Outer world

3

ドアは閉められた。
 すぐに北郷は部屋に戻ってきた。
 裏口も閉めてしまったら、入ってくる人はいない。
 慧琉はすぐに北郷によって教壇の上に寝転がらされて、下半身をむき出しにされた。
慧琉のペニスはすっかり勃起していたし、開けられた胸は乳首さえ勃起している。
「あぁあ……っ! ぁ、ああ、ぁ……っ」
 北郷は慧琉の乳首を口で吸い上げながら慧琉のペニスを扱き上げてくる。
「ぁっぁあ……っ、ああ……っ、は、あ……あぁ、んっ、あ、あ……っあ……っ」
ねっとりとしつこく乳首を舐め上げ吸い上げてきて、ゆるりとペニスを扱かれる。ただでさえ北郷のセックスで覚えさせられた行為を、慧琉は他人にされたことがない。
それまで慧琉を抱く相手は、アナルを使えればそれでよいという感じで、乳首を舐め上げることはあるが、こうやって尽くすようなやり方はしない。
「あっ!? ああっ……っはぁあ!」
気持ちが良くて腰が浮き上がってしまうと、今度は北郷は何かの滑り気のあるものを付けた指を慧琉のアナルに突き挿入てきた。
「んんん……っ! んん……っはっ、はっ……ああ……っ」
知っている指。それは優しく内壁を擦り上げてきて、丁寧に慧琉の身体を開いていく。昨日の今日だからもちろんアナルはそこまでキツくはないので、すぐに慧琉は準備が整っていくのが分かった。
「あぁ……っ、そこ、また……たくさん、あっ、は……っ、おちんぽして……っ!」
指では物足りないと慧琉が北郷に訴えると、北郷はゴクリと喉を鳴らしてから言った。
「エル、本当に誘い方が天才的に上手いな……そういうのは好みだから、もっと煽って」
北郷はちゃんと慧琉の偽名を覚えていた。
 もうそれだけで慧琉は嬉しくて仕方なくなり、北郷にキスを強請った。
「んふっあっふ……んふっ……、はっ……は……っ……おま○こにっぁっあっあなたのっおちんぽがほしい……」
運命があるならきっと今がそれだ。
 慧琉は北郷のためなら自ら足を開けたし、もっとと求められた。
 こんな意味がない行為だと思っていたことが、どうしても熱を確かめずにはいられないくらいに必要だった。
 たとえ、北郷が慧琉が思うほどの心を持っていなくても、それでも慧琉は今の時間を無駄にすることはできなかった。
 きっとこれが恋だ。
 そう思えるくらいに、心が他人に対して開いている。
 今まで家族である詠芽(えめ)以外に何かを思うことなんてなかったけれど、今は違う。昨日から他人であるただセックスを行きずりでしただけの相手が恋しいのだ。
「上等だ……」
 そう言うと北郷は完全に勃起している自身のペニスを取り出して、二、三回扱いて見せた。
「あ、ぁ……っ! ああ……っあ! あぁ……あっぁっ……!」
昼休みの終わる鐘が鳴っている。
 こちらの講義室は使わないので放送は切ってあるのだろう。遠くからその曲が鳴っているのが聞こえている。
 人のざわめきも遠く、こんな辺鄙な場所にサボりにくるような暇人はいないようだった。
 しかしそれすら関心が寄せられない。
 目の前にある北郷の見慣れた大きなペニスがゆっくりと自分のアナルにハマっていくのを慧琉はしっかりと目に焼き付けた。
「んっ……んぁ、ぁ……あっ、ぁ……っ」
 ゆるりと挿入ってくるペニスにはもちろんスキンは付いている。そのお陰でかなり楽にペニスが挿入り込めているようだった。
 慧琉の内壁は北郷の形を覚えているようで、待っていたとばかりにそのペニスを締め付けている。
「こら、もうちょっと緩める……そう、やっぱり中が凄い……」
「んあ、ああ、あ゛……っ!」
奥までしっかりと挿入りきったかと思ったら、もうちょっと奥まで北郷が突き上げてきて、それだけで慧琉は射精をしてしまった。
「あっふ……ぅ、うう……っ」
「……嬉しいな、待ちわびていたのは本当だったわけだ」
「んっ、……んっ……!」
挿入されただけでイクなんて初めてで、慧琉は動揺しかけるも身体は快楽に正直でただただ気持ちが良かった。
 昨日から覚えている感覚に身体が喜んでいるのが分かり、慧琉はもうここが何処かなんてことすらも忘れた。
「それじゃもっと楽しんで、これからだから」
