Allegro vivace
8
嗣永(つぐなが)に跨がった阿古(あこ)は、嗣永の上で服を脱いだ。
それを眺めながら、嗣永の心はときめいていた。
最初こそ脅しになった。無理に付き合うことにもした。けれど、それでも阿古はきちんと向き合って考えて、次第に心を向けてくれるようになった。
誰かに心を向けてもらうのは初めてだと言っていたので、全力で甘くしたが、それでも足りないと嗣永は思っていた。どんどん阿古は可愛く見えてくるし、自然と甘くなっていくのだ。甘やかしても甘やかしても、もっと甘やかしたくなるのに、阿古はそろりそろりとそれに甘えてくれた。
どっぷり浸かって抜け出せない蟻地獄のように罠をかけるようにした。それでも阿古は急に誰かに連れて行かれそうになるのではないかと、次第に嗣永は恐れるようになった。
自分だけの思いで成り立っている関係なのではないかと不安になってくることもあった。けれど、阿古はちゃんと先を急ぐ嗣永の後ろを付いてきてくれていた。
そして今日の出来事で、阿古は嗣永の隣に並んだ。初恋を完全に終わらせたのだ。
「嗣永が好き……凄く好き」
阿古は堰を切って溢れる言葉をそのまま声に出していた。
「ちゃんと言ったことなかったかもだけど、凄く好き……裕輔……」
阿古は嗣永を名前で呼んだ。
それは名前で呼ぶのを恥ずかしがってなかなか言わない阿古に、嗣永が最近、ことあるごとに呼び捨てにしてほしいと何度もお願いしていたことだ。
「……湊人っ!」
嗣永はムクリと起き上がって、阿古を逆に押し倒した。
「俺も好きだ、湊人……」
「ああ……嬉しい……」
阿古は最高に嬉しそうな顔をして、嗣永の首に手を回して自分から嗣永にキスをした。
なだれ込むようにキスをして、そのまま風呂に入った。
躰を洗い合いながら、愛撫をお互いにして、躰を綺麗に流してから露天風呂に入った。
嗣永は阿古を膝に乗せて、阿古の孔にペニスを入れてから、ゆっくりと阿古の躰を開いた。
「あっ……ん……ああっ……あっんっはっ」
お湯が波を立てて音を立てているが、阿古は嗣永の上で自分から腰を振った。
嗣永は阿古の腰を掴んで腰を付けるようにして抉ってくる。そして空いた唇は阿古の乳首に吸い付いて吸っている。
チュチュッと音を立てて乳首を吸いながら、嗣永は阿古の腰を掴んで、動きを最小限にしている。
早く動きたい阿古を制御するように嗣永は阿古の乳首を吸って、動きを封じてくる。
「んあっ、そこばっかり……んああっあっ!」
感じている阿古の内壁がギュッと嗣永のペニスを締め付けてくる。それが心地よくて、嗣永はそれを繰り返した。
「あ、ん……あっあっんっ……うごいて……うごいてぇ裕輔ぇ……」
阿古は腰を自力で動かしながら、嗣永に強請った。
脳天を突き抜けるような快楽が欲しい。それがすごく気持ちがいいことを知っているから、今はそれが欲しかった。
嗣永は阿古の動きに合わせて、阿古の腰を掴んで一気に奥まで貫いてから、腰を上げさせてまた一気に貫いた。
「ひああ……っ! あああ゛っ!」
さっきまで届いていなかった深さまで犯されて、阿古は仰け反った。激しい快楽が脳天を突き抜けてきて、阿古は嗣永の動きに合わせて更に自ら腰を振った。
中で掻き回すようにして犯してくる嗣永の動きで、阿古は嬌声を上げ、もっとと強請った。
「裕輔……きて……もっと俺を……犯して……もっとっああっん! ああっ……ひああっん!」
嗣永は阿古の腰を強く上下させ、腰を使って挿入を激しくしていく。
「ああっんっ……ああっいいっ……いいのぉ……んっはあっあああっ!」
「くそっ……食われそうなくらい、中が吸い付いてくる……」
激しい動きにお湯がバシャバシャと音を立てて波飛沫を立てているが、それ以上に阿古の嬌声が響いていた。誰も聞いていないことを知っているので、阿古は遠慮することもなく嬌声を上げ、嗣永を満足させていた。
