Echo

8

「それでどうなんです? 成果の方は?」
 医者仲間の目黒がそう言い、清秋は笑う。
「予定通りですよ。本当に、可愛いねあの年の頃は俺も大概でしたけど。血筋と言ったらいいのか。具合がいいんですよ」
「そっちじゃないですって、暗示です」
 目黒は惚気る清秋に言い返した。
 清秋は分かっているというように手を振ってまた笑った。
 そもそも問題があれば、とっくに報告しているのだから、問題があるわけないのだ。
「ああ、サブリミナル効果ですよね。DVDに仕込んでおいたやつでしっかりと淫乱な子になりましたよ。叔父さんのおま○こになりたい、だっけ? あとは」
「メス犬になりたい、おちんぽ大好きとか、まあ淫乱になるように様々な物を仕込みましたけど、物の見事にかかってますね。やっぱり法律で禁止されるだけのことはある」
目黒は笑ってそう言う。
 こうした効果のある映像を作ることは国によっては禁止されている。
日本でもかなり昔から映画やテレビでの使用を禁止されている。
 意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表される効果で、視覚、聴覚、触覚の三つがあると言われている。
 斐都には視覚、聴覚が使われていて、二重にかけられている。
『ああああっ……やめっ、ああっそこっ、おま○こ奥っだめっあっああんっだめっ当たってぅっ! 硬いおち○ぽで突かないでぇっ! あひっい゛っんあああっ』
「いいね、あの時みたいでとても。君らの近親相姦物は爆発的に売れたからね。今度は叔父と甥っ子の近親相姦だ、また売れに売れるよ」
『やああぁっ……もうやらっおち○ぽやらっ……んひぃっん゛あああっ……やぁっあひっんっあああっあ゛ああっんっあっやっ……ん゛んっ……おま○こ壊れる……ああんっ』
 映像の中で乱れる斐都は本当に清秋の兄である清春にそっくりだった。
 もちろんそうなるように斐都にはあの仕掛けたDVDの映像を沢山見られるようにしてあった。その映像の中には全部にそうしたサブリミナル効果を仕込み、見ているだけで淫乱になり、さらには清春のようになっていくものを仕組んでいる。
「でもね、ほっといてもこの子はいずれこうなっていたと思うけれどね」
 目黒がそう言うけれど、それに清秋は言った。
「定期的に暗示はかける。じゃないと、また飛ばれたら困るんだよ。もう換えがないんだから」
「ああ、そうだったね。結局壊れて飛んじゃったんだっけ、お兄さん」
「だから二の舞はさせない。やっと手に入れたんだからな。このために十年待ったんだ」
 清秋の慎重さに目黒は頷いて納得した。
 もう清春の代わりになれる素材はない。
 十年前、清秋が一旦斐都の側を離れたのは、斐都が子供の頃はあまり兄に似てなかったからだ。きっと母親である麻理子に似るのだと思ったら興味は湧かなかった。
 だから医者の身分を使って海外に飛び、その間に清春の映像を売って稼いだ。
 もちろん、清春の映像は売れて一部のマニアには受けていた。そのせいで最近、デジタル化したその作品を見た人が斐都に接触しようとしていたので焦った。
 けれどそれもどうやら接触はそれ以上なかったようだったので、清秋は販売を再開した。そして斐都の映像を新たに、初心者オナニーの映像を売った。
 斐都の顔はモザイクを入れてあるが、現役高校生のオナニーは売れている。
 斐都が暗示にかかって散々オナニー三昧をしてくれたお陰で、映像は山ほどある。
この家の中にはあらゆるところにカメラが仕掛けてあり、常に映像が録画されている。だからこれまでに斐都がやってきた行動は全て記録されているのだ。
「しっかし、好きな人の痴態を売るかね、普通」
 目黒はそこだけは納得が出来ないと昔から言っているが、その答えはいつも同じで清秋は言うのだ。
「見て貰いたいんだよ。この淫乱なやつは俺の物だって。俺によって淫乱になってるんだってな。ほら、こんなに蕩けた顔して俺のペニスでよがり狂っている、それがいいんじゃないか。それをタダでみたいなんて馬鹿じゃないか? みたいなら金出せよ。そういうもんだろうが」
 清秋はただ見て貰いたいけれど、タダで見せるのは嫌だった。
 そういうクラブもあるし、集まりもあるけど、そこは温い。
 どいつもこいつも羽目を外している振りをしてバレるのを怖がっている。
 しかし清秋はそれを怖がっていない。
 もちろん、売り上げ的に棒役になる清秋の顔は要らないので処理しているけれど、外せと言われたら外せるくらいに清秋は気にしてもいなかった。
辺境で医者をしながら清春の映像で金儲けをしていたが、それにも飽きてきて日本に戻ってきた。
 十年経って日本に戻ってきたら、元自宅になるマンションで斐都を見かけた。