そう言うと北郷は腰を振り始め、ペニスを出し挿入れを始める。
「ああっは……ああぁ……!」
 中を抉られて引き摺り出される感覚に快楽を見い出し、慧琉はその快楽に身を委ねた。
嬌声を上げて自らも腰を振って北郷を誘い、ペニスからは精液が突き上げられる度に少しずつ垂れ流れている。
「ああっ……あっあっ、あぁ……あっあ、あああ……っ!」
 奥まで突き上げられて身体を揺すられる行為に、慧琉はただ息をしっかりとした。
息は口から嬌声として吐き出され、やっと息を飲んだ。口からは常に涎を垂れ流し、足を自ら広げて身体を反らす。
「ひっぁ、あっ、ぁっ、ぁっ……あ、んっ、んっ、んぅ……っ」
気持ちが良くて、もっと欲しくてもっとと強請るように北郷のペニスを締め上げると、北郷はもっと激しく慧琉を突き上げてくれた。
「ああ……はっ、あぁっ、あぁ、あ、……っんあっ……あ……っ!」
「たまんないな……これ……セックスを覚えたてみたいに、夢中になる……エル本当に相性が良すぎるな……」
「はぁあんっ、んっあっあっそこっあんっあんっあんっ…あ……ああ……あ……」
「ここだろ? 好きだよな、奧。ここまで届くやつなんてそうそういないらしいけど、ハマるとヤバイらしいよ」
「あひっんっあぁんっ、それ、あっあっあっいいっ…んっふあぁっ…」
奧の入り口をこじ開けそうなほどに届いているのは、慧琉が知っている限り北郷だけだ。大きさもあり、長さもある北郷のペニスだけが初めて慧琉の奥までを犯してくるのだ。
「あ゛っあっあっいいっおま〇こっ、気持ちぃっ… あっあ゛っ、またいっちゃう、いっ……いい、気持ちいっ、あああっ」
慧琉はそう言いながらまた射精をした。
 ビュービューっと精液を吐き出している間も北郷は慧琉を突き上げ続けている。
「あっあ゛っ……ああああぁ……んっあっ…あっあぁあ……」
絶頂をしている端から更にドライでイカされて、慧琉はとうとう本音を漏らした。
「あっ……あぅっ……んあっきもちぃ……待ってた……いっぱいセックスして欲しかったっ」
北郷とのセックスが忘れられない。
 きっと他の誰とも満足はできないはずだったセックスに満足を得るようになってしまった。
それくらいに北郷と慧琉は相性が良く、無我夢中でセックスに興じた。
 もう何度も射精させられたし、北郷も射精をするとすぐにスキンを変えてまた突き上げて来るから、気付いたら昼からの講義一回分くらいをセックスに使ってしまった。
 幸いなのは、慧琉は午後からは授業がなかったことと、北郷にも予定がなかったことと、北郷が言った通りにこの講義室の使用が午前だけだったことだろうか。
「ああっ!あっ!あっあっ!きっ、きもちいいっ……おちんぽでおま○こでぐちゅぐちゅされるのいいっあっあっあんっあんっあんっあんっ」
「ああ、生で突っ込みたい……中出ししてやれないのが残念だ……エル、このあと時間はあるか?」
「あっじかん……ああっんっ……つくるっ……あん、教授の呼び出し……あったことにするから……中に出してっ……!」
慧琉は何とか中出しをして欲しいので、頭の中で何とか言い訳を考えた。
 幸い今は見張りらしい見張りもいない時期だ。昨日の今日ならまだ誤魔化しも利くし、大学の用事ならば文句も言われない。実際教授の手伝いを理由にして、慧琉は図書館での時間を満喫している。
だから大学が閉まってしまう時間までなら、まだ自由な時間が手に入った。
 慧琉からそれを聞いた北郷は、すぐにスキンを外してしまい、生で慧琉を犯し始めた。
「あっ! んあっ! あ゛っあんっ! おまんこぐちゅぐちゅっ! きもちいぃー!」
「中に出すよ……とりあえず今はこれだけ……後でたっぷり出してあげる」
そう言われて慧琉は北郷の中出しを奧の奧で受けた。それは絶対に入ることがない場所まで挿入り込んでの射精で、それだけで慧琉は信じられないくらいの快楽で絶頂をした。
「あ! あ゛ぁぁあっ!! あっ! あっ! あっ! あっ!!」
中出しをした北郷だったが、なかなか出て行かないので慧琉は自ら腰を振り上げて北郷のペニスから吐き出された精液を内壁に擦り付けるように動いた。
「あんあんっあんっあんっあん!あん!あんっ!いいっ!いっあっ、あんっ!あんっ!