そのままの状態で一旦阿古は達した。
「ひう――――――あっあぁっ!」
躰を痙攣させて阿古が達すると、ぐったりとした躰を嗣永が受け止めた。
肩で息をしながら息を整えている阿古を、嗣永は縁の方へ躰を乗せて、腰だけ上げた状態にさせてから、嗣永は後ろから阿古を貫いた。
「ひ……ああっ……ああっ……んんっひっあっんあっ!」
阿古は木の床にしがみつくようにして、その衝撃を受けた。後ろから嗣永の好きなように貫かれるのが阿古は好きだった。
飢えたように求めてくる嗣永に食われていく自分が酷く幸せだったのだ。
激しく揺さぶられながら、阿古は何度も達する。嗣永も何度も射精を中で繰り返しても止まらず阿古を求めてくる。
「んあっあああ゛っあ゛っあ゛っ……ひあっああっあ゛っ!!」
仰向けにされて激しく貫かれて、乱暴に犯されて阿古はドライオーガズムを迎えて躰を激しく痙攣をさせた。
嗣永は散々阿古を犯した後、やっと孔から出ていった。
開いたままになっている孔からは嗣永が吐き出した精液が溢れて出てくる。その感覚に阿古は幸せを感じた。
阿古の開いた足の間に嗣永が座り込み、阿古のペニスを口に咥えてジュルジュルと吸ってくる。
「ひああっああっ……も……だめなの……んっああっそこ……だめっあっああっ! も……でないっ……んああっでないからっ! ひあああっ!」
すぐに勃起させられて、射精まで追い詰められる阿古。
もう出ないと言った精液は、少しだけ薄いモノが出た程度であったが、嗣永はそれを飲んでしまうと満足したように立つのだが、阿古はやられっぱなしでは満足しなかった。
露天風呂の縁に嗣永を座らせると、阿古も嗣永のペニスを口に咥えて、一生懸命口で扱いた。
「……湊人……ああ気持ちがいい……」
嗣永は一生懸命フェラチオをしている阿古の頭を撫でて、気持ちがいいことを知らせてくる。
「んふ……んんんっ」
阿古は美味しそうに咥えて、舌で舐めては咥えて扱いた。
「湊人……う……でるっ湊人っ」
「んふ……んんんん゛っ!」
阿古は嗣永の精液を口の奥で受け止め、それを全て飲み込んだ。
人の精液なんて絶対に美味しくはないのだが、吐き出してしまうのはもったいなかった。苦みがあるけれど、それでも嗣永のだと思うと美味しいとさえ感じた。
「湊人……飲んだのか……お前は本当に……」
全てを飲み干した阿古に嗣永がそう言うと、阿古は飲んだよと口を開いて見せた。
そんな阿古を引き寄せて、嗣永は湯船に浸かった。
「湊人、乳首だけでいけるかな……?」
「……も、やだあ……あっんんんっふう……あっん」
嗣永の膝に乗せられて、後ろから両乳首を指で摘ままれて悪戯をされた。
嗣永が開発した阿古の乳首は、嗣永に触れるとどうしようもなく感じてしまい、射精がもう少しでできそうなほど感じるくらいになっていた。嗣永はこれで射精ができる阿古を見てみたかったので、毎回阿古をこうやっていじめた。
「あっあっああっんっふっああああ――――――っ!!」
阿古は乳首を攻め続けられて、ドライオーガズムを迎えた。
射精をするよりもずっと絶頂感が続く絶頂で、阿古は躰を痙攣させて暫く嗣永の上で躰を震わせていた。
「すげっ空イキだな。湊人……エロくなり過ぎだが、俺の好みになってるな」
嗣永がそう言いながら、阿古の首筋にキスを繰り返したが、それですら阿古には刺激になって躰の痙攣が止まらない。
「……あっああっ……んんんんっ……ふっあっんんっ……」
散々露天でセックスをしまくってしまったので、二人の躰は熱さと寒さと繰り返した状態で運動までしたので、ぐったりとして露天風呂から上がる羽目になった。
浴衣に着替えて部屋に入ると、そのまま布団に直行して二人とも夕食までぐっすりと寝てしまった。