 斐都は兄そっくりに育っていて、しかも一人暮らしをしている。
 やっとあの麻理子が執着を捨てたことに気付いて近付こうとしたが、余計な虫が付いていた。
 初めては貰えなかったけれど、それで計画を思いついた。
 さっそく目黒に連絡を取り、サブリミナル効果を仕込んだDVDを作り、ちょうど清春の十三回忌があったのでそれを餌にして斐都に近付いた。
 斐都はあっさりと清秋を受け入れた。
 もちろんそれは外側のいい清秋をである。
 仕掛けにかかった斐都を操るのは簡単だった。
 兄を仕込んだ時のように用意周到に周りから孤立させて、そして思い通りに誘導をした。
 斐都の恋人だったという福原結城は、親に接触をしたらすぐに食いついた。
 親を誘導すれば後は簡単に結城を飛行機の距離にある田舎に飛ばせた。
 世間体を気にする結城の親は結城がゲイであることで結城を攻め立てて、狂っていると罵って落ちこぼれは要らないとまで言ったらしい。
 優秀で挫折を知らない男が双方から嫌われてしまったら立ち直れないだろう。
 そうしておかないと戻ってきて接触されたら困るからだ。
 幸い、こうして兄と同じように春休みを使ってしっかりと斐都を仕込んでいく。
 もちろんまだ未成年であるから顔のモザイクは外せないけれど、いずれは囲って飼う予定なので全解禁もする予定だ。
「それでどれだけ儲けた訳、この親子で」
「さあ、口座はいくつも分けているから、いくらあるやら」
「ま、これだけでも億は稼げるだろうよ。お兄さんのシリーズ馬鹿売れしたしね。その続編だと思ってるのか、似てるって噂がついてオナニー動画も売れてるみたいだし。俺が一億貰ってるなら、それ以上か」
 目黒は今回の報酬が一億であることに満足しているが、一億を清秋が出せるということはそれ以上清秋が儲けているという証拠である。
 そして映像処理は目黒も関わっている。
 この映像を見るとサブリミナル効果で性欲があがり、セックスやオナニーがしたくなるようにしてある。
 そのせいでこの映像は馬鹿売れしているわけだ。
『ああ……おおきいっおちんぽっきもちいいああんったあんっあああんっ……きもちいいっああん』
既に目線にモザイクを入れた初期データは販売サイトに渡してある。
 チェックが済めば配信される。昔よりもデータが扱いやすくてネットでのやりとりも簡単になっている。
 ただ自分たちがセックスをしているのを隠し撮りするだけで、それを覗き見する気分で他の視聴者はその気分が味わえるようだ。
「また次もよろしく」
「分かってるよ、しっかしエロいね斐都くん、いいね、俺もオナニーしようっと」
 目黒が見ているのはもちろん、サブリミナル効果が入っている映像だ。
 本人曰く、効果は自分で確かめるという狂った医者である。
 そんな目黒を置いてさっさと清秋は目黒の家を出た。
「さて、帰って斐都に構うか。あいつエロくなってたしな」
もちろんあの映像を見ていたのは清秋も同じで暗示にはかかっている。
 それを家まで我慢をして、部屋に入るとすぐに斐都を襲った。


「ふあああっ……んっあっ、あんっ…清秋さん、俺のおま○こで、気持ちよくなってる? あああ……ああっあっあんっあぁあんっ」
「なってるよ……ほらもっと腰を振ってごらん」
「ああ……ああっんっああんっんあっあああんっああっ……きもちいいっああんっああっいいっああんっ」
 食事の用意をしていた斐都をキッチンで押し倒し、その場のテーブルで斐都を犯した。
 いつでも斐都はアナルにストッパーを入れているから、それを外したらローション塗れのアナルになっていて、いきなり突っ込んでもいいように躾けてある。
「あっあっあっおま○こ……ああんっいいっおま○こいいっ……ああんっおちんぽっすごいっああんっらめっらめっああんっ」
斐都はあの日からすっかりメス犬のように常に発情をしている。
 清秋を見るとセックスをしたくなり、そして自ら跨がるほどに清秋のペニスが欲しくなる。そういう暗示をしっかりとかけた。
 もう三週間目に突入しているが、斐都はいつでも発情をしていて、清秋が気に入るように犯しても、嬌声を上げて絶頂をしまくった。
 それは仕込んだ通りであるが、斐都は深く暗示にはかかっていない気がした。
「あああっ、おま○こっ……ん、いいっ、おま○こに出してっあっあんっ、おま○こに、精液出していいっ……俺のおま〇こでイってっあっ、もっときもちよくしてっあっあ、ああああっ」
 斐都は暗示に掛かりにくい体質らしく、半分ほどの暗示は無効とされている。
 ただ斐都の中には清秋を好きだという気持ちは元からあるようで、兄である清春よりももっと自分を清秋に好きになって欲しいと強く思っていることが分かった。
 だからこそ、あの暗示だけはしっかりとかかってくれている。
 自殺防止の暗示だ。