 あん、あっ!あん!」
 それに合わせて北郷のペニスはまた勃起をして、奥まで突き入れたままでまた射精をした。
「……あ……んふっ……」
 二回分を受け止めてから、慧琉はそのまま北郷の精液を入れたままで服を着させられた。
「さあ、行こうか」
 北郷はそう言うと、慧琉を支えて建物を出た。
 幸い、人は遠くにはいたが近くの駐車場まで誰にも会わずに、慧琉は北郷の車に乗せられた。
 そのまま助手席に座り、我慢を強いられた状態でも慧琉は北郷に逆らうことはしなかった。だって、これを我慢すれば、また気持ちが良い時間がやってくる。それが分かっているから、こういうプレイも耐えられる。
 いや、もっと酷いことをされたことがあるからこそ、北郷の行為すら容易に受け入れられたのかもしれない。
 北郷の車で大学を出た後は、北郷が車を走らせていく。
 何処へ行くのかは聞かなくても、ホテルにでも行くのかと思っていたが、北郷はホテルではない場所に車を走らせていき、ビル街にある小さなビルの地下に入った。
「……ここは?」
 慧琉は暗い地下に下ろされて歩かされるも、すぐに駐車場は三台の車のスペースしかなく、その駐車場から室内に入ることができそうな一枚のドアらしいものが見えている。
「俺の家だ。元々は一階に喫茶店が入ってたけど、今はテナント募集中。二階から四階まで俺の家」
 北郷が入ったのは商業施設が建ち並ぶ街の端の方だ。大学からは駅一個分離れているくらいの距離である。
 そういえばと慧琉は思う。
「どうして……大学にいたのですか?」
 肝心なことも聞かずにいたことを慧琉は思い出した。
「非常勤の講師をしてる。普段は投資家、元弁護士だ」
 そう北郷が言うので慧琉は驚く。
「弁護士だったんですか?」
「そうだ。資格は持っているが今はやってない。事務所も畳んだしな」
 そう言い北郷はエレベーターで三階の部屋に慧琉を連れて行く。
 エレベーターを降りると三階の部屋には二部屋あり、片方だけに北郷の名前が入った表札がある。
 その部屋に入ると慧琉はすぐに北郷に唇にキスをされ、パンツや下着を脱がされた。
 幸い漏れてでていなかったので、着ていたモノは汚れてなかったから、北郷はそれを下駄箱の上に置いてくれたが、その場で壁に押しつけられた尻を開かれた。
「あっ……ああっだめっ……漏れる……ああっ……」
 尻を開かれたらアナルも開くから、我慢していた中出しされた精液が溢れて出てきてしまう。
 玄関前の廊下でお漏らしのようにアナルから精液を垂れ流して慧琉はそれだけで絶頂をした。
「あああんっ!! あっ、ひぁっ、んぁっはぁんっ!!」
絶頂し慧琉のアナルから精液が出てしまうと北郷はすぐに勃起したペニスを突き入れてくる。
「ああああーっ! はっふぅっ……あっ、ああぁっああああぁー! やっあぁっ、あんっ、ふぁっ、ん……はあんっ!」
ドライで絶頂をしていたから、そこにさっきまで快楽を与えてきたものが挿入ってきたら、慧琉はそれだけで尿を漏らすほどの快楽を得てしまった。
「あああっ、やらぁっ、もれ……ああっ、あっ、ひぁんっああああっ!? あぁっ、あんっ、あっ! あっ、ああああーっ!」