旅行の疲れとセックスのやり過ぎの疲れで、なんとかアラームをセットしていたお陰で夕食を食いっぱぐれることなく起きることができたが、それでも二人はご飯を食べた後も疲れていたので、布団に戻った。
一つの布団に入り、キスをしたり首筋にキスをしたり舌で舐めたしているうちに、段々とまた盛り上がって、お互いのシックスナインでペニスを咥え合ったり、普段はしないことまでやった。
冗談で嗣永が持ってきたローターを孔に入れられて、阿古は嗣永のペニスを咥えてフェラチオをしたり、阿古が目隠しをされて嗣永に体中を舐め回されたりした。
おもちゃのバイブを孔に入れられたままで、嗣永がそれを間近で眺め、襞を舐められた。
最後には阿古はエネマグラを挿入されて、オナニーをさせられた。
もっとも女性に近い絶頂の仕方をするというエネマグラを使われ、入れられたままで乳首を攻められてあっという間に何度も前立腺で絶頂を迎えた。
阿古は完全に嗣永の手で調教に近い形で道具で攻め立てられ、それを阿古は受け入れて様々なモノを試した。
やってないのはSMのやり方くらいなもので、次の日は一日中アナルにローターを入れたまま過ごし、そのままお土産を買いに本館までいって戻ってくるということまでやらされていた。
「も……歩きにくいし……あ……もう」
嗣永に連れられてお土産のまんじゅうを買いに行った先で、阿古は人ともみくちゃになるのはさすがにマズイと、ここから先は譲らなかった。
「仕方ない、ちょっと買ってくるから、そこで待ってて」
売店では、本家のまんじゅうを買おうする観光客が結構いて、その十人くらいが常時出入りしている。その外の看板の奥で、阿古は静かに立っていた。
「ん……ふ……」
嗣永があんなにアダルトなおもちゃを持ち込んでいたのには驚いたが、阿古に使ったところがどうしても見たかったのだと、馬鹿正直に打ち明けられたら断るに断れなかった。
あんなに興奮している嗣永も珍しいくらいで、本人は今まで道具を使ったことはなかったが、阿古だけにそれで発情するようになったらしいと打ち明けられた。
案の定、道具は様々なものがあったが、それでもまだ優しい方である。
さすがにSMチックなのは縛るくらいしか興味がないと言われたので、少しずつ試していって、許容範囲内で使ってきたが、結構阿古は自分でも許容範囲が広いのではないかと思うほど、ほぼ全部のおもちゃを使った気がする。
「も、本当に裕輔は……」
やっと名前で呼ぶのに慣れてきたが、しらふで名前を呼ぶのは少し恥ずかしかった。独り言でもだ。
そうしていると、集団の客の中から見覚えのある人が近づいてくる。
「……あ……」
近づいてきたのは、昨日久しぶりにあって、決別したばかりの元親友だった遠田晴輝(えんだ はるき)だった。
こんな時になんでと阿古が焦っていると、遠田は阿古の目の前までやってきた。
「……昨日ヤツはいないのか?」
「……そこで、お土産買ってる……」
こんな時にとギュッと孔の中にあるローターの音がもれていないか、それに気付かれたりしないだろうかと、阿古は焦って頭の中が真っ白になっていく。
「……昨日は悪かった……阿古が、ゲイだなんて、認めたくなくてあんなことを言った……でも後で友達にそれを話したら、阿古が俺の前を去った原因が分かった」
そう遠田は言うのだが、阿古にはそれどころではない。
とにかく早く去ってくれないだろうかという思いしかなく、遠田とのこと、嗣永に説明をした時に話してから後は、さっきまで綺麗に忘れていた自分に気付いた。
「ゲイだって知られるのが怖くて、俺の前から消えたんだよな。俺がそのことを嫌って口にしていたから」
「……そういうこと」
「今川は知っていたのか?」
「最近話した。察してはいたらしいけど、そんなことかそれがどうしたって言われた」
阿古がそう答えると、遠田は苦笑した。
「そうだよな、今川はそう言うよな。あいつ、そういうやつだしな」