 あれだけは掛かっていてくれないと困るのだ。
だって、もう兄の代わりになる器を持つ人間はこの世にはいないのだ。
 斐都をもちろん愛している。兄に変わる存在だから。
 斐都もそれを望んでいる、だから発情の暗示だけはかかってくれている。
「いい、ああんっ清秋さんのおちんぽっズボズボ気持ちいいっ……おま○こ……ああんっ良すぎるっ……ああんっ」
「斐都……もっと腰を振りなさい」
「あぁんっ……あっあっ……ふってるっああんっおま○こ、おま○こっ清秋さんのおちんぽでずぼずぼされるの気持ちいいっああんっああん……ああっ!」
 斐都は完全にセックスに狂っている。
 もう他のことを考える時間すらないくらいに、斐都は清秋のことを考えている。
 食事も掃除も洗濯だって全てが清秋のためだ。
 いつでも斐都は清秋の性欲を高め、そして斐都は清秋を食らうようにセックスに夢中にさせてくる。
 それが恐ろしいほどの若さと性欲の強さで最近は清秋を食うほどの強さを持っているほどだ。
「これじゃ、どっちが引っかかったのか分からないなっ……」
「らめっおちんぽっおおきいっ……ああんっらめっああんっきもちいいっらめっらめっ……ああんっ!」
斐都を犯しながら清秋は腰を振り続ける。
 若い斐都の中は既に清秋専用のように作り替えられているが、その心地よさは清春よりもずっと良いと思えるくらいに、清秋を虜にしている。
「あぁあんっ! あっああっっ、らめっはぁんっ……あっいいっあぁんっおま○こっいいっああんっ」
「ここがいいんだよな……ほら、斐都はここを攻められると堪らなくて絶頂をするからな」
「いいっきもちっ……いいっあああんっらめっ……ああんっいいっ……あっあっああっいくっいくっあっあっああっんっあっ!」
 奥を突き上げたらそのまま斐都は絶頂をした。
 けれど精液は吐き出さないでドライで絶頂をしたので斐都は体をガクガクと痙攣させている。それを押さえ付けてからもっと腰を振って奥を突き上げた。
「あんっあんっ、あああぁーーっ! ……ひあっうぁあっ……あっあ゛っあぁああ……っ、おま○こ、すごっあぁっああああっ!!」
とてつもなく快楽に斐都は悲鳴のような嬌声を上げている。
 そしてそのまま連続で絶頂をした。
 その強い締め付けによって、清秋も斐都の中に精液を斐都の中に吐き出した。
「せいえき、おまんこっ……ああいいっあんああっ……ああんっああっいいっきもちいいっああん……ああん……いいっあんっ」
その精液で感じた斐都は身もだえするけれど、それをカメラによく写るように見せつけてやると、まるで釣られたばかりの魚のようにガクガクッと体が跳ねた。
 それを散々見せつけた後に、清秋は腰を振り始める。
「きもち……いいっああんっらめっそこばっかっ……ああんっいいっいいっああんっきもちっいいっああんっんあっああんっああっああんっ……あっあっああっ……あん……あんああっ……あんきもちいいっ……あんああっ」
斐都は気持ちがいいと嬌声を上げる。
 その体の動きがまた清春とは違った淫らなところがあって、清秋を惹き付けた。
 少年から青年に変わる時期の体は本当に綺麗である。
 そして斐都は清春と同じく、その時間が長い。
 清秋を惹き付けてそして離さないのだ。
 呪いのように清秋に言ってくるのだ。
 それを犯せと。
「んあっ、ああぁっ……はっ、はっん゛っ……ん゛ああっうあぁっ…ん゛あっ、あっあっんはっあ゛ああっ……ああっあ゛あっああああっ……あっんっあ゛あっ……んあっあ゛あっ……ああんっ」
嬌声を上げて快楽に蠢く斐都の体をひたすら抱えて、アナルの中にペニスを突き上げて気持ちよさで腰を振る。
「ん゛ああっ、あっあんっあんっらめぇっ……おま○こっ、すごい、おちんぽっ……んっあっあっあっ……ああんっ……らめっ……ああんっ……いいっ……いいっああっそこっあんっああっ」
「斐都……ああっ斐都……」
「んあっ、あっ、ふぁあっ……おちんぽ、清秋さんの……ビクビクおちんぽっすごいっんあっああっいいっきもちいいっらめっそこらめっおくっああんっ……ああっ……おくっ……ああんっいくっいっちゃうっきもちいいっああんっいくっああああ!」
斐都が絶頂をするとそれに引き摺られて清秋も絶頂をする。
 精液を中出しして、絞り出されるだけ絞り出される。
「ひああっ……いいっきもちいいっ……いいっ……きもちいいっ……ああっあああっ……いいっんっ……いいっ」
 斐都は精液を中出しされて、その気持ちよさで絶頂をしている。
 そんな斐都を見てまた清秋は斐都の中でペニスが勃起をするのを感じた。
 ずっとこの感じが消えず、いつまでも清秋は斐都を犯し続けるのだ。

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