おち〇ぽが、おれの中っあっんぅっん゛っああっあ゛あぁぁっ」
「中がとろとろしてんじゃねーか。待ってましたとばかりに吸い付きやがって、淫乱先生は男がいないとどうしようもねえんだな」
「ふあああっ……こんなの、あああ、おま○こもうだめぇ、おかしくなぅ、おちんぽで、ごりごりされるとどうしようもなくなっちゃう!」
もう男ペニスでどうしようもなく感じてしまう体になってしまったのか、抵抗する気は一切失せてしまう。
とにかく精液を中出ししてほしい、ペニスでもっと抉って欲しい。
男によって犯されるのが気持ちよくて、もう誰でもいいとさえ思えた。
元々霊だって複数人もいるのだ。誰が誰なのかもう分からないのだから、人間の男だって誰でもいい。
満足させてくれるなら、どのペニスでもよかった。
「あ゛あぁっ、あっんあっ、いきそうっおま〇こになっちゃった穴で……ん゛ああぁっあっ、あ゛あぁぁあっ」
「イキたいのか、ほら、もっと腰を振れっ!」
「ん゛あああぁっ……い゛っ、い゛きたっ…おかしくなぅっ……おち〇ぽ、もっと激しく、おま○こ突いてぇっ……あ゛っ、んあっ、あぁあっ、っあぁあぁぁ」
ゴンゴンと突き上げてくる男の腰使いは、一週間前の男とは違っている。
人によってペニスの形が違うのもあるが、腰の振り方や動き方で気持ちよさも変わる。
千明はそれを感じながら自らも腰を振って快楽を追った。
「あああっ…あっんあぁっ……だめ、あっ、あっん゛ああっ……あっあっだめっ……ん゛あっあっあぁああんっ! んああああぁんっ……ひっ……あっ、はーっ……ああぁっ」
「これが欲しかったんだろうっしっかりペニスを締め付けやがって。お前の淫乱ま○こが精液を欲しがってるぞっ」
「あ゛あああ゛っああぁっ、んっ、ひっあ゛っせいえきっああっほしいっ、あ゛あぁぁっん゛っあっあっあっあんっあああああぁんっ」
「ここがいいんだろうがっ」
「ん゛あっあんっあぅうっ、んっあっあ゛っ……あ゛っ、いいっ、おちんぽいいっ、奥にあたってる、おま○こ、きもちがいい……っあっあ゛あぁぁっ」
「淫乱先生、堪んねえな。これからも来るたびに犯してやるからなっ」
「ひあああっ……、あ゛っあっあひっあへっえっあ゛っんああんっふああっあっあひっああぁっ……あっあ゛ああぁ~っ!」
「このペニスが好きなんだろうが、淫乱先生よ、このペニスが欲しかったんだろうっ!」
「あ゛あああっあ゛っあっあんっ、……ほんとは、ずっとこうしてほしかったっ……おちんぽハメられて犯されるの気持ちよすぎっ……あ゛っんあああっん゛っあ゛っあんあんあんあんあんっ」
「そうだ正直になれっもっとだ。もっと腰を振れっ」
「ん゛ああっあっあっあひっあぇっああああっ……やっ、あっ、もっとゆっくりっ、ん゛あああっひあぁんっはげしすぎ、イくの、またっきちゃう、止まんないやついっちゃうっ、あ゛っん゛っあああっ」
突き上げられながら千明は絶頂をしたが、それでもまだイクのが止まらずに連続で絶頂をした。
「あんっあんっきもちぃ、い゛ぃっ……ひあっよすぎてっあっあっんああああああんっ」
千明が絶頂をしている間も男は腰を動かすのを止めずに突き上げ続け、千明はやってくる快楽が更に深くなったことを知った。
一週間前のとは別の凶悪さで奥まで犯されて、千明はただその快楽に身を委ねるしかなかった。
「ん゛あっああぁんっ、ああっあ゙っおま○こいいっああ゛っあっんぁっあっあぁぁぁあ゛ああっおちんぽきもちいいっああ゛っあっあ゛っあんっあんっあぁんっ」
「ほらイケよって、淫乱先生、イキっぱなしじゃね?」
「あ゛っあっああっ、あんっあんっああぁっあああっ……ん゛ぁっあ゛っ、い゛ぃっ、あっああぁぁぁあ……あぁあっ、ああぁっおちんぽ、あっあ゛っい゛ってぅのに、ずんずんきてるぅっ……あっあっああああっ……あひっんっああああっ」
男は叫ぶ。
「おおおおおおっ精液中出しするぞっ!」
「ひぁんっ! あぁっ、くださいぃっ、せいえき、ぼくのっおま○こにぃっああぁっあっもういくっ、おちんぽ精液きちゃうっ! んんっ、あんっあんっぁあんっあああああぁっ!!」
男の精液が千明のアナルで中出しされると、その熱さに千明も絶頂をする。
精液を吐き出して絶頂をすると、それを霊たちが受け止めて啜っている。