遠田は懐かしそうにそう言った。本当に今川とは会ってもいなかったらしいが、それを今後悔しているようだった。
「贅沢を言えた立場じゃないんだけど……阿古を否定したくはないって思うようになった。だって高校時代、あんなに仲が良かったのに俺の勘違いでこんなことになったなんて、もったいないと思ってたんだ」
阿古はそれを聞いて、そうだろうかと考えた。
その間、二年も経っている。その二年の間、ずっと遠田が後悔していたとは思えないのだ。もしそう思っていたなら、もっと早くに今川なりに連絡を入れていたはずだからだ。
昨日阿古を否定しておいて、今日には友達に説得されて反省しましたと言われても、素直にそうなのかとは言えなかった。
確かに思い出の日々は楽しかったことばかりで、今思い出しても、楽しいと思う。けれど、遠田が望んでいるような関係には二度と戻れないだろう。
「それで……仲直りをしたいんだ。阿古」
そう遠田が言うのだが、阿古は躰を小刻みに揺らしている。
躰が緊張して孔を締め付けているからなのか、余計に振動が内壁を擦り、だんだんと快楽が押し寄せてきてしまっていた。息も荒くなり、目も涙を少し浮かべて潤んでいる。
「……阿古? どうした……阿古?」
阿古の様子がおかしいのに気付いた遠田が、阿古の肩に触れたのだが、阿古はそれでビクリと体を震わせた。
「……あっ……ん……なんでも……ない……」
阿古は口を押さえて、声が漏れないようにしてなんとか遠田から離れようとした。
「何でもなくはないだろ、息があがって……」
遠田が阿古を引き寄せて顔を上げさせるのだが、阿古は真っ赤な顔をして目を一生懸命逸らして、遠田から逃げようするのだが、遠田が阿古を抱き寄せてくる。
「あ……だめ……あっ!」
阿古が躰を震わせて声を上げたが、なんとか遠田から離れた。
「……阿古……まさか……」
遠田がそう何かを言いかけた時に、嗣永がお土産を配送し終えて戻ってきた。
「なんだ、お前。湊人を追ってきたのか。未練たらたらしても、もう終わってんだよ」
遠田に向かって嗣永はそう言いながらも、阿古の隣に立ち、阿古を引き寄せて抱いた。阿古は倒れ込むように嗣永の胸に飛び込んだ。
「さあ、用事も終わった。部屋に戻ろうか、湊人」
「……裕輔……っ」
阿古は自分が今どういう状態にいるのか理解しているくせに、わざと遠田を挑発するのに嗣永に怒っている。
嗣永はそのまま阿古をお姫様抱っこのようにして抱え上げて、部屋に戻っていく。
遠田はそれ以上何も言えずに、阿古達を見送っているが、阿古が遠田を振り返ると、遠田が真剣な顔をして阿古達を睨んでいるのに気付いた。
なんで今更。そう阿古が思っていると、遠田は何も言わずに踵を返し、宿の門の方を出て行った。
「あいつ、何しに来たんだ?」
嗣永がそう言ってまずバイブの振動を止めてくれたので、阿古は正直に話した。
「なんか、縁切ったことを……なかったことにしたかったみたい」
「ふん、昔仲良くしたみたいに仲良くやり直そうぜってか。胡散臭いな」
嗣永がそう言って吐き捨てる。
そういう嗣永の気持ちも分かるので、阿古は反論はしなかった。
昨日、再会した時にこちらを不快にさせ、全否定をしてきた人が、たった一日で改心してくるなんて、それこそ信用ならない。謝るだけならきっと許した。けれど、昔に戻ろうなんて出来もしないことを言ってきた。だからおかしいのだ。
「……なんで追ってきてまで、ああいうことを言うのか、ちょっと理解できなくて……というか、もう少しでバレるところだったじゃないか!」
阿古はあんなことをして外でやるのはさすがに許容範囲は超えたと、嗣永に文句を言った。
「さすがに焦るなこれ。最初は良かったけど……今度は外はやめて家の中だけでやろうな」