「気にするな……どんどん感じてくれ……お前の痴態が見たいんだ……エル」
 北郷はそう言って激しく慧琉を突き上げてくる。
 それはさっきまでの強さよりももっと強引で、そして深いものだった。
 さすがに大学だったから少しの遠慮をしてくれていたのだろう。そして初めての時もきっと気を遣ってくれていたのかもしれない。
 けれど今は、それこそ野獣のように求めてきて、北郷の息も上がってるのが分かる。
「はぁん……ん、ん……んはぁ……っ、あぁんっあぁっ……そ、そんな、あんっあっ、あっ、はぁんっ……ひゃっ、あぁっああっ……あひぃっ! あっあんっ……ぁんっ、はぁっ……ああんっ」
 反り上がった北郷のペニスが内壁を抉ってきて、奧を突き上げてくる。
「あぁっ……、あっ……あぁん……いい……は、ぁ……ああんぁ……あぁっあぁっ、あぁああんっ!」
頭の中が真っ白になるくらい、今の状況を忘れさせてくれる北郷のセックスが慧琉の心に深く入ってくる。
 何もなかったはずの人生だと思っていたのに、突然目覚めてしまった。
 迷惑が掛かるから絶対に言うことはないのだろうけど、確実に慧琉は恋をしていた。
「あぁんっあっあぁあーっあ! あんあんあん! んふぁ……あ! ぃあっ……そこ、そこおま○こいいっあ゛ああっ……んひっ、い゛っ……あっ、あああっあ゛っ、おち○ぽ、いい……あっあ゛っ、ん゛っあああっ」
慧琉は沸き上がってくる思いと、初めて感じる様々な心の変化に驚きながらも、北郷に与えられるものは何でも喜んで受け入れようと思った。
「あ゛ひっ……んっあっあ゛っ、あはぁっ……んんあぁあっ…ひっ、あっ…あっ、おま○こにおち○ぽ……おちんぽっらめっ、あっあっあっ……あひっ……あっあんっあっ……はっ、はぁ……あぁあっ……」
快楽も全部意味がある。
 後ろから突き上げられながらも振り返ると、北郷が激しく慧琉を抱きしめてから荒い息を上げて追い上げてくる。
「ああぁっ……あぅっ、ひぁん、あっあっあんっあぁんっ! やああっ、おま○こにおちんぽっあっあっ、あーあーっああぅっ、だめっおちんぽだめっだめっ……もう、おま○こっついたらぁっあっ、はああぁんっ……」
「くっ出るっ」
「あ゛ああんっああっ!! ああああっあっぁっあっ、いくっいくっあああぁんっ」
 二人で絶頂をした。
 またたっぷりと中出しをした北郷は、時間を確認した。
「何時まで?」
 そう北郷が聞いてきたので慧琉は快楽の中でも冷静に時間を伝える。
「……六時……には、大学に……」
 午後六時に大学の門で宮代と待ち合わせを毎日しているので、それまでに帰ればきっと何があったとしても宮代は問題にはしないだろう。
「あと四時間。たっぷりやろう」
 時間を逆算し、残り時間をセックスの時間に充てると言う北郷の意見には慧琉も賛成だった。
 見つかったらきっと北郷にも危険が及ぶかもしれない。
 けれど、その時は慧琉が失恋をして何もかもが夢になるだけだ。
 その時に慧琉は北郷にだけは迷惑をかけないように、そっと消えようと心に決めたのだった。

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