やはり、この男も頭に靄があり何をしているのかは分かっていないようだった。
前のガス屋の男たちも思考を乗っ取られた後、普通に服を着てしまって外へと出たら平常心に戻って去って行った。
セックスをしている間の記憶はないようで、それには千明もホッとした。
この男もきっとここであったことは忘れるのだ。
仕事に来ただけでそれをして帰ったと言う記憶しか植えられないのだ。
「あ゛ひっあ゛っあんっあんっふぁあっ、おま〇こ、いぃっ、ひぁっあっいいっ、よすぎてっ、あああ゛ひぃっああっああんっ……んっはあぁんっ」
男は射精を一回しても収まらず、まだ勃起をしたままのペニスを千明の中で振り回している。
そしてそのお陰で零れる精液は霊たちが吸い上げていき、霊は生気を貰い、歓喜しているのが分かる。
「あ゛ひっんっあぁっあぁんっ、しゅごいっ、すき、おち〇ぽすきっ、もう、こんなの知ったらっ、おち〇ぽずっとハメハメしてて、あ゛っあひっんっ」
千明はこの快楽に堕ちたらきっと戻ってこれないことは分かっていた。
それでもこの快楽から抜けることはもう出来ないと思っていて、それが少しだけ怖かった。
けれどそれを察したのか、霊が千明の唇に触れてキスをしてくる。
「ううんんっんんっくぅっ、ぐっ、ん゛っんんっんっ……あっあっはああぁっあ゛ああっいくっいぐっぅん゛っあっあっああああぁぁぁっ」
キスをされてまた絶頂をして男に中出しをさせる。
「あああっ……、ひっあ゛っあうっ……、んっああっ……、すごいっ…、気持ちよかった……、おま〇こして、精液中出しされた……あっ……あぁ……、おま○こいいっ、んふ」
「もっとだ、もっと中出しするぞっ」
男はどうやら禁欲生活でも送っていたのか、相当堪っていたようでまた腰を動かし続けている。
「あ゛あああっあ゛っあっあんっ、……ほんとは、ずっとこうしてほしかったっ…おちんぽハメられて、おま○こガンガン犯されるの気持ちよすぎっ…あ゛っんあああっ」
「淫乱先生、気持ちがいいんだろ、さすが淫乱だっ」
「ん゛っあ゛っおちんぽ、ハメハメ気持ちがいいぇっ…あ゛っあんあんあんあんあんっ」
「誰のペニスでも感じて絶頂出来るなんて、淫乱以外ないからなっ」
「ん゛ああっあっあっあひっあぇっああああっ…やっ、あっ、もっとゆっくりっ、ん゛あ゛ひっあ゛っあんっあんっふぁあっ、おま〇こいいっひぁっあっいいっ、おちんぽよすぎてっ気持ちがいいっああんっ」
「おらおら、もっと上げてこいよっ淫乱先生」
「ん゛あっあんっあぅうっ、んっあっあ゛っそんなっあ゛っ、いいっ、おちんぽ、いいところあたってる、おま○こ気持ちがいい、あっあ゛あぁぁぁっひあああっ、あ゛っあっあああんっあぁっ……中出し、精液出てる……ああんっはぁっひっああっあっあ゛っんああんっ」
「おおっとまだだぞっもう一回出るぞっ」
「あ゛あああっ待って、今はっああ゛っあああっ、んっ、ひっあ゛っむりっ、あ゛っあああっん゛っあっあっあんっあああああぁんっ」
絶頂に絶頂を重ね、千明は狂ったように犯されて、また絶頂へと導かれた。
「あ゛っあっあひっ…あああっ…らめぇ、んっ…あっああっあ゛っあぁっ…だめぇっ、んっふぁっあ゛っあっぁう」
がくんっと体を痙攣させて絶頂をすると、男がまた中出しをした。
「ああああぁぁっ……あひっ、いっ……あっ、んっ……せいえきでてるっはぁっはぁっ……はぁっ……はぁっあはんっ」
やっと全部出し切ったのか、男が千明のアナルからペニスを抜いて立ち上がる。
そのペニスに霊が絡みついて精液を一滴も残らず吸い取っていく。
「あああぁっ……、んっあっ、ひあぁっ……、……はぁっ……んっ……」
もちろん千明のアナルの中の精液も全部霊たちは吸い上げて、一週間ぶりの大量の精液で生気を取り入れている。
「あふあんっ……ああんっおま○こ、もう、らめっ……」
もう立ってられないと千明はその場に倒れてしまったが、宅急便の男はそのまま何かに操られるように玄関から出て行ったが、すぐに正気を取り戻したのか気味悪そうに屋敷を一瞥した後に去って行った。
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