そう嗣永は言うと、ちょうど旅館の本館と別館になる離れの廊下を渡り終わったところで、ローターのスイッチをまた入れたのだ。
「あっ! もっああっん……んふ」
大きな声で喘ぎそうになって、阿古は嗣永の肩に噛みついて声を抑えた。
「あたたた……分かった、下ろすから」
噛みついた阿古を玄関で床に足から下ろして、嗣永は玄関のドアを閉めた。
怒った阿古が部屋に飛び込んでいくと、すぐに内風呂に飛び込んで孔からローターを出しにかかっている。一応コンドームに入れてあるので、孔からはコンドームの端っこが出ているわけで、それを阿古は引っ張って踏ん張りながら出している。
「も、見るな……っ あっんんんっ」
阿古が怒りながらもローターを出し終わると、嗣永は自分も風呂に入っていき、そこに干していたディルドを取り出し、それにコンドームをつけて阿古の孔にぐっと押し込んでくる。
「あ……もっなんで……ああっだめっ……裕輔……あっあああっ」
昨日から入れっぱなしな感覚があり、すっかり緩んでいる阿古の孔はそのディルドを簡単に受け入れてしまう。すっかり入り込んだディルドを突き入れたままで嗣永は阿古を壁の方へと寄せた。ディルドには吸盤が付いていて、それをお風呂の壁に固定したのだ。
「え……ちょっと……裕輔……あ……」
そう言って文句を言おうとした阿古の前には、嗣永が勃起したペニスを見せつけてくる。
「湊人があんまりに可愛いから、こうなってしまった……湊人はどうしたい?」
嗣永がそう言うので、阿古はゴクリと喉を鳴らした。
昨日からそのペニスをずっと舐めていた。あれが自分を犯しおかしくさせるものだと思うと、愛おしくていつまでも口に入れて起きたいと思うほど、気に入っていた。
嗣永はそれを知っているし、阿古がするフェラチオも好きだったが、今日は違った。
嗣永は阿古の頭を掴むと、阿古の顔を股間の位置に固定して阿古の口の中にペニスを押し込んだのだ。
「んふっんんっ」
大きなペニスを頬張った状態から、嗣永が腰を振り始める。
これはフェラチオではなく、イラマチオだ。阿古は嗣永のペニスを上手く咥えて、出し入れされるペニスを口で上手く扱けるようにした。
「あっ湊人……ああっいいっ」
「んふっふっふっんんふっ」
高速で頭を掴まれて出し入れされる中、躰が揺れることで、ディルドが小刻みに出入りしている。嗣永は上手く阿古の躰を揺らして、阿古を前から後ろからと犯した。
深く入り込んだディルドが擦れる感覚と、口を犯してくる嗣永のペニスが酷くいい心地で阿古を揺らしてくる。どんどん固められて阿古はそれだけで絶頂を迎えてしまう。
その瞬間、阿古の口の中には嗣永のペニスから吐き出された精液が溢れ、衝撃でディルドが阿古の孔の中から抜けていく。
「んっっあああああ゛あ゛っ!」
倒れ込む阿古を嗣永が抱き抱える。
「今日はもう外には出さないからな、湊人」
嗣永がそう言うのだが、その時の嗣永はまさか遠田が追ってくるとは思わず、油断していたことを悔やんでいるようだった。
阿古が怖がっていることを無理矢理させていただけに、阿古を不安にさせたのは申し訳ないと思ってくれている。しかし、それとこれは別問題として、遠田という人間の存在が嗣永を不安にさせている。
阿古を奪われるのではないだろうか。というそんな不安だ。
阿古と遠田の間にある、友情を超えている感情が存在しているのを、嗣永は知っている。だから不安がまして、どうしようもないのだ。
そしてその苛立ちを隠そうとはしない。
そんな素直に感情を見せてくる嗣永の様子を阿古は察した。
だから笑顔で言ったのだ。
「うん、離さないで」
精一杯の気持ち。離さないでいてくれたら、離れることはないから。
そう言う阿古の肩を嗣永はしっかりと抱いた。
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